(c) Copyright 財務省

Chapter1 個人所得課税・資産課税

(1)配偶者控除・配偶者特別控除の見直し

働きたい人が就業調整を意識しなくて済む仕組みを構築する観点から、配偶者控除・配偶者特別控除の見直しを行います。

※平成30年分以後の所得税について適用します。

①納税者本人の受ける控除額

所得控除額38万円の対象となる配偶者の給与収入の上限を、150万円に引き上げます(現行の配偶者控除の対象となる配偶者の給与収入の上限は103万円)。

(例)納税者本人の給与収入が1,120万円以下の場合(合計所得金額が900万円以下の場合)

②納税者本人の所得制限

配偶者控除等の適用される納税者本人に収入制限を設けることとし、給与収入(合計所得金額)が1,120万円(900万円)を超える場合には以下の表のとおり控除額が逓減・消失する仕組みとします。

表:納税者本人の所得制限

※老人配偶者控除については、納税者本人の給与収入(合計所得金額)が、①~1,120万円(~900万円)の場合、控除額48万円、②1,120~1,170万円(900~950万円)の場合、控除額32万円、③1,170万円~1,220万円(950~1,000万円)の場合、控除額16万円、④1,220万円超(1,000万円超)の場合、適用なし。

(2)「 積立NISA」の創設

家計の安定的な資産形成を支援する観点から、少額からの積立・分散投資を促進するための「積立NISA」を新たに創設します(現行NISAと同様、口座内で生じた配当及び譲渡益について非課税)。

※平成30年1月1日以後の投資について適用します。

表:積立NISA・現行NISA

(3)事業承継税制の見直し

中小企業経営者の高齢化の進行等を踏まえ、早期かつ計画的な事業承継の更なる促進のため、非上場株式等に係る相続税等の納税猶予制度(事業承継税制)を更に使いやすくするための見直しを行います。

※平成29年1月1日以後の相続又は贈与について適用します。

〈具体例〉

1 災害時等の雇用確保要件(注)等の緩和

①災害による資産の被害が大きい会社、 ②従業員の多くが属する事業所が被災した会社、③災害や主要取引先の倒産等により売上高が大幅に減少した一定の会社について、雇用確保要件等を緩和します。

(注)雇用確保要件とは、経営承継期間(5年間)平均で、贈与又は相続開始時の常時使用従業員数の8割以上を確保することをいいます。

2 雇用確保要件の計算方法の見直し

従業員の少ない小規模事業者に配慮し、維持すべき従業員数〔贈与時等の従業員数×80%〕の計算上、端数を切り捨てることとします。

3 相続時精算課税制度との併用を可能に

贈与税の納税猶予の適用を受ける株式等について、相続時精算課税制度の適用を可能とし、生前贈与を行いやすくします。

(4)国外財産に対する相続税等の納税義務の範囲の見直し

短期滞在の外国人(外国人駐在者)同士の相続等については、国外財産を課税対象にしないこととします。このことは、高度外国人材等の受入れの促進にもつながります。

また、租税回避を抑制するため、相続人等又は被相続人等が10年以内に国内に住所を有する日本人の場合は、国内及び国外双方の財産を課税対象とします。

※平成29年4月1日以後の相続又は贈与について適用します。

表:国外財産に対する相続税等の納税義務の範囲(改正後)

(注) 図中部分は国内・国外財産ともに課税。部分は国内財産のみに課税。

※1 出入国管理及び難民認定法別表第1の在留資格の者で、過去15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下の者

※2 日本国籍のない者で、過去15年以内において国内に住所を有していた期間の合計が10年以下の者

参考地方税における居住用超高層建築物に係る課税の見直し

居住用超高層建築物(いわゆる「タワーマンション」)に係る固定資産税及び不動産取得税について、各区分所有者ごとの税額を算出する際に用いる按分割合を、実際の取引価格の傾向を踏まえて補正するよう見直します。

※平成30年度から新たに課税されることとなる居住用超高層建築物(平成29年4月1日前に売買契約が締結された住戸を含むものを除く。)について適用します。

参考地方税における償却資産に係る固定資産税の特例措置の対象追加

平成28年度税制改正において3年間の時限措置として機械・装置を対象に創設した償却資産に係る固定資産税の特例措置について、地域・業種を限定した上で、その対象に一定の工具、器具・備品等を追加します。

※平成29年4月1日から平成31年3月31日までの間に取得した対象資産について適用します。

<< トップページへ