ファイナンス 2017年4月号 Vol.53 No.1
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Ⅱ.一億総活躍社会の実現に向けた施策夢をつむぐ子育て支援(「希望出生率1.8」)①保育士等の処遇改善- 全ての職員に対し、「経済財政運営と改革の基本方針2015」等に掲げられている更なる「質の向上」の一環として2%の処遇改善を行うとともに、・ 経験年数が概ね7年以上で都道府県等が実施する研修を経た中堅職員に対して月額+4万円、・ 経験年数が概ね3年以上で都道府県等が実施する研修を経た職員に対して月額+5千円、の処遇改善を実施492億円(新規)- あわせて、児童養護施設等や放課後児童クラブにおける職員についても、技能・経験等に応じた処遇改善を実施。52億円(新規)- これらの処遇改善に当たっては、予算措置が執行面で確実に賃金に反映されるよう、内閣府・厚生労働省において適切な執行を行い、できる限り月給に反映。②保育の受け皿拡大- 子ども・子育て支援新制度における保育サービス量の拡大等6,958億円(28年度:6,006億円)(公費)【社会保障・税一体改革財源】- 保育園、認定こども園及び小規模保育事業所の施設整備等564億円(28年度:534億円)- 企業主導型保育施設の整備・運営費1,309億円(28年度:797億円)【事業主拠出金財源】③改正児童福祉法に基づく児童虐待防止の体制整備等- 要保護児童等に対して必要な支援を行うための市町村の拠点整備等52億円(新規)- 児童相談所の業務が円滑に行われるための弁護士の配置促進8億円(28年度:3億円)安心につながる社会保障(「介護離職ゼロ」)①介護人材の処遇改善- 月額平均+1万円相当(平成29年度に臨時の報酬改定を行い、「キャリアアップの仕組み」として、「経験」、「資格」又は「評価」に応じた昇給の仕組みを設ける事業者に対して、報酬を上乗せ)289億円(新規)(参考)障害福祉人材の処遇改善障害福祉人材についても、同様の措置を実施120億円(新規)②介護の受け皿整備(地域医療介護総合確保基金)- 地域密着型(定員29人以下)サービス施設の整備等634億円(28年度:634億円)(公費)【社会保障・税一体改革財源】③多様な人材の確保、生産性の向上(処遇改善を除く)- 介護人材の参入促進、資質の向上、労働環境の改善等(地域医療介護総合確保基金)90億円(28年度:90億円)(公費)【社会保障・税一体改革財源】- 介護ロボットの開発・普及3億円(28年度:3億円)- ICTを活用した効果的・効率的なサービス提供モデルの推進2億円(新規)④介護離職の防止/介護従事者の離職防止- 仕事と介護の両立に資する職場環境を整備し、労働者が介護休業等を利用した企業の支援12億円(新規)【労働保険特別会計】- 賃金制度の整備等を行い、介護従事者の定着を図る介護事業主の支援32億円(28年度:12億円)【労働保険特別会計】ファイナンス 2017.443平成29年度予算特集②平成29年度社会保障関係予算のポイント 特集

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