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第183回国会における麻生財務大臣の財政演説

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平成25年2月4日

 

先に決定されました「日本経済再生に向けた緊急経済対策」を受けて、今般、平成二十四年度補正予算を提出することとなりました。その御審議をお願いするに当たり、補正予算の大要について御説明いたします。

(最近の経済情勢と緊急経済対策)

まず、最近の経済情勢と緊急経済対策について申し述べます。

長引く円高・デフレ不況から脱却し、雇用や所得を拡大させ、強い日本経済を取り戻すこと、これがこの内閣に課せられた最重要課題であります。
景気の現状を見ると、昨年後半には、世界経済の減速等も背景に、景気は弱い動きとなり、景気の底割れも懸念されてまいりました。一方、最近では、景気回復への期待を先取りする形で、株価等も回復し始めております。今後とも為替市場の動向について引き続き注視するとともに、こうした改善の兆しを、景気回復に確実につなげ、国民の間に漂う閉塞感を払拭していかなければなりません。
そのためには、大胆な金融政策、機動的な財政政策、民間投資を喚起する成長戦略の「三本の矢」を一体的かつ強力に実行していくことが重要です。去る一月十一日に閣議決定いたしました「日本経済再生に向けた緊急経済対策」は、この「三本の矢」による政策対応の第一弾であります。
本対策におきましては、「復興・防災対策」、「成長による富の創出」、「暮らしの安心・地域活性化」の三分野を重点として、持続的成長に貢献する分野や日本を支える将来性のある分野を中心に、即効性や需要創造効果の高い施策を優先的に実施することといたしております。また、財政支出とともに、税制、政策金融などあらゆる施策を総動員し、規制改革の取組や為替市場の安定に資する施策も盛り込んでおります。
これらの施策を早期に実行に移し、東日本大震災からの復興を現場の目線に立って加速するとともに、景気の底割れを回避し、民間投資を喚起して持続的な成長につなげていくことが重要です。

この緊急経済対策に引き続き、デフレ脱却と持続的な経済成長の実現に向け、政府・日本銀行の連携を強化するため、先般、日本銀行との間で「共同声明」をとりまとめました。
この「共同声明」において、日本銀行は、二パーセントの物価安定目標を設定し、これをできるだけ早期に実現することを目指すことといたしております。一方、政府としても、日本経済の再生のため、財政運営に対する信認の確保を図りつつ、機動的なマクロ経済政策と競争力・成長力強化の取組を推進することとしております。

政府としては、いわゆる「十五ヶ月予算」の考え方の下、平成二十四年度補正予算と一体的なものとして平成二十五年度予算を編成するとともに、平成二十五年度税制改正に取り組むなど、日本経済再生に向けた切れ目のない政策対応に、引き続き全力で取り組んでまいります。

 

(平成二十四年度補正予算(第一号、特第一号及び機第一号)の大要)
次に、「日本経済再生に向けた緊急経済対策」等を実施するために今国会に提出を致しました平成二十四年度補正予算の大要について、御説明申し上げます。
「日本経済再生に向けた緊急経済対策」につきましては、財政融資の追加などを含め、総額で十兆二千八百十五億円の財政支出を行うこととしておりますが、そのための一般会計における歳出として、「事前防災・減災等」に係る経費に二兆二千五億円、「成長による富の創出」に係る経費に二兆六千九百二十四億円、「暮らしの安心・地域活性化」に係る経費に三兆千十七億円を計上しております。そのほか、国際分担金などの、その他の経費として二千三百九十七億円を計上しております。
これらの歳出を賄うため、歳出面におきましては、既定経費を一兆七千三百二十二億円減額することとしており、歳入面においては、税収で二千六百十億円、税外収入で千四百九十五億円の増収を見込むほか、前年度剰余金を八千七百六億円計上するとともに、五兆二千二百十億円の公債の発行を行うこととしております。
また、復興予算につきましては、復興財源確保法を踏まえ、東日本大震災復興特別会計への繰入を一兆四千四百九十三億円計上しております。
その歳出を賄うため、国家公務員の給与の改定及び臨時特例に関する法律等に基づき国家公務員等の給与削減相当額三千三百二十八億円を減額することとしており、歳入面におきましては、前年度剰余金一兆千百六十五億円を計上しております。
さらに、基礎年金国庫負担が二分の一に引き上げられることに伴う経費として二兆五千八百四十二億円を追加し、その財源として、年金特例公債を同額発行することとしております。
これらの結果、平成二十四年度一般会計予算の総額は、歳入歳出ともに当初予算から十兆二千二十七億円増加し、百兆五千三百六十六億円となります。
また、特別会計予算等についても所要の補正を行うこととし、このうち東日本大震災復興特別会計につきましては、歳出面において、復興関係経費及び復興債の償還費の追加等を行う一方、歳入面では、一般会計からの繰入等を計上するほか、復興債の発行を減額し、歳入歳出ともに一兆千九百五十三億円の増加となっております。
財政投融資計画につきましては、産業投資四千五十九億円、財政融資四千二十八億円を追加しております。

 

(むすび)
以上、平成二十四年度補正予算の大要について御説明いたしました。
長引く円高・デフレ不況を脱却し、日本経済再生の道筋を確かなものとするためには、本補正予算の一刻も早い成立が必要であります。
何とぞ御審議の上、速やかに御賛同いただきますようお願い申し上げます。

 

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