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安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年9月7日(金曜日))

 
 
【冒頭発言】
 執行抑制について、今日は重要なお話をさせていただきたいと思います。本日は通常国会の会期内で最後の営業日でありますが、私としては、何としても会期中に特例公債法案の成立をいただくよう誠心誠意お願いはしてきたつもりでございますが、残念ながら現下の国会情勢の中でそれが実現をしないまま本日を迎えてしまいました。ご存じのとおりどの党が政権を担っても、我が国の現在の歳入構造の中では、特例公債なしで財政運営を行うことは不可能であり、予算執行をこれから段階的にせざるを得ない状況になりました。今後とも、法案の成立に向けて不断の努力は続けてまいりたいと思います。そこで本日の閣議では特例公債法案の成立が見込めない状況を受けたので、その対応といたしまして9月以降の一般会計予算の執行について決定をいたしました。これは8月31日に私が提示した素案をベースに、地方交付税の具体策などを盛り込んだものであり、私から各大臣に対してお願いをしたものであります。このことについては、官房長官からも本日の決定に沿って適切に対応するよう要請がありましたと同時に、政務三役の海外出張についても、本日できるだけ抑制をする、国際会議等は出ますがそれ以外の外遊等は見合わせてほしいという旨の発言もございました。
 それでは、今回の予算執行抑制の効果や影響等も含めて、少し私の方からパネルを使って(パネル1パネル2)ご説明をしたいと思います。国民の皆様にできるだけ分かりやすくお話をさせていただきたいと思います。今回の予算執行抑制の効果についてでございますが、一定の仮定の下での試算でございますけれども、これまでのような予算の使い方をすれば、この青のグラフ、右に上がっていますけれども、こうした状況になりました。しかし今日からお願いをする予算執行抑制において、青のグラフが赤のグラフになります。ということは財源が枯渇をするこの黒のラインですね、ここの部分が後ろにずれる効果が見込めるということであります。具体的には9月にマイナス3兆円、10月に1兆円、11月に1兆円程度の抑制効果を見込んでおります。ただし11月末には財源がほぼ枯渇をしてしまうおそれがあります。今後の状況次第では、本日の決定にも盛り込んだとおり、更なる対応が必要となりかねません。その場合、国民生活や経済活動にかなりの影響が生じかねないことから、そうした事態を回避するためにも特例公債法案を速やかに成立していただきたいと思います。なお、これはあくまで試算であり、やりくりをして行きますが、11月末でほぼ財源が枯渇をします。残りはもう本当に12月に入りますとほとんどありません。非常に深刻なのは、12月は支払いの量が大変増えまして、大体通年で言いますと10兆円規模の支払いが断続的に続く月になります。11月までに特例公債法を成立しない場合は、12月の請求に政府が応えられないということになるということをご認識いただきたいと思います。私達としてはそうしたことから言えば、万やむを得ざる措置として、通常の青のグラフのままで行くやり方をしたのではもう既に10月末で財源がほぼ枯渇しかけますので、できるだけこれを後ろ後ろへと延ばしていくと。10月に入った段階で更なる抑制も行う可能性が高いということだけご説明を申し上げたいと思います。
 次に、今回の予算執行の抑制内容です。この対象となる経費の代表例などを紹介したいと思います。簡単にまとめさせていただきました。まず国民生活や経済活動への影響を極力生じさせないようにするために、左側のところに書かせていただきましたけれども、経済活動や国民生活への影響を極力回避するために、例外扱いとするものをここに羅列をしております。まずは生活保護、そして医療・介護、こうした分野については、例外と今回はさせていただきます。更に自衛隊、海上保安庁、警察、こうした治安維持等に関係する活動経費も例外扱いとさせていただきます。更にこれから9月になって、これから台風シーズンを本格的に迎えますので、災害対策についてのお金も例外扱いをする。ちなみに被災地の復興事業等についてもこれに入ります。更にあらかじめ契約に基づく各種の支払い、これを遅延した場合はペナルティーが課せられますので、国が契約をして既に払わなければならない各種の支払い等については、お支払いをするということにさせていただきたいと思っております。
 次に、抑制対象についてお話をさせていただきたいと思います。ここに書いてありますように、抑制対象は国の行政経費となります。例えば各役所でこれから買おうと思っている物品の購入、それから公務員の出張、こうしたものについては抑制をさせていただきます。それから独立行政法人、特に国立大学についての支払い等についても抑制をさせていただきます。また地方自治体については、都道府県に対する支払いについて、3カ月分を払っておりましたけれども、これについては各月割にさせていただきます。ですから今回は1カ月分遅らせていただくということになります。また各種の補助金につきましても、可能な範囲で抑制をさせていただくということになります。地方交付税については、地方公共団体が今後の交付について不安を抱くこととなれば、地方単独事業の中でも子ども・高齢者等の福祉サービス、地域の経済活性化、雇用対策、住民の安全・安心の確保といった身近な行政サービスを抑制し始める可能性が否定し切れません。こうしたことにならないように是非与野党で話し合いをしていただきまして、残念ながら今国会が無理である以上、臨時会等で早期の成立をお願いしたいと思います。
【質疑応答】
問)  地方交付税につきまして月割という異例の対応をされるわけですが、早くも地方から地方にしわ寄せが来るのはおかしいというような批判も出ております。具体的に行政に支障が出る、また負担を感じられる地方自治体に対して何らか具体的な措置をとるというお考えはありますでしょうか。
答)  私共も好きでこうしたことをやっているわけではないんです。最初のグラフを見ていただければお分かりのように、限られた財源をいわば効率的に抑制をしながら後ろへ後ろへと、これは戦後初めてのことでございますので、延ばさざるを得ないと。ただ現実には地方自治体のご懸念はごもっともでありますので、できるだけ影響がないようにということで月割にさせていただくと。今月分については遅れましたけれども、これは1カ月分は送らせていただきます。ただし10月、11月に入った場合、地方だけ特別扱いをしろという意見があるかもしれませんが、額の大きさが飛び抜けておりますからそうはまいりません。政府もそうですが、地方自治体も含めてこの特例公債法の成立に向けて、6団体と一緒にこの間も成立に向けて、与野党の先生方に働きかけをしていこうということは合意をしております。
問)  先程のご説明の中で、今後更なる対応も必要となるかもしれないというご発言がありましたが、その更なる対応というものを避けられる、避けるようにするために必要な特例公債法案の成立のデッドラインというのはどこにあるんでしょうか。
答)  成立のデッドラインがいつになるかということを財務大臣が申し上げるのは、国会運営の問題ですから差し障りがあるので、具体的には申し上げませんが、与野党の議員の皆様も国民の皆様も、最初に私がご説明をさせていただいたグラフを見ていただければ、財源の枯渇がいつになるかは大体想定をしていただけるのではないかと思います。そうしたことを勘案して、政治的に大きな決断を新しいそれぞれのリーダーのもとでやっていただきたいと思います。
問)  特例公債法案の関係ですけれども、3党、いわゆる民主・自民・公明の政調会長なりしかるべき立場の方々で、特例公債法案の成立に向けて合意ができた段階で執行抑制は解除されるというか、特例公債の成立が見込めることで執行がまた順調に戻るというか、そのように考えていいんでしょうか。
答)  成立をしていただかないと難しいかなと思います。ただ合意をしただけでは、マーケットも含めてこれは世界的な話になりますから、きちっとした、そういう意味じゃ合意もそうですけれども、合意は大きな前進だとも思いますけれども、成立いただきたいと思います。
問)  よく言われていることで、巷間言われていることで、3党合意が成立した段階でFBを発行して回すとかそういうことができるという意見もあるようですが、それは違うということでよろしいですか。
答)  一部の新聞にも何かもっともらしく書いてありますけれども、事実とは全く反します。検討しているということは全くありません。財政法上、先般もここでご質問いただきましたけれども、FBに対する我々の考え方というのは、あらかじめしっかりとした歳入が担保されれば発行できますけれども、そうでないままFBを発行して予算執行を続けることは無理ですから、それを政府が検討しているという記事は全く事実無根です。
問)  閣議決定された資料に、支払い予定先の資金繰りの配慮という部分がありますが、具体的には政府として財務の影響などが出た場合は必要な配慮を行うとあり、これは具体的にどういったことが想定されるのか教えてください。
答)  まずそれぞれの都道府県の借入先なり、取引をしている金融機関から、お金をもしもの場合は借りていただくしかないと思うんです。それはどうしても本当に難しいと、困難だというような事態が、私はないと思います、基本的には決済等を地方自治体が滞って、それぞれの地銀がそれに対して出し渋りをするとは考えられませんので、懸念は持っていません。万全の備えとして日銀にも対応はしていただいておりますから。それでも万万が一ということには政府としてご相談には預かりますということをここで申し上げているわけであります。
問)  大臣がおっしゃった地方交付税についても借り入れした場合に、金利等の負担が生じるおそれなんですが、こういった場合の、今の質問にもあったそういった負担を政府として考慮するという、これはどういった予算から出すことになるのか、またどの程度今のところ見積もっていらっしゃるのか教えていただけないでしょうか。
答)  見積もっていないんです。ない袖は振れないので、例えば発生した金利が後から国で面倒を見てもらいたいという声は当然出てくるかもしれませんけれども、それも含めて財政的に手当てをするのであれば、国の予算の支出ということになれば、元に戻って特例公債法が成立しない限りはお金の支出というのはできないわけです。あとは、もちろんそれは財投とかいろいろなものの利活用というのは検討される可能性はありますけれども、現時点ではしかし我々としては支払うすべはないので、まずは地方に負担をお願いしたいと思っています。
問)  いずれには予備費などで対応することになるんでしょうか、そういうコストが生じたならば。
答)  予備費で支出できる場合というのは決まっていますが、今までこうしたものは想定し得なかったんです、戦後初めてなので。そういう点から言えば予備費を使うのが適切かどうかというのは検討しないとはいけないと思っています。すぐにそれでできますという状況ではないということです。
問)  まずは利子の負担について地方に負担をお願いしたいということなんですけれども、最終的には国が負担するということでよろしいでしょうか。
答)  決まっていません。そうした規定もないし、法律で国が払うという定めもあるわけでもないし、本当に初めての異例のことなので、総務省とも様々なことを想定しながら協議をしているというのが現実なんです。だから現時点では1カ月分払いますから全く心配はないし、10月も予定どおり1カ月分は払うんですが、そこから本当にこの状況が続いた時というのは、いわゆるアメリカで起こり得たようなことが、本当に我々も考えないといけないのかということに立ち至ると思うんです。そうならないように、是非政治の場でこの問題を考えていただいて、国民生活、行政サービス、これが滞った場合の混乱というのははかり知れませんので、そこを是非念頭に置いて決断をしてもらいたいと思います。そういう中で地方自治体にも私としては予算の節約、国だけがこういう問題で背負っているのではなくて、地方自治体にもできるだけ財源を後ろ回しにしていく知恵と工夫を是非とっていただきたいということは、私の方から、また総務省の方からお願いをしたいと思っているということです。
問)  利子の負担というのは、全く純粋に今回生まれてくる新たな国民負担だと思いますし、これだけ影響が出ているというのは、原因は政局にあると思うんですけれども、責任の所在、また今後同じことが起こり得ることに対する解決策というのはどのようにお考えでしょうか。
答)  歳出の方だけは成立をして歳入を認めないとなければ、こうした事態というのは起こり得ると思うんですね、今後も。今回、戦後本当に初めてのケースなので、私達も、私の場合は議員という身分もありますから、そういう意味では本当に悩ましいことだと思います。与野党ともそれぞれの主張があって、その真ん中にこの問題を挟んでの綱引きをしているわけです。それぐらい重要な法案だし、いわば与野党にとっては今後消費税が終わった後、天王山になるような法案ではあるんだけれども、それは結果としておっしゃるように地方自治体に限らず、国民生活、場合によっては例外扱いをしている、今本当に問題となっているような国土防衛、海上保安庁、また警察活動にも支障を来しかねないということです。これらの生活保護、医療・介護にしたって窓口が閉じてしまうようなことも、アメリカの場合は起こり得たわけです。わずかな期間ではありますが。そうしたことを考えると、与野党で真摯に話し合って解決をまず今国会、今年の分については解決をしていただかなければなりません。これは与野党の責任だと思います。そしてもう1つは来年以降、じゃあこれを毎年毎年繰り返すのかというご質問だと思いますけれども、繰り返すことは決して好ましいことではありません。しかしこの問題に限らず、重要な法律についてはねじれが起きている以上、どの政党がどんなことを言ったって与野党で衆・参でねじれていたらば、国民やメディアの皆さんはご批判なさるけれども、対立している法案については必ずこういうことになるんです。それは統治の問題を直せばいいという意見もありますが、憲法改正や何かまでして一院制にしてしまうのかとか、そういう議論まで奥深くする人達もいますけれども、政府を預かる側から見れば一定のルール、これは法律に基づくルールは難しいにしても、例えば歳出予算が成立をした場合は優先してこれについても例えば認めるとか、そうしたいわばルール化というもの、慣例化というものはある程度私は必要なんじゃないかと思います。ただこれ以上言うと、与野党の手足を縛ることにもなるし、政権政党に限らず我々も野党もずっと経験してきましたから、激しいいわば国会での様々な対立の中でコンセンサスを求めていただくしかないんだけれども、このことに関しては政局的な扱いをされれば、国民生活にそのまま問題は直結をしていくということだけは事実なので、来年以降、例えば衆議院で法律上はそうではないけれども、予算が成立したら衆議院での採決を例えば尊重していただくようなルールというようなものができないものなのか。ただ、それは野党の側のいわば権限をある程度制約することにもなりかねないという問題もありますから、そういうことというのは法律ではやってはならないと思うので、よき伝統、よき慣例、そうしたものを日本の議会に根付かせていく1つのきっかけになっていただければいいなと思っております。
問)  本当にこのような状況が続いた時に、アメリカのガバメント・シャットダウンを言及されましたが、最初の説明の中で10月に入ったらもう一段の抑制を説明しなければならなくなるというお話があり、具体的にもう一段の抑制措置というのはどういうものなのか、今例外扱いになっているような項目についても抑制が及び得るのか教えてください。
答)  特例公債は通らないですね。しかし政府は法律上、支払いの義務が発生している分野というのはかなり多いんですよね。生活保護もそうでしょう。だけどお金がなくなってきたらどうなるかという問題に、我々は今直面しているんですよ。これを乗り越えるにはどうするかと言えば、抑制をしていく、執行の抑制も必要なんですけれども、もしかすると、仮定の話ですけれども、生活保護等の本来支払わなければならない義務を負っている義務的経費について支払いを猶予させていただくようなことを、法律上決めないといけないかもしれないこともあり得ます。そうした法律を例えば出さざるを得ない状況にもなるかもしれません。ここは率直に申し上げますけれども、特例公債が通らない場合にどうなるかというと、本来国が、分かりやすく言うと私共の役所も契約で1年間の、例えば何かの会社に掃除のお願いをしたり、例えば警備のお願いをしています。こういう方々の賃金の不払いというものも生じるでしょう。全ての役所の全てのそうした、例えばアルバイトの方々に対するお金のことも払えなくなるわけですよ。それは不払いだから、支払いの義務付けを我々自身がいわば違反を起こしかねない事態になるんです。そうした場合は、あらかじめそうしたことの遅延があり得ることを認めてもらうような法律を出さなければならない可能性もあります。私が申し上げたいのは、国会でそれも駄目、特例公債も駄目となったらば、万事休すということなんです。我々としてはそうした遅延が起きないように様々な工夫はいたします。様々な努力もいたします。それは一にも二にも節約をするしかないということなんです。100払うところを70にしてもらって、残り30を蓄えてできるだけ後ろに延ばしていくと。これは架空の話ではありません。現実の話なんです。
問)  法律が通るかどうかではなくて、どれだけ早く通るかということが問題になってくると思うんですけれども、そういう中で法律が継続になるのか廃案になるのかというのも切羽詰まった問題になってくると思うんですが、どうお考えでしょうか。
答)  今国会で多分継続扱い等も難しいと思いますから、多分基本的には廃案ということだと思います。とにかくこうした状況を勘案すれば秋には、もう秋ですけれども、今月はそれぞれ政治日程等もあるでしょうが、しかるべき時期にはきちっと責任ある方々で話をしていただいて、この局面の打開というものを図っていただかないといけないと思っています。
問)  概算要求のことなんですけれども、今日締切り日を迎えます。復興予算も含めると100兆円を超える見通しで過去最大をまた更新すると思うんですけれども、今後どのような査定方針で臨むのか、過去最大を超える見通しになったことについてのお考えなどについて教えてください。
答)  これは報道の仕方を是非注意していただきたいけれども、あくまで要求ですから。今回の要求というのはこれまでと違って、ある程度天井を設けずにリクエストもしてくださいという分野があったのでこうなっているだけですけれども、一言で言うと主計局がばっさり切る仕事も増えたのかなと思います。あんまりそんなことを頼って、がんがんあれもこれも、それもついでになんていうのは全て却下します。
問)  特例公債の話に戻るんですが、今回の場合の赤いグラフ、金額として教えていただきたいんですけれども、11月末の段階で到達する、そこのポイントの金額というのは幾らなんですか。
答)  今できるだけ延ばそうと思って努力していて、今の段階で絞りに絞ってやってくれれば、12月初めの段階で2兆円強ぐらいになるかもしれません。ただし先程私申し上げましたけれども、12月は要するに通常の支払いの何倍もの請求が来るんです。10兆円近い支払いがあるので、ここで仮に何とか頑張ってこの部分の隙間を少し作ったとしても、もう10日ももつかもたないかということになる、この辺あたりからはちょっと申し訳ないんですが、相当、11月の終わりにかけてという時には、事実上財源の枯渇の状態に近いと思っていただいた方がいいと思います。これを何とかもう1回節約を10月して、12月にめり込んで少し、何とか頑張りたいと思いますが、10兆を超えるだけの支払いの請求が来ますので、法律上。ですから12月を頑張り切れることは不可能です。
問)  その抑制ですけれども、先程仰っていたのは9月に3兆円、10月に更に1兆円、11月に1兆円、だから足すと11月末までに5兆円ということでいいんですよね。
答)  そうです。
問)  国民生活への影響ですけれども、例えば科学技術試験研究委託費とか地域商業再生事業費とか高齢者の就業機会の確保ですとか住宅防音とかありますけれども、この辺りについては、例えば今やっている先端研究が遅れたりとか、地域の商店街の再生が指定がされなくて遅れたりとか、高齢者の就業機会を作るためのセンターの運営が、これは運営ができなくなるんですか。
答)  運営に支障が生じると思いますね。率直に言うと、これ全部じゃあ銀行にお金を借りて当面運営してくださいとなった場合は、自治体の金利払いだけでない部分も出てくるんです。人材センター等が分かりやすいかもしれませんが、要するに就業していただいている高齢者の方、元気で働いているような方々に対する賃金の遅延が起きかねないということだと思います。かなり詳細に我々も調べましたが、先般も申し上げましたけれども、本当に国民の皆さんの生活の万般に影響が及びます。
問)  その一方で例えばアメリカで起こったのは、いろいろな窓口が閉まるとか半分に、休日が増えてしまうとかということだったんですけれども、今のところそういった、役所に皆さんが行ってやる業務については、支障は出ないんでしょうか。
答)  現時点では出ません。ちょっとここは我々はアメリカと違って戦後少なくとも、私の祖父が戦後直後に村長とかをやっていたので聞いたことがあるんですけれども、戦争が終わった次の日も鉄道が走っていたし、役場の窓口も閉めなかったぐらい日本の役所というのは、郵便配達も終戦の日にも配達していたぐらいですから、行政機能の維持というのはアメリカのようになければシャットダウンしますという思想でやってきたわけじゃないと思うんです。初めて戦後こういう経験をしますけれども、私はできるだけ行政の窓口を閉めるということはしたくないし、するべきではないと思うので、国民の皆さんに政府としては、最大限迷惑をかけないような形で地方自治体にご協力をいただきながら、まず切り詰められるものから、それは何かということで裁量的経費、そして次のステップで義務的経費の中の何が切り詰められるのかということで、最低限、例えば事務所を閉めざるを得ないとか、公務員の給料が払えなくなるとかということは、本当に最後の最後のところで考えなければなりませんが、できるだけそうしないようにしたいと思います。
問)  地方交付税のところは自治体の関心が非常に高いと思うんですけれども、これは例えば9月は4.1兆円だったわけです。その交付は何兆円になって、10月は本来何兆円だったのが何兆円になって、11月は何兆円だったものが何兆円になるというオーダーで示すとどういう。
答)  要するに0.7、月別なので、本来3カ月分払っていたんです。2.1兆を今回0.7にするので、1.4は置きますという話なんです。だから10月も予定で言うと都道府県には0.7、その代わり市町村分については配慮しました。財政基盤の弱いところなので、そこは予定どおり交付をしたということです。この先10月以降どうなるかということの予測に立って物は言えません。
問)  ガバメント・シャットダウンみたいなことはなるべくなくしたいと仰っていましたけれども、それも限界があると思うんですが、いつまで引っ張ってしまったらそういう状態に入らざるを得ないと考えたらいいんでしょうか。枯渇の時期が11月末とか12月だとすると、実際に影響が出るのはいつからでしょうか。
答)  既に9月から影響は出始めているんです。これは10月になれば更にこれを踏み込んでいきます。私達が本当に、この法律が通らない場合はこの赤の点線を更に下に下げて、後ろに延ばしていくことが可能なのかどうか、ここを検討しなければいけないということです。率直に言うと、10月に入ったら真剣勝負です。
問)  先程から戦後初めてということを何度か仰っていますけれども、戦後もいろいろ混乱があったわけですが、こういった本当に初めての事態に陥ってこういった説明自体をしなければいけないということについて、当の財務大臣としてどう感じていらっしゃいますか。
答)  国会のねじれは国民の意思でもあるのでそれは尊重しないといけないとは思います。衆・参の議決が異なって重要な法案が通らない事態というのは、いろいろな意味で想定はしないといけなかったんですが、この法律がいわば1つになってしまったということで、国民の皆さんにしてみてもいかに国会の運営というものの難しさ、逆に言えば、それからこの法律の大変さというものは、逆に私は知っていただくということでは今回の機会というのは考えていただく転機になると同時に、先程から質問があったようにこうしたことが現実味を帯びてきたということは極めて遺憾です。戦後直後は、予算、税収がないから、補正を例えば十数回組むとか、そうした異例のことは戦後の混乱期にはありましたけれども、今回こうした事態というのが、今発達をして発展をした我が国の状況の中で、せっかく財政再建や社会保障・税一体改革を含めて大きな成果を上げることができたにもかかわらず、こうしたことで、今日は国債指標の問題についてあまりお話しする機会はありませんでしたけれども、国民生活を政局のいわば対立軸にしてしまうということは決して好ましいことではないので、ここは本当に財務大臣としては心から与野党の議員の皆様にはこの状態を理解していただいて、是非早い段階でこの法律を成立させていただいて、こうした今私が申し上げたような執行抑制をしないで済む事態にしていただければありがたいと本当に思っております。財務大臣としては誠に遺憾でありますし、まさかこういう状況まで国会がもつれ込むとは率直に思っておりませんでした。この法律のためにいわばこれだけ長い延長もしていただいたと思っておりましたので、そういう意味ではこの法案が通らなかったということは、本当に誠に遺憾なことだと思います。ただ、そこで嘆いていても仕方がないので、秋にとにかくこの状態を1人でも多くの議員に分かっていただいて、成立にこぎ着けていきたいと思っております。
問)  3カ月で5兆円という執行抑制はかなりの額になると思うんですけれども、今の震災から復興している日本経済に対する影響、GDPに対する影響はどうお考えですか。
答)  震災の被災地等についての予算は、最優先で確保しましたが、今のご指摘のように、これがもしこのまま現実味を帯びていけば我が国の経済にとって、現時点では大きな影響はないかもしれませんが、決して好ましいことではないので、これが本当に来月、再来月となっていった時には、日本経済に対しては好ましい影響を与えないと思います。
問)  エネルギーなんですけれども、昨日原発ゼロについて党が提言をまとめまして、2030年代に原発ゼロを可能とするのを目標ということを掲げましたが、来週政府が原発などエネルギーの政策をまとめますけれども、昨日の党の提言について大臣のご所感があればお願いします。
答)  ちょっとこのことで忙しかったので、まだ所管でないので見ていませんけれども、30年じゃなくて30年代なんですか、これからそれが本当に現実に実現していくには、逆に言えばそれがそういう方向で政府が関係閣僚を含めて議論していると思いますけれども、その場合にどういう再生エネルギーで今の原子力が担っているエネルギー分をリカバリーして、その場合の国民の生活や経済活動にどういう影響を及ぼす、また及ばさないようにするには何をすべきなのかということは、数字でしっかり国民の皆さんにお見せしないといけないと思うんです。電気料金が2倍になります、例えば経済活動はできませんとか、そういう話になったのでは駄目なので、これからそれをしっかり肉付けをしていって、政府の方針にするのであればすればいいと思います。ただ私共としては、できるだけ国民の皆さんに電力料金としてのご負担、更に言えば、それが嫌だと言うんだったら今度はそれは財政で負担するとか、いずれにしてもリスクを伴うんだということを是非分かっていただいて、その上で国民の皆さんに納得をしていただいて、コンセンサスを持って社会の大きな変革のかじを切っていかないといけないので、そのコンセンサス作りをしっかりやるということが大きな課題だと思います。それから安全保障や今後の高い技術力を維持すべきだと思いますので、そうした点も勘案をして、政府としては党の意向を十分忖度して対応したらいいと思います。
 

(以上)

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