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大久保財務副大臣記者会見の概要(平成24年11月8日(木曜日))

 
 
【質疑応答】
問)  今日、国際収支の発表がありまして、上半期で言いますと黒字幅が過去最小という、日本の稼ぐ力が弱まっているという状況になっております。そのことについてどうお考えでしょうか。また、連日税調が開かれておりまして、年末に向けて税制の改正の議論は本格化してまいります。今後どういうふうに進めていくか、改めてどういうところを論点だと考えているのか教えてください。
答)  まず、国際収支の発表に関して、指摘がありましたように一応数字だけ申し上げますと、今年の4月から9月の経常収支の黒字は2兆7,000億円です。特に注目されますのが、貿易収支、こちらが2兆6,000億円の赤字、一方で注目してもらいたいのは所得収支7兆5,000億円、大体月1兆円以上の黒字幅ということです。これでまたサービス収支とかいろいろなものはありますが、それを計算した後、2兆7,000億円の経常収支であると。このことは黒字幅の減少額が前年同期比で1兆9,000億円のマイナス、41%の減ということで、日本の稼ぐ力が落ちているのではないかということだと思います。
 いろいろな要因はありますが、1つはまず貿易収支の赤字が増えている。これは輸出と輸入、両サイドを見ていく必要があります。輸出に関しましては、欧州政府債務危機の問題がありまして、世界的に経済が減速しつつある。更に、中国等いわゆる新興諸国でも景気が悪化していて、輸出が伸び悩んでいるという状況であります。
 更に、輸入の暫定値が大震災以降大きく膨れ上がっている。この要因はどこかと言いましたら、原子力発電所が停止している。原子力発電所が停止することによって、原油・LNGの輸入が増えています。経産省等の試算によりましたら約3兆円余の輸入の伸びになります。その分が大きく反映しているという状況です。
 今後、日本の稼ぐ力が減少しているのではないかと。貿易収支に関しては、長期的には原子力発電所の再開の時期如何によりましては、かなり数字が赤字になる可能性があります。一方で注目してもらいたいのは、所得収支が非常に強いということです。これは日本の経済が、いわゆるものをつくって輸出して稼ぐという時代から、非常に資本力があって、対外直接投資その果実がしっかりと配当として入ってくるという時代になってきたということであります。ですから、長期的な趨勢を見ましたらこういった傾向が続いていくのではないかと思っております。
 結論になりますが、このことに関して楽観とか悲観ということに関しては一切ありませんで、数字としてしっかりと受止めているという状況です。
 次に、政府税調の動きに関してございました。できれば毎週1回はやらないといけないと思っておりまして、事務方の方で調整しておりまして何とか今週1回できればと思っておりますが、まだ具体的な日時に関しては発表できる状況ではございません。
 今後どういう形で政府税調を進めていくのかと。繰返しになりますが、重要なものとしましては、党の税調としっかりと話をしていく。更には、民主党だけでは通らない法案でありますから、当然ながら自民党・公明党を含めた野党の皆さんとしっかりと協議する、これは3党協議の枠組みです。この辺りを見ながら、しっかり議論していきたいと思っています。
 あと若干踏み込みましたら、どういう形の展開があり得るのか。これはまず政府と党が一致するということが原則でありますから、そういった一致しやすいものからしっかりと議論していく、なかなか調整が難しいものは後回しになっていく。更に、各党間で調整が必要なものだったら更に時間がかかるという道筋だと思います。
 あとは、先週の税調の中で私の方から今後の課題ということで提出した資料があったと思いますが、そこに書いてあった項目に関して、先ほど申し上げました基準に従って、順次議論していくのかなと思っています。
問)  先日のG20を全体的に副大臣はどのように評価されているかという全体の評価をお伺いしたいというのが1つ目と、もう1点は声明の中で2016年段階での目標を先進国が設定するようにという趣旨の内容が盛り込まれましたけれども、日本は20年のプライマリーバランス黒字化という目標を政府・与党で出していますが、あの声明を受けて16年段階での目標というのを新たに日本でつくる必要があるのかどうかというところを確認させていただけますか。
答)  まずG20の評価に関して、やはりG20に日本が参加したということです。それも城島大臣が参加できたということで、これは国会の皆さんの協力もあって日程がとれたということで、そこは高く評価しています。更に大臣が日本に戻りまして、特例公債法の審議を開始しているということで、非常にこの1週間は実り多き1週間であると思っています。
 G20の内容に関しましては、世界の経済が動くときにしっかりと各国の首脳が顔を合わせること、定期的に議論をすることが極めて重要だと思っておりますから、非常に成果があったと思っております。特に城島大臣がそういったところにしっかり出席されまして、日本の主張を通したということで高く評価しております。
 次の点に関連していますが、コミュニケの内容に関しても、日本の主張がしっかりと通っております。質問というのはコミュニケの6パラについてということだと思います。その後7パラというのもありますが、この6パラ、7パラが私は一番注目しています。特に7パラに関しましては、これはよく入ったなと思って、読み上げますと「我々は資金フローの過度の変動及び為替レートの無秩序な動きは、経済及び金融の安定に対して悪影響を与えることを再確認する」といった文言が入っています。これは日本の事務方がしっかりと頑張って、また各国ともこういったことを入れることに関して了承していただいているということで、これは非常に大きな意味があると思っております。言葉、内容的にはいつもの表現でありますが、こういったところに書かれたということは、意味があると思っております。
 先ほどの質問に関しまして、6パラですが、具体的にはこういったことを質問されているのかなと思います。「次の首脳会合までに、先進国は、2016年以降の債務対GDP比についての信頼に足る野心的な各国ごとの目標が現在存在していない場合には、それを達成するための明確な戦略とタイムテーブルとともに特定することに合意する」という記述です。これに対する質問でありますが、これはトロントサミット等で合意したことを継承しておりますから、日本としましては、これまでやっていることをしっかりとやればいいという認識であります。具体的には、中期的な財政戦略をしっかりと実行すると。その前提になりますのは、消費税の引上げ、2014年4月の8%、2015年10月の10%、こういったものをしっかり実行し、更に2020年に向けまして歳出、無駄の見直し、効率化等をしっかりとやっていけばいい話でありますから、今やることをしっかりとやっていくということを再確認したと、とらえております。
問)  国際収支に戻るのですが、今回、季節調整済の数字で、経常収支が1981年以来の赤字となったことについてどう受け止めておられるのか。国の債務のファイナンスという点に関連して、何か注意すべきことはあるのか。今回、貿易収支などが厳しいことについて、円高対策とか競争力を高めるとか、日本の政府として改めて何かしっかりやらなければいけないことというのがお考えかどうか。
答)  9月単月の季節調整済の貿易収支に関しましては、赤字幅が拡大したということなのですが、私自身は最初に説明したとおり、4月から9月の6カ月、半期の説明をしました。単月はかなりぶれる部分がありますから、むしろ経済政策もしくは財政政策を見ていくためにはなるべく長期のものを見ながら、中長期的な施策をしっかりとやっていく必要があると思っています。そうしませんと、短期いろいろな要因でもって右往左往してしまったら、経済の舵取りが間違ってしまいますから、そこだけ申し上げたいと思います。
 2点目の質問に関しては、最初に質問された点に関連しておりますが、日本の稼ぐ力が落ちてきたのではないかという質問です。つまり別な言い方をすれば、貿易黒字基調だったものが赤字になっているのではないですかと。ここに対しては、先ほどの輸出の問題点、輸入の問題点をご説明しましたから、それ以上は割愛させてもらいます。それに関連して、実は、所得収支が過去半年平均で毎月1兆円を超えているということであります。日本の国の構造としては、貿易で輸出をして稼ぐという国から、輸出もしますが、場合によっては資本輸出をする、海外直接投資をする、その所得収支でもって稼いでいくといった状況になりつつあると思っております。貿易収支だけを見るというよりも所得収支を見ていって、総合的には経常収支がどういう基調かというのを見ていく必要があります。経常収支がずっと黒字基調でありますから、そういったことが為替であったり資金市場に影響してきますから、その辺りはしっかりと見ていかないといけない。それもあくまでも中長期的な見方をしていかないといけないと思います。
 3点目に関しては、特に貿易に関しては、為替の影響が大きいから何らの為替的な政策をすべきじゃないかということに関しましては、ここに関しては具体的な為替に関するコメント等は、私の発言すべき話ではなくて、城島財務大臣の専管事項ですからそちらに回したいと思います。ただ事実としましては、円高になったら輸出は落ち込みますが、一方で最近の傾向としましては、円高を利用した海外進出、M&A等もありますからこういった総合的な物の見方が必要であるということです。
 

(以上)

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