ファイナンス 2017年5月号 Vol.53 No.2
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(ⅰ)三大都市圏環状道路など効率的な物流ネットワークの強化2,375億円⇒2,529億円(+154億円、+6.5%)・迅速かつ円滑な物流の実現のため、三大都市圏環状道路や空港・港湾等へのアクセス道路の整備を推進する。(参考)29年度の主な開通予定箇所・東京外かく環状道路(千葉県:三郷南~高谷JCT)・東海環状自動車道(岐阜県:養老JCT~養老)写真2 名古屋環状2号線(名古屋西~飛島)における工事状況(ⅱ)国際コンテナ戦略港湾の機能強化747億円⇒766億円(+19億円、+2.5%)・国際コンテナ戦略港湾(京浜港・阪神港)において、日本と北米・欧州等を直接結ぶ国際基幹航路を維持・拡大するため、船舶の大型化に対応したコンテナターミナルの整備やコンテナ貨物の集貨事業に対する支援等を推進する。・LNG(液化天然ガス)を燃料とする船舶が増加する中で日本の港湾の国際競争力を高めるため、シンガポール港と連携してLNGバンカリング(燃料供給)拠点を形成するための調査を行う。(ⅲ)クルーズ船の受入環境改善83億円⇒137億円(+55億円、+66%)・港湾における大型クルーズ船受入能力を拡充するため、既存の物流ターミナルを有効活用し、防舷材、係船柱等を整備する。・クルーズ船の長期的・安定的な寄港を確保するため、船会社の旅客施設等の新規投資にあわせて岸壁の整備等を行い、官民連携によるクルーズ拠点の形成を推進する(港湾法改正)。(ⅳ)首都圏空港の機能強化145億円⇒147億円(+2億円、+1.2%)・羽田空港において、飛行経路の見直し等により空港処理能力を約4万回拡大するため航空保安施設や誘導路等の整備を推進するとともに、駐機場の整備や国際線・国内線地区を結ぶトンネルの整備、滑走路の耐震対策等を実施する。(ⅴ)整備新幹線の着実な整備755億円⇒755億円 (±0億円、±0%)・整備新幹線を着実に整備し、地域や経済の活性化を図るため、27年1月に決定した3区間(新函館北斗~札幌間、金沢~敦賀間、武雄温泉~長崎間)の財源スキームに基づき、所要額を確保する。(注)このほか、北陸新幹線の敦賀以西ルートの詳細なルートの調査等を行うための調査費(設計施工法等調査費11億円の内数)などを計上。(ⅵ)都市・幹線鉄道の機能強化237億円⇒238億円(+0.3億円、+0.1%)・大都市の活性化を図るため、都市鉄道の相互直通化を進めるとともに、都市・幹線鉄道の安全性を強化するため、バリアフリー化などの鉄道駅の機能改善、耐震化・老朽化対策などの安全写真3 神戸港(PC-18)のコンテナターミナルの稼働状況12ファイナンス 2017.5特集

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