安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年5月29日(火曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 日中金融協力の進展についてご報告いたします。6月1日より東京市場と上海市場の双方で、円と人民元の直接交換が開始されることとなりました。日中金融協力は昨年12月の日中首脳会談、更に2月の私と王岐山副総理との間でも推進をしましょうということで一致いたしましたけれども、具体的に両国の政府・民間部門が協調してこの問題を具体化出来たということは、私は歓迎したいと思っております。6月1日から両市場では円・人民元の為替レートが常時提示され、直接交換取引が本格的に行われることになります。第三国通貨を介さない取引を行うことで、取引コストの低下や金融機関の決済リスクの低減というメリットがあり、両国通貨の利便性の向上、東京市場の活性化にも資すると考えております。今後の市場拡大に向けまして、市場参加者の一層の取り組みに期待するとともに政府としても中国側との対話、協力を引き続き行っていきたいと思っております。 それと、公募をしておりました東日本大震災復興事業記念貨幣のデザイン入選作品でございます。27年夏頃に発行する予定の第2次分の見本でございます。入選者の方々には6月11日に表彰を行わせていただきたいと思っております。東日本に向けて鶴が飛んでいく姿を描いているのと、これは高田松原の一本松ですね。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 人民元との直接取引については、中国当局の資本や為替に関する規制緩和も欠かせない課題となっていくと思いますが、今後これらの課題をどう乗り越え、どういうふうに市場を活性化しようとお考えでしょうか。 |
| 答) | もちろん相互の市場拡大をやっていきましょうという時に東京だけで済む話ではございませんので、そういう意味では中国当局も合意をして今回の直接取引になりましたから、出来るだけそういう、いわば取引をする側から見た時のネックについては中国側に対して随時私共としてもお話をさせていただきながら利便性を高めていきたいと思っております。 |
| 問) | 昨日、野田総理のインタビューで社会保障制度の国民会議について積極姿勢を示されました。社会保障関連法案の結論も先送りする可能性が生じてくるかと思いますが、今後特別委員会での税法の進展も含めて国会審議への影響はどのようにお考えでしょうか。 |
| 答) | 先送りじゃありません。1つの知恵だと思います。双方の考え方が違う場合は国会の中で長く協議会を設けてコンセンサスを得ていくということはやってまいりました。国会の中でも、例えば子ども手当と児童手当の本当にかけ離れた、接点がないとまで言われた問題も、国民の側に立ってどうするかということを考えた時に、最終的には中学生まで幅を広げて名前は児童手当と、そういう点では着地点を見出すことが出来たわけです。年金の問題というのは、現状の改善からよりよき方向へという考え方と、ゴールを一元化を目指してそこに向けてという考え方と、アプローチの仕方は違いますけれども、国民の皆さんへの年金の安心、安全、安定を提供するという意味では与野党ともそんなにかけ離れたものではないとは思いますが、ただこの1〜2週間でその問題について例えば合意を得るというのはなかなか難しいというのが現状だと思いますよね。そういう時どうするかと言えば、やはり自民党側から提案をいただいたものというのは1つの知恵だと思っておりますので、あとは党と党の間でご議論いただければと思っております。特に今回出している法案とはまた関係ないといいますか、関係法案でないものですね。年金の問題というのは要するに、一元化の法案はかかっていますけれども、将来どうしていくかということについては今回の委員会のテーマにはなっていますけれども法案の採決事案ではないので、そういう点では協議会でしっかり議論をして、政権交代があっても揺らぎがないようにするという考え方に立てば、前原政調会長も日曜日のテレビか何かで仰っていましたけれども大いに議論を、それぞれの党の考え方を持ち寄ってやらせていただくというのもあっていいのではないかと思っています。 |
| 問) | 個人向け復興国債のことでお話をお伺いしたいんですけれども、今日貨幣のデザインのご紹介がありましたが、一番初めに復興国債として12月に売り上げた当初に比べて、売り上げが大分落ちているようにも見えます。売り上げが伸び悩んでいるように見えますが、その現状を今どのように捉えていらっしゃるのか、あとこの貨幣を発表された期待感、この2点についてお話を伺わせてください。 |
| 答) | 大体半年経ちましたから、当初と同じような売れ行きというわけにはいきませんけれども、しかし大体想定の範囲内で国民の皆さんにご理解いただいているのではないかと思っております。他の国債もそうですけれども、国債に対する信任をしっかり確保しながら、なおかつ復興債の場合は使う目的が限定されておりますので、目に見える形でこれが被災地の復興に充てられているわけですから、そういう意味では国民の皆さんになお一層ご理解を得ながら復興債の購入をこちらとしては働きかけていきたいと思いますし、国債全体に対しては信頼感というものを高めていくということが大事だと思っております。 |
| 問) | 先程お話があった人民元と円の直接交換に関して、現状で日中間の貿易取引の1%が人民元の決済になっていて、やはり中国の資本規制の緩和がなければ取引がなかなか広がらないのではないかとマーケットもちょっと引いた目で見ているんですけれども、この現状をどう見ているのかと、具体的に中国側といつ頃協議するという予定があるかどうか教えてください。 |
| 答) | これは卵が先かニワトリが先かということになるわけです。今まではドルを介してお互い決済をしていたわけですよね。これはやはり決済の手続上からいっても企業から見てもコストがかかるわけです。そういう点では直接取引というのは貿易高を考えれば当然あってしかるべきだと思います。もちろん人民元にしても円にしてもそれぞれの国から見た時の通貨の安定感や価値というものがもちろん毀損されないことが前提ですけれども、しかし今そういう点ではニーズはあります、貿易量を考えたら。そういう点では環境整備をどんどんしていけると思っております。それはなぜかというとお互いの実利にかなうということがあるからだと思うんです。ですから個々の障害がもし出てきたらば、随時当局同士で話し合いをしていくということになると思います。トップ同士ということであればG20でも、また私も中国からおいでになる財政関係の首脳とは出来るだけ、ロスカボスに行けばまた話し合いをしたいと思っています。 |
| (以上) | |
