ファイナンス 2017年10月号 Vol.53 No.7
22/60

たオンライン研修システムについても、今回初めてその存在を知ったと答えた受講生がほとんどであり、今後ぜひ活用していきたいとの回答を多数頂いた。ここで実際に受講生から頂いたメッセージを一部引用させて頂きたい。・大学院で経済学を勉強し、将来的にはエコノミストとして働きたいと考えているが、IMFのエコノミストの仕事を追体験できた今回の企画は大変勉強になった。経済的な思考やデータからストーリーを作る力、英語で議論し、コミュニケーションする力など、まだまだ磨かなければならないことがあることを知ることができたことも刺激的であった。・IMFの役割、どのようなフレームワークを用いてリサーチを行っているか、これまで世界の金融システムの安定に寄与してきたかについてよく理解することができた。・充実した研修環境の中で講師の方から多くを学び、深夜に及ぶまで仲間たちと議論をすることができ非常によい機会であった。このような学生や研究者が参加できるようなコースがあることは大変有益。3終わりに今回のエコノミスト養成プログラムは大学院生を対象に行われ、普段大学において経済学を学んでいるだけでは見えてこない国際機関での実務について、より身近なものとして伝えることができたと考えている。今後も本プログラムを様々な形でさらに発展させ、より対象者の裾野を広げてIMFの知見を周知していければと考えている。また、今回の開催で得られた強いモメンタムを絶やさぬよう、さっそく来年1月に第2回目のセミナー開催を企画している。ところで、本稿で触れているオンライン研修は誰でもアクセスが可能である。下記にリンク先を記載しているのでぜひご活用いただきたい。https://www.edx.org/school/imfxなお、同セミナー開催に当たってはJICAからアイデアをいただきつつ、またハード面でも全面的にバックアップして頂き、講師の受諾、会場や宿泊施設の提供をはじめ、様々な面で協力して頂いた。この場をお借りして深く感謝申し上げたい。最後になるが、本プログラムの名称である“Initiative for Macroeconomists of the Future”には実はある秘められたメッセージが込められていることにお気づきであろうか?ぜひ本稿をお読み頂いた読者の方に見つけ出して頂きたい。参加者集合写真。最前列右から3人目(千田)、最後列右から1人目(鴨志田)が筆者18ファイナンス 2017.10IMF主催・JICA協力「Initiative for Macroeconomists of the Future:エコノミスト養成プログラム」についてSPOT

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る