ファイナンス2017年11月号 Vol.53 No.8
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係が強いオーストラリアが多い大洋州で10.7%、北米は5.2%と続く。この他、全体で2.3%の西欧の中ではフランスが一番、1.4%の中南米の中ではやはりブラジルが多い。国・地域別でみると、1位は中国(953,283人(2012年1,046,490人(▲8.9%)、2位インドネシア745,125人(同872,411人(▲14.6%)、3位韓国(556,237人(同840,187人(▲33.8%)、4位オーストラリア357,348人(同296,672人(20.5%)、5位台湾(220,045人(同233,417人(▲5.7%)、6位タイ173.817人(同129,616人(34.1%)。上位国の多くが減少するなか、タイは大幅増加で前回6位の米国を逆転。東南アジアでは、他にもベトナムは38.7%、フィリピンは54.4%、ミャンマーは242.8%も急増。なお、人口10万人当たりの学習者数はオーストラリアがトップで1,491人、これに韓国1,106人、パラオ1,005人と続く。日本語学習者の主な増減要因は、①教育制度の改革、②経済的なつながり、③学生数の変化などである。まず、学習者に占める学校教育のウェイトは大きいため(中等教育47.3%、高等教育28.5%、初等教育7.6%、学校教育以外16.6%)、教育制度改革の影響は大きい。世界的な英語教育重視の流れで、学習者数トップ中国や第3位韓国では英語シフトで減少、第2位インドネシアでも第二外国語が必修科目から選択科目化したことにより減少。逆に、オーストラリア、英国等で初等教育に新たに日本語を導入した機関の増加で学習者増加。日本だと学校で英語以外の言語を学ぶ機会は、基本的に大学までないことが多いと思うが、世界では中等教育、場合によっては初等教育レベルから第二外国語がある。やはり英語は圧倒的に強いので、通常、第一外国語は英語で、第二外国語で何語を選ぶかで、日本語が選ばれるかという争いになる。例えば、ラオスでは、中等教育カ日本語学習者の地域別の割合東アジア48.2%(1,763,420人)東南アジア29.9%(1,094,437人)南アジア 1.1%(40,795人) 大洋州 10.7%(392,348人)北米 5.2%(190,599人) 中南米 1.4%(49,789人) 西欧 2.3%(83,559人)東欧 0.7%(27,154人)中東・北アフリカ0.1%(5,831人)アフリカ 0.2%(7,092人) 出典:国際交流基金日本語学習者/教師/教育機関数の推移4,09764,1081,14516,179127,1673,655,02401,000,0002,000,0003,000,0004,000,000020,00040,00060,00080,000100,0001979年1984年1988年1990年1993年1998年2003年2006年2009年2012年2015年日本語学習者数(人)日本語教師数(人)日本語教育機関数(機関)過去36年間で、 学習者数は28.7倍 教師数は15.6倍 機関数は14.1倍に。日本語教育機関数日本語教師数日本語学習者数出典:国際交流基金ファイナンス 2017.1131厚切りジェイソンやパックンも受けた日本語能力試験と日本語教育 世界中から87万人が応募!SPOT

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