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麻生副総理兼財務大臣兼内閣府特命担当大臣記者会見の概要(平成25年9月6日(金曜日))

 
 
【冒頭発言】
 G20サミットですが、私にとりましては3回目の出席となりますが,G20首脳間で世界経済、貿易また開発等の幅広い議題について、率直かつ有意義な意見交換が行われたと存じます。経済、金融危機の対応が中心であったG20発足当時、いわゆる2008年の話ですが、G20の在り方が変化したということは率直な実感です。
 世界経済については、経済成長と雇用の促進に焦点が当てられております。これはアベノミクスの理念とも一致する話でして、安倍総理からは、成長戦略や中期財政計画を説明され、強い日本経済の再生こそが世界経済への成長に対する日本の最大の貢献であるという考えが示されておられます。G20首脳から、我が国の経済・財政政策に対して強い期待と高い評価が寄せられたことは、今回のサミットの大きな成果だったと思います。
 また、日本としては中期財政計画に沿って財政健全化を進めていくということをコミットしたところであります。首脳宣言においても、日本を含めた全ての先進国が信頼に足る中期的な財政戦略を策定したと明記されております。
 その他、WTO等の各種マルチの場で論点となっている諸々の事柄についてのG20首脳間での率直かつ有益な議論を通じ、マルチの場での議論を活性化する足がかりを作ることができたのではないかと考えております。特に貿易分野では、本年末にインドネシアのバリで開かれるWTO閣僚会合の成功に向けての首脳レベルでの強いメッセージを発するとともに、新たな保護主義的措置を設けない、いわゆるスタンドスティルとのコミットメントを2016年末まで延長することができたということはよかったと思っております。
 シリア情勢については、5日夜の首脳夕食会で議論され、安倍総理が途中まで出席されておられます。当初は開発に関する議論を行う予定でしたが、潘基文国連事務総長を皮切りに15カ国の首脳がシリア情勢について発言され、率直な意見交換が行われたと承知しています。
 また、本日6日朝、英国主催でシリアに対する人道支援に関する少数国会議が開催され、自分も出席しました。私の方から、これ以上の惨劇を食い止めるために各国の連携が重要である、日本としてもシリア情勢の改善・正常化のため、ジュネーブ2をはじめとする外交的なプロセスに積極的に参加し、貢献していきたいと述べております。また、今後とも難民支援や周辺国支援に一層積極的に取り組んでいきたいと考えておりますし、いかなければならないと思っております。現地の状況を踏まえて、日本としても、追加的な支援を検討している旨述べております。
 会合の結果、@人道支援額の増大、A化学兵器の被害に対処するために医療支援を増加させること、Bシリア国内の人道支援を目的とするアクセスを確保すること等のために共に取り組むことで一致しております。
 本日の全体会合に先立って、インドのシン首相と会談を行い、日印間の通貨スワップの上限を150億ドルから500億ドルに拡充することを決定しております。この通貨スワップの拡充が、新興国を含む、いわゆる世界の金融市場に安定ということをもたらすように貢献していけることを期待するものです。
 また、併せてインドへの長期の安定した資金の流入を促進していくために、金融・投資セクターにおける継続する改革が重要であることを確認しました。これらの政策が、日本とインド両国の金融協力の一層の強化に資するということを期待しております。
【質疑応答】
問)

 昨日の段階で副総理からは、中期財政計画やアベノミクスに対する批判や反論はなかったということでしたが、今日については、そういったことについては何か動きがあったのでしょうか。

答)

 ありませんでした。

問)

 先ほど大臣の方から冒頭G20の質が変わったという話をされていて、おそらく危機対応からより成長・雇用の拡大の重視にフェーズが変わったという話だと理解しています。その中で日本の財政の取組ですが、今回のG20を受けてより今まで以上に成長なりに軸足を固めるですとか、国内の財政政策に対する影響が何かあるのかどうかお伺いします。

答)

 最初にG20に出席したのは2月にモスクワで開かれた会議でしたが、あの頃はマスコミでは通貨戦争といわれた。しかし、あれ以降、この通貨戦争の話は出ることはなかった。あの時の我々の対応を聞いてこれは通貨安になるということは副次的な話であって、基本的には我々がやるのは、いわゆるデフレーションによる不況から脱却するためです。いろいろな施策をやった結果、副次的に生まれたのがこの円安という形なのであって、円安というけれどもまだ90円台、リーマンブラザーズのあの事件の時は108円だったのです。そのことを考えて今が円安という話はおかしいという話をして、基本的にそれ以後この話が出ることはなかったと記憶しています。あの頃の時代の通貨に関するような感覚と、財政均衡、財政緊縮一本槍みたいな昔の大蔵省的なイメージから、今の時代は緊縮をやってみたけれども、いろいろな問題が出てきたというのは各国皆同じような問題を抱えたので、やはり経済成長と財政再建とを両立させるようなことを考えていかなければならないと、この半年間の間で流れが変わりつつあるということであって、我々の政策というのは元々そういう考えでアベノミクスはスタートさせていますから、そういった意味では方向があっているということだと思っています。

問)

 7月のモスクワのG20財務大臣会合にも大臣出席されていますけれども、当時からFEDの金融緩和縮小という話が出ていて、新興国からも反発というか、何とかして欲しいという声があったと思いますけれども、今回はその辺の議論で、雰囲気を含めて変化というものは感じられたでしょうか。

答)

 新興国からの資金の流出というのは7月に比べて今の方が減っているのだと思います。したがって、そういった意味ではインドなど大変なところはあるでしょうけれども、ルピーが25%くらい下がっていると思いますからそれなりの問題が起こり得るからということで、通貨スワップというものを150から500に大きくしたのですけれども、かといってインドの外貨準備高が少ないのかといえば、そのようなことはありません。インドの外貨準備高は貿易の7〜8か月分あると思いますので、急激におかしくなっているということではないと。情勢は少し変わってきてはいると思います。

問)

 シリア情勢についてお伺いします。今日のイギリス主催の会議に出席され、昨日は夕食会で首脳同士で話をされたということですが、今回の首脳宣言の中にシリア情勢に関するコメントが入っていないと思いますが、どうしてそういった結論になったのかということをご説明いただけますでしょうか。

答)

 首脳宣言の中には入っていないと思います。

問)

 夕食会等で話になったにも関わらず入らなかった背景というのは何かあるのでしょうか。

答)

 背景としては、首脳会談の中でいろいろ話が出たけれども、そこでまとまりませんでしたから。いろいろな意見が十何か国が発言していますから、この調整等に時間がかかっているのだと思います。なかなか言葉の収斂など難しいのだと思いますので、それが大きな理由だと思います。今後それがどういった形で出てくるのかを今の段階で申し上げられるということではないと思います。

問)

 先ほどインドの話が出ましたけれども、新興国が減速する中でG20として、今後支援をするとか、そうした必要性について大臣はどのように考えられますか。

答)

 新興国の中における金融の面とか、あそこはご存じのとおり短期資金が多いのですよね。短期資金が多いから当然のこととして自転車操業みたいな形になります。これは新興国に限っていることではないのであって、長期資金が不安定になってくれば、皆短期資金に切り替わっていくということはよくある話なので、そういった意味で安定的なものをやらなければならないという意識は我々の中にはあります。また、いろいろな意味で新興国の中の事情はその国によって違うのであって、これを一括して「新興国は」などと括りでやるのは極めて不適切なことになりかねませんから、個別に考えなければならないことだと思っております。

問)

 今回、各国首脳や財務大臣と中期的な財政健全化計画の話などをする中で、この秋の消費税増税に向けた判断に資するような議論というのはありましたでしょうか。

答)

 少なくとも日本の財政健全化に向けての努力があるという姿勢が一番大事なことであって、中期財政計画を見ればわかるように、法律に基づいて日本としては消費税を上げるという前提でできていますが、いつ上げるか、いくら上げるかというのを最終的に判断するのは10月の初めになろうと思っていますので、我々としてはその方向で考えていますけれども。総じて皆言ったのは、経済の成長ということを少なくとも半年前に比べると皆が言うようになっていると。比べて財政均衡に関する発言は減っているという感じは、全体の流れとしての実感です。したがって、今回の中でやはり経済成長というものが大事だと思ったことが一つと、もう一つは2015年以降ですよ、中長期的に2020年くらいまでの間で、方向に向かって各国どのような努力をし続けるか。日本は2015年まではきちんと出していますけれども、それ以降のことに関しては、まだまだ微調整しなくてならないことがありますので、まだきちんと書いているわけではありませんから。したがって、2020年までに我々はどうするということ、もう少し後の2025年までとか、そういった中長期的に財政をどうやっていくのかということに関しては非常に各国関心が高い。その先どうなるのかという話に各国お互いに興味があるという感じがしましたので、財政の均衡とか財政を正常化させていくということは、今後とも引き続き努力しなければならないことです。今GDP500に対して約1,000兆を超えた220%ぐらいになっていますから、そういったような対GDP比の国債発行というものをきちんとした形で、今200%で大丈夫なんだから250%だって大丈夫かもしれません、300%でも大丈夫かもしれません、我々は自国通貨で国債を発行している数少ない国ですから300%も400%も500%も大丈夫かといえば、どこかでだめになるに決まっていますから、その時は大きなことになりますので、そういうことにならないように財政というものはきちんとした形にしておくという姿勢をしておかなければ、いつかどんと来たときには破綻する。少なくとも100%で破綻したという国がいくつもあるわけですから。我々は破綻できないだけの、会社用語で言えば資産があるわけです。資産があるから債務超過という形になっていないという状況にあります。だからといって甘えてさらにどんどんというのは財政を預かる立場として、そういった無責任なことは慎んでおかないと、ある日突然にきたときに取り返しのつかないことになると思っていますし、そんなことになれば株は売られる、国債は下がる、国債が下がれば金利が上がるなどした場合の責任は、景気が腰折れしてぐらいなら財務省や日銀でそこそこ対応できるかもしれませんが、国債が暴落とか株価が大きく下がるとか信用が落ちた時の対応は、とても財務省で対応できるはずもないし、日銀にしても下がり続ける国債を買い続けるなどということはできませんから、その時の被害、傷の方がよほど大きいと思いますので、その点は常に考えていなければならないと思っております。

 

(以上)

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