現在位置 : トップページ > 広報・報道 > 大臣等記者会見 > 麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成27年4月3日(金曜日))

麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣閣議後記者会見の概要(平成27年4月3日(金曜日))

 
 
【質疑応答】
問)

 明日4月4日で日銀の金融緩和の決定から丸2年となります。マネタリーベースで見ますと3月末現在で296兆円近くとなっていて、緩和の導入の時と比べると2倍となっております。株価回復や賃上げなどで好循環は前進していると思われますけれども、金融緩和の大臣の評価をお聞かせください。

答)

 長く続いた日本人全体にわたってのデフレマインドというものを変えるという意味においては、やはり大きな意義が、力を果たしたというのが一番ではないでしょうかね。

問)

 一方で物価上昇については原油価格の下落の影響などもあって2月分の発表によると消費増税後を除くと0%程度。さらに一昨日の日銀の短観ではまだ企業の景気判断には慎重な姿勢が残っていることをうかがわせる結果となっています。日銀の資金供給には国債の適正な価格を歪めているという指摘もある中で、導入から2年の金融緩和の課題を大臣はどのようにお考えになりますか。

答)

 これは黒田総裁ではなくて白川総裁の時に共同声明を両方で出したのですけれども、あの時にオープンエンドで2%までという話を、消費者物価、CPIが2%、オープンエンドで2%を目指すという話で、なるべく早くというふうな話から一応2年という話をして、決めさせていただいたのだと記憶しますけれども、今言ったように、多く影響を与えると思いますけれども、物価の2%には達していないではないかというところは確かかもしれませんが、一番大きな理由は何といっても石油の価格ですよ。石油価格がリーマンショックの前、幾らだったかな。140ドルを超えていないかな。私が総理をやっていた頃だと思いますが、140ドルぐらいしたと思います。今日WTIで48ドルか49ドル、ドバイで54〜55ドルかな。だから3分の1に下がって、白川総裁とやった時でも110ドルぐらいだと思うんだな、あの頃。それが半分になっているというような状況というのは、これは日本の経済に与えた影響はプラス面としては大きかったと思いますね。輸出価格、製造価格がコスト削減になりますので。そういった意味では大きかったので、これが我々の予想をはるかに超えて値下がりしたというのがやはり物価というか、CPIだけ見ればそこのところが一番大きな背景だと思いますけれども。これ以上石油が下がるか上がるかというのがいろいろ影響してくるかと思いますけれども、経済全体としてはきちんとした日本の経済のファンダメンタルズでいけば、間違いなくきちんとした形になってきていますから、時間をかけてきちんと今までどおり日銀があの2%の目標に向かっていろいろ引き続き努力をしていってもらえるということを期待しています。

問)

 AIIBのことについてお尋ねしたいと思います。先日大臣が日本の立場が極めて慎重な態度をとらざるを得ないとコメントがありましたけれども、今AIIBの参加表明の国が50カ国を超えています。そして日本の中でも、野党から批判の声があります。例えば維新の党の江田代表が、これが日本外交の完全な敗北だと。共産党の志位委員長が参加すべきだというふうにコメントしています。大臣どのように見ていますか。

答)

 うちは野党が何でも言うのですよ。うちは共産党ではありませんからね。共産主義ではありませんから。中国と違って何でも言える国ですから、いい国なのです、日本は。直ちにそれで逮捕されることもありませんし、いい国なのだと、私はそう思っていますよ。しかし問題は、私がこれまでもずっと言っていることは同じで、1年半ぐらい前ですかね、これが始まって。大分前からこの話は来ていたと思いますけれども、私共はガバナンスをはっきりしてくれと。どういう基準で貸すのか、理事会の構成はどうするのだ、案件の審査は誰がするのだ、いつやるのだということを教えてくださいと。そういうことをしない限りは、我々はそれに対してガバナンスがしっかりしない限りはとてもではないけれどもそれに参加することはできない、それが1つ。ほかにもいろいろ言ってきましたけれども、同じようなことで、我々としてはインフラストラクチャーの投資によって環境にどういう影響を与えるかとか、いろいろなことを全部調べた上でADBも世界銀行もみんな同じルールでやっているのですから、それと同じルールでやられるのですかということを申し上げて、言い続けていますけれども、返事はまだもらったことは1回もありません。その返事が来ない間は我々としては、少なくともそれに参加するとなったら多額の税金を使うということになるでしょうし、その出資比率はGDPに合わせるとか、アジアの地域における何かに合わせるとか、多額のお金になりますから、私共はヨーロッパと違ってこの地域にいますので、その地域においての出資比率が大きなものになる、それはイコール税金ですから、そういった意味では確実なものでないものに多額のお金を出資するということは、我々としてはガバナンスがしっかりしていない限りはできない。ずっと同じことしか言っていません。

問)

 アジアの中で参加していない国は極めて少ないのですが、日本が参加しないということは日本の国益には反しないでしょうか。外交的に孤立してしまうといった批判の声もありますが。

答)

 バスに乗り遅れるなんていう話はよくマスコミがする話なのですけれども、どうして国益に反すると言われるのかという感じがします。例えばお金を投資して、いわゆる資本金なり何なりに参加するという額は巨額なお金になると思います。そのお金は国民の税金を預かってそれを海外に、インフラストラクチャーの援助としてやることになるが、その場合に、そのお金が保証されない限り、我々の税金の無駄遣いということになりますので、そういったようなことは十分に考えた上でやらないといけないということで、AIIBできちんと確保してくださいということなのが1つ。それからほかの国はどうか、それは第三国の話で、その第三国の動きについてコメントすることはありません。

問)

 そもそもこれは政策ですのでメリットとデメリットがある話だと思います。参加するメリットとデメリットについて自民党内でも議論が始まったようですけれども、大臣御自身は条件が満たされたらその後の判断というお話をこれまでされてきていますけれども、大臣御自身は参加のメリットとデメリットについてどのようなお考えをお持ちか、お聞かせ願えれば幸いです。

答)

 メリット、アジアの中においてインフラストラクチャーに対して供給資金の絶対量が不足している、事実だと思いますよ。したがってそれに対してはADBも世界銀行もそれなりに増資をして対応ということをやってきました。案も出ました。なかなか増資比率についての案がまとまらなかった。例えばIDAでは、待てないというので、それは融資で賄いますということで、増資ではなくて融資対応ができるようにしました。日本はその融資の資金も提供しました。そういった形でやっていますが、お金というのは貸したら返ってくるあて、これはODAの寄付ではありませんから、ちゃんと返ってくるには返済プランというものを立ててもらわないと、国内でも国外でも同じです。貸したお金をどうやって返してくるのかという、そのプランができなければお金を貸すということはどこでもやらないということだと思いますね。国外の話ですから、そういうことになってくる。世界銀行、IMF、ADB、これは同じルールでやっていますから、基本的には同じ。その同じルールと別のルールを持ち込んできてお金を貸しました、返済計画には全然見合いません、そんなに貸して大丈夫ですか、このお金は返ってこなくなりますという場合になった時に、別のルールを持ち込んで貸したところだけ返ってこないのであればいいよ、それは貸した人の勝手だから。しかし国として対応できないといった時に、それまできちんとしたルールで貸してあった国のお金も返ってこなくなる。誰が責任をとってくれるのというのが3行から見たら一番肝心なところですよ。おたくらの方だけはちゃんとやる、平等に返します、ここだけは返しませんという話が通るのかね。ちょっと考えてみてよ。普通の会社でやってみても、国と会社と置き換えてみたら大体分かると思うけれども、倒産した時の返済という話は結構忙しい話になるのではないか。それと同じことになるという愚は避けなければいけないと思いますから、税金を預かってやる以上は当然そういった配慮をしてしかるべきだと。私共は同じことを言っているのであって、別にそんな難しい話をしているわけでも何でもありません。

問)

 今参加しないデメリットについて、つまり創設メンバーにならないことのデメリットについて大臣はどのようにお考えですか。

答)

 これまで日本は、日本の企業が東南アジアで、中国でインフラを受注する時の公的金融機関として質の高いインフラを通じて海外のインフラというものの要請とか需要の取り込みというのは、日本の政府としても公的機関によっていろいろやらせていただいていますけれども、引き続きこうした機関を通じてのインフラ受注の支援はこれまでどおり図っていきますから、これによって特にマイナスになるというようなことは考えられませんね。ただ、お断りしておきますけれども、例えば日本人が総裁をやっている、日本が非常に大きな影響力を持っているアジア開発銀行のお金で開発をやるという場合でも、それを融資がついたからといって日本の企業がどれくらいの仕事を受注できているかと。1%あるか。0.5%ぐらいだろう。0.5%ぐらいのものですよ。ましてや中国資本になってきた場合においては、その比率はもっと下がる。それによって日本というのは0.5%以下の話で、どれくらいのメリットがあるんですかね。私はデメリットというのは、大変だ大変だと言うけれども本当かねと、正直そう思いますし、製品とか、金融がサポートできないというからとれないというならまだ分かりますよ。しかし今そういったものに関しての金融サポートというのは、日本政府からも日本の市中銀行からもいろいろな形で融資やそういった支援というのはつきますから、特に日本がマイナスになるという意識はありませんね。

問)

 大臣は国会答弁でサミットなどの場でG7の各国と話をすることになるだろうと答弁されています。6月のドイツのサミットの前には、5月にはADB総会があり、4月にはIMFCがあります。特にADBでは中国をはじめAIIBの参加国も多数参加しますので、こうした4月、5月の国際会議の場で、もちろんこのために集まるわけではなくて議題は別にあるわけですけれども、AIIBのことについて協議する可能性はありますか。

答)

 どのレベルでの対話とか、どのタイミングでやるというようなことを具体的に述べることは差し控えたいと思いますけれども、引き続きいろいろな会議でいろいろな人に会うので、いろいろな働きかけがあってみたり、話があってみたりするチャンスはあると思いますけれども、そういった時に関しては我々の主張は今までどおりなので、そこさえ確保していただければ我々としては検討する余地がゼロではありませんよと。ただ、全く返事がもらえない段階ではとてもではないということだという話なので、いろいろ国際会議、今からいろいろな会議がありますので、そういったところで会う機会がある、話題がそれにいくことあるとは思いますけれどもね。

問)

 先程の質問で、野党からの批判、日本外交の完全敗北、あるいはアメリカの顔をうかがうといった批判がありますが、その批判に対してもし反論があれば教えてください。

答)

 日本というのは中国と違って自由な国だなと思いますね。だって批判がそうやって言えて、国外退出させられたり、国外に出ることを止められたりすることもありませんし、そういった意味では自由でいいのではないかなと思いますし、敗北なんて思ったことは全くありません。

問)

 そのコメントについて反論があれば。野党のコメントの内容について反論があれば。先程AIIBに参加しないということについては、日本が孤立をしてしまうと。外交の完全敗北だと。アメリカの顔色をうかがうのではないかといった批判に対して、どのようにお考えですか。

答)

 先ほど答えましたが、全くそんな気はありません。

 

(以上)

財務省の政策
予算・決算
税制
関税制度
国債
財政投融資

国庫

通貨

国有財産

たばこ塩


国際政策
政策金融・金融危機管理
財務総合政策研究所