第1回 国有財産の有効活用に関する検討・
フォローアップ有識者会議
議事録

平成18年8月28日


第1回 国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議

平成18年8月28日(月)午後3時30分から
財務省第3特別会議室(本庁舎4階)

議題

1.これまでの議論の経緯

2.国有財産に関する基礎情報(総論)

3.国有財産に関する基礎情報(宿舎)

4.国有財産に関する基礎情報(庁舎)

5.国有財産に関する基礎情報(未利用国有地等)

6.検討の着眼点について


午後3時31分開会

○小野国有財産調整課長 それでは、定刻となりましたので、ただいまから第1回の国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議を開催いたします。

本日は、皆様方におかれましては、お忙しいところお集まりいただきまして、ありがとうございます。また、当会議へのご参加につきましてお引き受けいただきましたことを、重ねてお礼申し上げます。

今回は、改組後初めての会合でございますので、後ほど議事を座長にお願いするまでの間、私、国有財産調整課長の小野が当面の進行役を務めさせていただきますので、よろしくお願い申し上げます。

まずは、当会議のメンバーの皆様をご紹介させていただきます。

初めに、今後の当会議の運営に当たりまして、議事進行、取りまとめをしていただく座長をお願いいたしました、早稲田大学特命教授伊藤滋様でございます。

次に、着席順でご紹介をさせていただきます。まず、立命館大学大学院法学研究科教授、金融・法・税務研究センター長の大垣尚司様でございます。

新日本アーンストアンドヤング税理士法人代表社員、公認会計士の加藤久子様でございます。

社団法人日本不動産鑑定協会副会長、不動産鑑定士の緒方瑞穂様でございます。

社団法人全国市街地再開発協会専務理事の岡本圭司様でございます。

アンダーソン・毛利・友常法律事務所パートナー、弁護士の赤羽貴様でございます。

なお、東京大学空間情報科学研究センター副センター長、教授の浅見泰司様が後ほどいらっしゃいます。それから、本日はご欠席でございますが、慶應義塾大学大学院教授の日端康雄様におかれましても、メンバー就任につきましてご快諾いただいておりますので、合わせて8名ということでございます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

続きまして、当会議の開催に当たりまして、財務大臣がご欠席とさせていただいておりますので、赤羽財務副大臣からごあいさついただきたいと思います。赤羽副大臣、よろしくお願いいたします。

○赤羽財務副大臣 皆様こんにちは。いつも大変お世話になっております、財務副大臣を務めております衆議院議員の赤羽一嘉でございます。どうかよろしくお願いいたします。

本日は、財務大臣主催の国有財産の有効活用に関する検討・フォローアップ有識者会議の第1回目の会合でございますので、本来であれば谷垣財務大臣がごあいさつすべきところでございますが、大変残念なことに他の公務がございまして、出席がかないません。大変僭越でございますが、私が代理でごあいさつ申し上げさせていただきたいと思いますので、どうかよろしくお願いいたします。

我が国は、急激な少子高齢社会に突き進んでおりまして、子や孫の世代に負担を先送りしない財政構造改革を進めることが国にとっての最重要な課題であるということは、改めて皆様に申し上げる必要がないわけでございますが、この課題克服のために、簡素で効率的な政府を実現するとの観点から、財務省といたしましても資産・債務改革にも積極的に取り組んでいるところでございます。本年4月末には、約40年ぶりとなります国有財産法等の全面的な改正案が成立したところでございます。

このような状況下、国有財産の一層の有効活用を図るため、本年1月より、理財局長主催の国家公務員宿舎の移転、跡地利用に関する有識者会議を立ち上げさせていただきまして、合計9回にわたる会合を行い、6月には報告書を取りまとめていただいた次第でございます。そして今般、財務大臣主催に改組した本日の本会議におきまして、6月の報告書を踏まえ、東京23区内に所在する宿舎の移転・再配置等を着実に実行していくために、民間の視点から東京23区内に所在する宿舎の移転・再配置等についてモニタリングをいただくとともに、庁舎を含めた国有財産全般の売却、有効活用についてご検討いただくことをお願いした次第でございます。

座長の伊藤先生を初め、5名のメンバーの方々におかれましては、改組前に引き続き、どうかよろしくお願い申し上げます。また、今回新たにメンバーをお引き受けいただきました3名の皆様、本当にありがとうございました。ぜひとも本会議の趣旨を踏まえまして、自由闊達にご議論を交わし、幅広いご検討がなされますことを心から期待しておるところでございます。

最後に一言、私個人からお願いがございます。もう既にこれは実は伊藤先生にはかつてお願いをしたことでございますが、実は私は11年前の阪神・淡路大震災を体験いたしまして、災害からの速やかな復旧・復興は、災害発生直後にどれだけ多くの公務員がそれぞれの庁舎に集結して、それぞれの任務を遂行できるかどうかにかかっているということを痛感した一人でございます。どうか今後の本会議での議論におきましても、危機管理対応という点も、これまでも視野に入れて議論をしていただいたわけでございますが、幅広くご検討を賜りますようお願い申し上げまして、甚だ簡単措辞でございますが、私のごあいさつとさせていただきます。皆様、どうかよろしくお願いいたします。ありがとうございます。

○小野国有財産調整課長 それでは次に、改組後の当会議には新たにメンバーとしてご参加いただく方がいらっしゃるほか、事務局のメンバーにつきましても人事異動による変更もございますので、私から省内出席者を紹介させていただきます。

まず理財局長の牧野でございます。

理財局次長の藤岡でございます。

理財局総務課長の池田でございます。

国有財産企画課長の向井でございます。

国有財産業務課長の河野でございます。

国有財産情報室長の中村でございます。

国有財産有効利用推進室長の和栗でございます。

特定国有財産整備室長の其田でございます。

総務課調査室長の松浦でございます。

関東財務局管財第一部長の江口でございます。

私でございますが、国有財産調整課長の小野でございます。よろしくお願い申し上げます。

なお本日は、後ほど庁舎についての基礎情報を説明させていただくこととの関係で、庁舎の営繕主体である国土交通省大臣官房官庁営繕部の澤木計画課長にもお越しいただいております。

それでは引き続きまして、伊藤座長からごあいさつをいただき、その後の議事進行を伊藤座長にお願いしたいと思います。

それでは伊藤座長、よろしくお願いします。

○伊藤座長 はい、わかりました。どうも皆様、おいでいただいてありがとうございました。特に、新しくこの有識者会議にお加わりいただいた加藤先生、緒方先生、岡本先生、厚く御礼申し上げます。

出だしで変なことを申し上げますが、総理と数カ月前にお話をしたときに、今度の有識者会議には女性を3割入れろということでございまして、そういう点ではちょっとお二方で少ないかと思いますが、本当にいい女性の専門家がおいでいただいたことを、厚く私感謝する次第でございます。

先ほど調整課長のお話にもございましたけど、国家公務員宿舎について、私たちは約半年かなり色んな議論をいたしまして、私としてはそれなりの成果を上げることができたと思っておりますが、今回はこの財務大臣の下の有識者会議ということで、国家公務員宿舎を順調に、それでは民間に対して処分できるかどうかについてのモニタリングをやるということは、極めて重要なこの有識者会議の仕事でございます。

そのほかに、先ほど副大臣のお話にありましたように、国有財産を広く、基本的に幅広く皆様にご検討いただいて、単なる、例えばあそこの庁舎にある敷地はどうかということではなくて、できるならば全国的な見方をしていただいて、国有財産のあり方を考えていきたいと思っております。

これも総理のご発言にございましたが、国有財産全般について簡単に処分、処分というのではなくて、まさに有効活用を考えてくれということでございます。そういう点では、国家公務員宿舎のときの議論より、もう少し幅の広いご議論をぜひ皆様方にしていただきたいと思います。

本日は、多分このスケジュールに従いまして事務方から説明があると思いますが、初めでございますので、これ私よくやるくせでございますが、なるべく事務方が思いもつかないようなお話を一等初めにしていただきまして、議論を弾力的に自由にしていければと思っておりますので、後ほど時間をたっぷりとっておりますので、ぜひご発言よろしくお願いしたいと思います。

この有識者会議は、かなり場合によっては長時間になるかと思います。フォローアップについても議論がございますし、それから国有財産処分についても、これは単に半年やそこらで済む問題ではございませんので、かなり長時間になるということで、皆様とのおつき合いも長くなるかと思います。ぜひ委員、心合わせていい成果を出したいと思っております。ぜひご協力のほどお願いいたします。以上でございます。

それでは、本日の議事に入る前に、本会議の運営方法について説明をいたします。

まず、私の不在の場合でございますが、この前の国家公務員宿舎の場合も同じことをお願いしたと思いますが、できましたら、本日欠席されておりますが、日端康雄先生に座長代理をお願いしたいと思います。ご了解いただけますでしょうか。

(異議なし)

○伊藤座長 ありがとうございました。

それから、議事の公開でございます。この議事の公開につきましては、議事録を公開するということにしたいと思います。また、発言された皆様方の個人名もそのまま掲載させていただくということにしたいと思います。ただし、出席委員の皆様方には、事前に議事録の内容を確認していただくように事務局に申しつけておりますので、ぜひお手数でございますが、議事録に適当な加筆訂正をしていただきたいと思います。

それから、会議でのご発言の中で、特定の企業などに不当に不利益をもたらすなどのおそれがあるものが存在してまいります。そのような部分については、恐縮ですが、私の判断によって一部不開示の取り扱いをさせていただきたいと思います。

それから、記者に対する説明でございますが、必要に応じて私と事務局である理財局の方々と相談をして行うということにしたいと思います。

それから、会議で配付する資料につきましても、これは原則として記者への説明会とインターネットで公開するということにしております。これは国家公務員宿舎の場合も同じでございましたので、これもご了解いただきたいと思います。

なお、今後の会議において非公開、ないし一部を非公開とすべき資料がある場合の取り扱いについては、恐縮でございますが、私か座長代理の日端先生の判断にお預けいただきたいと思っております。

よろしゅうございますでしょうか。

(異議なし)

○伊藤座長 それでは、皆様のご異議がないということで、本日の議事に入らせていただきます。

まず、繰り返しでございますが、当会議の検討課題は、東京23区に所在する宿舎の移転・再配置についてのモニタリングでございますが、そのほか東京23区内以外の地域の宿舎についても、大阪とか北海道とか、場合によっては横浜とか、そういうところの宿舎のあり方についても、これもモニタリングをしたい。

それから、庁舎の売却、有効活用、霞が関中央官衙地区の庁舎のあり方、それからフルオープン化を含む民間の知見を活用した有効活用、非常に幅の広い領域になっております。これらの課題については、まず現状をきちんと把握する必要がございます。検討課題ごとの論点、議論のスケジュールについて、整理をさせていただきたいと思っております。

整理につきましては、23区外の地域の宿舎について、20年度の予算からの反映が可能となるように、積極的な議論をお願いしたいと思っております。20年度でございますから、再来年度ですね。

それから、霞が関官衙地区を初めとします様々な庁舎のあり方について、省庁ヒアリングや現地視察等を行いながら、さらに論点を深堀りしていき、その中で早期に対応すべき事項を仕分けをするということも必要かと思っております。

民間の知見を活用した有効活用については、国有財産に関する十分な情報提供やPFIの積極的活用など、民間の知見の活用のための具体的方策についてぜひ委員の皆様方から積極的なご意見いただきたいと思います。

以上が前書き、前略、序でございます。これから事務方からのお話をいただきたいと思いますが、本日は事務局からこれまでの議論の経緯、国有財産の基礎情報について説明いただきます。それから、これらの説明に対する質疑応答の後、各メンバーから今後の検討に当たっての着眼点についてご発言をいただくということでございます。

それでは、事務局から順次説明をお願いしたいと思いますが、企画課長の方からでしょうか。恐縮です、お願いします。

○向井国有財産企画課長 国有財産企画課長の向井でございます。私の方からはこれまでの経緯についてと、それから国有財産の基礎情報のうちの総論についてご説明させていただきたいと思います。

まず資料の1、これまでの議論の経緯という資料をおめくりいただきたいと思います。

まず1ページ目でございますが、これは平成17年6月21日でございますので、1年ちょっと前になろうかと思いますが、ここの閣議決定におきまして、国有財産等の政府資産について最大限の有効活用を行うと。それから、経済財政諮問会議において、資産・債務の管理のあり方について検討を行い、17年秋を目途に基本的な方針を明らかにするというとこら辺から、いわゆる資産・負債の関係というのは始まっているということでございます。

次のページをめくっていただきまして、平成17年、昨年末の行政改革の重要方針でございます。これらにおきましては、(2)の中に資産・債務管理の課題というのが四つぐらい書いてございますが、さらに早急に対応すべき課題といたしまして、アのところで、既存庁舎等の使用につきまして、省庁横断的な調整・監査をこれまで以上に強力に実施して、無駄な使用を解消するというふうなこと。あるいは国有財産の売却の促進ということで、物納財産等の未利用国有地について積極的な売却努力をするというふうなこと。これらのために、平成18年通常国会に国有財産法等の改正案を提出するというふうなことが閣議決定されてございます。

それを受けまして、次のページでございますけれども、国有財産法等の一部を改正する法律案等が平成18年度の通常国会に提出されまして、4月28日に成立したということでございます。

まず、先ほどの閣議決定にもありますように、庁舎が無駄なく使用されているかを従来以上に強力にチェックすると。それに無駄な使用があれば、積極的な入れかえを行い、無駄を解消すると。さらに法改正によりまして、借受庁舎もこういう対象にするということができるようになりました。それから、さらにその入れかえによりまして、一棟全体が不用となった庁舎は売却いたしますし、空きスペースについては貸し付けることが、これまた法改正によってできるようになります。さらに行政財産につきましては、通常民間への貸付けというのはないのですが、例えば空港ビル等を設置する場合は、民間に貸し付けるようにできるようにまたこれもなりました。さらに国有財産を売却するために、右側にちょっとポンチ絵がありますけれども、売りにくい不整形地なども交換することにより、売りやすくするようなことができるようになったというふうな改革を行っております。

次のページでございます。さらにこの会議の前身であります宿舎の方の有識者会議におきまして、東京23区内の公務員宿舎の移転・再配置計画というのができてございます。ざっと見ていただきますと、全体で、左下の表の計の段を見ていただきますと、現在325団地あるものが10年後には107団地にすると。戸数も2万1,867戸が1万5,272戸になるというふうな再配置計画を策定させていただいております。

それから次に、さらに同報告書で5ページでございますけれども、その中で、さらにそれを改組いたしまして今回の有識者会議をお願いするようになったわけでございますけれども、これらにつきましては、今回の基本計画に基づく売却等の実行に関しモニタリングすること。それから、さらに(2)のところで新たに取り扱うべき課題といたしまして、現時点で想定されるものということで、例えば旧公邸に関する土地の有効活用のあり方、23区以外の地域の宿舎のあり方、霞が関中央官衙地区の庁舎のあり方、庁舎を含む国有財産の売却・有効活用などの検討があるというふうなことでございます。

さらに、その後の骨太の閣議決定におきまして、財政健全化への取組ということで、下の債務改革の中に、国有財産につきましては今後10年間の売却収入の目安として約12兆円を見込むというふうなこと、あるいは経済財政諮問会議の下にある専門調査会が、資産・債務改革の実現のための具体的方策について9月を目途に諮問会議に報告し、その後この専門調査会に中立的な金融の専門家、民間有識者を加えまして、資産・債務改革の実施状況について公正中立な立場からチェック、フォローすると。チェック、フォローでございます。というふうにされてございます。これがこれまでの経緯でございます。

続きまして、資料2でございます。国有財産に関する基礎情報。結構分厚い資料でございますので、簡単にかいつまんでご説明させていただきたいと思います。

まず1ページ目に、国の資産と国有財産の範囲というのがございますけれども、通常、私どもが国有財産という場合は、国の資産のBSOを全部指すのではなくて、法の、四角で囲んでございます有価証券のうちの長期に保有することを想定されているものということで、短期の債権と運用目的の保有有価証券は通常国有財産の範囲には入ってございません。それから、現金・預金、これも入ってございません。それから、未収金・貸付金等につきましても入ってございません。有形固定資産の中で、機械器具が入ってございませんということでございます。それ以外のものにつきましては、いわゆる国有財産ということでございます。

それから、ちょっと2ページは飛ばさせていただきまして、3ページに金額が出てございます。右の円グラフを見ていただきますと、先ほど申し上げた国有財産、95.2兆円でございますが、見ていただくとわかりますように、そのうちの半分ぐらいがいわゆる有価証券等ということで、出資による権利及び株式と。なぜ、こういうことが起こっているかと申しますと、これは既にご承知かと思いますが、近年の独法化あるいは民営化の流れでございまして、本来国であったものが国でなくなっていくという流れで、結局国に残るものは出資が残るという格好になってございます。それが半分近くになっていると。

一方で、右側にございます不動産、これが43.6兆円でございます。土地が23.9兆円、工作物7.5兆円、建物5.6兆円。それから立木竹、これはほとんどがいわゆる国有林野でございますが、この国有林野は評価の方法が企業会計でございますので、棚卸資産でございますので、かけた費用は全部金額になっているというので、ややでかく出ているというところがございます。それから、動産が4.7兆円でございます。そういう意味では、いまや権利に加担したものが半分ぐらいになってしまったということでございまして、この出資というのはまさにそれぞれの独法のBSの資産と債務の差でございますので、その部分だけでもこれだけあるということでございます。

それから、次のページに国有財産の分類ということで、私どもがやる国有財産を分類する場合に、大きく分けて行政財産と普通財産と、そういう分け方をいたします。その行政財産か普通財産かによって、取り扱い方かなり異なってくるということがございます。行政財産というのは、基本的には国の直接の事務の事業の用に直接供するものでございまして、普通財産はそれ以外と。

行政財産、四つ分かれてございます。公用財産と、公共用財産と、皇室用財産と、企業用財産と。この中で重要なのが公用、公共用でございますが、特に公用財産でございます。右のグラフを見ていただきますと、行政財産のかなりの部分、大半を占めております公用財産、これがいわゆる庁舎、宿舎、行刑施設等々でございます。公共用では、国が直接公共の用に供する財産でございまして、公園なんかが典型的なもの。皇室用財産は皇室の用に供する財産で、企業用財産は、昔は色々あったのですが、今、企業として国に残っているのは国有林野のみということでございます。ただ、先ほども見ていただきましたように、立木竹が金額があるので、結構金額的には大きくなっていると。

普通財産はそれ以外のものでございますので、いわゆる出資財産もありますし、あるいは在日米軍施設についての提供財産等ございますが、先ほど見ていただきましたように大半は出資財産であると。それ以外に、未利用の国有地とかその他の国有地、山林原野等がございます。

次のページでございます。5ページでございますが、行政財産の特色というのは、国がもっぱら直接使用することを念頭に置いてございますので、処分、貸付けなどの私権の設定を原則禁止していると。一部例外ございます。そこの右側に例外がございますけれども、そういう場合でも、右の四角の真ん中の四角の一番下に、公用等に供しようとする場合は、国側に契約解除権ありと書いてございます。というように、どちらかというと、行政法的な構成がされているということでございます。

それから、貸付け以外にも使用・収益を許可する使用許可みたいなものがございます。

従いまして、行政財産というのは国がもっぱら使うことを念頭に構成されているということでございます。

次のページに普通財産の特色がございます。普通財産につきましては、国の行政目的に直接供されない財産であるので、処分、民間使用は制度上は制限がございます。ただ実態的には、地方公共団体に貸付財産とか独法への出資財産というのは自由に処分というのは現時的には不可能でございますので、そういう意味の実質的な制限はございます。これが普通財産でございます。従いまして、処分を考える場合に、その財産が行政財産か普通財産かというのは、かなり結果が違ってくるというか、制約の範囲が違ってくるということでございます。

次のページに行政財産の管理機関ということで、国有財産法の5条がございますけれども、各省各庁の長が所管に属する行政財産を管理することとなってございます。実際に細かく分けますと、下の方にございますが、例えばいわゆる単独庁舎につきましては各省各庁の長、合同庁舎につきましては、財務大臣の指定する各省各庁の長で、そのほか合同庁舎に入っている中で最も重要な部分を占めている省庁が指定されるのが普通でございます。宿舎は、単独宿舎は各省各庁の長、合同宿舎は財務大臣というふうになってございます。

それから次に、行政財産の管理の内容というのがございます。8ページでございます。管理というのは、まず取得から始まりまして、この運用というのは、通常の言葉と若干異なってございます。いわゆる官庁用語でございますが、例えば各省各庁の間の管理機関の変更が所管換、同じ省庁内の部局間の所管の変更が所属替、あるいは民間等への使用の許可が使用許可とか、他省庁へ使用させる前の承認等がございます。

それから維持というのは、いわゆるそれぞれの省庁の庁舎の管理規則に基づく維持管理ですとか、あるいは行政目的に使用しなくなった場合の普通財産への区分変更、これを用途廃止と称しております。それから、台帳の整備等々がございます。これからがいわゆる行政財産の管理の内容でございます。

次の9ページに、普通財産の管理処分機関ということで、普通財産につきましては、国有財産法上、財務大臣が管理し、処分することになってございますが、例外といたしまして、特別会計に属する資産、あるいは引き継ぐことを適当としないものとして政令されるもの、これは例外でございますが、特に特別会計に属する普通財産も特別会計を所管する各省各庁の長が管理しているということでございます。

管理処分の内容は、まず取得から始まりまして、運用というのは行政財産と異なりまして、貸付けでありますとか、管理委託契約等がございます。維持につきましては、行政目的に使用しなくなった行政財産の引き受けとか、あるいは国有財産台帳の整備等がございまして、処分につきましては売払いというのが一般的でございます。

次のページ、11ページでございますが、そういう各省各庁でやっている国有財産の管理処分を総括的に見る機関が必要だということで、財務大臣が国有財産の総括機関となってございまして、これを総合調整とか、指導・監査を行うこととなってございます。財務大臣は、国有財産の総括をしなければならないということになってございまして、そのうち「国有財産の総括」とは何ぞやということで、国有財産の適正な方法による管理処分を行うため、国有財産に関する制度を整え、管理・処分の事務を統一、その増減、現在額及び現状を明らかにし、さらに管理・処分について必要な調整をすることを言うということでございます。

そういうのに基づきまして、今回の宿舎の調整とかをやらせていただいているということでございます。

12ページは細かくなりますので、12、13ページは省略させていただきます。

14ページに庁舎の事例というのがございます。一般庁舎の事例としまして、単独庁舎が例えば函館税務署、総合庁舎が長野労働総合庁舎というような例外も載っております。庁舎の事例とはこういうものになると。特別な施設がございまして、これが国会議事堂とか首相官邸とか迎賓館等々、あるいはアメリカにある日本国大使館、こういうふうなものが特別な施設というふうになってございます。

次のページに、一般庁舎・宿舎の状況がございます。一般庁舎等につきましては、先ほど特別なものを含めたものでございますが、台帳価格が4.6兆円、うち行政が3.9兆円でございます。(注)にございますが、首相官邸とか在外公館とか、そういうものも含まれてございます。

宿舎は1.1兆円でございますが、23区内で0.3兆円を占めているということでございます。その中には、立法府公邸みたいなものもございます。合計で5.7兆円のうち、やや特殊なものとして3.1兆円あるということで、実質台帳価格上は2.6兆円ということでございます。

次のページに参りまして、庁舎、宿舎の売却・有効活用についてでございますが、基本的な方針としましては、利用率が低いもの等を集約化することによって、不用敷地を捻出の上、これを売却あるいは有効活用するというふうなことでございます。

売却収入の目安でございますが、全部売り払った場合ということで、一般庁舎は0.5兆円、宿舎は1.0兆円というのは目安として示されていますが、これはあくまで全部が売り払った場合であります。実際には、それぞれの事案に即して判断することになろうかというふうに考えられます。

さらに(注3)を見ていただきますと、いわゆるその12兆円の目安の中には、未利用国有地等、これも売り払った場合ですが、2.1兆円。それから、民営化法人に対する出資8.4兆円が見込まれてございます。

次に17ページでございますが、こうした庁舎とか宿舎を集約化したりする場合は、必ず効率の悪い宿舎、古くなった宿舎を壊して、新しい宿舎を作らないといけないわけですが、これに便利な制度として、特定国有財産整備特別会計というのがございます。これは、もしこういう会計がなければどういうことになるかといいますと、通常のつぶそうの宿舎は売り払った財収入というのは、いわゆる一般会計のその他収入に入りますし、建てる費用というのも一般会計の予算で出てくると。一方で、この手の話というのは基本的には先に作って、後から売らないといけないという制約がございます。そういうことをすべてセットで考えた上で、さらにその売り払った費用だけで、整備費用も含めて全部賄えるようにするための仕組みが、特定国有財産整備特別会計でございます。基本的には、スクラップ・アンド・ビルドの範囲内ということで、まずお金を借りまして、移るべき施設をまず完成させた上で、古い施設を売り払って、借入金とそれから利子を返済するという仕組みでございます。もちろん、これらの予算につきましても、当然閣議決定の上、国会で承認されるという性質のものでございます。

次に、18ページ以降が、いわゆる民間知見の活用の必要性ということで、近年そういうのが盛んに言われていると。実際に行われてきておるということでございます。例えば経済財政諮問会議におきます基本方針とか、あるいはこの前身の報告書におきましてもそういうことが言われているということでございます。

19ページ以下が、どういう方式があるかということでございます。一つは、外部有識者の意見を活用するということで、これは典型的にはいわゆる審議会制度というのがございまして、財政審にも国有財産分科会というのがございますが、まさにこの会議が民間の知見を活用する、まさにそのものであろうかと思っております。

次に20ページでございますが、民間の技法の活用ということで、例えばPFIを使うというのがございます。これはまさに民間の資金、経営能力や技術能力を活用して行う手法でございます。現在、国が管理する公共施設に対するPFI事業は31件が実施中、または実施予定でありまして、その多くがBTO方式でございます。

それから、次に21ページでございますが、国有財産に関する情報提供でございます。これらにつきましては、国有財産の情報公開システムを開設しまして、インターネットを活用した積極的な情報提供を実施しておりますが、さらに一般に関する情報だけではなくて、さまざまな、例えば行政財産・普通財産の物件別情報ですとか、売却物件に関する情報等を公表してございます。具体的には、掲載している情報につきましては、行政財産が45項目、普通財産が20項目となっております。その例が、次のページ以下に載ってございます。

私の方からは以上でございます。

○小野国有財産調整課長 それでは引き続きまして、調整課長小野の方から資料3、宿舎について、それから引き続きまして資料4によりまして庁舎につきましてご説明申し上げます。

まず資料3、宿舎でございます。1ページおめくりいただきまして、ご承知のように、宿舎につきましては、国家公務員宿舎法に基づきまして設置、あるいは維持管理がされているということでございます。そこに書いておりますように、宿舎法の目的は、国家公務員等の職務の能率的な遂行を確保し、もって国等の事務及び事業の円滑な運営に資することということで、この目的を達成するために、法律により宿舎の設置及び維持管理に関する基本的事項を定めて、その適正化を図るということでございます。

まず、宿舎の建設等、設置でございますが、設置の機関につきましては原則財務大臣、例外が各省各庁の長ということでございます。

それから、維持管理の機関につきましては、合同宿舎については財務大臣と、省庁別の宿舎、単独の宿舎につきましては、各省各庁の長ということでございます。

ただし、こういった全体につきましては、総括の機関が財務大臣であり、設置計画ということで、宿舎の設置に関する年度計画につきまして、財務大臣が各省各庁の長のその要求を調整して定めていくという体系になっております。

宿舎の種類としましては、公邸、無料宿舎、有料宿舎があるということでございます。その他、人事院の勧告対象ということで、これは人事行政に関係するということで、そういう勧告対象にかからしめられているという体系でございます。

続きまして、2ページでございますが、これは1ページでご説明した宿舎の種類ということで、ここに書いている内容のとおり、公邸、それから無料宿舎、有料宿舎が、宿舎法の10条、12条、13条で規定されております。大宗の宿舎が一番下の有料宿舎、法第13条の対象となっているということでございます。

続きまして、3ページは、具体的にその設置機関、維持管理機関毎に、それぞれ戸数がどうなっているかということでございます。

まず、その設置機関でございますが、財務大臣が設置するものが全部で14万3,000戸、それから各省各庁の長が設置する宿舎が大体9万戸ということで、合わせて大体23万5,000戸程度あるということでございます。

これが維持管理機関ということになりますと、この合同宿舎、それから省庁別宿舎に分かれるわけでございますが、合同宿舎につきましては9万2,485戸と。これにつきましては、すべての省庁の職員が貸与の対象となり、宿舎の維持管理は財務大臣が実施ということでございます。それから、省庁別宿舎につきましては、同一の省庁に所属する職員に貸与する目的で設置され、原則、当該省庁職員が貸与の対象となるということで、維持管理につきましては各省各庁の長が実施するという内容になっております。

続きまして、4ページでございますが、設置計画等の策定手順ということで、これは毎年基本的には予算で全体の枠組みが決まっていくということで概算要求、政府案決定、それから予算成立という過程がございますが、そのもとで予算成立後に宿舎設置計画が決定されていくということでございます。そのための所要の手続を各省と事前に行っていくという流れがここに記載されております。それから、先ほど話がありましたが、特々会計で整備するものにつきましては、一番下に書いているような策定の手順が書かれているということでございます。

次のページ、5ページから、宿舎戸数の概要につきましてより詳細な資料がございますが、これは後ほどご覧いただけましたらと考えております。

7ページでございますが、職員数、その宿舎戸数の推移ということでございます。全体としまして、国家公務員宿舎法の規定に基づき宿舎の貸与を受けることができる職員が、平成17年度ですと大体57万9,000人ということでございますが、これに対して手当てしている宿舎戸数は23万5,000戸ということでございまして、保有率、これは23区の宿舎でも色々ご議論いただきましたが、全体として4割ちょっとという状況でございます。もともと、郵政公社等々も宿舎の貸与の対象になっていたのでございますが、これは平成15年度に対象外になっておりますので、もとから外れたという形に調整してトレンドを追っておりますが、宿舎の保有率は微減傾向ということでございます。

続きまして、8ページでございますけれども、これは建築年度別の宿舎戸数ということでございまして、これは23区も全国も同様でございますが、やはり相当老朽化が進んでいるということでございまして、昭和40年ごろから46、7年ぐらいまで作られたものが非常に大きな固まりとなっておりまして、この辺をどう考えるかということが課題になっております。

9ページが都道府県別の宿舎戸数ということでございますが、合同宿舎と省庁別宿舎につきまして、それぞれ都道府県ごとの状況をまとめたものでございます。例えば北海道などですと、例えば自衛隊などの需要等が相当あるということで、必ずしも合同宿舎になじまないような場所に多数の宿舎が展開しているというような事情があります。そういった状況が都道府県ごとに違いがあるということで、ここに整理をさせていただいております。

10ページでございますが、政令指定都市における地価公示価格ということで、これは色々ご議論いただくときに、宿舎の所在地の地価状況ということも一つご検討の前提かと思いますので、それを整理したものでございます。例えば政令指定都市で見ますと、東京23区が右下にございますが、この平均単価が、これはuあたりで45万ちょっとという状況でございまして、これを100と置いたときに、例えば政令指定都市レベルでどうかということをまとめたものでございます。その左側、例えば札幌市でご覧いただきますと、東京を100としたときに14、それから一番下の名古屋で31と。それから、右の欄に移っていただきまして、大阪で54、福岡では26といったような状況で、やはり東京と比べますと、政令指定都市でもかなりの差があるということをどう考えていくのかということが一つの論点かと存じます。

11ページ、12ページ、13ページまではご承知のとおり有識者会議、6月におまとめいただきました報告書のポイントでございます。1点ご説明させていただきますと、12ページに宿舎跡地の土地有効活用という項目がありまして、その下の段ですが、街づくりの観点も踏まえ、国・関係地方公共団体が緊密な連携を図って推進できる体制の整備が重要ということがご指摘をいただいております。これに関して補足のご説明ですが、14ページをごらんいただきたいと存じます。

14ページに「国家公務員宿舎の移転・再配置を通じた都市再生の推進に関する連絡調整会議」の開催についてということで、これは報告書が出た後に、内閣官房都市再生本部の方で色々ご検討いただきまして、今般、8月24日に報道発表をされております。この連絡調整会議というのが8月25日から開催されておりまして、そこに書いておりますように財務省もメンバーに入っているということで、こういう組織も通じまして、この移転・再配置を通じた都市再生に関する連絡調整を緊密に行っていこうという体制が政府部内でも整理されているという状況でございます。宿舎に関しては以上でございます。

続きまして、庁舎に関しての基礎状況でございます。資料4でございます。

まず1ページをおめくりいただきたいと思いますが、庁舎につきましては、そこの1ページに書いていますように、一つはどういう庁舎があるかと、それから営繕主体がどうなっているのか、それから予算区分がどうなっているのかといったような切り口があろうかと思います。そこの黄色いところで書いておりますように、事務庁舎、単独庁舎、総合庁舎、合同庁舎、あるいは事務庁舎以外の建物についても一定部分につきまして、国土交通省の官庁営繕部が営繕主体として色々な建築等を実施しているという状況がございます。

それから、下の方に青線で書いておりますけれども、特別会計予算により整備される庁舎が事務庁舎等でもございます。それから国会議事堂、行刑施設、防衛庁の施設等、非常に個別性、特性が高い施設につきましては、各省各庁が営繕主体になっているということでございます。

それから、予算区分としては、各省各庁が所管している整備費を使いますが、営繕を国交省が行うといったような部分もございますので、予算区分ではここに書いているような図式になっているということがございます。

その左側と右側は、これに関しての財務省、それから国土交通省の関係ですけれども、まず財務省は国有財産の総括という観点から、効率性という視点も踏まえまして、取得等協議制度というものが設けられております。これはもともと国有財産法によりまして、色々な財産の取得あるいは調整に関しまして協議制度がありますけれども、それを実行あらしめるために、前もって取得調整計画あるいは使用調整計画ということで関与していくという流れがございます。

それから、右側でございますけれども、国土交通省の方では、官公庁施設の建設に関する法律第9条に基づきまして意見書制度があるといったことで、こういった形で両方の観点から関与していくという体系になっております。

2ページでございますが、庁舎整備をとりまく現状ということで、まず3点ほど庁舎整備の論点があるということで、これは国交省の方で整理されておりますが、社会的要請による耐震、防災対策、それから建物の経年劣化による老朽設備の不備、それから行政の多様化、それから行政ニーズの変化による施設の過不足、そういったものに対して対応していくという必要性があるということです。例えば耐震、防災ということで見ますと、昭和56年以前に整備された建物の延面積が全体の42.3%になると。それから真ん中でございますけれども、経年40年以上というものも面積で見たときに全体の14.8%になっているといったような現状がございまして、そういったことを踏まえまして、効率的な庁舎整備ということが必要な状況にございます。

3ページが財務省理財局、それから国土交通省官庁営繕部につきまして、先ほど述べました関係をまとめたものでございます。

それから、4ページから合同庁舎化という取り組みにつきまして整理をしておりますけれども、ここに書いておりますように、ばらばらになっている官署につきまして、集約化・立体化できるものをまとめていくということによって、ここに書いているようなメリットがあるということで、それを逐次実施しているという状況がございます。

具体的には5ページをご覧いただきたいと思いますが、最近、合同庁舎整備実績ということで、14年から18年度にかけまして、このような事案が採択されて実施されているということでございます。

それから、6ページでございますけれども、民間との合築ということでございまして、これにつきましては、今回の国有財産法の改正の中で、こういった隣地、民間の場所との合築が可能になるような法的な整備を行っているということでございます。

7ページでございますが、これは先ほど2ページで申し上げましたこととも関連しますけれども、建築年次別の庁舎延面積をここに書いているように棒グラフ化したものでございます。片側で1981年以前のものが全体の42.3%。それから、昭和41年以前、経年40年以前のものも全体の14.8%になっているということがございます。ただし、片側でかなり最近新しく建てられたもののウェートも相当あるということで、何でも新しさ、古さに関係なく検討していくということではなくて、個々に見ていく必要があると考えられますので、ここにまとめさせていただきました。

8ページが都道府県別の庁舎件数ということで、これも宿舎に準じて整理をさせていただいております。

9ページでございますけれども、これは庁舎の設置の考え方を宿舎と対比して整理したものでございます。左側が官公庁施設の建設等に関する法律のもとで、どういう考え方で庁舎を整備しているかということでございます。告示がございまして、そこをちょっとご覧いただきますと、例えば官庁施設の位置は、当該官庁施設の用途に応じて、次に定める事項を総合的に勘案して選定するということで、内容が下に書かれております。例えば一号をご覧いただきますと、原則として当該官庁施設を使用する国家機関の所管区域内にあるということが基準となっていると。ほかにも二号とか、二の二で色々書かれていますが、更に、三号をご覧いただきますと、周辺の地域において、道路、鉄道等の公共の用に供する施設が整備され、又は整備される見込みがあり、公衆の利便及び公務の能率増進が図られるといったようなことが、一つの前提となっているということでございます。右側が宿舎法に関しまして、23区の宿舎のところでご議論いただいた報告書の考え方を整理していただいておりますが、これは同心円的な移転・再配置という考え方でございます。

この宿舎の部分は、その次の10ページをご覧いただきたいと思いますが、これはこの前の報告書を踏まえまして、イメージ図で整理したもので、危機管理の度合いといったことを踏まえながら、同心円的に配置をしていくという考え方でございます。

11ページが庁舎の集約イメージということでございます。これについては、各省庁のそれぞれの行政のニーズ、国家機関のそれぞれの施設に関する所管がどうあるかということを考えあわせながら、集約化を考えていかなければいけないという側面がございますので、その辺をイメージとして整理をさせていただきました。

12ページ以降は霞が関の歴史ということで、これはテーマとして霞が関官衙地区がありますので、4月に国交省さんから説明いただきました資料を踏まえまして、今回は概略的にまとめさせていただいたということでございます。

以上が宿舎、庁舎の概要でございます。

○河野国有財産業務課長 続きまして、国有財産業務課長の河野です。未利用国有地等の基本的な事柄についてご説明させていただきます。

まず資料の5、1ページをお開きいただきたいと思います。これは総論で円グラフがございましたが、これを縦に並びかえただけのものでございます。国有財産の中に行政財産、普通財産があり、普通財産の中に土地等があり、土地等の中に一般の普通財産と異なって、独自の管理処分ができない提供財産、あるいは公園等に既に地公体等に貸し付けているもの、こういったものを除きますと、すぐに売却あるいは有効活用する対象になる、いわゆる未利用国有地というものは6,300億円、約全体の7%ということになります。

次、2ページ目に移っていただきたいと思います。ここからは未利用国有地等を中心にご説明させていただきます。まずデータでございます。先ほど1ページ目で6,300億という数字を記載しておりましたが、これは棒グラフの平成16年度末の数字でございます。一般会計所属の普通財産ですので、これ財務省のデータベースで、前年度末の数字まで把握しておりますので、17年度末の数字はつけ加わっております。この後、17年度末までの数字で資料を作成しております。

まず、未利用国有地につきましては、毎年度当初に、図示しておりますように黄色い公用・公共用に利用する予定の財産、この中には国が利用する予定のものと、地公体等が利用する予定のものが含まれております。おおむね、これは半々という数字になっております。

次に、中ほどの水色のところ、まず公用・公共用利用予定の財産を選びまして、その残りについては基本的には一般競争入札を実施する。ただし、区画整理等実施中ですぐに入札ができないもの、それとすぐに入札できるものというふうに二つに分類しておりまして、水色のものがすぐに入札できる売却対象財産を占めております。ご覧のとおり、近年急速に量は減ってきているということでございます。

最後に赤色、これは入札対象ではあるけれども、事情があってすぐには入札実施ができないもの。これは近年まで底だまり的にふえておりました。これについては、この後、売却手法の多様化ということで、岩盤的に残っておりましたのを今、取り崩す作業をやっておりますので、これはまた後でご紹介させていただきます。従って、足元で少しずつ減ってきているという状況でございます。

次、3ページをお開きください。未利用国有地の増加と減少のフローの状況を、上の方では大層を占める物納財産の引受状況であらわしております。ご覧のとおり、物納財産の引受状況でございますが、15年度までは大体2,000件を超える水準で推移し、また台帳価格でも2,000億を超える金額でございましたが、16年度、17年度と少しずつ減少をしている状況でございます。これが特に未利用国有地の増加している部分の大層を占めております。

次に、今度は未利用国有地、減少している部分、売却しているものが下半分の売却状況でございます。水色の部分が物納財産を一般競争入札で売却しているもの、黄色い部分が物納財産以外、基本的には庁舎、宿舎の用途廃止財産、これを一般競争入札で売却しているもの、この合計をあらわしております。上との関係で対比していただきますと、上のオレンジ色に比べて下の水色の方が多く占めておりまして、フローで見ましても、新たに発生する物納引受財産を超える数量の売却をやってきていると。こういう状況の中で、前のページにございましたように、ストックが急速に減ってきているという状況でございます。

次、4ページをお開きいただきたいと思います。売却促進への取組みとして、これまでの売却手法の多様化をしている点についてご紹介させていただきます。

まず1点は、効率的な一般競争入札を実施するということで、現在新たに引き受けた未利用国有地については1年以内にすべて入札を実施するという、そういう体制ができ上がっております。このほかに、売却手法についてはここに掲げておりますような手法、民間の手法等参考にいたしまして、これまで多様な手法を導入しております。例えば平成12年度、証券化条件付入札というのを実施しておりますが、これは当時、経済戦略会議で土地流動化のための戦略的なパイロットプロジェクトの実行等の一環ということで、民間不動産の証券化を活性化する呼び水として期待されて実施しているものでございます。今はあえて入札参加者について、そういう証券化条件付によって参加資格を制限する必要ございませんので、これは現在はとっておりません。

このほかに、平成14年度の分譲型土地信託、あるいは平成18年度の売却を容易にするための交換制度の導入、こういったところは最初のストックの説明のところでいたしました、底だまりしていた売却困難財産、こういったものを対象にいたしまして、分譲型信託の場合には、落札した信託事業者へ売却が難しい未利用国有地についてインフラ整備であるとか、市場価値を高める工夫をしていただいて、国としては配当という形で利益を受けると、そういう仕組みにしております。また、平成18年については、交換制度については色々制約がございますが、その中で例えば不整形地、特に旗竿地等の場合でございますが、隣接地主との交換、こういったものが可能になるように全通常国会で法律改正をしていただいて、18年度から重点的に取り組んでいるというところでございます。入札についての利便の向上については、18年度は電子入札制度の実施、導入ということに取り組んでおります。

次に、5ページに移っていただきたいと思います。これは未利用国有地の売却手続について基本的な流れをご説明させていただきます。まず、未利用国有地については情報の提供を行い、公用・公共取得等の利用要望について照会を行い、利用要望がない場合には、一番下の段でございますが、一般競争入札に付すると。他方、利用要望があるものにつきましては、施設整備の必要性あるいは実現性等について審査を行いまして、優劣つけがたい場合には、外部有識者によって構成されております中央審議会においてご審議いただき、処分相手方の決定を行うという手続を経て、決定した場合には、これは一般競争入札ではなくて随意契約によって行うという意味で、ここは公共優先の原則として取り扱っているというところでございます。

次に、6ページをお開きいただきたいと思います。最後に、処分条件についてご説明いたします。一般競争入札で売却する場合、あるいは随意契約で売却する場合、国の予定価格は基本的には専門家である不動産鑑定士の方の鑑定評価をもとに決定している、これは基本でございます。ここで取り上げているものは、そのようないわゆる時価によらない場合、具体的には総論でもございましたが、法律に基づいて時価よりも有利な条件で処分できるものというものが定められておりまして、その部分についてこの表の上に掲げたものでございます。左の方に法律上の優遇措置というふうにございますが、国有財産法等において具体的な形態としては、無償の貸付けあるいは譲与、あるいは時価に対して5割減額、こういった優遇措置が具体的に、かつ右の方に用途がございますけれども、法律で具体的な用途に対してそういう処分ができるという裁量規定がございます。そういう、この裁量規定については、時価に対して実質的には財政援助と同じ効果をもたらしますので、ここが一般的に優遇措置というふうに称されているものでございます。実際にはこの裁量規定でございますので、具体的な運用につきましては、この表で時価売払面積の割合というふうに表示しておりますが、例えば公園・緑地という場合には、国が移転経費を要しない財産であれば、処分対象面積の3分の1を時価、無償貸付けについては3分の2を無償で貸付け、全体の時価額に対しては時価率33%というふうな割合になります。これについて、この4月より国が移転経費を要した財産、これは跡地の処分収入を財源として新たな整備を行うという性格であるもの、物納財産については金銭にかわって納付されたものであるという性格に照らして、これについては優遇措置の適用を改め、全面積時価売払ということで、この4月から運用を開始しておるところでございます。

なお、地方公共団体に処分する場合には、例えば区役所のために取得するというようなことがございますが、ご覧のとおり、ここには用途ございませんので、公共優先の原則に則って随意契約によって処分はいたしますが、もともと優遇措置はなく、その場合には時価で処分をするという運用になっております。以上でございます。

○伊藤座長 それでは、どうもありがとうございました。

色々複雑な情報を3課長からご説明いただきましたけれど、この資料について何かご質問ございましたら、資料説明についてございましたら、どうぞお願いいたします。

○大垣尚司氏 ちょっと細かいことですけれど、資料4の8ページと資料3の9ページを比べますと、宿舎の場合は合同庁舎の比率が多く出ていて、庁舎の場合は合同庁舎の数が非常に少ないように見えるのですが、これは件数か何かでとったあれか何かですか。それとも一般的にやはり合同化が進んでいないということを言っている表なのでしょうか。

○小野国有財産調整課長 結局、庁舎の場合には、非常に個別性が高いので、そういうことを踏まえつつ、合同庁舎化が可能なものは行っていくという今までの流れの結果として、都道府県ごとにそういう形が示されています。合同宿舎の場合には、先ほど申し上げましたけれど、北海道みたいなところで合同宿舎化が十分にできるかというと、そこは個別の事情がありますけれども、東京などではそういう合同宿舎化をある程度今までも進めてきたという流れがありますから、その結果として合同宿舎の割合が高くなっています。ただし、それで十分かということについて、この半年間ご議論をいただきまして、さらに移転・再配置計画をおまとめいただいたということだと存じております。

○大垣尚司氏 庁舎については、まだ合同化する余地があるというふうに見るのですか。それとも、色々考えているので、ちょっと緑と黄色の差が大きいけれども、それはもう岩盤なので、余り単独庁舎というのを合同化していくことの余地というのはないというふうに見るのですか。

○小野国有財産調整課長 これは現状ということですので、まさにそこを含めてこれから会議でご検討だとは存じますが、ただ、先ほど9ページから11ページまでで、宿舎と庁舎の性格の違いや、今、設置規定におきまして官公庁施設を設置するときに、例えば官庁施設を使用する国家機関の所管区域内にそれぞれあるとか、そういうことで整理をしている。そこは行政ニーズに対して、それぞれどう対応するのかということが根底にあるわけですから、その辺を踏まえたご議論をいただくということは前提になるのかなと考えております。

○伊藤座長 どうですか、まだ不満ですか。

○大垣尚司氏 いや、そうではなくて、何をもって合同化するとしたらいい、この表は余り正確な表ではないのだと思うのですね、今の論点の切り口だと。ですから、何かあとどのぐらい合同化できるかなというのが見られるようなとり方というのが、何か工夫がないかなと思っただけなのですね。

○伊藤座長 大垣さん、知恵出して要求しなさいよ。役人にそういうようなことを言ったって、ろくなもの出てこないから。知恵出して。

○大垣尚司氏 前みたいに個別のを見せていただきますと、何となくわかってくるのだと思いますが。

○伊藤座長 僕、ちょっと質問。これ、半分ジョークなのですけれど、この未利用国有地、資料5の2ページ、これ平成10年、平成11年は1兆円以上売却対象財産、これは本当に売ったわけですか。

○河野国有財産業務課長 これはストックの台帳価格でございまして、売却収入はむしろ……。

○伊藤座長 何ページ。

○河野国有財産業務課長 3ページの下の方です。

○伊藤座長 この棒線、何ですか、これ。

○河野国有財産業務課長 棒線は件数です。金額が棒グラフです。

○伊藤座長 例えば平成15年だと3,000億売っているわけね。例えば平成17年、2,000億でしょう。10年たつと2兆売れるわけね。僕たち5,000億でどうのこうのというのは、これだけやったって、もうお釣りきちゃうわけね。どう、それ。こういうこと気がついていないんじゃないかな。

○河野国有財産業務課長 ご説明させていただきます。総論のところで、今回の骨太2006の中で資産・債務改革の説明がございまして、庁舎、宿舎の、資料2の16ページをお願いします。この(注3)でございますけれども、骨太2006の12兆の内訳として2.1兆円……。

○伊藤座長 2.1兆円入っているんだ。

○河野国有財産業務課長 それで、ここは先生おっしゃいましたのは、積算的に言いますと、まさにストックの4,000、それと今後10年間フローとして物納等を想定して見積もられる増加額、それに対して過去の台帳と売却収入の比率、経験値、これで一応出しておりますが。

○伊藤座長 そうか。では、これは役に立たないのだな、おれたちにとって。そういうことね。これは入っているんだ、内数で。

どうぞ、浅見さん。

○浅見泰司氏 ちょっと細かいことで、この資料5なのですが、今、伊藤座長がおっしゃった2ページの方なのですけれど、売却困難財産で区画整理事業中というのは何となくわかるのですが、境界未確定等と、これももちろん瞬間的にはそうなることはわかるのですが、かなり長期にわたって境界未確定の状態が続くのか、それとも数カ月の後にはもう確定するという感じなのか。それからあともう一つは、割合がどんな感じなのかというのをちょっと教えていただけますか。

○河野国有財産業務課長 まず、割合の方ですけれども、恐縮ですけれども、手元の要因分析をしているものが16年度の数字になりますので、そうしますと、この表で申し上げますと、平成16年度の未利用国有地の中で分けますと、境界未確定の割合は件数で、全体で2,675件のうち412件でございます。それで、これについては従って時間はかかりますが、話し合いによっていずれは解決する、一応裁判所の手続も想定して解決していくと。

○浅見泰司氏 かなり係争中に近いものが多いと。

○河野国有財産業務課長 幅が広いということになります。それで……。

○浅見泰司氏 普通の売買でも未確定なことはあるのですが、それは1カ月とか2カ月の間に確定する、それとは全然違う性質のものなのですか。

○河野国有財産業務課長 これはちょっと重いものがございます。ただし、先生おっしゃいます軽いものは、同じ境界不確定であっても、これについてはそれを瑕疵内容として明示して、瑕疵を明示した入札ということで処分をしたりしております。それと、今年の春、裁判手続が変わりましたので、そういうことも活用しながら、これも崩していかないといけない分野だと思っています。

○岡本圭司氏 資料5ですが、6ページの地方公共団体等へ処分する場合の優遇措置、これは現在こうなっているということであって、ずっと以前からこうだというわけではないのでしょうね。例えば日比谷公園とか、青山墓地の中に国有地がありますよね。東京都が経営する営造物公園だと思うのですが、これなんか仮に現在の基準で3分の1時価売払いで3分の2貸付けというふうにすると、膨大な資産を国が貸しているというか、事実上提供しているということになるのですけれどもね。そういうのはこれからの検討課題かもしれませんけれども、例えば他の都有地と現在の基準の3分の1時価売払いのようなことを念頭に置きながら、例えば臨海部の土地と交換をして、それを東京都と共同でもっと付加価値のある形で利用するとか、色々考える余地があるのではないかという感じがちょっとしたものですから、ちょっとその辺の確認のことが1点。

それから、資料の2の中で、5ページの、これは国有財産法18条の原則禁止の例外として認められているものとして、Dで庁舎等の床面積又は敷地に余裕がある場合における国以外の者への貸付けというのが、これは今回の国有財産改正法で追加されたというふうになってますけれども、この中に、例えばまだ利用していない未利用容積率、これは要するに余裕がある場合に民間に貸し付けるという、いわゆる空中権の貸付けとか移転とか、そういうことは当然この中で読めるというふうに考えておいていいのでしょうか。その2点です。

○河野国有財産業務課長 では、最初の方を申し上げます。明確な方針ではありませんが、まず日比谷公園は底地が、地盤が国有財産であるというのはそのとおりでございまして、ただ、都市公園法が昭和31年に施行されていると思いますが、そのとき既に公園として供用されておりまして、都市公園法の付則の中で、地盤国有公園という、そういう定めの中で無償貸付けを行うという付則がございます。その辺なども考えながら、検討をするお話だと思っています。青山墓地の方は、あれは都有地ではないかと思いますが、ちょっと国有地が入っているかどうかというのはちょっと今わかりません。

○伊藤座長 企画課長、お願いします。

○向井国有財産企画課長 後者の方につきましては、この貸付けというのは実際のまさに床を貸し付けるというものでございまして、いわゆる空中権ということについては一切規定ございません。条文上は、庁舎について床面積又は敷地に余裕がある場合、国以外の者に当該余裕のある部分を貸し付けるときは貸すことができることになってございます。

○岡本圭司氏 例えば空中権の移転については、これはできないという解釈なのですか。定義で定められていなくて、そこは裁量の範囲だということなのか、どちらなのでしょう。

○小野国有財産調整課長 そもそもこの法体系の中で規定されているものではないのですが、空中権につきましては、財政制度等審議会で昨年議論になりまして、余剰容積率の有効活用をどう図るかというときに、例えば周りの民間の敷地と一緒に開発するときには、その辺について考え得るとか、歴史的建造物で、国においては将来にわたって高層化しないというときにはその辺の活用も考え得る。ただし、国の庁舎として使い続け、今後、高度利用する可能性があるというようなときには、そこは慎重な検討が必要ではないかといったようなことについて、ご議論いただいたことはございます。

○伊藤座長 

では、次、自由にご発言を願いましょうかね。大垣さんから。

○大垣尚司氏 一つは、資料の一等最初のご説明をいただいたときにちょっとわかりにくかったのは、きょうは加藤先生もいらっしゃるので同じことをお考えかもしれませんが、見ているのが国の単独のバランスシートなので、例えば40何%独法が占めているというのは、企業で言うと子会社の株式が持分法で載っているという状態でして、これは非常にわかりにくくて、一般にはやはり100%子会社なわけですから、連結財務諸表を見たいなというのが一つでございます。

同じように連結を見たいもう一つのものがございます。これは地方でありまして、やはり国からどう見たって物すごいお金を地方にあげて、地方の方が色んなものを買っているわけでして、決して地方政府が完全に独立採算で物を買っているわけではないのだとすると、国全体のバランスシートというのを見てみたいと。というのは、国だけが消費税とかの議論があるので、身奇麗にするのだ、襟を正すのだとやっておりましても、私の個人的な経験で言うと、やはり地方の意識というのはそれに呼応したものではないようにも思えますので、この会がそれを対象にするものではないだろうと思いますけれども、やはりこういう動きが地方に波及していくような流れというのがないと、国民全体として筋肉質の財務体質というのを期待することはできないのではないかというのが1点でございます。

もう1点は、前回もそうだったのですが、やはりこういうまとめ表ではなくて、個別のやはり物件の表を目の前にして分析をしていきませんと、なかなか具体的な感覚が持てないので、なるべく早い時期に庁舎と、それから地方も含めた宿舎につきまして、場所と建築年度、それから容積率の利用度等についての情報をいただけたらいいなというふうに思いました。

そんな中で、宿舎等について、東京の23区宿舎を議論しておりましたときは、見るからにやはり容積率というのが気になったわけでありますが、今回は地方も含めたすべてということになりますと、私はまず一義的に議論すべきは安全性、耐震性の観点から、建てかえざるを得ないものというのを建てかえるという視点を、まず持ってくるべきではないかと。ここが少し容積率の観点から、利用度の低いものを建てかえるというのが表に出ているのに違和感を感じました。むしろ40年前の宿舎があるのだったら、早く建てかえないと、変な話ですけれど、先ほど赤羽副大臣がおっしゃいました、すわというときに公務員がつぶれた宿舎の中でぺしゃんこになっているということがないとは言い切れないのだと思うのです。

ですから、早くいく前に、まず起きたとき死なないということがやはり大事だろうと思いますので、私も実はいとこを神戸の地震で亡くしておりますが、本当に意外なものがつぶれますので、ましてや40年たっていればつぶれる可能性が高いと思うので、やはり耐震性、安全性からやるものはやる。その中で、やはり容積率の利用度の低いものは優先してやるといった、二つのベクトルで考えていく必要があるのではないかと思いました。

それから、三つ目でございますが、地方の宿舎でございますが、これは前回、東京の場合と非常に違っておると思います。特に宿舎は建てかえをした場合のコストをどういうふうに見るかというようなことも考えながら議論をしていったわけですが、基本的に土地がありますので、上物の建築費というのが負担になってくるわけなんですが、地方の場合は、べらぼうに賃料が高いところはありませんので、本来であれば、例えば給料に加えて宿舎補助のようなものを出して、そのお金で民間に入っても、とんでもなく郊外に行かないといけないというような事情はないはずなのですね。ここは東京と違うところだと思います。だとすると、実は原則全部売り払って、民間に入ってくださいというふうにやっても、総コストは変わらないのではないかと思うのです。寄せて建てかえてコストを負担するということを考えると、そのコストに見合うだけの、やはりどちらにしても何らかの公務員の給料に対する負担というのが出ますので、その程度で恐らくそこそこのところへ入れるはずだというのが1点であります。

ただ、もう1点は、ちょっとすごくとっぴなのですが、私、実は別の機会に地方の公営住宅を見て回るという機会が何度かありまして、実は217万戸あると言われておる公営住宅のうち、95万戸が築30年以上たっておると。これがどんなものかというのを具体的に見てまいりますと、もう下手をするとシベリアの収容所みたいなところ、これは冗談抜きにとんでもないのがあるのです。よくこんなところに人が住んでいるなというのがあって、本当に住んでいるのですね。それで、これはお聞きすると、もうほとんど高齢化していて、お亡くなりになると窓にベニア張って、政策空き家としてしまっていたと思いますけれども、住まわせないようにして、恐らくこの95万戸は私の直感ですけれど、2、3割はきっと人が住んでいないような状態になっています。これ、早く建てかえないといけないというのは、もう宿舎以上にそうだと思うのですが、これも当然地方財政の問題等がございまして、進んでおりません。ところが、いいところにあるのですね。すごくいいところにバラックみたいなのが突如建っているのです。これ、私それでちょっと乱暴なことを言いますが、公務員宿舎は地方は全部売り払って、それで公営住宅を建てかえていただいて、その中に合築して入っていただいて、それでもまだ実は余裕地が出て、地方に益が出ると思います。これは結構シリアスな問題だと私は思っていますと。

それから三つ目、庁舎、これは今回民間貸し出しができるようになったということでありまして、これはグッドニュースで、民間貸し出しができるものは、証券化とかファイナンスの感覚から言うと民間の財産です。要するに、自分で建てて国に貸して、空きが出たら貸せばいいので、完全に民営化が可能になります。ですから、庁舎も理論的には全部証券化可能になっています。ですから、これも前回の23区宿舎の議論とはちょっと違っているような気がしまして、今回割と厳しめのお話をさせていただきたいなと。以上でございます。

○伊藤座長 新しい方は最後にしゃべっていただくということで。赤羽さんから、先生、それで岡本さん、それからこう行きましょう。

○赤羽貴氏 それほど整理されていないのですが、一つは、資料の5の4ページあたりに、これまでの売却手法の多様化の取組みというのがありまして、色々SPC法とか分譲型土地信託の導入と、どれぐらい今まで現状でやられているかという事です。やはり、これは私は法律家なので、入札の仕方といいますか、売却の方法をどういうふうに組み立てていくのかというところがあります。ただ、これは会計法の問題が必ず出てきますので、国有財産だけでは解決しない問題、国有財産法だけでは解決しない問題なのですが、先ほどおっしゃったような底だまりをどのように売るかとか、それに応じてPFIとか、さらに言うと、この売却について色々な多様化をやるとしたら、その売却自体を最近はやりの市場化テストでやってしまう事ができるのではないかなと思います。余りいい成果が出ないので申し訳ございませんが、市場化テストですと、多分特定には書いていないはずです。適用条項があるので、それが公共サービスということであれば、例えばある者に売り方を全部ぽんと任せて、必ず高いものをつくるようにさせるとか、別の形とか、そういったことも少々とっぴですけれども、できるのではないかと考えます。法令の特例を適用できる場合もあります。それが1点。それから、入札の仕方というのがまず1点ですね。今日は論点だけ出していただくようになってしまうと思いますが。

それから、これは少々疑問なのですけれども、伊藤先生もこのメンバーからしても、国有財産の、要は不動産のところを担当しているという理解でよろしいわけですよね。権利化したものではなく、ということでよろしいのですよね。国有財産のと書いてありますけれども・・・。

○伊藤座長 まあね、常識はね。

○赤羽貴氏 わかりました。では、それは結構です。

それから、あともう一つ、特別会計、特定国有財産、特々というのでしょうか、特別会計も見えにくいと言われて、確かに国会審議はされているということなのですが、やはりこれをもう少し今回は議論をしてみたいなと思うのです。皆さん嫌がられるかもしれませんけれども、そのあたりは一つ論点となります。

それから大垣先生もおっしゃられたように、具体的な情報が余りないので、しかも長期間にわたりやるということなのですが、全国レベルくまなくというのも難しいので、どの程度まで、政令指定都市なのか、中核都市なのか、どの程度まで絞り込んでやるべきなのかという事を考える必要があります。その点において、先ほど大垣先生もおっしゃったように、地方との合築とか、それから民間との合築というものを東京都内もそうですけれども、地方でやることにどれぐらい意味とコストがあるのか。そのあたりを考えていかなければいけないのかなというぐらいが今、思いついた論点であります。

○伊藤座長 先生、ここで12兆円という枠がありまして、さっきの未利用国有地で2.1兆とか、それから郵政などの出資金ですか、あれが8.4兆円で、12兆円からそれを差っ引いて、それから公務員宿舎1兆円を差っ引くと5,000億なのですよ。このオーダーについて、委員感覚としてどう思いますか。

○赤羽貴氏 感覚といいますが、要は……。

○伊藤座長 国家公務員宿舎で1兆円やろうというのでしょう。

○赤羽貴氏 この会議でどこまでやるのか。一つは不動産だけなのかとお聞きしたのはその点と、あと最初の資料1のあたりに出てきていましたけれども、経済財政諮問会議の中でもたしか専門調査会とか色々あって、そことの連携の関係や、不動産を5,000億と、モニターするという面ももちろんありますけれども、どれだけその他宿舎以外の国有財産かつ不動産、つまり庁舎が主ですが、そう言ったものを売るのに知恵を絞るということで集中すべきなのかというのが、実は2番目の質問だったのです。それが5,000億円のオーダーだとおっしゃられると、もう少し何か、他にもやりようがないかなと思いました。

○伊藤座長 そこを聞きたかったの。もうちょっとやりようがあるという感じですか。

○赤羽貴氏 いえ、国有財産の具体的な内容、それから民間とどういうふうに知恵を使わせるかということがあるので重ねて聞きたいのです。だから市場化テストとか、そういう話をしたのです。

○伊藤座長 わかりました。ありがとうございます。浅見先生どうぞ。

○浅見泰司氏 前回の会議で若干消化不良だったのは、有効活用って何なのだろうという議論だと思うのですね。前回は基本的には容積率とか、何か簡単な指標でやってしまったんですけれども、今度はかなり広範囲に広がるので、やはり有効活用の意味として、もちろん一つは経済性があると思うのですが、あと二つ、ソーシャルセキュリティーといいますか、そういう観点。それから三つ目に、ある種の文化性とか歴史性とか、その三つをうまく加味して、やはり判断基準を明確にして、インディケーターか何かをつくって一度リストに○×をもうちょっと科学的につけるような、そういう作業をした方がいいのではないかなという気がしております。

それから、もう一つやはり消化不良だったのは、処分利用の仕方の、特に土地利用面といいますか、少し都市計画的な観点だとか、地域利用的な観点からも、処分とか利用のあり方というのについては、そういう観点があるということだけを言っただけで何も議論していないので、これをやはりやっておく必要があるかなと思います。

それからもう一つ、少しものが大きくなっていくということで、特にちょっと心配しているのは、今後縮小の時代に入るわけですけれども、縮小の時代に入ったときの公有地のあり方というのは、今までの拡大の時代にあったような公有地のあり方とは大分違うのだと思うのですね。特に国の財産管理という面から言うと、早目に処分した方が得になるという部分も実はあったりするのだと思うのです。ですから、そういう意味でのマネジメントを少し、全体ではどうかはわからないのですが、少し考えなければいけないというのが重要な観点かなと思います。

あと、先ほど大垣先生が公営住宅の話をされましたが、実は公社なんかも色々問題になっていまして、こういった公的なおかしさともあわせて、少し考えるという体制も必要かなという印象を持っております

○伊藤座長 先ほど非常に大事なことをおっしゃった、セキュリティーと文化。例えばどういうような、今の二つのところを入れて、どういうような処分の仕方になりますかね。

○浅見泰司氏 例えば、地方庁舎で、例えば非常にある種のシンボル性があるようなものになっているとすると……。

○伊藤座長 県庁などそうですね。

○浅見泰司氏 そうすると、単に処分してなんぼ容積を稼ぐとか、そういう話とは違うと思うのですね。やはり観光資源としての価値があると思うので、そういうのはやはり別途プラスして考えてあげるというような形で処分をしなければいけないと思いますね。というか、処分の判断をしなければいけないと思います。

○伊藤座長 わかりました。では岡本さん、どうぞ。

○岡本圭司氏 きょうは説明が省略されたのですけれども、この霞が関の中央官庁街ですね、これどうするか。特にきのうの新聞で、防災拠点化すべき官庁施設で、耐震化率が45%を下回っている、霞が関でも農水省の別館とか、経済産業省の旧館とか色々あるようであります。そこで、今後霞が関の都市計画のことなのですけれども、一団地の官公庁施設の都市施設ということになっているわけですね。ただ、これはもう非常に昔の時代の都市計画でありまして、用途地域が4種類ぐらいしかなかったころにできた制度といいますかね、ずっと昔からの制度なのですけれども、これの今日的な意義ですね、この都市計画の制度と霞が関に対して適用していることの意義。特に、法律効果を考えたときの意味合いというのを、この際きちんと点検をしておく必要があるのではないかなと思うのですよね。

これは都市計画法上は都市施設ですから、道路、公園並みなわけですね。従って地域地区の制度ではないですから、建築基準法の集団規定との連動がない。従って、霞が関は全体が500%の指定になっていますけれども、一筆一筆の建物と土地ごとに建築基準法の集団規定が適用されているという関係なのですね。ですから、全体として総合的な計画のもとで計画をするとか、配置換えをするとかという体系に元々なっていないわけです。一方で都市施設ですから、民有地についての建築制限がかかり、民間の土地所有者の方は買取請求制度が適用されますし、最終的には都市計画事業として中央官庁の整備をする場合には、収用権も発動できるはずなのですよ。そういう仕掛けなのですよね。

だけど、今の時代に適応するような制度なのかなという根源的な議論がありまして、そこを考えますと、近年、都市計画のツールというのは非常に多様化していますので、浅見先生とか日端先生のお知恵をお借りしながら色々検討していけば、今のとは違う仕組みを適用する、例えば容積の適正配分型の計画なんかを検討するとか、色んな方法があるのではないかという気がするのですね。その際に、特に、例えば新宿の都庁舎、あそこは特定街区という制度を使って、容積率が900%なのですよ。ところが、新宿の都庁舎の周辺の例えば公共施設の率だとか、オープンスペースの状況とか、あるいは地下鉄等の公共輸送能力の関係とかというのを霞が関と比較をすると、なぜ新宿の都庁舎が900で、霞が関が500なのだと。ここはやはりきっちり国の財産管理する立場としておっしゃる時期に来ているのではないかなという気がするのですね。仮にこの霞が関を、民間ディベロッパーなんか持っていれば黙っていないと思うのです。そういうことが一つ、検討の視点としては必要ではないかなということがまず1点。

もう1点は、ちょっと簡単に申し上げますけれども、今、国を挙げて総務省が中心になって、市町村の合併を推進しています。私が住んでいるさいたま市についても、浦和と大宮と与野が一緒になりまして、最近では岩槻も編入したと、こういう状況なのですけれども。一方で、市町村に対しては、できるだけ行政サービスのエリアを拡大する方向で国が指導している、そういう中で、国の出先機関等は、どういう配置基準なのかはまた別途、色々お伺いしなければならんと思うのですけれども、例えば税務署についても、浦和と大宮にある。もちろん、行政の単位としての都市というのと、経済活動の単位としての都市というのは当然違いますし、それぞれ行政分野ごとに必要とされる業務エリアの範囲というのが当然違ってくることは重々承知なのですけれども、さはさりながら、やはり市町村合併ということを片一方でやっていることと、中央省庁の出先機関をどう配置するのかということとは、多少の関連付けというのは必要なのではないかなと。

静岡と清水が合併をして、新しい静岡市になっていまして、あそこではちょうどその真ん中に新しい都市拠点を整備していますよね。東静岡の都市拠点整備というのは、もう10年前ぐらい前に、確かやっているはずなんですけれども、実はほとんど活用されていないという実態がある、そういう中で、静岡と清水が合併をして、できるだけこの真ん中にある新しい都市拠点の方に色んなものを集約するということが一つだと思うんですけれども、そういうときに、やはり国の出先機関なんかが率先して、そういうところにも集積を図っていくべきではないかなという気がするのです。そういうことを含めて、市町村合併と出先機関の配置等の関係というようなことを少し検討していく必要があるのではないかなというふうに思います。

○伊藤座長 どうもありがとうございました。また時間あったら、ご発言自由にいただきますけれど。では緒方さん、どうぞ。

○緒方瑞穂氏 国有財産の有効活用の考え方のベースというのは、採算性とか収支に貢献するとか、そういったことが第一義になっていると思うんですけれども、先ほど赤羽副大臣がおっしゃいましたように、採算性や経済合理性の範疇の外にある、例えば危機管理用の庁舎とか、あるいは地方でシンボリックになっている県庁とか、そういったものに対する視点も決して外せないのではないかなと思います。それが私の考え方の前置きです。

そこで、この前置きに立ってまず考えてみますと、不動産の価格の視点から申し上げますが、座長が冒頭おっしゃられました国有財産について、全国的にその視野を広げて検討を始めるとおっしゃいましたけれど、そういう全国的に視野を広げるのは結構なのですけれども、本当に全国に視野を広げて実行できるのだろうかと思うのです。例えば、ある地域に絞るとか、政令指定都市だけに絞るとか、あるいは東京だけに絞るとか、色んな考え方があると思うんですけれども、説明によると、全国で宿舎が23万戸ぐらいでしたか、これのすべてについてこの会議で何年続くかわかりませんけれども、検討するというのは本当に大丈夫なのかなという気はしております。

先ほど資料3で、住宅地の公示価格の比較が、指数が出ておりました。10ページですか。東京を100とすると、一番高い大阪でも54。札幌、仙台は14、15というふうに、極めて地価負担力は地方都市は低いわけです。そういったところを見れば、東京の地価は突出しているということがよくわかりますし、逆に地価が高い、低いというこういう開差があるにもかかわらず、建設コストというのはそんなに北海道でも東京でも、人件費の差はあるにしても、地価ほどの差はないわけですから、売却による利益を考えるとすると、もう東京の23区が極めて優れているということは明白だと思います。

現在、地方都市では幾らででも売れないという物件も多いわけです。タダでも要らない。タダでもらってもその維持費がかかるので、だれも買う人がいないというのがたくさんあります。財政健全化に資するコスト面を考えると、対象宿舎については、全国規模ではなくて、その地域を絞って、できれば東京23区内にまず絞って、具体案を検討するということが合理的ではないかなと思います。東京23区、特に都心3区はもう昨年あたりから地価の上昇率は2桁を超えておりますので、財政健全化に資するなら今だという感じはするわけです。座長がおっしゃいますように、20年の予算に反映させたいというのであれば、まず23区から手をつけた方が処分はしやすいし、地価も上昇傾向にありますので、余り……。

○伊藤座長 大言壮語をするなということ。

○緒方瑞穂氏 そういうわけではありませんけれども、費用対効果を考えれば、23区の売却効果は高いというふうに考えます。

それから、一般庁舎について、法定容積率に対する利用度が低いものを売却するという方針は、それはもう当然結構だろうと思います。ただ、私、岡本先生と全く意見は同じなのですけれども、霞が関や永田町地区の容積率500%というのは、これはもう、そもそも低過ぎると思います。もちろん総合設計とか容積移転をするとかということに色んな手法を使うことによって容積率を800、900には使えるんですけれども、平成16年に大手町、丸の内地区の容積率が1,000%から1,300%に上がっているわけです。ですから、そこと比べて半分以下です。いま一度この霞が関、永田町地区の容積率を見直して、1,300%にしろとは言いませんけれども、500%というのは千代田区で住居系の容積率なのです。

ですから、それをせめて800とか1,000とかにすれば地価も上がりますし、その意味で一般庁舎は5,000億円の処分を考えているならば、例えば1,300%にすれば、霞が関地区だけでも賄えてしまうのではないかというふうに思います。歴史、文化、景観という問題もあるのでしょうけれども、この容積率500というのは、麹町の住宅地あたりと同じですので、いま一つ見直すことができないのかなと思います。その見直しをした後、行政のニーズを考えて、売却とか何かの有効活用とかを考えていけばいかがかと思います。

以上です。

○伊藤座長 どうもありがとうございました。非常に的確なところをお話しいただきました。

では、加藤先生どうぞ。

○加藤久子氏 一応私たち民間人ですので、一般的な意味で、リターン・オン・インベスメント、これはやはり経済原則の鉄則だと思っております。国というのを、リターンというのをどう考えるかと、ちょっと私考えてきたんですけれど、やはり民間でしたらコストに対するリターン、要するに簡単で金額で、またオポチュニティコストではかれると思うのですけれど、ではこのリターンというのは、やはりお金である。それからまた要するに地域に貢献、それから要するに都市計画、色々なものが要するに国の場合リターンだと思っております。

今回の、私初めて出席させていただくんですけれど、認識しておりますのは、要するに前回の23区の処分のモニタリング。これはやはりリターンという観点、そのリターンがどういうふうな形でなされていくか。要するに売却益が多いのは、一番わかりやすいのが売却益。では、そこにおいて私は多少皆さんより数字に強いと思っておりますので、ではそういった形でコスト効率をいかに証券化、私の一番得意とする分野はまさに証券化の概念ですけれど、証券化にしたらいいか、それこそPFIにした方がいいのか、そういった形で色々考えられる。また都市計画におけるリターン。要するに地域住民というような形で思っております。

それから、これからのあり方という形で今回お誘いいただいたのではないかと思います。これには二つ、私は分かれていると思っております。それが要するに全国的な国家公務員宿舎の有効利用、それと庁舎の有効利用。庁舎と国家公務員は、やはり概念が違うと思うのです。先生が23区で売却と出たように、やはり地方においても売却という言い方、つまり私は国家公務員宿舎というのは昔と違って、きっと昔の方は、これ議論されていると思うんですけれども、昔はきっとお城の周りで宿舎があって、いざ参上というときにやり持って、持って歩いていけるという形でできたのかなと。これは私、皆さんご研究のあれだと思いますけれども、でも今は要するに車とか、交通機関は昔と違ってあれですから、一応国家の宿舎ってソフトとハード、要するに国ですから有事の対処、そういった形のいわゆるソフトですよね。お金に対するハード。ですから、要するに宿舎というのはそんなに近くになくてもいいのではないかと。有効利用という観点は、やはりある意味ではコストからリターン・オン・インベスメントから見られるのではないか。

先ほど緒方先生もおっしゃいましたように、私もすぐ数字を見てしまうのですけれど、10ページですね。資料3の10ページ。そうすると、ここで、じゃあいかに、全部売るのもいいでしょうけれど、ミクロがやはり見えてこないのですね。じゃあ、これはどういった形のイシュ・問題点があるのかと。いわゆるソフトに、有事のための要するに公務員宿舎を近くに置かなくてはいけないとか、そういう形もあるのでしょうけれど、一応集約化、売ってしまってもいいのではないかなという感覚もしますけれど、そのときのイシュですね、問題点。つまり、要するに地方だから売れないとかそういう問題もあるでしょうし、どこにあるか、そういったことの問題も出てくるでしょう。しかし、これではどういう用途のところにあるのか、どういうふうな形にあるのか全然見えませんという形ですけれど、では全部やるのかと、さっき緒方先生がおっしゃいましたけれど、全部やるのかと。やはり費用収益対応の原則と、私たちすぐ思うと。皆さんの事務コストもそんなに安くないだろう。そしたら、やはり効率のいいところに絞った方がいいだろうと。そしたら、やはり積算価格で一番多いところですね。ある意味では地価が高くて、きっと地価が高いということは、ちょっと北海道なんかどうか知りませんけれど、地価が高くて、要するに宿舎数が多いところというのは、それだけトータル的に需要があるところだという形ですから、そういった形で絞り込んだ方がいいのではないか。絞り込んだところに何の問題点があるのか。じゃあ、要するに売ってしまったらどうなるのか。要するに、ではどこを残しておくのかという形で議論した方がいいのではないかと思う。

庁舎の方ですけれど、庁舎というのは、やはりこれ国家の一番の機能ですよね。やはり私たちですと、まさに赤羽副大臣がおっしゃったように、有事のための、宿舎とは違いますけれど、やはりそこに対するセキュリティー、それから防衛面、色んなものに耐えられるものでないといけないと。

それからまた、要するにさっきハード面においては、やはり耐震性とか、やはりこれは言ってはあれかもしれませんが、やはり日本国ですから、見栄えというものもないことはないと思うのですね、庁舎って。やはり一つの、私たち外国へ行って、日本の要するに、例えば財務省だったら、アメリカで言ういわゆる、何でしたか、それに対応するものはこれだよと写真、例えば私たちは税務の世界ですから。財務省は要するに昔からの、ちょっと財務省は今どういう形になっているか、どこが問題かわかりませんけれど、なんとなくやはり重くていいですよね、ある意味では。でも、何となく使いそうかなと、古そうかな。皆さん、冷房なんか非常に今日、効いていますからハードの面はいいのかなとか、ソフトの面はどうなのかな、IT化されているのかなとか、色々な問題点があると思うんです。そこに何が問題点か、私は今ちょっとわからないと。その問題点も一つピックアップしていただければと思うのですね。

例えば、霞が関における皆さんが思っている問題点。見て、私の事務所は日比谷にありますから、この辺はうろうろ歩いております。何が問題点なのかなと。隣は、こっちの隣か、こっちの隣かわかりませんけれど、文部科学省はいわゆるすばらしいビルになるようですけれど、あれが果たしていいのか悪いのかという検討をされたと思うのですね。やはりセキュリティーとか色んな面から、民間と一緒の方がいいのかどうか。そのイシュもあると思うんですね。

ここに例えばさっきの資料4ページに、この間もちょっと、ふとお聞きしたのですけれども、資料4の4ページに合同庁舎という概念が、大垣先生が合同庁舎化が少ないですねという形でさっきおっしゃいましたかもしれないけれど、合同庁舎が、例えば合同庁舎にできない庁舎もあるのではないかと。だから、どういうものが合同庁舎に合って、どういうものが合わないのか。これメリットだけですけれど、例えばデメリット、余り合同庁舎にしたら、やはり庁舎というのは私たち民間の人たちがある意味では開けた庁舎、行きやすい庁舎という形も必要だと思いますから、余り一固まりにしたら、遠くて不便なのもあると思うのですね。従って、合同庁舎化にした方がいい庁舎、しない方がいい庁舎、一つ分けることも必要ではないかというようなことです。ちょっと雑談的になりましたけれど、これが私のコメントです。

○伊藤座長 ありがとうございました。

先ほどから、全国の宿舎の話しているのですが、これは前の有識者会議のとき、我々23区やりまして、一つのやり方を作ったのですね。それを基にして、例えば大阪は近畿財務局がそれをきちんと我々の有識者の報告書を基にして、それできちんとやってくださいと。だから、そういうふうに作業としては事務方にシステム的に、九州もこういうふうにやれば、東北もこういうふうにやると、そういうふうに流していまして、それを上げてきて我々はモニターすると、そんな形になったりしております。

あと、何かもうちょっと、5、6分いいでしょう。どうぞ、大垣さん、何か言い足りないことありましたら。

○大垣尚司氏 別に言い足りないことはないですが、極端なことを言うつもりは全然ないのですが、ただ、前も少しお話ししたと思いますが、アメリカとかイギリスで、宿舎の類で似ているのは、軍の民間住宅なのですね。このケースはハウジング・アロウアンスだけで完全に格付けをとって、国のバランスシートからも完全に消えてしまって、国は一切義務を負っていないというところまでできるのですね。そのためのポイントが、まさに民間貸し出しができるかどうかというところにあるので、理論的には庁舎は、例えばセール・リースバックを今回は、僕は前回は意味がなかったと思いますが、今回はセール・リースバックをすることが相応に意味を持つ可能性がありますので、そこは少し視点を変えた方がいいかもしれないというところだと思います。

○伊藤座長 赤羽さん、何かありますか。

○赤羽貴氏 セール・アンド・リースバックのときに、国有財産法の、忘れましたけれど19条か21条か、正当な補償があれば解約できるというのがありまして、要は正当な理由が何か、公共の用に供するためとか、そういう話だと思いますが、要はそれが大垣先生のおっしゃることが完全に民間として受け入れられるためには、リースがある程度保護されていないといけないというか、そういうことなのかなと思うのです。多分その条文が余り今までも議論されていないですし、そういうことをやられたことがあったのかどうかはよく分からないですが、そのあたりが今お聞きして、論点になるのではないかと思いました。

○伊藤座長 浅見先生。

○浅見泰司氏 ちょっとさっき質問し忘れてしまったのですが、資料2の5ページ、余裕がある場合には貸付けというのがあるのですが、この「余裕がある場合」というのは、この意味なのですが、つまり民間の方の、その分貸してしまった方がいいということもあるんですけれど、それはやってはいけないと、法律上、ということなのでしょうか。それとも、それは可能なのでしょうか。お伺いいたします。

○向井国有財産企画課長 条文上は、床面積または敷地に余裕があるということなので、要するに、一応この行政財産というのは基本的に行政用に使うことが前提になっていますので、従って行政用に使ったとしてもまだ床が余る場合、土地が余る場合と、そういうふうに考えられます。

○浅見泰司氏 いや、今後は合築だとか何とかすると、だったらこのカードも貸そうかと。その変わりこの部隊は、例えばどこかの民間ビルか何かに入ろうかとか、そういうことがあり得るわけですよね。そういうことはやってはいけないわけですね、法律上。

○向井国有財産企画課長 法律上、行政財産という財産に着目して、これは行政用に使うものだというふうに着目していますので、通常、外に出ていくということはむしろ例外的な場合、従って、摩擦的に庁舎がなくて民間ビルとかを借りてやっている場合がありますけれども、通常の、永続とは言いませんが、常態化する組織においては、基本的には庁舎に入るのが原則になっているという考え方です。だから、逆に今庁舎があるにもかかわらず、その部隊を民間ビルに移してここを貸すという発想はそもそも予定されていないというふうに思います。

○伊藤座長 非常にあいまい、余裕というのは大変役所としていい言葉だけれど、あいまいですね。ちょっとそこを詰めてください、浅見さん。

岡本さんは何か追加してありますか。

○岡本圭司氏 さっきの話に関連して、民間の場合だと、提供公園を提供すれば、その分容積率がもらえます。最初の私の質問の日比谷公園の話は、実はその話がちょっと関係していて、国がこれだけ提供しているのに、何ら見返りをもらってくれということはよく認識されておいた方がいいということなのです。

○伊藤座長 これは、僕は今何も言いませんが、都市計画的に非常に大きい課題を抱えていまして、これを解くのは東京都なのです、実は。国がどんなことしてもだめで、東京都がこれに対してどう対応するかということで決まるので、ぜひ今回は東京都にも連絡を密にして、情報提供しておく必要があるかと思いますね。

緒方先生、加藤先生、何か最後に。よろしゅうございますか。

それでは、座長何もしゃべれなかったので、最後、副大臣、感想を。

○赤羽財務副大臣 省を代表した話でなく、感想で。大変大きなテーマで、これから長年にかけて皆さんにご議論いただかなければいけないのではないかなということを改めて実感したので、本当によろしくお願いを申し上げたいと思います。

あと先ほど、私も冒頭触れたのですが、浅見先生、ほかの皆さんから、有効活用という意味で、経済性とかソーシャルセキュリティー、文化性といったものから、その基準ということを明確にするというのは全く私は同感でして、有効活用というのは非常に人によってとか、立場によって全く異なっておりますので、それはぜひクリアにしていただきたいなというふうに思いますし、やはり個別の物件を出していかないと、なかなかチェックできないというのは非常によくわかって、私、ちょっと具体的なことを言うと差しさわりありますけれど、世田谷区野毛に国土交通省の住宅局の課長クラスがいっぱい住んでいるところがあるんですけれど、ここは日本の住宅行政を司っている人達が住んでいるとはとても思えないような昔の5階建ての公営住宅そのものです。大変文化的な地区であり、民間デベロッパーに売れば、いい住宅地になるのではないかなと。

もうちょっと、私なんかも近くのところに住んでもらった方がいいのではないかと思いますし、あと経済性というのももちろん大事なのですが、阪神大震災のことをちょっと触れさせていただきますと、あのときはもう車での移動というのは全くあり得なかったということですね。歩いてとか自転車でやはり駆けつけるということが大事ですね。その前提として、庁舎は全くそうで、あのときは神戸市の旧庁舎、市役所が全部潰れまして、5階の水道局のフロアーが全部潰れたものですから、水道のライフラインが全くわからなくて大変なことになったということは、大前提として庁舎はまさに加藤さんご指摘のように、難攻不落のものにしなければいけないのではないかというふうに思っております。

あと、ちょっと話ずれますけれど、ぜひ皆さんのここの議論を結果として権威を持たせていただきたいと座長にお願いいたします。といいますのは、議員宿舎が今大変問題になっていまして、私も納得しているわけではないんですけれど、高輪宿舎に住んでいるのを来年の3月に出て、来年の4月から赤坂宿舎に住まなければいけないということになっているのですが、その赤坂宿舎も大変今は国民世論のバッシングの対象になっていまして、何であんな贅沢するのだみたいな言われ方をしています。やはり集約化すると当然高度化になって、立派なビルになってしまうということも当然見通しがきくことであって、そこはどこかで決めたことだからということにしないといけないのではないでしょうか。国会議員の立場としては、あそこに入ることが非常にリスクがある話になって、非常に難しい局面がありますので、これは国家公務員の宿舎についても類似した話だと思いますから、冒頭言いました有効活用のスタンダードというのをぜひ明確化して、この委員会でそういったものをしっかり打ち出していただければ、国家公務員の皆さんも仕事に専念できるのではないかというふうに思います。すみません、長くなりまして。

○伊藤座長 どうもありがとうございました。

それでは、本日はこういうことでとりあえず閉じたいと思いますが、事務局へお願いしたいのは、今日の各委員のご発言を的確にまとめて、できましたら出だしですから、各委員のところへちょっと行って、これでいいかというようなことを少しご相談していただいて、そこから事務局としての各委員の発言から出てくる新しい課題、これを整理してくれませんか。全部、夜討ち朝駆けをやって。それで事務局にお任せしますから、どういう課題がここから出てきたか。それを次の会議の話題にいたしましょう。

それでは、本日ありがとうございました。大変有益なお話、核心に迫るようなお話も本当にいただきました。この後、私と事務局が記者レクをするということになります。

なお、冒頭に説明しましたように、後日、議事録を公表しますので、事務局から確認の依頼が参りますので、ぜひ議事録をチェックしていただきたいと思います。

次回の会議は9月7日を予定しておりますが、詳細については後日事務局から連絡ということになります。

それでは、本日はどうもお忙しい中ご出席ありがとうございました。これで解散いたします。どうも、副大臣ありがとうございました、ずっとご出席していただきまして。

午後5時41分閉会