ファイナンス 2017年4月号 Vol.53 No.1
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(2)科学研究費助成事業(科研費)(2,273億円⇒2,284億円(+0.5%))幅広い分野にわたり、研究者の自由な発想に基づく研究を支援。研究種目の大括り化等の改革を引き続き進め、挑戦的・意欲的な研究を後押しする。(3)卓越研究員事業(10億円⇒15億円(+51.0%))新たな研究領域に挑戦するような若手研究者が安定かつ自立して研究を推進できる環境を実現するとともに、産学官における人材の流動性の向上を図る。5-3.基幹プロジェクトの推進Ⅰ.宇宙(1)H3ロケット(135億円⇒191億円(+41.5%))(28年度補正予算(第2号)で122億円計上)32年度の初号機打上げを目指すこととされている「H3ロケット」について、新型エンジンの開発等、優先度の高い開発要素を重点的に進めつつ、引き続き開発を推進する。(2)X線天文衛星代替機(23億円(新規))28年4月に運用継続を断念したX線天文衛星について、再発防止策を実施した上で、国際協力のもと、代替機の開発に着手する。(3)次期技術試験衛星(5億円⇒8億円(+72.1%))(28年度補正予算(第2号)で7億円計上)通信・放送衛星の大容量化や多チャンネル化に対応するための衛星の開発を推進する。Ⅱ.海洋海底地殻変動を連続かつリアルタイムに観測するシステムの開発・整備等を実施するとともに、統合的な海洋観測網等を構築する。加えて、国際共同研究の実施等により北極域・南極地域の研究を推進する。(※南極観測ヘリの製造が28年度で完了。(▲24億円))Ⅲ.その他(1)ITER(国際熱核融合実験炉)計画等(233億円⇒225億円(▲3.2%))(28年度補正予算(第2号)で60億円計上)環境・エネルギー問題の根本的解決に資すると考えられる核融合エネルギーの実現に向け、国際約束に基づき、ITER計画及び幅広いアプローチ(BA)活動等を実施する。(2)次世代スパコン「ポスト京」の開発【文科省】(67億円⇒67億円(前年同))世界最高性能の汎用性のあるスーパーコンピュータの実現に向け、引き続きシステム開発及びアプリケーション開発を進める。5-4.防災、その他の取組みⅠ.地震・防災官民連携による地震観測データの収集・整備等を推進し、官民一体となった総合防災力向上を図るとともに、地震・津波を早期検知する海底地震・津波観測網(南海トラフ及び東北地方太平洋沖)の運用や地震・火山・風水害等による災害等に対応した基盤的な防災科学技術研究を推進する。Ⅱ.原子力(1)高速増殖炉「もんじゅ」の維持管理等の実施(185億円⇒179億円(▲3.2%))原子力関係閣僚会議における「もんじゅ」の廃止措置移行決定を踏まえ、施設の安全確保及び維持管理を実施する(170億円)とともに、廃止措置準備に係る必要不可欠な経費を措置(9億円)。(2)廃止措置等研究開発の加速化(43億円⇒44億円(+2.9%))福島第一原子力発電所の廃止措置等に係る研究開発を加速させるため、研究設備を整備するとともに、廃炉に係る国際共同研究等を推進する。38ファイナンス 2017.4特集

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