安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年8月17日(金曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 25年度予算の概算要求組替え基準については、党からの提言も踏まえ本日取りまとめに至りまして、先程の閣議で決定をいたしました。今回の組替え基準につきましては、現行の中期財政フレームに定められました歳出の大枠を順守しつつ、東日本大震災からの復興、福島の再生に全力で対応するとともに、既存の歳出予算全体の見直しを行い、日本再生戦略を踏まえ重点分野に予算配分を重点化することを基本的な考えとして取りまとめております。具体的な内容を簡潔に申し上げますと、震災からの復興、福島の再生に引き続き全力で対応するため、復興対策に係る経費については、復興特別会計において被災地の復旧・復興の状況等を踏まえ所要の金額の要求を行うとともに、災害に強い国作りに向けた取組みの一環として、併せて一般会計において公共事業関係費及びその他の施設費の範囲内で防災減災事業に重点化を図ることとしております。また、日本再生戦略に関連する施策のうち、特に成長に資するグリーン、ライフ、農林漁業の重点3分野に対し府省横断的な予算の重点配分を決定するとともに、各府省の類似施策の重複排除の徹底、行政事業レビューの結果等の的確な反映、社会保障関係費や義務的経費等の効率化などを通じて既存の予算全体をよく見直し、重点分野へのメリハリのついた予算配分と歳出の大枠の順守の両立を図ることとしております。なお、各府省の作業に要する期間を考慮いたしまして提出期限につきましては、今回は8月末まではなく9月7日とすることといたしました。これから各省に対して、私共の方からこの旨を徹底いたします。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 閣議・閣僚懇で大臣の方から概算要求基準に関する発言があれば紹介していただきたいんですけれども。 |
| 答) | 私の方から閣僚懇の中で今回、昨年までとは違って、とりあえず要求枠については、今言った重点分野を中心にキャップを外す形で要望を受け付けることにはいたしますと。もちろん最後は71兆に落としますけれども。ただし、あれもこれもそれもなんていう予算のつけ方は、各府省の対応としてはあってはならないことだし、恥ずかしいことなので、しっかりと自ら各府省の大臣が査定大臣となって選別を厳しくしながら要求をしてほしい、ということを申し上げました。第2点は、民主党政権になりましてから事業仕分け等を行ってまいりましたけれども、今回ご存じのとおり行政事業のレビューを各府省別にやってまいりました。それは忠実に予算に反映をさせてもらいたいということを申し上げました。つまり無駄の削減の提言を受けたにもかかわらず、再度要求をしてきたり、名前や姿形を変えても中身は同じようなものは、全て今回は認めませんと。そういうことを2点申し上げまして実務的な作業に是非入っていただきたいと。以上2点のことを申し上げました。 |
| 問) | 概算要求基準なんですけれども、民主党政権としては、今任期中最後の予算編成になります。民主党政権は政治主導で予算を大胆に組替えると言ってきましたが、今回はそれをどういう形で発揮しようとしているのか、できるんでしょうか。 |
| 答) | 今私から申し上げたように、この重点枠を府省横断的にやりますということですから、ある意味画期的だとは思います。これからどういう知恵をそれぞれの府省が知恵を絞って出してくるか見定めたいというふうに思いますし、先程申し上げましたように類似の施策を持っているような部分については、大胆にこれを一本化させていただくと。ですから同じような類似の事業については、徹底的に今回メスを入れていくことによって、無駄の排除というものはやっていきたいと思います。日本の官僚機構の最大の問題はとにかく縦割りがよくも悪くも徹底し過ぎているわけです。ですからそういう点では、そのよさを生かさないといけない部分もありますが、弊害が多いことは皆さん事実でありますから、特に名前を変えて類似の補助事業等があれば、それは、今回は、財務省としては徹底的に横串を入れさせていただく。そこによってメリハリのついた予算というものをつけていきたいと思っております。 |
| 問) | 今月末開催が予定されていた日韓財務対話なんですが、前回の閣僚後会見の際に相談されてしかるべき対応とおっしゃっていたんですが、どのように対応されるかお聞かせください。 |
| 答) | 24日から日韓財務対話として私が韓国を訪問する予定で調整をさせていただいておりましたけれども、私の判断でこれは延期をさせていただきます。ですから私の訪韓は見送りにさせていただきます。 |
| 問) | その理由についてもお願いします。 |
| 答) | やはり一連の韓国の大統領の竹島の訪問や、またその後の天皇陛下に対する、私の考えではあまりにも礼を失した、日本国民の感情を逆なでするような発言というものは、私としては看過ならないと思っております。そうしたことも踏まえて私としては今回、私自身が訪韓する時期としては適切ではないと判断いたしましたので、見送ることを韓国側に事務当局を通じて伝えさせていただきました。 |
| 問) | 去年首脳会談で合意した日韓スワップ協定の拡充なんですが、1年間期限限定ということなんですけれども、これについての見直しについてはいかがでしょうか。 |
| 答) | 考慮しています。我々としては韓国側の当時の厳しい経済状況を考慮して様々な配慮をしたつもりでございます。今後それをどうしていくかということは、今後政府全体として考えていかなければならないと思います。チェンマイ・イニシアチブの延長線上でやらなければならないことについては、これは必要だとは思いますけれども、今ご指摘のような部分について、つまり1年間の部分についてどうするかについては、今後検討いたします。 |
| 問) | つまり日韓首脳会談で拡充した、更に増やした部分についてという意味ですか。もともとあった日銀との30億ドルとチェンマイの100億ドルについては、これは別の問題という、そういう意味でしょうか。 |
| 答) | それは現時点では、チェンマイ・イニシアチブそのものは、私共のリーダーシップでセーフティーネットとして作っておりますから、そこについては必要性というのはあるとは思います。昨年我々としては厳しい韓国の状況について、日本国民の色々な意味で、韓国との関係も考慮して、私達財務省としては、そうした意味では手は差し伸べたつもりではおりますけれども、今回は大変残念なことだと思っております。 |
| 問) | そこを判断するに当たって大臣として重要視したいファクターはどういうことになるんでしょうか。 |
| 答) | これは経済的な問題ですから、日本の経済に打撃が逆にあれば全く意味がありませんので、そういう意味では私としてもあらゆる選択肢を政府としては考えるということでございます。その中の1つのオプションとして今あるというだけでございますから、これを延長するかどうかを含めて白紙の状態だと思っていただければと思います。 |
| 問) | 可能性として、これは期限10月ですが、途中で打ち切るという可能性もあるということでしょうか。 |
| 答) | あらゆることを考えなければならないとは思っています。 |
| 問) | 概算要求基準に関してですけれども、生活保護を含めた社会保障費の見直しということを掲げられておりますが、これについてかなり書くのは簡単ですけれども実行するのはなかなか難しいかと思いますが、大臣としてのご決意というか、どういう考え方で臨むかをお願いします。 |
| 答) | 住宅補助の現物給付等の提案というのは1つの考え方だと思います。それは私がどうこう言うよりも厚労省の中で国会での様々なご議論の延長として、やはり改革すべきところは改革するということで今やっておられるんだと思いますので、その議論と厚労省の出す結論を見守りたいとは思っております。実は今年の予算の中でもかなり私共としては、例えばジェネリックの普及とか指摘したところは何点かあります。今申し上げられませんが。そういうことに対して国会でその延長の議論というのは出てきていますから、そういうものを是非踏まえて、重点化、効率化というものは図っていただかなければならないと思います。そのことは私共も年末に向けて相当厳しい態度で臨ませていただくと思います。 |
| 問) | スワップの話なんですけれども、韓国側からはこれを延長してくれという要求は今のところ来ているのかということと、今回の問題を政治と一体と考えるのか、あるいは政経分離で考えるのか、その辺の立場を改めてお伺い出来ますか。 |
| 答) | 我々自身がこの問題とどう向き合うかということをやはり考えないといけないと思うんです。もちろんクールに対応しないといけない部分は十分あります。しかし一方で我々自身がもし何らかの支援を差し伸べるとしても、それは国民の理解があって初めて出来ることなんです。ですから日本国民の皆さんに支えられてこそ我々だって様々なことが出来るのであって、一連の行動や発言が果たして日本の国民の皆さんから見て、どうそれをお考えになられているのかを推移をよく見ないといけないと思っています。そういう意味では全くクールに切り離すということは、私は難しいと思います。国民の皆さんの意識がどこら辺にあるのかもよくよく考えながら、また日本経済全体に対する影響等も含めて考えなければなりませんが、しかし単にこれが政治の問題だから、それとこれは別だという考えでは、私はありません。 |
| 問) | 韓国側からの要求は。 |
| 答) | そのことは申し上げられません。まだ申し上げる段階ではないということです。 |
| 問) | 消費税法案が成立して1週間ですけれども、その後、公明党さんも引き続き複数税率など低所得者対策の必要性をかなり強調していらっしゃいますが、改めて大臣として所得の低い方への対策の必要性と今後どの方策が望ましいとお考えなのか、所見を伺いたいのですが。 |
| 答) | 国民の皆さんが不安に思っておられたり、またどういう対策をとられるかということを関心を持っておられることの1つに逆進性の対策や、それから中間事業者の適正な価格転嫁をどうしていくかというのはあると思いますので、今回体制を一新しましたが、その中で早急に具体案を検討していかなければならないと思います。それぞれの政党のご要望やご要求、考え方というのは十分我々としても今国会を通して理解はしているつもりでございますが、現実にはやはりこれから制度設計は、特に民主・自民・公明、3党でコンセンサスを得て進めていくことは重要だと思いますから、国会でもお話をさせていただきましたけれども、給付付き税額控除のメリット・デメリット、複数税率のメリット・デメリット、これを国民の皆様にお示しをしながらコンセンサスを作れるように努力をしていきたいと思っております。 |
| 問) | 今回の概算要求基準なんですけれども、重点分野について枠を取払って要求できるということで、改めてこの意義というのを伺いたいんですけれども。 |
| 答) | やはりメリとハリをしっかりつけることで、事実上の大胆な予算の組替えをやるということであります。昨年までは一律1割とかやっていましたけれども、再生戦略や成長戦略の中に例えば自衛隊の油代が入っていたりとか、どうしても各省一律にやるとそういう矛盾が出てきます。今回はしっかりそこは仕分けしましたから、そういう点では各省庁が、府省が本気になって予算を要求して、それがいわば我が国の成長戦略の種になる、それが実となり花となるようなものをきちっと提案をしてくることを今回望んで、そういう枠組みを作りました。先輩が作った補助金だからこれは残さないとまずいとか、そういう論理で古い補助金や、もう社会的には必要となくなった予算を守るのではなくて、積極的に少子高齢化の中で日本が成長を遂げるにはどうしたらいいか、真剣にそれぞれの府省はその大きな課題に向き合って予算の要求をしてほしいと、私は思っております。 |
| (以上) | |
