ファイナンス 2017年6月号 Vol.53 No.3
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次に、竹原豊裕。空港接遇、輸送、職員宿泊、リエゾンなどを中心に担当した。リエゾンが着任する4月上旬までは、関東財務局の語学力の問題もあり、一日十数件に及ぶ海外や大使館からの問い合わせは竹原が一元的に対応した。リエゾンが着任して以降も、加盟国代表団のフライト情報等の錯綜や管理上の問題が絶えなかったが、竹原は連日深夜から朝方までかかりつつも、恐るべき責任感と集中力で対応した。リエゾンは、財務省、関東財務局、税関、JICA、JBIC、日銀、横浜市の混成部隊であり、総勢70名を超える。竹原と国際局の5人のリエゾン管理役は、これら混成部隊をうまく束ね、素晴らしいチームを作り上げた。例えば、総勢260人が参加した大臣主催昼食会の参加者は直前まで変動したため、配席、ネームカード、食事メニューの確定には昼食会直前まで要したが、チームリエゾンはダブルチェックをタイムリーに行って、事故を未然に防いでくれた。チームリエゾンのファインプレーは枚挙に暇がない。大きな事故の報告は一切なく、参加国・地域や国際機関の代表団から非常にスムーズなロジだったと評されるクレジットの多くは、チームリエゾンに帰する。総会後、リエゾン全体の打ち上げを開催したところ、業務多忙な若手職員が多いにも関わらず、半数以上が参加し、大いに盛り上がった。多くのリエゾンが今回の経験をポジティブに捉えているのはたいへん印象深かった。この素晴らしいチームを作った竹原とリエゾン管理役には頭が上がらない。彼らを本総会の大黒柱と称するゆえんである。チームリエゾン(右から3人目が竹原)6.さいごに本稿で紹介したのは総会準備・運営のほんの一幕であるが、50周年総会にふさわしい総会となった雰囲気が少しでも伝われば幸いである。個人的には、成功裏に総会が終わったことで達成感を味わいつつも、日本・ADBのスタッフと古くからの友人のように一緒に頑張ってきたので、終わったことに一抹の寂しさも感じている。本稿では一部しか紹介できなかったが、本総会は、日本やADBの素晴らしい仲間たちの努力のたまものなので、この場を借りて厚く御礼申し上げたい。14ファイナンス 2017.6

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