ファイナンス 2017年6月号 Vol.53 No.3
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柱1 様々なリスクに対する 地域の強靭性の強化●CMIM(Chiang Mai Initiative Multilateralisation)のIMFデリンク部分(IMFプログラム無で発動可能な部分)の発動要件を明確化。●ASEAN諸国に対し、円で引出し可能な新たな二国間通貨スワップ(BSA)の創設を提案(最大4兆円規模)。●従来型(ドル建て)の二国間通貨スワップにつき、タイとの間で締結、マレーシアとの間で基本合意(いずれも30億ドル)。●カンボジア、ラオス、ミャンマーを対象とする災害リスク保険ファシリティ(SEADRIF:South East Asia Disaster Risk Insurance Facility)の早期創設を支援。柱2域内における現地通貨利用の促進●ASEAN諸国に対して、円で引出し可能な新たな二国間通貨スワップの創設を提案(最大4兆円規模)。(再掲)●保証業務を通じて現地通貨建て債券市場の育成を支援する信用保証・投資ファシリティ(CGIF:Credit Guarantee Investment Facility)の増資提案に留意し、早期の保証能力拡大の重要性を認識。●カンボジア、ラオス、ミャンマー等に対して、国債市場からの資金調達を円滑に行えるよう、技術支援を強化。●アジア債券市場の成功例をまとめた「債券市場育成のグッド・プラクティス」を公表し、域内・域外との知見共有に活用。⇒今後の地域金融協力の指針となる上記2つの柱を「横浜ビジョン」としてとりまとめ、ASEAN+3の共同声明の付属文書として公表。参 考横浜総会における地域金融協力関連会合 (5月5日(金))の主な成果参加者雑感大臣級の国際会議を3回開催する、そんなタフなゴールデンウィークを乗り切るため、事前の栄養補給として横浜中華街での「最後の晩餐」を目論むも、直前の準備が長引き、現地に到着したのは深夜で、中華街は真っ暗。気落ちする中、3回の会議を乗り切る願掛けとして、同僚達と思いついたのは「ラーメン3軒ハシゴ」。勢いよくラーメン店に入りラーメンをすするも、それまでの準備作業の疲れもあってか、その日は2軒目であえなく脱落し、ホテルへと帰った。翌日から横浜総会は始まり、目まぐるしい日々を過ごす。大臣級会議前日の深夜の作業部屋、同僚たちと横浜の夜景を背景に最後の準備作業を進めながら、泣く泣くコンビニで調達したカップラーメンをすすっていると、ラーメン3軒(杯)目を制覇したことにふと気が付く。迎えた会議当日、滞りなく各会議は進行し、一連のスケジュールを無事に終了することができた。「ラーメン3軒ハシゴ」の願掛けを思い出すとともに、会議の成功を噛みしめながら上長に奢ってもらって食べた中華は格別であった。ADB横浜総会に併せて、以下3つの会議を開催。●日中韓財務大臣・中央銀行総裁会議(議長:韓国)●日ASEAN財務大臣・中央銀行総裁会議(4年ぶりに開催)●ASEAN+3財務大臣・中央銀行総裁会議(共同議長:日本・フィリピン)ファイナンス 2017.69 第50回 アジア開発銀行(ADB)年次総会を横浜で開催特集

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