財
政 制 度 等 審 議 会
財政制度分科会 三部会合同会議議 事 録
|
平成14年9月13日
財政制度等審議会
財政制度等審議会
財政制度分科会 三部会合同会議 議事次第
| 平成14年9月13日(金)10:06〜11:36 |
| 財務省第3特別会議室(本庁舎4階) |
| 1 |
.開 会 |
2 |
.議 事
| 1. |
平成15年度予算概算要求等について |
| 2. |
経済財政諮問会議の審議状況について |
| 3. |
予算執行調査について |
| 4. |
公会計の見直しに関する検討状況について |
| 5. |
財政制度分科会の当面の運営について |
| 6. |
フリーディスカッション |
|
3 |
.閉 会
配付資料 |
| |
資料1−1 |
平成15年度一般会計概算要求額調 |
| |
資料1−2 |
平成15年度予算概算要求基準について |
| |
資料1−3 |
平成15年度一般歳出の概算要求基準の考え方 |
| |
資料2 |
経済財政諮問会議の審議状況について |
| |
資料3 |
予算執行調査について |
| |
資料4 |
公会計の見直しに関する検討状況について |
| |
資料5 |
当面の運営方針 |
|
4 |
.出席者 |
|
| 会 長 |
|
今 井 敬 |
|
塩川財務大臣 |
| 部 会 長 |
|
西 室 泰 三 |
|
吉田大臣政務官 |
| 部 会 長 |
|
本 間 正 明 |
|
林主計局長 |
| 部 会 長 |
|
水 口 弘 一 |
|
牧野主計局次長 |
| 委 員 |
|
岡 部 直 明 |
|
杉本主計局次長 |
| |
|
島 田 晴 雄 |
|
勝主計局次長 |
| |
|
田 中 豊 蔵 |
|
松元総務課長 |
| |
|
松 井 義 雄 |
|
金田主計官 |
| 臨時委員 |
|
河 野 栄 子 |
|
木下主計官 |
| |
|
佐 瀬 守 良 |
|
安宅司計課長 |
| |
|
田 近 栄 治 |
|
細溝法規課長 |
| |
|
玉 置 和 宏 |
|
菊池主計企画官 |
|
|
冨 田 俊 基 |
|
藤田給与共済課長 |
| |
|
糠 谷 真 平 |
|
大川参事官(給与共済課) |
| |
|
兵 藤 廣 治 |
|
梶川調査課長 |
| |
|
深 田 烝 治 |
|
冨永主計企画官 |
| |
|
水 城 武 彦 |
|
矢野主計企画官 |
| |
|
望 月 薫 雄 |
|
田中主計官 |
| |
|
保 田 博 |
|
寺田主計官 |
| |
|
吉 原 健 二 |
|
宮内主計官 |
| 専門委員 |
|
五十畑 隆 |
|
古澤主計官 |
| |
|
岩 本 康 志 |
|
佐藤主計官 |
| |
|
鈴 木 幸 夫 |
|
向井主計官 |
| |
|
竹 中 ナ ミ |
|
真砂主計官 |
| |
|
田 中 直 毅 |
|
石原主計官 |
| |
|
俵 孝太郎 |
|
香川主計官 |
| |
|
吉 野 良 彦 |
|
|
| |
|
|
|
|
〔今井会長〕 それでは、ただいまから財政制度等審議会財政制度分科会及び歳出合理化部会、財政構造改革部会、法制・公企業会計部会の合同会議を開催いたします。
皆様、ご多用のところ、ご出席いただきまして誠にありがとうございます。
まず、審議に先立ちまして、主計局では、この夏に幹部の異動がありましたので、林局長からご紹介をお願いいたしたいと存じます。
〔林主計局長〕 この7月から8月にかけまして、お手元にございますような形で人事異動が行われました。次長をしておりました津田が東京税関長に転出をいたしまして、その後に大臣官房の文書課長から勝が参りました。どうぞよろしくお願いを申し上げます。
なお、3次長の担当は、お手元の紙のとおりでございます。
なお、課長、主計官クラスにつきましても、お手元のようなことで異動が行われました。当審議会の担当は、調査課長の梶川でございます。
それぞれ、委員の先生方には、またいろいろご指導いただくことになろうかと思います。どうぞよろしくお願い申し上げます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
それでは、審議に入りたいと思いますが、まず、第1は、平成15年度予算概算要求等についてでございます。この件、ただいまの状況等につきまして、松元総務課長及び冨永主計企画官から説明をお願いいたします。
〔松元主計局総務課長〕 総務課長でございます。概算要求の状況についてご説明させていただきます。
資料1−1のところに概算要求額、各省庁から提出されました計数を取りまとめさせていただいております。15年度概算要求額の一般歳出は真ん中より少し下のところにありますが、総計で48兆946億3,700万円。これに国債費、地方交付税交付金等を合わせまして、また、平成13年度決算で5億6,000万円の不足がございましたが、これは翌々年度までに繰戻すということになっておりますので、これを合わせまして、一番下の総合計額84兆94億1,000万円という計数になっております。
平成15年度の概算要求の全体の考え方、仕組みにつきましては、資料1−2をご覧いただきたいと存じます。「平成15年度概算要求基準について」とございますが、平成15年度予算につきましては、@にございますが、一般歳出及び一般歳出全般について実質的に平成14年度の水準以下に抑制することを目標といたしております。
また、Aでございますが、平成14年度の「国債発行30兆円以下」の基本精神を受け継ぎまして、国債発行額の30兆円からの乖離をできる限り小さくするよう努めるということにいたしております。
こういった基本的な考え方の下、仕組みといたしましては、1.「基本的な考え方」の(1)のところにございます「新たな経費区分の導入」、それから(2)のところにございますように、公共投資関係費・裁量的経費の予算額全体としては純減してまいりますが、要望時点では緩和いたしまして、「伸び伸びとした要望・厳しい予算配分」という考え方にしております。
また、義務的経費につきましても、制度の根元にまで踏み込んだ抜本的見直しを行っていくことにいたしております。
若干わかりにくかろうかと存じますので、資料1−3をつけてございます。こちらをご覧いただければと思いますが、この経費区分といたしまして、それぞれ公共投資、義務的経費、裁量的経費といたしております。両側の網かけをした部分は、「公共投資重点化措置」それから「裁量的経費重点化措置」とありまして、それぞれ最終的な予算額としては、対前年▲3%、あるいは▲2%を上限として削減していくということでございますが、要望といたしましては、網かけした部分の20%増のところまで要望していいというのが15年度の概算要求基準の考え方ということでございます。
具体的には左側の網かけ、9.0兆円ございますが、これの2割ですから約1.8兆円多いところまで要望していただいていい。あるいは、裁量的経費で言いますと、5.4兆円の2割相当分、約1兆円ございますが、その部分まで要望していいというのが、この考え方でございます。
最初にご覧いただきました資料1−1の1ページにお戻りいただきたいと存じます。今、資料1−3でご覧いただきました網かけの、公共投資重点化措置、裁量的経費重点化措置の部分、それから義務的経費、この3つを足し合わせました部分の各省の数字が、そこの1ページ目でご覧いただいている数字でございます。各省庁とも、それぞれマイナスの数字になっております。また、公共投資重点化措置ですと8兆9,754億、これが資料1−3の約9.0兆円といった姿でございます。
これに対しまして、要望で出てきております数字は、それぞれ資料1−3の網かけの2割増のところの数字をもとに要望が出てきておりますが、1ページおめくりいただきまして2ページ目のところの「公共投資重点化措置要望額調」と「裁量的経費重点化措置要望額調」でございます。合計いたしますと、公共投資重点化措置要望額は約10.8兆、裁量的経費重点化措置要望額は約6.4兆円という姿でございます。
この要望額ベースで全体を足し上げました数字が、3ページのところの数字になっております。各省庁から関係の部会に、こういった要望をしますといって報告されて、要望が出てきておるという意味では、参考でございますが、こういった数字になっておるということでございます。
こういったことで今後の予算編成は、年末にかけまして、どういった作業が必要になるかということで、資料1−1の一番最後のページにお示しをいたしております。ご覧いただければと存じますが、ただ今ご紹介しました数字、主要なところを並べております。公共投資関係費は約10.8兆円の要望が出てきておりますが、年末までに1.8兆円以上削減して概算要求基準額の9.0兆円以内に削減していく必要がございます。裁量的経費につきましても、要望計としましては約6.4兆億円の要望が出てきておりますが、1兆円以上削減しまして5.4兆円以内に削減していく必要がございます。
裁量的経費も主要なところをそこに並べさせていただいております。ご覧いただきますように、例えば、文教及び科学技術振興費2兆1,000億円余出てきておりますが、こういったところも全体で1兆円以上削減するという中で、聖域ではあり得ない、あるいはODA等につきまして、メリハリをつけていく必要があるといった姿がご覧いただけようかと存じます。
なお、義務的経費につきましても、さらに削減ということで、制度の根元までさかのぼってご議論いただく必要があろうかと考えております。
4ページのところ、お戻りいただきたいと存じます。
全体の計数は、ただ今ご覧いただきましたようなところでございますが、機構、定員につきまして、主要なものをそこにお示しいたしております。若干ご説明させていただきますと、平成15年度に向けましては、郵政事業庁が廃止になりまして、郵政公社が設立されるということがございます。あと、農林水産省におかれまして食糧庁が廃止になりまして、食品安全局というものの要望が出されております。
そういったことを背景といたしまして、定員の増加をご覧いただきますと、一般会計が増えて、特別会計が減っているというような要求になっておりますが、この背景といたしましては、食糧庁廃止になります関係で食管特会から一般会計への振り替わりが5,000人程度あるといったようなことがございます。
また、(注)のところをご覧いただきますと、上記の他ということで注書きいたしておりますが、郵政公社及び独立行政法人への移行に伴う減として29万4,860人の要求がございます。
主要なものは、そんなところでございますが、5ページの補助金等や特殊法人向けの要求・要望につきましては、担当の冨永企画官からご説明いたします。
〔冨永主計企画官〕 冨永でございます。
5ページの参考の4と5のところを説明させていただきます。
まず、4、これは地方公共団体向けの補助金等の概算要求・要望額調でございます。地方向けの補助金の削減、整理合理化の必要性につきましては、6月に当審議会の財政制度分科会で取りまとめいただきました「15年度予算編成の基本的な考え方」におきましても指摘をいただいておるわけでございますけれども、15年度の要求・要望の額は、そこにございますように、14年度と比較いたしまして1兆1,666億円の増となってございます。
この関係で、1枚おめくりいただきまして6ページでございますけれども、ただいまの総額の各所管別の内訳を上段の表に掲げさせていただいております。そこにございますような内訳となってございます。
補助金等につきましては、15年度、シーリングの閣議了解におきまして、各省庁に今後15年度以降、中期的な見直しの方針を調書として出していただくことといたしまして、それを取りまとめさせていただきましたのが、お手元資料1−1の最後のところに冊子をお配りしてございます。この冊子の中に各省庁からご提出いただきました調書をまとめさせていただいております。
内容的には、焦点となっております義務教育の国庫負担金等、一部のものを除きますと各省庁は自発的な見直しには消極的な調書が並んでいる状況にはなってございます。
それから、今の6ページの下半分、下段の表でございます。こちらは、上段の補助金等のうち、いわゆる奨励的補助金についての各省庁の要求・要望を所管別に示しておるものでございます。こちらも、先ほど申し上げました6月の「平成15年度予算編成の基本的考え方」、財政制度分科会でお取りまとめいただいた中でも、補助金の義務性に着目した地方財政法の区分に応じた整理合理化を進めるべきであるというご指摘をいただきまして、下段の表の対象になっております、いわゆる奨励的補助金のうちの公共投資関係費、裁量的経費につきましては、シーリングの段階で5%の削減を目指すということにさせていただいております。それに対応する要求・要望でございますが、要求・要望総額といたしましては、下段の表の右下一番隅にございますけれども、1,937億円の増となってございます。
こちらにつきましても、個々の補助金ごとに前年度と比べて増額要望・要求となるものについては、その理由を示していただくようにしておりますが、これは非常に細かい資料でございますので、本日お配りしてございませんけれども、財務省のホームページに掲載させていただいておりますので、もしご興味がおありになれば、そちらでご覧いただければと思います。
それから、5ページにお戻りいただきまして、5でございます。これは、特殊法人等向けの財政支出の要求・要望調でございます。
特殊法人等向け財政支出につきましては、14年度1兆円削減ということを目指し、1兆1,000億余の削減を実現したわけでございます。これにつきまして、15年度の要求・要望額は、そこにございますように5,126億円の減となってございます。ただ、これはその下の(注)のところをご覧いただきますと、昨年末に取りまとめられました「特殊法人等整理合理化計画」におきまして、15年度に組織形態の見直しが行われて、例えば独立行政法人等に組織が移行するものがございます。これは、形式的に特殊法人等以外の組織形態となりますと、特殊法人等向け財政支出から外れるということで、形式的には、そこにございますように5,126億円の減となってございますが、新たに設立されます法人に対する財政支出として、その(注)の一番最後にございますように、8,790億円の要求・要望がございます。したがいまして、この8,790を合わせたベースで見ますと3,600億余増となっております。
この内訳につきましては、7ページ以降に、各法人ごとの内訳を掲げさせてございますが、ここは先ほど申し上げました、全体として5,000億減っておるベースの内訳でございます。
それでもう1つ、資料1−1の中でタイトルを囲ってございます「平成15年度特殊法人等向け財政支出の概算要求・要望額について」という縦の資料を配らせていただいております。この2枚目以降に、先ほど申し上げました組織形態移行後の財政支出と合わせたところでの資料をつけさせていただいておりますので、こちらもご参考にしていただければと思います。
いずれにいたしましても、組織移行後の財政支出も含めたところで厳しく精査してまいりたいと考えております。
以上でございます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
それでは、この件につきまして、ご質問等、お受けいたしますが、いかがでございますか。
よろしゅうございますか。
それでは、次に、経済財政諮問会議の審議状況につきまして、同会議の議員でもあります本間委員からご報告をお願いいたしたいと思います。よろしくお願いします。
〔本間部会長〕 ありがとうございます。
それでは、経済財政諮問会議の審議状況につきまして、私から簡単にご報告申し上げます。
経済財政諮問会議では、昨年、財政構造改革の初年度といたしまして、ご承知のとおり、公共投資、社会保障制度及び国・地方の財政関係という3つの重大テーマについてスタートをいたしました。この点に関して、公共投資は10%減、社会保障制度は、医療制度改革においても大きな進展を見たところでありますし、国と地方の財政関係につきましては、これについて抜本的な改革を全省庁で取組むということを確認をして、今年度に入ってまいりました。
今年も、昨年に引き続き、今精力的に調査・審議をしておるところでございます。
財政制度等審議会との関係で申し上げますと、皆さんご承知のとおり、当審議会におきましては、既に平成15年度予算編成の大きな方向性について、春に審議していただきまして、6月3日には、「平成15年度予算編成の基本的考え方について」ということで、当分科会の考え方を取りまとめていただきまして、これを同日の経済財政諮問会議におきまして塩川財務大臣より資料提出をしていただきました。
その後、諮問会議では、この「基本的考え方について」を踏まえて、経済全般の運営に関する基本方針について審議を行ってきたところでございます。
諮問会議の審議を経て、6月末に閣議決定されました「経済財政運営等構造改革に関する基本方針2002」におきましても、この財政制度等審議会の分科会での基本的な考え方が色濃く反映されたものと考えております。
この「基本方針2002」で示されました改革の方向性を踏まえ、8月28日から30日までの3日間にわたりまして、制度・政策改革集中審議が行われました。ここでは、総理からのご指示に基づき、制度・政策を根元から見直すため7大臣、これは総務大臣、経済産業大臣、国土交通大臣、厚生労働大臣、農林水産大臣、文部科学大臣、科学技術政策担当大臣、それぞれがリーダーシップを発揮されて取りまとめていただいた制度改革案について、集中的に議論を行ったところでございます。
しかし、残念ながら、先ほどの報告の中にもございましたけれども、全体で大きな改革へのご提案があったというぐあいに、まだ判断される状況ではございませんで、今後とも我々は10月の末に改めて大臣からお話を伺う機会というものを設けたいと考えております。
8月末の集中審議における主な議論は、9月9日の諮問会議に竹中大臣から、その議論を取りまとめたメモが提出されております。それはまた添付の資料2において出ておりますので、詳しくはそこをご覧いただきたいと思いますが、主立ったものだけ私の方から簡単に説明をさせていただきたいと思います。
まず、大きな柱は地方財政でございます。この地方財政につきましては、国と地方の関係の見直しを補助金、交付税、税源配分の三位一体改革というものを実現する。そして、西室会長の地方分権改革推進会議の報告と歩調を合わせて、10月から議論し、15年度予算で芽を出し、来年6月ごろ目途に工程表を作成して、4年で改革を進めるということになっております。これまで先送りされてまいりました国と地方の財政関係というものが、根本的にこの4年間できちんと議論しよう、そして制度改革をしようということでございます。
それから、農業関係の地方組織は過大であり、スリム化すべきであり、これも地方分権改革推進会議での議論を踏まえ、そしてあわせて、その方向性について検討をしていく。
さらに、先ほどの報告の中にもございましたけれども、義務教育につきましては、国庫負担制度の在り方の抜本的な見直しについて、引き続き議論をしていくということでございます。この問題につきましては、遠山文部科学大臣から、退職金等の一部について前向きなご答案をいただきましたけれども、本質的な部分のところについては、まだこの問題について決着を見ていないということでございます。
ほかの補助金、負担金の問題とも絡み合う問題でございますが、この問題も各省庁ときちんと議論を詰めて、補助金制度の在り方についても抜本的に改革をしていくことが必要であろうかと思います。
2番目は社会保障であります。
社会保障制度は、年金等において自己負担部分の引上げも含めて、かなり前進をしたわけであります。当審議会におけるご議論、あるいは前主計官の努力等によりまして、ここは成果が得られたわけでありますけれども、引き続き、年金制度改革等についても、16年再計算に向けて、厚生労働大臣が早期に案を提示する方向で検討する。あるいは、以後も、16年度の恒久的な改革を目指した改正に向けて審議を継続をしていくということを確認をいたしております。
いずれにしましても、高齢・少子化の中で、年金制度の持続可能性について、極めて厳しい見方が国民・納税者の間にある状況の中で、今後、繰り返し改正が場当たり的に行われ続けるということは、社会保障制度全体に対する不信を増幅するということにもつながりかねない問題でございますので、ぜひ、当審議会におきましても、この問題についてご提示を、いろいろな考え方、改革に向けての方向性をご教示いただければと思います。
最後に公共事業の問題であります。
昨年は、この問題について大きな成果を見たところでございますし、主計局等のご努力によりまして、抵抗勢力と言われる向きもございます、なかなかの調整の難しさを克服していただいたところでございますが、諮問会議では、長期計画をどのように位置付けていくのか。国土交通関係を一本化するという方向性をお示ししていただいたわけではございますけれども、さらに改革努力が必要であるということ。懸案になっております特定財源の見直しでは、総理から、10月ごろに国土交通大臣が再度案を提示するようにという指示もございまして、この点について踏み込んで議論を重ねるということでございます。
公共事業の入札手続、政府調達等の問題についても、極めて高い関心が示されております。コスト縮減のあり方について、数値目標等も含め、国土交通大臣が検討して、改革案を提示するということにもなっております。
その他、コメ政策、農協改革、中小企業政策、エネルギー政策、研究開発等についても審議されておるところでございます。
今後の諮問会議では、これらのテーマを中心に議論を掘り下げていくということを、これからやっていくつもりでありますが、今後、当審議会とも緊密に連絡をとりながら、当審議会でのご議論も踏まえながら、精力的に改革に取組んでまいりたいと思いますので、よろしくお願いをいたしたいと思います。
以上でございます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
ただいまのご説明につきまして、ご質問等ございませんでしょうか。
よろしゅうございますか。
私どもといたしましては、今お話もございましたけれども、今後とも諮問会議の議論について、適宜フォローしてまいりたいと考えております。よろしくお願いします。
それでは、議事を進めさせていただきます。
続きまして、予算執行調査につきましてでございますが、今月3日に予算執行調査結果の第2次とりまとめを公表したところでございます。この結果につきましては、矢野主計企画官からご報告をお願いいたします。
〔矢野主計企画官〕 それでは、私の方から予算の執行調査につきまして、その趣旨、あるいは概要といったものをかいつまんでご紹介をさせていただきたいと存じます。
予算の執行調査と申しますものは、この春から、具体的には2月に、塩川財務大臣が閣僚懇談会での発言をしたところからオフィシャルにスタートいたしまして、年度が明けて4月から局内に予算執行評価会議なる局長以下の検討体制をしきまして取組んでおるものであります。
この趣旨、基本的考え方をかいつまんで一言で申し上げますと、予算につきまして、執行の的確性、あるいはその予算の効率性、それから予算の有効性、それらを高めていくということに尽きるわけであります。そのための一手段であるという位置付けになろうかと存じますが、いわゆるプラン・ドゥー・シーというものになぞらえて申しますと、私ども予算編成というプランニングに携わっておりますけれども、各省がこれをドゥー、すなわち執行するということで、シーの部分、チェック、検証プロセスですけれども、これにつきましては各省自身による自己検証に加えまして、ご承知のとおり、会計検査院あるいは総務省による第三者的な立場からのチェック、検証が行われているというのがベースラインにございますけれども、私ども、これに対しまして、予算編成を携わったものといたしまして、もちろんマンパワーに限りはございますけれども、自らの手でドゥー、執行の状況をシー、検証プロセスに参画をいたしまして、次年度以降の予算編成にそれを生かしていくということによって、よりよいプランニングをしていこうというのが基本的な考え方でございます。
主な流れですけれども、資料3をご覧いただきますとございますように、今年2月から事実上着手をいたしまして、選定作業を行いました。そして、春から夏にかけまして、その選定対象につきまして実地に調査を、これは各予算係と財務局のマンパワーも動員いたしまして実施をいたしました。6月に第一弾、これは6月21日に公表いたしました。そして、8月の末に第2次とりまとめを行って、これは9月3日に公表を行ったところであります。
今後は、予算係は予算編成にどっぷりとつかるわけでありますけれども、これを年末の15年度予算編成に向けて、点線で囲ってあるところでありますけれども、調査結果を予算査定に的確に反映をしていくという、次なるプロセスに入っていくわけであります。
その点線の枠のところ、右側に「財務局中心の予算執行調査」というのが秋から冬にかけてございますが、これはまた、その予算編成過程で新たに生じてきた疑問等について、現場である財務局を使って、次なる追加的な執行調査を行うということも一部に考えてございます。
そういった形で15年度予算に可能な限りの反映をしていこうというふうに考えております。
そしてまた、年が明けましたらば、新たな選定対象を行いまして、次の調査に着手をしようというような流れを考えております。
1枚おめくりいただきますと、選定基準というものがございます。いろいろと書いてございますが、かいつまんで申しますと、選定の基本的なスタンスは、初めのところにございますように、要するに偏りなく選定をしていく。聖域なくといいますか、偏りなく選定をしていく。それから、1.にございますに、我々自身が予算編成過程において抱いた疑問を現場で検証してみるという意味合いに限らず、検査院の検査報告ですとか、総務省の監視結果など、あるいは国会におけるご論議、各般からのご提言等々も含めて、私ども広い視野を持って選定を行っていくというのが基本スタンスでございまして、2.にございますように、これは基本的な着眼点でありますけれども、これは先ほど冒頭に申しましたようなことですが、事業の効果が実際に実現しているか、あるいは進捗はどうか、そしてまた、コストが効果に見合っているかといった点をチェックするということでやらせていただこうと思っております。
もう1枚おめくりいただきますと、実際に、先ほど春から夏にかけて調査を行ったと申しましたが、43の調査を行いました。これが、各省別にその事業名を一覧したものであります。
この内容等につきましては、また別の場におきまして改めてご紹介をさせていただきたいと思います。
私の方からは以上でございます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
この予算執行調査につきましては、後日、改めて審議を行いたいと思いますので、本日は、この報告のみにとどめさせていただきたいと存じます。
引き続きまして、公会計の見直しに関する検討状況につきまして、菊地主計企画官からご報告をいただきたいと存じます。
〔菊地主計企画官〕 菊地でございます。私から資料4に沿いまして、公会計の見直しに関する現在の検討状況について簡潔にご説明させていただきたいと存じます。
まず、資料の1ページをご覧いただきたいと存じます。
公会計の見直しにつきましては、平成12年12月の「行政改革大綱」におきまして、国の財政事情のわかりやすい開示、財政にかかる透明性、一覧性の向上、説明責任の確保といった観点から見直しを行い、検討を進めるとされているところでございます。
2ページに参りまして、平成13年6月の、いわゆる「骨太の方針」におきましても、同様の方針が示されておりまして、現在、当審議会の法制・公企業会計部会に設けられました小委員会等の場におきまして検討を続けていただいているところでございます。
3ページをご覧いただきたいと存じます。
現在の具体的な検討状況を俯瞰的にご覧いただき、その後、個別の主体ごとに説明させていただきたいと存じます。
まず、1つ目が右肩のところにあります「国の貸借対照表」でございます。これは、これまで10年度決算、11年度決算のバージョンを公表いたしまして、一般会計と特別会計を連結した国のストックの財政状況を開示するという形で行ってきております。現在、12年度決算につきまして、公表に向けて担当の研究会等で最終的な検討を行っているところでございます。
次が、その下にあります「特別会計財務書類」についての検討でございます。これは昨年の10月から、当審議会の下で小委員会を形成して行われておりまして、これは後ほど、別の資料でご説明させていただきます。
3点目が、その下「特殊法人等に係る行政コスト計算書」の関係でございます。これは、この「行政コスト計算書作成指針」という形で13年の6月に、当審議会、公企業会計小委員会でおまとめいただき、それに基づきまして、13年3月期決算、14年3月期決算について作成・開示したところでございます。このように、特殊法人につきましては、毎年毎年のルーティンな作業・開示の段階に入ったと言えようかと存じます。
もう1つが、左側に参りまして、独立行政法人に関するものでございます。
今回、多数の特殊法人等が独立行政法人化することに伴いまして、これまでありました独立行政法人に関する会計基準を見直すということとされております。これも、本年7月から検討を開始しておりまして、これも関連資料を用意しておりますので、そちらでご説明させていただきたいと存じます。
4ページに参りまして、4ページから特別会計の検討状況についてご説明させていただきます。
4ページの資料は、昨年10月に当審議会、法制・公企業会計部会公企業会計小委員会におきまして、特別会計の財務書類についての検討を開始した際、その基本的な考え方を整理したものでございます。
3段目のところでございますが、ここでは、国の財政活動は、民間企業と異なっていること、さらに、特別会計の経理する事務内容が多様であること、こういったことを踏まえまして、特別会計の特殊性というものも勘案しつつ、企業会計的な考え方を導入した財務書類の作成方法について検討を行うこととされております。
5ページは、これまで行ってきた同小委員会及びそれを受けた会計専門家の方々によるワーキンググループの検討の状況でございます。これまでワーキンググループにおきましては19回にわたる検討を行っており、現在、10月中には試作基準の中間取りまとめが行えるよう議論を進めていただいているところでございます。
6ページ以降、ワーキンググループに参加いただいている方々の名簿、あるいは論点整理という関連資料を準備しておりますが、時間の関係もありますので、きょうは省略させていただきます。
さらに、9ページから11ページにつきましては、特殊法人に関する資料ですが、これも本日は説明を省略させていただきます。
12ページをお開きいただきたいと存じます。
12ページは、「独立行政法人会計基準」につきましての基本的な考え方を整理したものでございます。
2番目の○の後半ですが、特殊法人等としてこれまで相当の財政資金を受入れ、独立行政法人化後も多様な財政資金の受入れが想定される法人が独立行政法人化することになります。それに伴いまして、従来の特殊法人等会計処理基準との整合性、財政資金受入れと会計処理のあり方等の論点を総合的に検討し、12年3月に設定されております現行の「独立行政法人会計基準」について改訂する必要があるという問題意識でございます。
そういった問題意識の下、当審議会、公企業会計小委員会と独立行政法人を所管しております総務省における独立行政法人会計基準研究会という研究会との間で、共同のワーキング・チームを7月25日に立ち上げております。この共同ワーキング・チームにおきまして、これも10月中には中間取りまとめを行い、本年末を目途に結論を出し、それぞれの親委員会、親研究会に報告する予定となっております。
13ページは、その共同ワーキング・チームの開催状況でございます。
14ページは、メンバーの方々といった資料でございます。
私からの説明は以上でございます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
ご質問等ございませんでしょうか。
よろしゅうございますか。
それでは、次に、これから財政制度分科会の当面の運営方針ということにつきましてお諮りいたしたいと思います。お手元に素案を用意してございますが、事務局から説明をお願いしたいと存じます。調査課長、お願いします。
〔梶川主計局調査課長〕 調査課長の梶川でございます。資料5をお開きいただきますでしょうか。
「当面の運営方針(案)」ということでございますけれども、「基本スタンス」ということで、本年6月におまとめいただきました「平成15年度予算編成の基本的考え方」と、それから、その月にこれを踏まえて閣議決定されました「経済財政運営と構造改革に関する基本方針2002」いわゆる「骨太2002」でございますけれども、これを踏まえて、引き続き財政構造改革を断行すべく精力的に調査審議を行う、これを基本スタンスとしてはどうかということでございます。
それから、「当面の運営方針」でございますけれども、平成15年度予算におきまして、一般歳出及び一般会計歳出全体について実質的に平成14年度の水準以下に抑制することを目標に徹底した歳出の見直しを図るため、先ほど本間委員よりございましたように、経済諮問会議との連携ということでございまして、経済財政諮問会議が11月ごろにまとめる予定の「予算編成の基本方針」を念頭に置きながら、当分科会の考え方を取りまとめる。この考え方の取りまとめは西室部会長にお願いしております歳出合理化部会と、それから、本間部会長の下の財政構造改革部会の合同部会で調査審議してはどうかということでございます。
それから、その後、必要に応じて、中長期の課題について調査審議を行うということでございます。
それから、3番目に公会計でございますけれども、引き続き、特別会計の財務書類、それから独立行政法人会計基準について検討を進めるということで、水口部会長の下の法制・公企業会計部会において調査審議を行うということでございます。
それから、1ページお開きいただきまして、合同部会の進め方の方でございますけれども、本日、財政制度分科会と3部会の合同ということで会議を行っておるわけでございますけれども、10月に入りまして4回程度にわたって、各分野の予算の現状と課題につきまして、各担当主計官から説明を行った後に審議をするということでどうかということでございます。今年は6月に、特に「15年度予算編成の基本的考え方」というものを取りまとめいただいておることもございまして、可能な限りテーマを絞り込んで審議をしてはどうかということでございます。
それから、昨年同様、11月に入りまして、委員5名ほどをお願いいたしまして、検討委員会というものを立ち上げて、建議の素案を検討して、それで、それを部会に提示して、審議いただく。
それから、それを経済財政諮問会議における「予算編成の基本方針」にかかわる議論の進捗状況に応じて開催していくということでどうかということでございます。
日程はすべて仮置でございますが、とりあえず日程を仮置させていただいております。
以上でございます。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
これについては、ご意見、ご質問等は後ほどいただきます。
ただいま大臣がお見えになりますので、しばらくお待ち願いたいと思います。
よろしいですか。
それでは、塩川財務大臣からごあいさつをちょうだいいたしたいと存じます。よろしくお願い申し上げます。
〔塩川財務大臣〕 本日はどうもご多忙のところ、お集まりいただきまして、会議を開催していただき、ありがとうございます。一言ごあいさつ申し上げたいと思います。
今井会長を初め、委員の皆様におかれましては、財政をめぐる諸問題につきまして幅広くご審議、あるいはまたご意見賜りまして深く感謝いたしております。
我が国の財政が極めて厳しい状況にあることはご承知のとおりでございますが、今後の財政運営に当たって、歳出の質の改善や抑制等を図るとともに、2010年代初頭にプライマリーバランスが回復できるよう努めていきたいと考えております。
平成15年度の予算編成に当たりましては、当分科会よりご建議をいただきましたことを踏まえまして、「基本方針2002」を策定いたしました。これに沿いまして、一般歳出及び一般会計歳出全体について実質的に平成14年度の水準以下に抑制することを目標としつつ、活力ある社会・経済の実現に向けて「新重点4分野」へ予算配分を重点化して、予算のメリハリを明確にいたしたいと思っております。
また、予算編成における、いわゆるプラン・ドゥー・シーを徹底的に実施していくために、歳出の効率化を図ると同時に、歳出の実態調査を見まして、いわゆる行政コストを考えるということをいたしております。そのために予算の執行調査を実施しておりまして、第2回のとりまとめが出てまいりましたので、近くご報告申し上げたいと思っております。
なお、公会計につきまして、国民に対しまして、国の財政事情をわかりやすく開示し、財政の透明性及び一覧性を向上させるため、当分科会における議論を踏まえまして、その改善を図っているところでございます。
皆様におかれましては、引き続き、一層のご指導・ご鞭撻を賜りますようお願い申し上げたいと思います。
本日は本当にご苦労さまでございます。よろしくお願いいたします。
〔今井会長〕 大臣、どうもありがとうございました。
続きまして、吉田政務官からごあいさつをいただきたいと存じます。
〔吉田大臣政務官〕 おはようございます。
財政制度分科会及び3部会合同会議に当たりまして、一言、ごあいさつ申し上げます。
ただいま、大臣も申しましたとおり、我が国財政は極めて厳しい状況にあり、財政構造改革の推進に向けた最大限の努力を払う必要があると考えております。
こうした中、平成15年度予算につきまして、各省庁からの概算要求を受け、予算編成作業を進めているところであります。
財政当局といたしましては、限られた財政資金の重点的・効率的配分を図るとの観点から、提出された要求・要望の全体について、所管を越えた総合的な調整を図ってまいる所存でございます。
委員の皆様方には、引き続き、なお一層のご指導を賜りますようお願いを申し上げまして、私のごあいさつとさせていただきます。
きょうは大変ご苦労さまでございます。
〔今井会長〕 どうもありがとうございました。
大臣は本日、公務ご多忙のために11時にご退席ということでございます。まだちょっと時間ございます。せっかくの機会でございますので、皆様から何かご発言がございましたらどうぞお願いいたします。
島田委員、どうぞ。
〔島田委員〕 一言、ちょっと大臣に教えていただきたいというか、ちょっと申し上げたいことがあるのですけれども。
歳出の質について、この審議会でいろいろ努力しているわけなのですけれども、現場をいろいろ見ますと、補助金を民間が非常に期待をしている。そして、補助金を出すことが政府の仕事のようになっている。補助金の出ないプロジェクトには事務費もつかないというようなことがあるということで、非常に補助金汚染と一言で言えるような状態があると思うんです。補助金がない方が、例えば雇用問題一つとっても、補助金で雇用をつくったら、補助金が消えたら、あとは失業者が残るだけなので、補助金ではなくて、民間企業が参入できるようにするということが、本当の雇用生むのですから、補助金汚染をできるだけ排除していく、こういう考え方を、歳出の質を求めるときに徹底的に大臣からご指導いただけるとありがたいなと、そんなふうに思って、要望でございますけれども、またお教えいただきたいと思います。
〔塩川財務大臣〕 どうもありがとうございます。
そういうこと等を私は踏まえまして、昨年の6月、7月に、主計局が中心となりまして、補助金、補助行政のところの分野を中心に実態調査をいたしました。そして、その結果を見まして、先ほど申しましたように、予算の執行状況のご報告を申し上げたいと思っておるのですが、なかなか本当のことが、現場の方へ行きますと、本当のことを話してくれないのですけれども、しかし、単価の取り方、あるいは補助金の使い方、そういうものについては主計官自らが直接現場へ行って体験してきたと思っております。
こういうことを、1回では効果が上がっておりませんけれども、だんだんと回を重ねて、実態に即するようにいたしたいと思っております。
先生のおっしゃる質の向上ということは、やはり中身を十分知ることから始まると思っておりまして、やっております。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
ほかにございませんでしょうか。冨田委員、どうぞ。
〔冨田委員〕 大臣も、また、諮問会議の本間先生もお見えなので、一言、私の考えを申し上げたいのですけれども。
税制改正をめぐって、それとの関連で追加的歳出削減という言葉がよく出ているわけですけれども、そのベースラインとなるものは一体何かということがよくわからないということなんです。
アメリカで、昨日もグリーンスパン、連銀議長が議会証言をしたのですけれども、歳出については、今年の概算要求と同じように、裁量的経費と義務的経費に分けまして、義務的経費については税制も含めているわけなんですね。税というのは法律で決まっているわけですから、義務的なものでして、この義務的経費と税収を合わせたものを、ペイ・アズ・ユー・ゴーの原則、連銀議長はペイ・ゴーというふうに言っているのですけれども、その原則の中で予算編成を行うという枠組みを90年からとってきまして、それが今月末に一応期限が来るのですけれども、連銀議長はその継続を強く、財政節度が大事だということでお求めになっているわけなんです。
そういう点から考えますと、先ほども大臣おっしゃられました、2010年プライマリーバランス黒字化というのは、みんな了解している点なわけですけれども、それに向けまして、やはり義務的な経費と税制というものを一体で考えていく、そういうことが非常に大事なのではないか。
裁量的経費については、アメリカの場合もキャップをかけているわけでして、本年度の概算要求では、そうした形になっておるということで、何もアメリカがすべていいのでまねしろということではないのですけれども、財政節度という観点から考えた場合に、やはり義務的経費と税収というものをワンパッケージで考えていくということが大事ではないか。
それと、お伺いしたい点は、追加的歳出削減とは一体何ぞやということを、何をベースラインにして追加的歳出削減かということを、これは9月9日の諮問会議において有識者議員提出資料として出ているのですけれども、黒い棒グラフになっているところなのですけれども、その意味をお教えいただきたいと思います。
〔塩川財務大臣〕 ちょうど本間先生もお越しなので、諮問会議で議論になったものは、後でまた冨田先生にお答えしていただいたらと思うのですけれども、私から、1つは予算の仕組みの問題について申し上げます。
ご承知のように、昨年は概算要求基準を4分類に分けまして、予算を4つのグループに分けてやりましたのですが、あれは非常にわかりにくかった。ちょうど中間帯のところが2つに分かれたのでわかりにくかったので、今年は3分類に分けまして、公共投資関係費の分類と義務的経費の分類と、それから裁量的経費の分類と3つに分けまして、それで、その全体を通じて予算の総額を抑制するということにいたしました。
そういたしますと、義務的経費のところで9,200億円の追加が、どうしても当然増と出てくるということがございましたので、その分をどこでカバーするかということが、まず第1点の問題でございました。
それと、できるだけ一般歳出を抑えろということで要望がありましたので、まず、公共投資につきまして、対前年度3%の削減をするということにいたしました。これは、いろいろな理屈がございますので、私ども、もっと削りたかった。5%ぐらい削りたかったのですけれども、理論的に言うて多少無理なところございましたので3%削減ということで、党との間でも話し合いをしてまとめたのであります。
それから、裁量的経費につきましては、2%削減ということにいたしました。そして、義務的経費につきましては当然増というものをできるだけ削減いたしまして、9,200億円でしたかな、で一応セットするようにしたということであります。
そこで、これからの問題は、裁量的経費につきましては、さらに来年、再来年とプライマリーバランスを実現するために、これをやっぱり中心として削減していかざるを得ないだろう。公共事業もそうだろうと思います。
ただ、それだけではとてもではないけれども歳出の抑制はできませんので、先ほど、島田先生のお話にございましたように、補助金の質を変えろという話がございますので、その点を見ましたら、義務的経費のところの分野について、これは全部法律的な要件が整うておりますので、制度改正をやっぱり積極的に取組んでいかなきゃいかんと思っております。
このことについては、まさにこれが行政改革の本質的な問題だと思って、党との間で十分な話をしていかなきゃならんということでございまして、これは多少時間はかかるのではないかなと思っております。特に重点は教育と福祉でございますが、これ少し時間はかかるけれども、要するに、そういう制度的な改正に踏み切らざるを得ないというところに来ておることは事実でございます。
それからもう1つ、問題となりますのは、これからの財政の秩序を保っていく中で、受益者負担というもの、これを料金で見るのか、ある程度これは行政の責任として見て、税で見ていくべきであるのかということは、これは私は根本的な問題、財政構造を考える問題で、大変な問題だと思っておりますので、これはいずれ、経済財政諮問会議等に、こういう問題でひとつ議論していただきたいと思っております。
と申しますのは、昨年の暮れの健康保険の改正等をめぐりましても、結局、利用者たるものの負担というものにおっかぶせざるを得ない。一方、これは福祉事業としてやるので国の責任ということになっています。
特に今回、年金の改正が再来年実施ということになりますので、来年中に結論を出さなきゃならん。この場合に、年金福祉の負担は本当は料金で、保険でやるのがいいのか、あるいはある程度は、この程度は料金で、あとは受益者負担ということにするのか、ここらの哲学的なことをきちっとしておらんと、そのたびごとに国会でこれが、財政の問題として取引の材料にされてしまうということは非常に残念だと思っております。そういうことを考えておるということであります。
追加的な財政措置につきましては、今のところ、私の方で財務省としては、どういうことを考えているかということは、現在のところはまだ考えておりませんけれども、必要があれば、つまり、世界の経済が大きく変動するようなことがあって、それに対応しなきゃならんというときには、追加的財政も必要かもわかりませんけれども、現在の段階においては、14年度では追加的財政は今考えておらないというところであります。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
11時過ぎましたので、大臣はこれで。
〔塩川財務大臣〕 えらいどうも、もう少しゆっくりさせていただきたいのですけれども、ちょっと予定がございますので、えらい失礼いたします。
〔今井会長〕 どうもありがとうございました。
今の問題、本間先生の方からちょっと補足していただけますか。
〔本間部会長〕 今、冨田委員のご質問は非常に重要な点をご質問いただいたと思っております。我々、負担に値する効率的な政府をどうつくっていくかということを掲げておるわけでありますけれども、その際には、負担がきちんと受益と結びついているかどうかという質的な問題と、持続可能な成長と財政の関係というものはきちんと担保されているということで、どのように両者を達成をしていくかということで、昨年は、今、財務大臣の方からご説明がございましたとおり4分野という形で、これをやったわけでありますけれども、諮問会議では、実は裁量的な部分と義務的部分のところを分けていく必要があるのではないか。公共投資は中長期的な観点がございますから、その点で少しその中間にあるものとして位置付け、3分野でどのように予算の効率化並びに持続可能性を達成するかということで進んでおります。
しかし、今年度、そういうような分類で財政構造改革を進めておるわけでありますが、中身については、まだ正直申し上げて、それが冨田委員のご指摘のようにきちんと構造的、制度的な歳出と税という形、あるいは政策的な補助金等と政策的な税制というものをマッチングさせるということには、まだ現状、きちんと論理的な形ではつなげていないというのが正直なところでございます。
ただ問題は、財源的な問題で、減税との関係の中で、諮問会議は構造改革還元型の税というものを、どう捻出するかということを1つのテーマにしておりまして、間接的に恒常的義務的な歳出の部分のところと、そして、構造的、そしてきちんとした恒久的な税制との関係というものを、もう一度見直していく必要性があるということで、今論理体系というものを、もう少しきちんと精査しながら、これは財政審でもご指導いただき、かつ財務省主計局、主税局等との調整を得ながら、この問題について、今後きちんと詰めてまいりたいというぐあいに思っております。
以上です。
〔今井会長〕 よろしゅうございますか。
先ほど、大臣、ちょっと補正と間違えてお答えになったようですけれども、減税との関連で追加的歳出削減というのは、これは義務的経費をお考えでということになるんですか、今の。
〔本間部会長〕 そこは、きちんとバインディングはしていないわけでございまして、我々としては、恒久的な税制改革もやりたいし、政策的な、今のデフレとの状況の中で政策的に効果があるものであれば、税制というものを活用するということもやぶさかでないということでございますけれども、今の財政状況の中で、その財源をどうするかというもの、安易にこれを国債発行という形では、この「基本方針2002」でも否定をいたしておりますので、それをどういうぐあいに今後の負担増と、それから歳出の効率化に伴う財源というものを捻出しながら、双方を実現したいということで、今、今後の議論の宿題として残されている部分でございますので、その辺のところは歳出削減等のところが難しいというようなご議論もございます。しかし、精神としては、歳出削減で構造改革が目に見える形で活性化につなげるような、国と民間との関係というものを再構築するという関係を今後の議論の中で最も重要なテーマとして審議をしていきたいというぐあいに考えております。
〔今井会長〕 それでは、先ほどの当面の運営方針に対するご意見等も含めまして、まだ時間が20分ほどございますので、フリーディスカッションをいたしたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。どなたでも結構でございます。
どうぞ、俵委員。
〔俵委員〕 4回程度にわたって議論をするわけですけれども、これについて、テーマを絞り込む候補というのが、既にある程度上がっているのでしょうか。まず、そこのところを、どの問題と、どの問題と、どの問題と、政策別にやるのか、省庁別にやるのか。絞り込み方によっては、これやりたかったのに、今年はテーマにならなかったねということが、今までしばしばあるものですから、そこのところをまず腹案というか、原案というか、伺った上で、注文があれば注文をつけたいと思いますが、そこはいかがでしょうか。
〔今井会長〕 調査課長、どうぞ。
〔梶川主計局調査課長〕 必ずしも腹案という段階に現在至っておるわけではございませんで、また改めてご相談しなければいけないとは思っておりますけれども、先ほど、本間委員からご紹介いただきました、経済財政諮問会議の方での重点事項というのが資料2だったと思いますが、テーマがございますが、このあたりを踏まえながら、もう少し考えていきたいと思っておるところでございます。
〔俵委員〕 今、ちょっとつけ加えて議論をしておきたいのですが、この前、「15年予算編成の基本的考え方」のところでもそうだったのですが、ここ数年、余り文教の話について詳しい議論をここでしてないですよね。そういう中で、特に今日、小泉内閣の組閣のそもそも問題があると思いますけれども、国会に責任を負わない大臣というのが、あるいは国民の信託を受けていないで大臣になった者というのが、国会に責任を負っているのでしょうけれども、国民の信託を受けないで大臣になった、要するにノーバッジというのが、これもしかも役所のOBでありますから、どうしたって役人ベースの発想で概算要求段階でも、義務的な部分では若干譲るように見せながら、裁量的な部分ではかなり手を広げてきているねという感じがある。私は、今度の文部科学省の概算要求に処する姿勢というのは目に余るものがあると思っている。
そこらについては、やはりちょっと厳しくやる必要があるのではないか。同じように外務省に関しても、国際環境会議で500人からの大レギュレーションが行って、これは何だというので、かなりスキャンダルになりかけているわけでありますから。今日、この問題、外交機密費をめぐるこれだけの問題があるのに、まだ同じことをやっとると。どうも、皇室外交が隠れみのになっているのではないかみたいな感じも、私は率直に言って受けておりますし。国民から信託を受けないで大臣になったという役所は、どうしたって官僚主導になって、官僚的発想が出てくる側面があるわけでありますから、予算の査定については、かなり厳しく、厳格に対処する必要があるのではないかと思いますが、そこはいかがでしょうか。
ついでに、財政経済担当大臣も同じような資格の方でありますから、そこを含めて所見を。本間さん、どうです、そこは。
〔本間部会長〕 当を得たところと当を得ていないところとあるのではないかと、率直に申し上げまして。官の中でやっては、なかなか進まない部分と、官のOB、OGの方がなさることに伴う改革へのはずみのつかない部分。これ、メリット、デメリット精査をしながら、総理がまた新しい組閣の中で検討していただければと思います。
経済財政担当相については、私はよくやっているというぐあいに思っております。
〔今井会長〕 どうぞ。
〔田近委員〕 今の俵さんのお話とも関係するのですけれども、どのイシューを扱うかということとも触れながらお話ししたいのですけれども。
補助金について、もう少しきちんとした整理が必要だ。これは、極めて分権化のときと同じで、何か地方分権自身に価値があるような議論と同じで、国が裁量的に補助金を、裁量的というか、あるものは国がやらなければいけない。それで、国が補助金をつけている。それをカットして、地方に自由にさせること自身が価値があるのではないか。
そうしたら、そもそも補助金はなぜあったのだろう。具体的に申し上げますと、例えば義務教育がある。それは、どこの市町村に子供がいても、あるスタンダードの教育を受けられる。そういうことでつくってきたはずだ。それを、では、補助金をやめるならば、地方に格差が起きて、十分教育ができないところ、あるいは偏差値も、偏差値がいいかどうかわかりませんけれども、子供の学力が落ちるところがあるかもしれない。では、その責任は地方にきちんととらせることができるのか。
そのときに、できない子供が出てきたら、そこは何かしてあげるというのでは、全然話にならない。
したがって、この補助金についてはもっともっと議論が必要だ。例えば、そもそも国があるスタンダードを決めて、やらなければいけないということ自身に間違いがあったのかどうかから戻らないといけない。
そして、もっと問題を難しくしているのが、義務教育のことを続けると、実は、義務教育の半分は補助金でやっていて、半分は交付税がついているわけですね。そうしたら、補助金をとるならば、交付税もとらなければいけない。本来の財源を地方にあげて、全部地方にやらせるというのが1つ。もう1つは、交付税もとってしまう。全部補助金でやる。国がそもそも必要だと言っているわけですから、国が全部やってあげる。ただ、やる主体自身はPFIを使っても、だれがやってもいい。補助金は全部国がやるのか、あるいは補助金をカットするならば、交付税もやめる。全部財源を地方にあげる。そのレベルの抜本的な議論がなければ、文部科学省が給与部分をあきらめる、あきらめないという話で終わってしまう。そういうわけで、これからテーマを決めて議論をするとすれば、補助金の本質的な議論にまでさかのぼった、それは交付税とも切り離せない問題ですけれども、そこまで戻った議論が私は必要だと思います。
〔俵委員〕 もう1つありますね。補助金を学校あるいは地方自治体にやるのか、子供にやるのかという問題がありますね。それが一番本質的な。
〔田近委員〕 あと、国がやるといっても、国が補助金をつけるといっても、国が事業をやる必要はないわけですね。それは、だれかに委託させてやればいいわけですから。議論の幅はもっとある。だから、今のように単に補助金をカットすることが、そこだけに政策的な目的が集中するのはよくないだろうということです。
〔今井会長〕 ほかにご意見ございませんか。
〔田近委員〕 もう1つ言いたかったのですけれども、それは、やはりプライマリーバランスとの話で、昨日も実は内閣府で税制の会議があって、この話もテーマにのぼったのですけれども、やはりGDPの140%、150%で日本が債務がある。信じられない話なわけですね。我々、少しなれてしまったから、あるいは金利がたまたま低いからという理由でいるのでしょうけれども。
今回の議論も、例えばこれからでもいいのですけれども、資料には必ず、やっぱりプライマリーバランスのデータをつける。それが、2010年に本当に実現できるというプランをつける。
具体的にいうと、今、税制改革の方で先行減税するんだ、しないんだ。したがって、2010年にプライマリーバランスを、プライマリーで予算をバランスさせるというスケジュールがオン・ゴーイングで。例えば、今先行減税したら、本当にこの次には、これだけ集めなければいけませんよと。あるいは、今年の。したがって、言いたいのは、歳入とのかかわりも、もっときちんとしなければいけないということで、我々がこれから仕事をするときには、必ず2010年の約束が実現できる。それを国民に訴え続けなければいけないと思います。
〔今井会長〕 どうぞ、水城委員。
〔水城委員〕 先ほども出ましたけれども、私は年末の予算編成に向かって、義務教育の国庫負担制度問題、これが非常に重要だと思います。小泉改革がこれから大きく前進するかどうかの、私は試金石だと思います。ボリューム的にも大きいですし、それから、問題の難しさもございます。ただ、これに対しては公共事業的な補助金のような経済合理性で教育の問題をはかり切れないという強い反発があるわけですが、本当にそうなのかどうなのか、これは徹底的に議論する必要があると思います。
そういう意味で、先ほど俵委員からもございましたけれども、これからの検討事項の中でも、これは重視して、我々としても考えていかなければいけない問題ではないか。そんなふうに思います。
以上です。
〔今井会長〕 どうもありがとうございました。
あと、ご意見ございませんでしょうか。
今まで出されたご意見につきましては、文教予算、それから、非常に地方の、さっき三位一体と言ったところと関係して、来年度予算でどの程度できるのかというのはよくわからないのですが、これらにつきまして、ちょっと事務当局あるいは本間先生、西室部会長、ご意見ございませんか。
〔西室部会長〕 義務教育の件については、今、地方分権改革推進会議で昨日も文部科学省のヒアリングをやったばかりです。これにつきましては、来年度予算に対しての反映というよりは、先ほどお話のございましたように、非常に根本的な問題をしっかりと押さえて議論をしなければいけない。それの対案を出さなければいけないということでございまして、むしろ、三位一体の議論とも同時に関連した形でやっていこうということでございますから、来年度の予算そのものについて直接影響が出るようなことが提案として出せるかどうかについては、まだはっきりいたしておりません。
水口さん、何かございますか。
〔水口部会長〕 今、西室議長の言われたように、きのう、小委員会でも、10月末までに総理大臣のもとへ具体的な事務事業、それに伴う財源の問題をどうするかという基本的なペーパーを出すということになって、昨日からヒアリングを始めていて、後に引けないところでございますが、現在ではご承知のように、先ほど本間先生からお話しのように、ほぼ退職あるいは退職金あるいは共済の長期給付含めて、ほぼ5,000億の問題は15年度から18年度までに削減しますと。真に義務教育、国がやるべきものは何だということになると、今2兆5,000億と、国がやるべきものは、なるのですが、その内容はもうちょっときちんと精査する必要があると思います。私どもの方は、6月17日の中間報告では、すぐできるものは検討してくれと。それから、将来的な方向として、これは政治的な意味等もあるわけですけれども、義務教育費国庫負担金、一般財源化等も含めて前向きに検討するということを出しておりますので、恐らく、今議長の説明のように、来年度予算を目指すということは、我々の方の立場ではございませんので、分権改革推進会議としたら、その後、11月、12月以降、三位一体という中でやっていきたいと思っております。
ただ、ヒアリングをしている段階では、我々はナショナルミニマムからローカルオプティマムということで、地域の特殊性を生かしてやってくれということで、その方がいいのではないかと思ってやったら、やっぱり特色を生かすということよりも、先ほど言われた格差論が強く出まして、ともかく国で、そうするのだったら、まず先に金をよこせと、こういう話になってきまして、この辺の問題をどうしてやっていくかということも。ですから、分権という立場からいっても地方自身の意識改革が非常に重要だということは痛感しております。それをどういうようにやっていくかということは、これはまた諮問会議の方ともよく連携をとりながらやっていきたい、このようなことでございます。
〔本間部会長〕 今、両委員からお話がございましたとおり、国から義務教育関連の負担金どうするかという問題意識、文部科学大臣に我々の方から投げかけたところでございますが、先ほどもちょっと申し上げましたし、今、お話がございましたとおり、共済及び退職金等の関係の中で3兆1,000億強の中から5,000億をしぶしぶ考慮してもよいと、こういう段階のお話でございます。その流れの中には、文部科学省だけがターゲットに補助金削減の筆頭に位置付けられていることに対する、極めて強い不信感が根底にはあるわけでありますが、しかし、この問題は補助金全体の中での改革を進めていくためには避けて通れない問題でございます。
昨年、国土の均衡ある発展という看板をおろし、我々は個性ある地方分権に向けての歩を踏み出したわけでありますけれども、なかなかここの部分のところが効果が、今の国土の均衡発展というものが、まだまだ考え方として強いということもございますので、ここは進んでいないわけですが、これは財務省と総務省との関係、それから、財務省、総務省以外の省庁との関係という、極めて複雑な構図になっておるところも、この問題を難しくさせているところでございます。
我々としては、教育の問題についても、個性ある形でいくということが原理的にはいいと思いますし、私は何よりも、執行の段階で、今の硬直的なお金の使われ方が、果たして教育の効果を上げていく上でいいかどうかというインスティチューショナルな問題、ここも踏み込んで議論をいたしませんと、なかなかこの問題の糸口が見つけていけないのではないかというぐあいに考えております。
その意味では、田近委員が再三繰り返し指摘されている問題は、極めて重要でございますし、俵委員が機関補助から個人補助への考え方というものも、哲学の中でどう織り込むかということも非常に重要な問題でございまして、財政制度等審議会、当審議会においても、ぜひそこは深掘りをしていただきまして、ご意見をいただければ、我々としては非常にありがたいということであります。
〔今井会長〕 今の問題を受けまして、4日間でやるところに、その辺を重点項目として含めるということでよろしいですか。
〔梶川主計局調査課長〕 今ご議論いただきましたとおり、補助金の問題、三位一体の問題、特にその中でも義務教育に対する国庫負担の問題、このあたりは重要なテーマだということかと思います。
それから、先ほど、大臣からもありましたように、実態調査の問題ということで、執行の問題をどうするかということも取り上げていく必要があると思いますので、こういった点を踏まえながら、4日間の議題というものを事務的に考えさせていただきたいと思っております。
〔水口部会長〕 ぜひやっていただきたいと思います。
それで今、先ほど俵さんからもお話もありました、現在は基準は、例えば一般財源では1つの客観的な基準というのを例示をして、児童数と入れたら、これが総反発を食いまして、少子化時代にあって、そうしたら格差を拡大するばかりだ。したがって、では、ほかにどういう客観的な基準があり得るかということも、これは内部でも、我々の方も検討いたしますけれども、こちらでも、ぜひ。現在は教員数になっているわけですね。しかも、そのバックに人材確保法という、地方公務員よりも教員の方が一段上の給与水準というような問題もございまして、非常に複雑な問題があるということは、バックに政治的な問題があるということがございますので、そういう客観的な問題を、ぜひこちらでも検討していただきたいと。特に義務教育というのは、地方分権一括法で、地方公共団体の自治事務になっているのですけれども、単なる執行機関であって、実際のプランとか金は国からと、こういう問題をどうするかという非常に大きな問題がございますので、ぜひお願いしたいと思います。
〔今井会長〕 ほかにございますか。どうぞ、竹中委員。
〔竹中委員〕 補助金の話が出ましたので、ちょうど私たちはいわば補助金の丸々対象であると言われている障害を持つ人たちが、逆に納税者になれるようにというような活動をしていますので、ちょっと発言をさせていただきたいと思います。
プロップ・ステーションが活動を始めて12年で、ほぼITを活用すると相当の率で障害を持つ方が就労者になれるということが、もう現実のものになってきました。それで、このたび、厚生労働省の中にも、そういう在宅就業等含めて推進していくための研究会なども設置をしていただきまして、私も意見を言わせていただいておりますのですが、残念ながら、法定雇用率制度という制度一辺倒の中で、正規雇用以外の働き方に対して、何ら企業に、つまりお仕事を発注する方に対してのインセンティブがないというところが大変大きな問題になっています。
ですので、例えばその企業が罰金を払うかわりに、その分のお仕事を出すのだと。そして、そのお仕事をきちっと、グレードと価格を守って障害を持つ方たちが返すのだというような仕組みが1個挟まるだけで、私は、恐らく多くの方がアウトソースの、今アウトソーシングが非常に広まってきておりますが、そういう中でかなり多数の方がお働きになれると思っております。罰金というのは、やはり最後の手段であると。
それから、旧厚生省の時代に、そういう障害のある方を、できるだけ生活保護をとらせるといいますか、とる手法を教えるといいますか、伝える。世帯分離をして、生活保護をとりなさい。それを生活保障のようにとしておりましたけれども、やはりそれは全く本人が働くインセンティブにつながらない。
そういった幾つかの課題がある中で、私はこの時代に来ましたので、ぜひ彼らが納税者になって、誇りを持って社会を支える一員になっていけるような、課題も、補助金のことと絡めて、ぜひご議論いただけたらうれしく思います。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
どうぞ、田近委員。
〔田近委員〕 議題ということでもう1つ、いろいろ、今のお話も無限に議題はあるのでしょうけれども。議題の重要性と、あと、たまたま今年が重要だという意味では、さっきから地方財政の三位一体の話がありますけれども、高齢者医療も、ある意味で三位か二位か知りませんけれども、高齢者医療、介護というのは離せない。しかも、今年がまさに、医療の方もそうですけれども、高齢者介護の方の見直しが進んでいるはずです。国民の方としても、この2年間やってきて、本当に何が起きたのか。我々の方としては、市町村の財政事情の問題ですけれども、わかりやすく言えば、介護保険も国保みたいになってしまうのか。なってしまっていると思いますけれども。国民の方としては、一体どんなことが起きて、どんな改革がされるのか。時間の制約もありますし、いろいろあるでしょうけれども、対国民に対しては、高齢者医療、介護という、一通りではなくて、特に介護の部分に焦点を当てて、この2年間で何が起きてきたのかというようなこともタイムリーには必要だと思っております。
〔今井会長〕 ありがとうございました。
当面の運営方針について、いろいろご意見を伺いました。今後の、先ほどの3部会での審議に、内容的に十分反映していきたいと思います。事務局、よろしくお願いいたします。
それから、15年度だけではなくて、もう少し中長期的な課題も出されていたように思いますが、これにつきましては、さっきの当面の運営方針の(2)の「その後、必要に応じ、中長期の課題について調査審議を行う。」こういう中で引き続き取り上げて、例えば年金等であれば、16年度の改正に、相当事前に早くから対応しないといけないと思いますから、そういう問題についてご議論をいただければと思っております。
以上でよろしゅうございましょうか。
それでは、今申し上げましたように、今後、まだ具体的に審議をする過程の中で新しい問題も出てくると思います。必要に応じまして審議事項を、そのときに追加させていただくということで、この辺は私、事務当局とよく相談しながら、皆さんのご要望を取り入れてまいりたいと、かように思っております。
それでは、時間も参りましたので、本日はこれで閉会いたしたいと思います。
委員の皆様には、ご多忙中、大変ありがとうございました。