1 外国子会社配当益金不算入制度の導入
(1) 間接外国税額控除制度は、所要の経過措置等を講じた上、廃止することとし、内国法人が外国子会社から受ける配当等の額について、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、益金の額に算入しないこととする制度を導入する。
(注1)上記の「外国子会社」とは、内国法人が外国法人の発行済株式等の25%以上の株式等を、配当等の支払義務が確定する日以前6月以上引き続き直接に有している場合のその外国法人をいう。なお、外国法人の所得に課された外国法人税を内国法人の納付する法人税から控除する旨を定める租税条約の規定により内国法人の外国法人に対する持株割合について異なる割合が定められている場合には、本制度の対象となる外国子会社の判定は、その割合により行うこととする。
(注2)本制度の適用については、確定申告書に益金の額に算入されない配当等の額及びその計算に関する明細を記載するとともに、一定の書類の保存を要することとする。
(注3)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける外国子会社からの配当等の額について適用する。
(2) 内国法人が外国子会社から受ける配当等の額につき益金不算入とする際、その配当等の額の5%に相当する金額を、その配当等の額から控除する。また、その配当等の額に対して課される外国源泉税等の額は、その内国法人の各事業年度の所得の金額の計算上、損金の額に算入しないこととするとともに、外国税額控除の対象としないこととする。
(注)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける外国子会社からの配当等について適用する。
2 外国税額控除制度について、次の措置を講ずる。
(1) 外国税額控除の適用を受けた外国法人税の額が後に減額された場合において、その減額に係る事業年度の控除対象となる外国法人税の額からその減額された外国法人税の額を控除する等の措置の適用については、外国税額控除の適用を受けた事業年度開始の日後7年以内に開始する各事業年度において減額された場合に限ることとする。
(注)上記の改正は、内国法人の平成21年4月1日以後に開始する事業年度において外国法人税の額が減額される場合について適用する。
(2) 内国法人が外国税額控除の適用を受ける場合に確定申告書に添付することとされている書類のうち、一定の書類については、添付することに代えて保存することにより本措置の適用を認めることとする。
3 内国法人等の特定外国子会社等に係る所得の課税の特例(いわゆる外国子会社合算税制)等について、次の措置を講ずる。
(1) 特定外国子会社等が支払う配当等の額は、合算対象とされる金額の計算上控除しないこととする。
(2) 特定外国子会社等が受ける次の配当等の額は、合算対象とされる金額の計算上控除する。なお、その控除は、確定申告書に明細書の添付がある場合に限り、適用することとする。
@ 特定外国子会社等がその子会社(特定外国子会社等が他の法人の発行済株式等の25%以上の株式等を、配当等の支払義務が確定する日以前6月以上引き続き有している場合の他の法人)から受ける配当等の額
A 特定外国子会社等が他の特定外国子会社等から受ける配当等の額のうち合算対象とされた金額から充てられたもの
(注)上記(1)及び(2)の改正は、特定外国子会社等の平成21年4月1日以後に開始する事業年度に係る合算対象とされる金額について適用する。
(3) 内国法人が特定外国子会社等から配当等(外国子会社配当益金不算入制度により益金の額に算入しないこととされるものを除く。)を受ける場合には、その配当等の額のうち、内国法人の配当等を受ける日を含む事業年度及び当該事業年度開始の日前10年以内に開始した各事業年度において当該特定外国子会社等につき合算対象とされた金額の合計額に達するまでの金額は、益金の額に算入しないこととする。
(注1)内国法人が特定外国子会社等から受ける配当等の額のうち、上記の合算対象とされた金額の合計額に達するまでの金額に係る費用等の額については、損金の額に算入する等の措置を講ずる。
(注2)上記の改正は、内国法人が特定外国子会社等から配当等(特定外国子会社等の平成21年4月1日以後に開始する事業年度に係るものに限る。)を受ける場合について適用する。
(4) 特殊関係株主等である内国法人等に係る特定外国法人に係る所得の課税の特例における合算対象とされる金額の計算等について、上記(1)から(3)までと同趣旨の改正を行うこととする。
4 投資事業有限責任組合契約に関する法律に規定する投資事業有限責任組合(外国におけるこれに類するものを含む。以下「投資組合」という。)の組合員である非居住者又は外国法人(以下「外国組合員」という。)について、次の措置を講ずる。
(1) 次の要件を満たす外国組合員は、国内に恒久的施設を有しない非居住者又は外国法人に該当する者とみなすこととする。
@ 投資組合の有限責任組合員であること
A 投資組合の業務を執行しないこと
B 投資組合の組合財産に対する持分の割合が25%未満であること
C 投資組合の無限責任組合員と特殊の関係のある者でないこと
D 国内に投資組合の事業以外の事業に係る恒久的施設を有しないこと
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後の外国組合員の恒久的施設の有無の判定について適用する。
(2) @又はAの株式等の譲渡(保有期間が1年未満である株式等の譲渡及び一定の破綻金融機関株式の譲渡を除く。)が行われた場合には、当該株式等の譲渡が事業譲渡類似の株式等の譲渡に該当するかどうかの判定については、@又はAの組合員ごとに計算した当該株式等の保有割合によることとする。
@ 上記(1)の外国組合員が投資組合を通じて行う株式等の譲渡
A 国内に恒久的施設を有しない投資組合の外国組合員で有限責任組合員であるもの(投資組合の業務を執行しないものに限る。)が投資組合を通じて行う株式等の譲渡(当該外国組合員ごとに計算した当該株式等の保有割合が25%未満である場合の譲渡に限る。)
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行われる株式等の譲渡について適用する。
5 外国法人が受ける割引債の償還差益に係る国内源泉所得の範囲等について、次の見直しを行う。
(1) 外国法人が発行する割引債の償還差益のうち、その外国法人の国内において行う事業に帰せられるものを、法人税法上の国内源泉所得とみなすこととする。
(2) 国内に恒久的施設を有しない外国法人が受ける割引債の償還差益を、法人税の申告の対象から除外する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に発行される割引債について適用する。
6 社債、株式等の振替に関する法律の対象となる振替株式等の譲渡により生ずる所得を、国内源泉所得である「国内にある資産の譲渡により生ずる所得」とする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行う資産の譲渡により生ずる所得について適用する。
7 国内において業務を行う者との間で行う債券現先取引で当該業務に係るものから生ずる所得は、国内源泉所得である「国内において業務を行う者に対する貸付金で当該業務に係るものの利子」に含まれることとする。
平成21年4月1日から平成24年4月30日までの間に受ける新規・継続検査等(当該期間内に最初に受ける検査に限る。)の際に納付すべき自動車重量税について、次の措置を講ずる。
1 次に掲げる検査自動車に係る自動車重量税を免除する。
(1) 電気自動車
(2) 車両総重量が3.5t以下の天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ないもの
(3) 車両総重量が3.5tを超える天然ガス自動車であって平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物の排出量が少ないもの
(4) プラグインハイブリッド自動車
(5) ハイブリッド自動車(車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックを除く。)で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ないものであって、平成22年度燃費基準値(ディーゼル自動車にあっては平成17年度燃費基準値)より25%以上燃費性能の良いもの
(6) ハイブリッド自動車(車両総重量が3.5tを超えるバス・トラックに限る。)で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないものであって、平成27年度燃費基準を満たすもの
(7) 平成21年排出ガス規制に適合したディーゼル自動車(乗用車に限る。)
2 次に掲げる検査自動車(1に掲げるものを除く。)に係る自動車重量税の税率を75%軽減する。
(1) 平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル自動車にあっては平成17年度燃費基準値)より25%以上燃費性能の良いもの
(2) 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル自動車のバス・トラック等であって平成21年排出ガス規制に適合し、かつ、平成27年度燃費基準を満たすもの
3 次に掲げる検査自動車(1及び2に掲げるものを除く。)に係る自動車重量税の税率を50%軽減する。
(1) 平成17年排出ガス基準値より75%以上窒素酸化物等の排出量が少ない自動車で平成22年度燃費基準値(ディーゼル自動車にあっては平成17年度燃費基準値)より15%以上燃費性能の良いもの
(2) 車両総重量が3.5tを超えるディーゼル自動車のバス・トラック等で平成17年排出ガス規制に適合し、かつ、平成17年排出ガス基準値より10%以上窒素酸化物又は粒子状物質の排出量が少ないものであって、平成27年度燃費基準を満たすもの
1 特定退職金共済制度の対象となる法人について、公益社団・財団法人に代えて、退職金共済事業に関する情報開示が適正に行われること等の要件を満たす一般社団・財団法人とする。
2 外国若しくはその地方公共団体又は国際機関による独占禁止法の課徴金及び延滞金に類するものについて、必要経費及び損金の額に算入しないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後の行為に係るものについて適用する。
3 個人に対して支払う株式等証券投資信託等の償還・解約金等のうち株式等譲渡所得等の収入金額とみなして課税される部分の金額については、株式等の譲渡の対価の支払調書の提出対象となることを明確化する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に支払う公募株式等証券投資信託の償還・解約金並びに平成22年1月1日以後に支払う私募株式等証券投資信託の償還・解約金等について適用する。
4 信託財産に帰せられる収益に上場株式等の配当等が含まれている場合には、その収益について提出する信託の計算書については、提出不要限度額(現行:3万円)を適用しないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に提出する計算書について適用する。
5 上場株式配当等、オープン型の証券投資信託の収益分配金又は所得税法第25条の規定により配当等とみなされるもの(みなし配当)で、信託財産又は民法組合等の組合財産等について支払われるものを業務に関連して名義人として支払を受ける者は、その受益者又は組合員等に対し、上場株式配当等の支払通知書、オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書又は配当等とみなす金額に関する支払通知書を交付しなければならないこととする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に支払を受けるべき配当等について適用する。
6 情報基盤強化設備等を取得した場合の特別償却又は所得税額の特別控除制度の償却限度額を法人税と同様の措置とするため、情報基盤強化設備等の普通償却費の額とその取得価額の100分の35に相当する金額との合計額とする。
7 電子証明書を有する個人の電子情報処理組織による申告に係る所得税額の特別控除制度の適用期限を2年延長する。
8 事前確定届出給与に係る届出について、その役員の前期の給与及び他の役員の給与の記載を省略する。
9 認定NPO法人制度について、平成20年度税制改正における認定要件等の実績判定期間の延長に伴う経過的な措置として、初回又は2回目の認定を受けようとするNPO法人が平成22年3月31日までに申請を行う場合のパブリック・サポート・テスト等の実績判定期間を2年(原則5年)とすることができる特例を設ける。
10 銀行等が受ける外国銀行代理業務に係る認可及び金融商品取引所が受ける排出権取引等を行う市場の開設に係る認可の登録免許税について、これに相当する他の事業開始の認可と同様の取扱いとして、その税率を1件につき 15万円とする。
11 社債、株式等の振替に関する法律の対象となる振替株式等の譲渡により生ずる所得を、国内源泉所得である「国内にある資産の譲渡により生ずる所得」とする。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行う資産の譲渡により生ずる所得について適用する。(再掲)
12 国内において業務を行う者との間で行う債券現先取引で当該業務に係るものから生ずる所得は、国内源泉所得である「国内において業務を行う者に対する貸付金で当該業務に係るものの利子」に含まれることとする。(再掲)
13 外国法人が受ける割引債の償還差益に係る国内源泉所得の範囲等について、次の見直しを行う。
(1) 外国法人が発行する割引債の償還差益のうち、その外国法人の国内において行う事業に帰せられるものを、法人税法上の国内源泉所得とみなすこととする。
(2) 国内に恒久的施設を有しない外国法人が受ける割引債の償還差益を、法人税の申告の対象から除外する。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に発行される割引債について適用する。(再掲)
14 税務手続の電子化促進措置
所得税の確定申告書の提出を電子情報処理組織を使用して行う場合において、一定の要件の下、税務署への提出又は提示を省略することができる第三者作成書類の範囲に、次の書類を加える。
(1) 上場株式配当等の支払通知書
(2) オープン型証券投資信託の収益の分配の支払通知書
(3) 配当等とみなされる金額の支払通知書
(注)上記の改正は、平成21年1月5日以後に、平成21年分以後の所得税の確定申告書の提出を電子情報処理組織を使用して行う場合について適用する。
15 税理士試験の試験地のうち市を定めているものについては、その市を含む道及び県に改める。
(注)上記の改正は、平成21年4月1日以後に行う税理士試験について適用する。
1 農地制度の見直しに伴い、次のとおり見直しを行う。
(1) 特定住宅地造成事業等のために土地等を譲渡した場合の1,500万円特別控除の適用対象に、農用地区域内にある農用地が農業経営基盤強化促進法の協議に基づいて、同法に創設される農地利用集積円滑化団体に買い取られる場合を加える。
(2) 農地保有の合理化等のために農地等を譲渡した場合の800万円特別控除の適用対象に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地利用集積円滑化団体に農用地区域内にある農用地等を譲渡した場合を加える。
(3) 農業経営基盤強化準備金制度について、対象となる法人に農業生産法人以外の特定農業法人を加える。
(4) 特定の資産の買換えの場合等の課税の特例における特定農業法人が農業経営基盤強化促進法の勧告に係る協議により農用地区域等内にある土地等を取得する買換えについて、農業経営基盤強化促進法から農地法に基づく制度とされた場合にも引き続き適用ができることとする。
(5) 特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例における農地保有合理化事業として行われる一定の農地売買等事業、研修等事業、農作業の受託、農業技術の指導、農業用機械の普及等に関する業務に係る措置について、改正後の農業経営基盤強化促進法の農地利用集積円滑化事業として行われる場合にも引き続き適用ができることとする。
(6) 特定土地区画整理事業等のために土地等を譲渡した場合の2,000万円特別控除の適用対象から草地利用権に係る土地等が農地法の裁定により買い取られる場合を除外する。
(7) 農地保有合理化法人が農用地区域内の農用地を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、その適用対象に、農業経営基盤強化促進法に創設される農地利用集積円滑化団体が農地利用集積円滑化事業(農地売買等事業)により農用地を取得する場合を加える。
(8) 農業経営基盤強化促進法の一部改正の施行の日から平成23年3月31日までの間に、一定の要件を満たす農業経営者が農業経営基盤強化促進法に創設される農地利用集積円滑化事業(農地所有者代理事業)により農用地区域内の農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率を1,000分の8(本則1,000分の20)に軽減する措置を講ずる。
(9) 特定農業法人が農用地区域内の特定遊休農地を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、その適用期限を2年延長した上、見直し後の遊休農地の規制に対応した措置を講ずる。
2 地方道路税について、都道府県及び市町村(特別区を含む。)に対し道路に関する費用に充てる財源を譲与するとの目的規定を、都道府県及び市町村(特別区を含む。)に対し財源を譲与するとの目的規定に改め、その名称を地方揮発油税に改める。
3 「生活対策」(平成20年10月30日新たな経済対策に関する政府・与党会議、経済対策閣僚会議合同会議決定)において実施することとされた定額給付金については、所得税を課さないこととする。
4 パラリンピック競技大会における成績優秀者を表彰するものとして財団法人日本障害者スポーツ協会から交付される一定の金品については、所得税を課さないこととする。
5 戦没者等の遺族に対する特別弔慰金支給法の一部改正により新たに支給されることとなる特別弔慰金について、次の措置を講ずる。
(1) 所得税を課さないこととする。
(2) 国税の滞納処分による差押えを禁止する。
(3) 特別弔慰金国債を担保とする金銭の貸借に関する書類には、印紙税を課さないこととする。
6 集積区域における集積産業用資産の特別償却制度について、対象となる業種に窯業・土石製品製造業(炭素繊維製造業を含む。)を加えた上、その適用期限を2年延長する。
7 青色申告書を提出する法人で米穀の新用途への利用の促進に関する法律に規定する生産製造連携事業計画について認定を受けたものが、同法の施行の日から平成23年3月31日までの間に、その生産製造連携事業計画に記載された新用途米穀加工品等製造設備の取得等をした場合には、その取得価額の100分の30相当額の特別償却ができる措置を講ずる。
8 農業経営基盤強化準備金制度について、農業経営基盤強化準備金を積み立てている個人が特別障害者となったことにより事業承継が行われる場合において、当該事業を承継する推定相続人が農業経営改善計画の共同申請者であることその他一定の要件を満たすときは、当該個人が積み立てていた農業経営基盤強化準備金の金額を当該推定相続人の農業経営基盤強化準備金の金額とみなす措置を講じた上、その適用期限を2年延長する。
9 地震防災対策用資産の特別償却制度について、青色申告書を提出する法人で地震防災対策強化地域、東南海・南海地震防災対策推進地域又は日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震防災対策推進地域において地震防災のための対策を早急に講ずる必要があるものが、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、緊急地震速報受信装置及びその関連設備の取得等をした場合に、その取得価額の100分の20相当額の特別償却ができる措置に改組する。
10 船舶の特別償却制度について、次のとおり見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
(1) 内航船舶について、環境への負荷の低減に係る要件を見直した上、環境への負荷の低減に著しく資するものに係る償却割合を100分の18(現行100分の16)に引き上げる。
(2) 対外船舶運航事業を営む法人の日本船舶による収入金額の課税の特例(いわゆるトン数標準税制)の適用を受ける法人が取得等をする日本籍船以外の外航船舶に係る償却割合を100分の16(現行100分の18)に引き下げる。
11 特定地域における工業用機械等の特別償却制度について、次のとおり見直しを行う。
(1) 平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、山村振興法の振興山村の区域内において、製造の事業、旅館業又はソフトウエア業の用に供する一定の減価償却資産の取得等をした場合には、その取得価額の100分の10相当額(建物等については、100分の6相当額)の特別償却ができる措置を加える。
(2) 奄美群島に係る措置について、対象となる事業に情報通信産業等を加えた上、その適用期限を2年延長する。
(3) 半島振興対策実施地域に係る措置及び半島振興対策実施地域のうち過疎地域に類する地区に係る措置、離島振興対策実施地域に係る措置及び離島振興対策実施地域のうち過疎地域に類する地区に係る措置並びに奄美群島のうち過疎地域に類する地区に係る措置の適用期限を2年延長する。
(4) 過疎地域に係る措置の適用期限を1年延長する。
(5) 水源地域に係る措置は、その適用期限の到来をもって廃止することとし、平成21年3月31日までに水源地域として指定された地区につき所要の経過措置を講ずる。
12 医療用機器等の特別償却制度について、次のとおり見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
(1) 青色申告書を提出する法人で医療保健業を営むものが、平成21年4月1日から平成23年3月31日までの間に、新型インフルエンザに対応するため簡易陰圧装置の取得等をした場合には、その取得価額の100分の20相当額の特別償却ができる措置を加える。
(2) 一般の医療用機器に係る措置について、対象となる機器を高度な医療の提供に資するもの又は承認等を受けてから2年以内のものに限定する。
(3) 建替え病院用等建物に係る措置について、対象となる病院用等建物の要件である医療の提供体制の整備に資するための基準を見直す。
13 優良賃貸住宅の割増償却制度における高齢者向け優良賃貸住宅に係る措置について、次のとおり割増率の見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
(1) 一定の認定支援施設と一体として整備が行われた支援施設一体型高齢者向け優良賃貸住宅及び認定支援施設
@ 耐用年数が35年未満であるもの 100分の40(現行100分の28)
A 耐用年数が35年以上であるもの 100分の55(現行100分の40)
(2) 上記(1)の支援施設一体型高齢者向け優良賃貸住宅以外の高齢者向け優良賃貸住宅
@ 耐用年数が35年未満であるもの 100分の20(現行100分の28)
A 耐用年数が35年以上であるもの 100分の28(現行100分の40)
14 倉庫用建物等の割増償却制度について、物流施設の立地が物流効率化に効果的である鉄道貨物駅の周辺区域を対象地域に加えるとともに、当該鉄道貨物駅から10キロメートル以内の区域にある高速道路のインターチェンジの周辺区域を対象地域から除外した上、その適用期限を2年延長する。
15 特定目的会社等の課税の特例について、次のとおり見直しを行う。
(1) 機関投資家の範囲の見直し
@ 機関投資家に沖縄振興開発金融公庫を加える。
A 「特定社債が機関投資家のみによって引き受けられたものであること」及び「特定目的借入れが機関投資家からのものであること」の要件を判定する場合に、原資産を不動産とする特定目的会社が発行する特定社債、特定目的借入れ等を証券化する特定目的会社を機関投資家として判定を行う。
(2) 支払配当の額が配当可能所得の金額の100分の90相当額を超えていることとする要件を、支払配当の額が配当可能利益の額の100分の90相当額を超えていることとする。なお、負ののれんがある場合に、その発生事業年度において配当可能利益の額から控除する等所要の調整措置を講ずる。
(3) 投資法人に関する法令の規定において投資法人の合併交付金の取扱いが明確化されたことに伴い、損金算入の対象となる支払配当等の額に配当見合いの合併交付金が含まれることを明確化する。
16 独立行政法人日本貿易保険が特殊会社化されることに伴い、次の措置を講ずる。
(1) 貿易保険に係る責任準備金の損金算入制度を創設するとともに、国庫納付金の損金算入ができることとする等所要の措置を講ずる。
(2) 金融機関等の受ける利子所得に対する源泉徴収の不適用の特例の適用対象に、株式会社日本貿易保険を加える。
(3) 株式会社日本貿易保険が受ける設立に係る登記等及び増資の登記に対する登録免許税の免税措置を講ずる。
(4) 株式会社日本貿易保険を印紙税法別表第二(非課税法人の表)に加える。
17 商品取引所法の一部改正に伴い、認可法人とされる委託者保護基金に係る措置を次のとおり講ずる。
(1) 委託者保護基金を所得税法別表第一(公共法人等の表)、法人税法別表第二(公益法人等の表)及び消費税法別表第三に加える。
(2) 特定の基金に対する負担金等の損金算入の特例について、対象となる負担金等に商品取引員が委託者保護基金に納付する負担金を加える。
(3) 委託者保護会員制法人から認可法人に移行することに伴う所要の措置を講ずる。
18 奄美群島振興開発特別措置法の適用期限の延長に伴い、独立行政法人奄美群島振興開発基金を引き続き公共法人等(所得税法別表第一)、公共法人(法人税法別表第一)及び非課税法人(印紙税法別表第二)とし、その受ける登記等について引き続き非課税措置(登録免許税法別表第三)を講ずる。
19 商店街の活性化のための地域住民の需要に応じた事業活動の促進に関する法律の制定に伴い、次の措置を講ずる。
(1) 収益事業である金銭貸付業から除外される独立行政法人中小企業基盤整備機構が行う高度化融資業務に、市町村を貸付対象者とする高度化融資業務を加える。
(2) 独立行政法人中小企業基盤整備機構が作成する市町村を貸付対象者とする高度化融資業務に関する文書を印紙税法別表第三(非課税文書の表)に加える。
20 割賦販売法の一部改正により同法に規定する割賦購入あっせん業の範囲が見直されたことに伴い、所要の整備を行う。
21 企業再生関係税制等について、次のとおり見直しを行う。
(1) 企業再生関係税制の拡充
@ 資産の評価損益の計上及び青色欠損金等以外の繰越欠損金の優先控除の対象となる一定の債務処理に関する計画に係る要件について、次のとおり見直しを行う。
イ 株式会社地域力再生機構が関与した私的整理を適用対象に加える。
ロ 2以上の金融機関等の債務免除要件について、一方の債務免除の当事者に地方公共団体を加える。
ハ 債務免除要件について、自己に対する債権の現物出資を受ける場合についても債務免除があった場合と同様の取扱いとする。
ニ 専門家関与要件について、中小規模再生の場合には、関与すべき専門家の人数の最低限度を2人(現行3人)とする。
A 評価損益の計上対象となる資産について、中小規模再生の場合には、資産の評価差額の最低限度を100万円(現行1,000万円)とする。
(注)中小規模再生とは、有利子負債の額が少額(10億円未満)である企業再生をいう。
(2) 評価損の計上対象となる資産の範囲に債権を加える。
(3) 仮装経理に基づく過大申告の場合の更正に伴い減額された法人税額について、一定の企業再生事由が生じた場合には、繰越控除制度の適用を終了し、控除未済額を還付することとする。
22 棚卸資産の評価について、所要の経過措置を講じた上、選定できる評価の方法から後入先出法及び単純平均法を除外する。
23 国庫補助金等で取得した固定資産等の圧縮額の損金算入制度について、対象となる国庫補助金等の範囲に、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構法に基づく助成金で燃料電池システム等実証研究等に係るものを加える。
24 認可地縁団体について、次の措置を講ずる。
(1) 特例民法法人の業務を承継するために設立された認可地縁団体が、平成21年4月1日から平成25年11月30日までの間に解散した当該特例民法法人からその残余財産を取得するに際して一定の要件を満たす場合には、その残余財産に係る不動産の所有権等の移転登記に対する登録免許税を免税とする。
(2) 剰余金の分配を行わない旨の定めがあることなど、公益を目的とする事業を行う法人であることが明確化された認可地縁団体は、みなし譲渡所得の非課税承認申請の対象法人とする。
25 特定離島路線航空機に積み込まれる航空機燃料に係る航空機燃料税の税率の特例措置について、離島と東京国際空港、大阪国際空港又は関西国際空港との間の路線の指定要件を緩和するとともに、対象範囲に離島と離島との間の路線を加えた上、その適用期限を2年延長する。
26 租税特別措置の廃止
(1) 保全事業等資産の特別償却制度は、適用期限の到来をもって廃止。なお、平成21年3月31日までに保全事業等の計画の認定を受けた法人につき所要の経過措置を講ずるとともに、特定地域における工業用機械等の特別償却制度の対象地域に山村振興法の振興山村を加える。
(2) 電子計算機買戻損失準備金制度は、適用期限の到来をもって廃止。なお、最終の積立事業年度に積み立てた準備金につき所要の経過措置を講ずる。
(3) 次に掲げる特別措置は、適用期限の到来をもって廃止。
@ 平成17年4月1日から平成21年5月31日までの間の特定口座への上場株式等の保管の委託に関する特例
A 独立行政法人住宅金融支援機構が受ける抵当権の設定登記に対する登録免許税の免税措置
B 農林漁業金融公庫資金等の転貸の場合の抵当権の設定登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
C 特定外貿埠頭管理運営者が指定法人からの出資に伴い土地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
D 株式分割等に係る株券等に対する印紙税の非課税
27 租税特別措置の縮減等
(1) 中小企業等基盤強化税制について、特定旅館業を営む大規模法人に係る措置の対象設備から国際放送受信設備を除外した上、その適用期限を2年延長する。
(2) 関西文化学術研究都市の文化学術研究地区における文化学術研究施設の特別償却制度について、機械装置に係る償却割合を100分の16(現行100分の20)に、建物等に係る償却割合を100分の8(現行100分の10)に、それぞれ引き下げた上、その適用期限を2年延長する。
(3) 事業革新設備の特別償却制度について、対象となる計画から共同事業再編計画に係る措置及び技術活用事業革新計画に係る措置を除外するとともに、償却割合を100分の25(現行100分の30)に引き下げた上、その適用期限を2年延長する。
(4) 特定再開発建築物等の割増償却制度について、市街地再開発事業に係る措置の対象となる建築物を地上階数4以上の中高層耐火建築物が建築される施行地区内における施設建築物に限定した上、その適用期限を2年延長する。
(5) 植林費の損金算入の特例について、対象となる植林費から、資本金の額又は出資金の額が1億円を超え、かつ、常時使用する従業員の数が300人を超える法人が交付を受ける補助金等に係る植林費を除外した上、その適用期限を2年延長する。
(6) 特定災害防止準備金制度について、対象となる法人から石灰石等の採掘の事業を営む法人を除外した上、その適用期限を2年延長する。
(7) 漁業協同組合等の留保所得の特別控除制度について、対象となる協同組合等につき次のとおり見直しを行った上、その適用期限を2年延長する。
@ 設立10年以内の協同組合等に限定する。ただし、その設立が各都道府県又は全国につき一に限定されているものについては、引き続き適用を認める。
A 漁業協同組合、漁業協同組合連合会、水産加工業協同組合、水産加工業協同組合連合会、森林組合及び森林組合連合会を除外する。
(8) 認定事業再構築計画等に基づき行う登記に対する登録免許税の税率の軽減措置について、対象となる計画類型に産業活力再生特別措置法の一部改正により創設される資源生産性革新計画及び中小企業承継事業再生計画を加えるとともに、対象となる計画類型から共同事業再編計画及び技術活用事業革新計画を除外する。
(9) 会社分割に伴う不動産の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置について、軽減税率を次のとおり見直した上、その適用期限を3年延長する。
@ 所有権の移転登記(現行1,000分の8)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の8
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の13
A 地上権の移転登記(現行1,000分の4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の6.5
B 先取特権等の移転登記(現行1,000分の1.4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の1.4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の1.8
C 所有権の移転の仮登記等(現行1,000分の4)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の4
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の6.5
D 地上権の移転の仮登記等(現行1,000分の2)
平成21年4月1日から平成23年3月31日まで 1,000分の2
平成23年4月1日から平成24年3月31日まで 1,000分の3.25
(10) 電子情報処理組織による登記の申請の場合の登録免許税額の特別控除制度について、適用対象となる建物の所有権の保存登記をその表題登記も電子情報処理組織を使用して申請されたものとした上、その適用期限を平成23年3月31日まで延長する。
28 租税特別措置の適用期限の延長
(1) 鉄道事業者が取得した特定の鉄道施設に係る土地等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の免税措置の適用期限を7年延長する。
(2) 次に掲げる特別措置の適用期限を5年延長する。
@ 政治活動に関する寄附をした場合の寄附金控除の特例又は所得税額の特別控除
A 小笠原諸島振興開発特別措置法の一部改正により、小笠原諸島への帰島に伴う譲渡所得等の課税の特例
B 損害保険会社の受取配当等の益金不算入等の特例
(3) 公害防止用設備の特別償却制度について、指定物質回収設備の適用期限を2年、揮発性有機化合物排出抑制設備の適用期限を1年、それぞれ延長する。
(4) 次に掲げる特別措置の適用期限を2年延長する。
@ 山林所得に係る森林計画特別控除
A 共同利用施設の特別償却
B 障害者を雇用する場合の機械等の割増償却
C 事業所内託児施設等の割増償却
D 公益法人等又は協同組合等の貸倒引当金の特例における繰入限度額を100分の116とする措置
E 鉱工業技術研究組合の所得計算の特例
F 認定民間都市再生事業計画に基づき建築物を建築した場合の所有権の保存登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
G 認定民間都市再生整備事業計画に基づき土地等を取得した場合等の所有権の移転登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置
H 信用保証協会の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置
I 利用権設定等促進事業により農用地区域内の農用地等を取得した場合の所有権の移転登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
J 農業信用基金協会等の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置
K 卸売市場法の規定による認定に係る登記に対する登録免許税の税率の軽減措置
L 日本酒造組合中央会の抵当権の設定登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置
M 鉄鋼の製造に使用する石炭、コークスの製造に使用する石炭及びセメントの製造に使用する石炭に係る石油石炭税の免税
N 国産石油アスファルト等に係る石油石炭税の還付
O 不動産の譲渡に関する契約書等に係る印紙税の税率の特例
(5) 次に掲げる特別措置の適用期限を1年延長する。
@ 認定事業再構築計画等に基づき行う会社分割の登記等に対する登録免許税の税率の軽減措置
A 入国者が輸入するウイスキー等に係る酒税の税率の特例
B 入国者が輸入する紙巻たばこに係るたばこ税の税率の特例
29 その他所要の税制の整備を行う。
(参考)
平成21年度の税制改正による増減収見込額は、別表 のとおりである。