ファイナンス 2017年6月号 Vol.53 No.3
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か疑われたほどである。また、後程紹介するように、MCも財務省職員が務めたことで、手作り感ありつつも質の高いレセプションに仕上げた。こうした努力の甲斐あり、普段ならホスト退席後に閑散とする傾向にあるにもかかわらず、閉会後も参加者が滞留するほど、人気を博するイベントとなった。VIP配偶者ツアーについては、麻生大臣夫人がホステスを務め、元ADB総裁夫人として何度もADB総会配偶者ツアーを経験した黒田日銀総裁夫人にサポートしていただいた。両夫人自ら、財務省での打ち合わせのみならず、現地視察にも赴かれ、参加者に日本・横浜市の髄まで楽しんでいただけるようご尽力いただいた。麻生夫人へのお手紙送付は7回、黒田夫人とのメールのやり取りは数十往復に及ぶほど入念に準備をする一方で、本ツアーについては予測不可能な事態も数多く、数知れずヒヤリとしたが、横浜市、財務官室秘書3名の全面的なご支援を受け、無事に乗り切ることができた。財務官室専担メンバーは直接参加できなかったが、ツアーを終えて戻ってきた黒田夫人が大喜びでビッグハグをしてくださったことから推察するに、大成功だったと思われる。浅川財務官のフルート演奏5.財務官室の若い力MCと大黒柱財務省が国際会議をホストする場合、往々にして地方出向中の3年生が本省に召喚される。地方での伸び伸びとした生活から一変、膨大な業務と重責を背負うのである。仕事とはいえ忍びないので、今回財務官室に呼び戻された二人には、職業人生を通じて思い出に残る経験をしてもらおうと考えた。まずは渡邊里香。開会式、昼食会、大臣主催レセプション等の行事を中心に担当してもらったほか、マスターオブセレモニー(MC)も務めた。2012年IMF世銀総会で、日向寺さん(19年度入省)が総理レセプションのMCを担当して以来、財務省の歴史で2例目である。今回は、開会式(皇太子殿下にご臨席いただき、約2千人が参加する総会メインイベント)、展示オープニング、大臣主催レセプションの3連戦である。MC渡邊@開会式会期前数週間、睡眠すら十分にとれないほど膨大な準備作業に追われたのみならず、会期中も諸事件に見舞われ、満足に準備できないどころか満身創痍であった本番当日。それでも、それらを覆す本人の努力と底力、そして当日応援に駆け付けた同期職員、中でもMC女房役としてキュー出しを務めた曲渕さんとの抜群の連携でもって、プロ顔負けのMCを成し遂げた。国内外の参加者からMCを称える声は絶えなかったが、その一例として、かつてCNNでアナウンサーを務め、ADB総会開会式のMCも経験したTammy Oaksさんからのメールを紹介したい。「You were excellent!! So eloquent and elegant. You made Japan proud (and ADB)! Well done.」ファイナンス 2017.613 第50回 アジア開発銀行(ADB)年次総会を横浜で開催特集

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