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浅川財務官記者会見の概要(平成29年10月12日(木曜日))

 

 
【冒頭発言】

 初日が終わりました。本日G20では3つの議題がありまして、「世界経済」、それから「コンパクトウィズアフリカ」、それから「国際金融アーキテクチャ」、3つの議題をこなしたわけです。実は今回G7もございました。G7は後でまた詳しく申し上げますが、北朝鮮に対する金融制裁の話、サイバーセキュリティ等について議論が今回行われたということでございます。
 それでは、本日のセッションの概要について簡単にお話を申し上げたいと思います。G20ですが、G20の「世界経済」のセッションでは、財政に関して解散・総選挙に際して総理が表明されたことについて、黒田総裁から御説明いただいた、こういうことになります。具体的には、2019年10月の消費税率を8%から10%への引き上げは予定どおり実施すること、それから消費税率引上げによる増収分の使途については社会保障の充実分を拡充すること、3つ目に財政再建の旗は下ろしておらず、PB黒字化を達成するという目標自体はしっかりと堅持していくこと、それから、引き続き歳出・歳入両面からの改革を続ける中で達成に向けた具体的な計画を策定すること、を総理が表明されましたが、それらの点を総裁から御説明いただいたということになります。
 また、「アフリカとのコンパクト」のセッション、これは第2セッションだったのですが、ここでは、アフリカ各国による投資環境、これを改善する政策手段とそれをアシストするパートナー国によるそれぞれの政策手段に対応する貢献策を整理した一覧表、マトリックスというものが提出されました。今後は、この一覧表、マトリックスに基づいてフォローアップが行われる見込みでございます。
 第3セッションの「国際金融アーキテクチャ」、IFAと言っていますけれども、これにつきましては世界経済の持続的成長の実現にとってIMF、IFAの改善は不可欠であると、こうした観点から私の方から幾つか申し上げました。まず、IMFの増資交渉がこれから行われるわけですが、そのときに、基本的には十分な資金基盤を充実することが重要であることと、それから増資するときの計算式というのがあるのですが、その中で日本が、例えばリーマンショックの後、1千億ドルの融資をいち早く表明しましたが、あのような自発的資金貢献を適正にこの計算式の中に反映させるべきであること等の主張をさせていただきました。もう1つは、これも日本がいつも言うことなのですが、資本フローの管理政策ですね。IMFに対して具体的で実践的なガイダンスを早く出してほしいというような話を申し上げました。
 それからG7の方なのですが、G7は、まずは北朝鮮に対する制裁についての議論がございました。北朝鮮に対する大量破壊兵器や弾道ミサイルの開発等の一連の行動は、国際平和と安全保障に対する重大な脅威となっています。この脅威に対しては、国連制裁逃れの企てを促進する金融取引の阻止等、北朝鮮の収入源を断ち、またその国際金融システムの濫用を防ぐことにより、北朝鮮に対して最大限の経済的圧力をかける必要があるという認識を共有しました。今回の会合ではこうした認識を共有した上で、国連安全保障理事会決議に基づく制裁の完全履行のために制裁逃れへの対応を含めて今後G7が一層協力していこうという意思を再確認したということになります。
 もう1つ、G7でサイバーセキュリティの議論を行いました。「サイバーセキュリティ」のセッションでは、これはあまりG7ではこれまでなかったことですが、官民のパートナーシップを強化するために金融という重要なインフラを管理・運営している民間の代表者をお招きしまして、民間の代表者との対話を行いました。金融セクター、サイバーセキュリティに関してお互い議論を行ったということでございます。会合ではそれぞれの金融機関の、サイバーセキュリティに関する最近の経験とか、あるいはサイバーセキュリティの強化の方策について、フランクで建設的な議論をお互いに行ったということでございます。

【質疑応答】
問)

 北朝鮮なのですが、G7でこのことを話し合うというのは日本側からの何か提案があって行ったことなのでしょうか。どういう経緯で話したのか教えてください。

答)

 G7の議長国はイタリアですので、基本的にはイタリアのリーダーシップで今回このような形になりました。G7の存在を外に出すということはなかなか最近なかったのですけれども、北朝鮮の脅威ということが現実のものとなっていますので、今回は積極的に、こうしたコミュニケーションをしたということを皆さんにも申し上げようということになったわけです。もちろん、日本も強い決意でそれに賛同したということでございます。

問)

 世界経済の中で、アメリカだったり欧州だったりが金融緩和を縮小していくというか、だんだん利上げをしていこうというふうな動きが出ていると思うのですけれども、そのリスクについては何か議論はありましたでしょうか。

答)

 具体的にアメリカで次の金利引上げがいつあるか、あるいは、今月のECBの理事会でどういう議論があるかということに関しては、もちろんまだ決まっていない話ですので、そういう具体的な議論は出たわけではありませんけれども、基本的には先進国の金融政策が正常化していく、ノーマライズしていく中で、やはりいろんなスピルオーバー・リスクはあるという話はでました。それが世界経済としての下方リスクになるという認識は共有されたと思います。

問)

 先ほど財政の話を説明されたということですが、PBの話も含めて、各国から何らかの反応はあったのかというのが一つと、それからIMFの増資の話、これからまた議論が進んでいくと思うのですけれども、まさに、計算式の見直しで日本の立ち位置がどうなるか、かなり焦点になると思うのですが、そういった自発的資金貢献に関する浅川財務官の説明に対する何らかの反応はあったのか、この2点を教えてください。

答)

 これはいつも大臣がこの場で申し上げているとおり、ある日のプレゼンに対して他国がどう言ったかということは言ってはいけないことになっていますので、なかなか申し上げることはできないのですけれども、基本的に両者とも、財政施策に関しても、計算式に対する日本の立場に関しても言いたいことは申し上げました。特に前者に関しては特に強い異論はなかったと認識していますが、他方、後者はこれから議論する話ですので、今後いろんな論点が出てくるだろうなと思っています。

問)

 G7の方なのですが、おっしゃったとおり普段あまり公表されていないのですけれど、おおやけに公表するというのはいつ以来でしょうか。また、時間はどれぐらいですか。

答)

 時間は2時間15分ぐらいでしたね。今回長めでした。というのは民間金融機関を呼び込んだものですから、その分いつもより長めだったということです。私が申し上げたのは、IMF・世銀総会の際に行われるG7というのはなかなか最近表に出ていなかったということです。通常単独で行われるG7は当然、バーリでもやりましたが、それは公表しています。

問)

 2時間というのはG7だけの時間ですか。

答)

 そうです。

問)

 世界経済のところで、IMFなんかも指摘していましたけれども、長引く低金利とか金融緩和のリスクの方がマーケットがかなり積みあがっているとか、資産価格の高騰とかそのあたりの議論は。

答)

 そこは、IMFからそうしたプレゼンがあったように思いますけれども、各国そこは非常にプルーデントな金融政策をやっているのだとそれぞれご紹介があったということだろうと思います。そのリスクは認識した上で金融政策をしっかりとやっているのだと、そういう御説明だったと思います。

問)

 G7の北朝鮮のところでですね、制裁逃れの対応も協議ということだったのですが、これは7か国全部一致したということですか。

答)

 そうです。

問)

 特定のどこかの国を念頭において制裁逃れということを。

答)

 制裁逃れをするのは北朝鮮ですよ。その北朝鮮の制裁逃れに対してG7で一致して対応していこうということです。ちなみに、財務省は具体的に何をしているかというと、例えば制裁逃れの有名な例であさりのロンダリングというのがあります。あれが制裁逃れの一番わかりやすい例なのですが、ああいう具体的な制裁逃れのケースを「外為検査マニュアル」というものに盛り込んで金融機関に今まで周知してきています。今後とも、今回のG7の合意もあったものですから、引き続き関係省庁や金融機関と連携しながら、制裁逃れに関してはきっちりと対応していきたいということです。

(以上) 

財務省の政策