武正財務副大臣記者会見の概要(平成24年11月26日(月曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 国家公務員宿舎の削減計画に基づくコスト比較等による個別検討結果及び宿舎使用料の見直しについて取りまとめましたので、本日、公表させていただきます。 まず、国家公務員宿舎の削減に関して、昨年、藤田前財務副大臣を座長とする国家公務員宿舎の削減のあり方についての検討会において検討が行われ、昨年12月1日に国家公務員宿舎の削減計画が取りまとめられ、公表されたところであります。 この国家公務員宿舎の削減計画では、今後5年を目途に、宿舎戸数21.8万戸から5.6万戸、25.5%程度の削減を行うこととされており、この計画では、宿舎戸数の削減のための廃止宿舎を1年以内を目途に選定し、公表を行うとともに、宿舎使用料については、宿舎の建設、維持管理等に係る歳出におおむね見合う歳入を得る水準まで引上げを行うこととされております。 これを受けまして、財務省において、各省庁や職員団体と調整を行いつつ検討を行い、今般、検討結果が取りまとまったところであります。 まず第1に、宿舎戸数の削減については、全国10,684住宅のうち、削減計画で廃止が決定された2,393住宅を含め、合計で5,046住宅を廃止することとしております。これらの住宅は、廃止することで、削減計画で示された5.6万戸の宿舎戸数の削減幅を達成することになります。 また、宿舎使用料については、現時点における試算では、宿舎戸数の削減等を反映した平成28年度以降の宿舎に係る歳出は年間約550億円程度である一方、現在の使用料水準で算定した歳入、使用料収入は年間約280億円程度であり、宿舎に係る歳出におおむね見合う宿舎使用料を確保するため、全体として宿舎使用料をおおむね2倍弱増加させることとしております。 宿舎使用料の引上げ時期については、今回の引上げが過去に例のない規模のものであることから、国家公務員給与の減額支給措置終了後の平成26年4月から引上げを開始し、激変緩和措置として、2年ごとに3段階で引上げを実施することとしております。今後、これに基づき、宿舎の廃止、廃止した宿舎跡地の売却や宿舎使用料の引上げを進めていくことになります。 なお、参考として、昨年の削減計画策定時に既に廃止を発表している2,393住宅の9月末までの売却等の状況については、既に売却したものが107住宅、本年度中に売却予定のものが138住宅、退去期限が到来しているものが1,262住宅、それぞれ戸数も、455戸、700戸、8,862戸となっております。既に2,393住宅のうち約6割が、入居者の退去が終わった段階まで来ております。宿舎削減に伴う廃止宿舎の跡地については、できるだけ速やかに売却等を進め、財政に貢献してまいりたいと存じます。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 財源に貢献するということですけれども、概算すると売却は1,700億円と見込まれるということですが、これは全額、復興の財源に充てるということでよろしいのでしょうか。 |
| 答) | もともと削減計画の方で、「廃止する宿舎の跡地については、復興財源に貢献するべく」とされておりまして、基本的に復興財源に充てることになると考えております。 |
| 問) | 基本的にということは、そうじゃない可能性もあり得るということなのですか。それとも、原則そうだという理解でよろしいのでしょうか。 |
| 答) | そこのところは、基本的にということですから、その線ということでご理解いただけると思いますが。 |
| 問) | 今回の引上げの方についてお伺いします。かなり大きく引き上げてはいるのですが、引上げ額とか、その間の議論はいろいろあったと思うのですが、最終的にはこの金額になったというのはどういった根拠で。例えば、独身用ですと、現行が11千円から13千円が19千円にであったり、世帯用の係長・補佐クラスであったら、35千円から43千円が63千円に。この水準になったのは、何か他の比較の数字を考慮してこの数字になったのかを教えてください。 |
| 答) | 宿舎として残さなければならない理由として、緊急性あるいは単身での赴任なども含めて、そうした条件があろうということで、宿舎に入居することが認められる職員の類型と必要戸数といったものがあります。離島・山間へき地に勤務する職員、頻度高く転居を伴う転勤等をしなくてはならない職員、居住場所が官舎の近接地に制限されている職員、危機対応、国会対応等ということで類型化されておりますので、今言った観点からこういった宿舎使用料に決めたということであります。 |
| 問) | 金融政策についてお伺いします。まず、日銀に対する自民党の現段階での姿勢についてどのように評価されますでしょうか。また、民主党政権と日銀のこれまでの関係についてどのように総括されますでしょうか。特に民主党が日銀の独立性を尊重していたのか否かについて、副大臣のお考えをお聞かせください。 |
| 答) | 1点目は、自民党は政権公約において、政府・日銀のアコードでのインフレ目標の設定、あるいは大胆な金融緩和等、金融政策の目標や具体的運営に政府が関与することを提唱していると認識しておりますが、これまでの歴史の教訓の中で培われ、今や我が国のみならず世界の先進国で共有されている知恵である中央銀行の独立性を低下させるおそれがあるため、適当でないと考えます。 また、公約において日銀の国債管理政策への協調を主張していることについては、金融緩和に当たり、国債管理政策への協調を求めることは、市場から、「財政ファイナンス(財政赤字の穴埋め)」のため日銀に圧力をかけていると受け取られ、財政規律への信任を大きく損なうおそれがあるため、慎重に考える必要があると思います。 いずれにせよ、政府としては、日銀に対して引き続き、「共通理解」で示された決意のもと、デフレからの早期脱却に向け、果断な金融緩和を推進していただくことを強く期待しております。 民主党政権と日銀との関係については、金融政策運営に当たって、「政府の経済政策の基本方針と整合的なものとなるよう、常に政府との連絡を密にし、十分な意思疎通を図らなければならない」という日銀法第4条の規定に基づき、経済動向やデフレからの早期脱却の重要性等に関し、十分認識の共有を図ってきたと思います。 具体的には、毎回の金融政策決定会合に財務副大臣等が出席しておりますほか、総理、財務大臣等と総裁は、国家戦略会議、デフレ脱却等検討会議、月例経済報告等の会議で、あるいは適宜適切なタイミングで直接意見交換を行っております。日銀は、実質ゼロ金利政策の導入、資産買入れ等の基金の創設、増額等、果断に適切な対応を取ってきたと認識しておりまして、本年2月の金融政策決定会合において、「中長期的な物価安定の目途(ゴール)」を日銀として機関決定するとともに、当面、消費者物価上昇率1%を目指して強力に金融緩和を推進していくとの方針を示し、そのもとで、さらなる資産買入等基金の増額や成長支援資金供給の拡充等、金融緩和を推進してきたところであります。 更に先般、10月30日、政府・日本銀行は、デフレからの早期脱却に向けた「共通理解」を発表し、一体となって強力にデフレ脱却に取り組む決意を内外に宣言しております。日本銀行において、引き続き、デフレからの早期脱却に向けて、「共通理解」に則り、果断に金融緩和を推進していただけるものと期待をしております。 |
| 問) | これまでの議論を聞いておりますと、民主党がこれまで日銀に求めてきたこと、要求してきたことは、日銀の独立性の観点から問題なく、自民党が求めていることは問題だというように聞こえるのですが、実際に民主党の方も、例えば今年の春あたりに前原さんがまだ政調会長であった時に、民主党の部会に日銀法改正について議論をするように指示をしたとか、現在も、外債の購入を進めているということもあると思いますし、また、この前の共同文書も、日銀が自ら出そうと言ったようには思えないのですけれども、日銀に対する民主党の姿勢は、独立性を尊重しているものだとどういう点で正当化できるのでしょうか。 |
| 答) | 政府と日銀との関係、コミュニケーションなどを取りつつも、国会の中での議論でも、今のようなご指摘あるいはご提案はあるわけですが、政府・日銀との関係では、日銀の独立性を堅持、尊重した対応に終始してきているということは、政府・与党一致して対応するという政府としての姿勢がそのことを証明していると思います。 |
| 問) | 売却益1,700億は復興の財源に充てるということで先ほど質問の回答にもあったのですが、使用料の見直しによる料金上乗せ分は、去年の発表ですと経費等に乗せていくということだったのですが、その辺り、もう一度少し整理して教えてください。 |
| 答) | 昨年の発表にも書いてあると思うのですが、コスト比較等を行うことによって、耐震改修などで対応し、できるだけ建替えを抑制、建替えを行う場合においても、従来宿舎が存在しなかった土地において新規に宿舎を建設することは原則行わず、最低限の現地建替えを行うことなども含めまして、これは例えば40年の期間というものの中で、建てられてから40年以内のものは建替えを行わないという原則なども含めて、宿舎の建設等をどうしても行わなければならないものは、それを極力抑えていくということで宿舎の廃止方針も立てられておりますので、当然、宿舎廃止というものが方針として決められておりますが、先ほど言ったように、21.8万戸のうち5.6万戸、4分の1の削減、これを決めて行っておりますが、建替えというものは最低限抑制をしていくということですので、建替えの費用などもその中では含まれる。そしてまた、宿舎の維持、こうしたものを賄う費用、そして今の、最低限どうしてもここはといったところの建設など、抑えたものの建設費といったものは、増額された賃料の中で賄われるということであります。 |
| 問) | そうすると、売却益は復興、使用料のアップ分は宿舎等の経費という図式でいいということですか。 |
| 答) | そういったことであります。 |
| 問) | 今回大きく削減や2倍弱の値上げということになっているのですけれども、副大臣としては、今回どう考えていらっしゃるか、これで十分な作業だったという認識なのか、その辺り、教えてください。 |
| 答) | 先ほど触れたように、昨年、藤田前財務副大臣を座長のもと、この削減計画がまとめられて、1年以内に見直しを進めて、今回発表となったわけであります。これは、民主党政権になって以来取り組んできた一連の流れの中での削減の計画、そして今回となっておりますので、まず、当初立てました昨年の目標の中で今これを進めていくということであります。もちろん、不断の行政改革の取組みというのは、政府としてやっていかなければなりませんが、まずこれを進めていく中で、様々な取組みの端緒を切っていくということになろうかと思います。 |
| 問) | 副大臣としての認識としては、今回の結果で十分できているということなどの評価的なところをもう少し教えていただきたいのですが。 |
| 答) | 復興のために財源を捻出するという計画に則って、4分の1程度の削減の中で進めてきた初年度、既にもう107住宅売却済み、そして、今年度中138住宅。廃止手続中も1,262住宅ということでありますので、この1年間の取組みというものはスムーズにスタートが切られていると思います。 |
| 問) | 料金の値上げ分も十分にできているという認識でよろしいのでしょうか。 |
| 答) | もともと皆様からも、公務員の宿舎使用料、安過ぎるのではないのかというご指摘の中で、今回、維持費や、どうしても建替えなければならないものは使用料で賄うという原則に則って使用料を決めたということだと思います。この倍近い増加というのは、利用者の方にとっては、今までと比べれば負担はかなり増えていくだろうと思います。ただ、これまでの議論の中で、官民比較といった中で、今のルールに則って策定された額だと考えます。 |
| 問) | 今回の発表は、昨年計画されたものの残りの分を具体化したという位置付けかと思うのですけれども、この間に、5.6万戸削減するというものに更に上乗せするというような議論はなかったのかという辺り、お願いいたします。 |
| 答) | 3年間経過する中で、初年度からずっと取り組んできた経緯の中で削減計画を取りまとめて、具体的な取組みを1年以内に発表するということでありますから、まずは、昨年、削減計画で決めた5.6万戸について対応していくということと理解をしております。 |
| (以上) | |
