安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年4月17日(火曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| IMFに対する資金貢献に関して私の方から発言をしたいと思います。ご存じのように欧州債務問題については、ユーロ圏の政策努力もあって昨年来の危機的な状況は脱しつつあるとはいえ決して楽観出来る状況だとは思っておりません。こうした中、ユーロ圏の一連の政策対応に続ける形でIMFの資金基盤強化についてもこれは重要なことであり、確実に危機の収束につなげていくためにも、私共としてはユーロ圏のみならずアジア各国、そして我が国自身のためにも重要であると考えております。こうした状況のもとで私共は、IMFの資金基盤強化に関する早期の合意成立に貢献をすべきであると判断し、我が国自身の貢献の検討を行うとともに、IMF及び関係国との意見交換を行ってまいりました。ご存じのように総理もメルケル独首相、それからキャメロン英首相ともお話をしていただきましたし、私自身も再三IMFのラガルド専務理事や中国の王岐山副総理、そのほかの各国の閣僚級の皆様とも意見交換を重ねてまいりました。こうした調整を踏まえて我が国としては、来るG20とIMFCの合同セッションでIMFに対する600億ドルの資金協力の表明を行う方針であります。具体的には、外為特会の保有資産をIMFの要請に応じて600億ドルまでIMFに貸し付ける融資枠を設定することになります。本日の我が国の表明がIMF資金基盤強化について早期の合意に向けた流れを加速させることを期待しております。我が国の貢献は他のG20、IMF加盟国との協調の中で行われるものであり、今後主要な国からの貢献表明が出そろった段階で、IMFとの間で具体的な融資枠設定の手続を進めていきたいと思っております。なおこの件については、先程総理官邸に伺いまして総理からもご了解をいただいております。 次に、ぐっと違う話になりますけれども、地方自治法施行60周年記念貨幣のうち平成24年度後半に発行予定の栃木県及び大分県、兵庫県の貨幣について図柄を決定いたしました。是非ニュースにしていただきたいと思います。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | IMFの資金基盤強化についてですが、ワシントンであるG20での総額合意には厳しい見方もありますが、今回日本が率先してこういう発表をして、G20での合意というのが可能だと大臣お考えですか。 |
| 答) | やはり早期の合意に向けた流れを作るのには私達の国の態度表明が重要であるという判断に至りました。多分私共がこうした表明をすることで、全ての国がG20までの間に資金拠出の表明をすることは難しいと思います。しかし私共がこうした貢献を表明することで、多分相当数の国々がこれに合わせてそれぞれに拠出を表明してくれるということは間違いないのではないかと思います。そういうことを考えますと、IMFにとっても非常にこれは大きなきっかけとなって、流れを加速させるという点では重要なことではないかなと思っております。またヨーロッパ自身の努力が今のままで十分だとは私も全く思っておりませんし、さらなるファイアーウォールの強化については強く申し上げなければなりませんが、世界経済の中でIMFの資金基盤強化ということは、世界からも強く求められていることであることは事実なので、そうした点ではこのタイミングで私達がリーダーシップをとって関係国と色々調整をしましたけれども、現時点で私達の国とプラス相当数の国がまず手を挙げると。これはファーストトラックになるかもしれませんが、それに合わせて次の段階でまたこれに呼応して資金基盤強化に参加してもらえば、多少の時期は、すんなりワシントンでということではないかもしれないけれども、ある一定の期間の中で大きなまとまりがスキームとしてIMFに出来るということは十分可能だと私は思っておりますので、そうしたことも総合的に勘案して今回の決断に至りました。 |
| 問) | 今回大臣、中国との共同歩調をアピールされていましたが、昨日の王岐山副総理との電話会談を含め、今回日本の立場は既に中国に伝えて、中国からどのような反応があったんでしょうか。 |
| 答) | 多岐にわたって副総理とは意見交換をさせていただきました。中国側がどういう考えかというのは中国側に取材していただくしかありませんけれども、私共の立場も相当説明をさせていただきましたし、IMFに関しては。中国側の考え方というのも私なりには十分理解出来ております。ですから大きな流れとして何か全く違う方向を向いているということでは私はないと思っておりますし、副総理のご認識も多分同じだと思います。問題はIMFの現状に対する改革をどういうふうにしていくか、またヨーロッパに対して具体的に何を求めていくのか等々について、100%合意して同じタイミングで出せればいいんですけれども、多少時期がずれても同じ方向で認識は確認は出来ましたし、日本の行動についても十分理解をいただいていると思っておりますので、そうした点での齟齬はないと思っております。 |
| 問) | IMFですけれども、日本は出資率第2位なわけで、アメリカは今回出さないということはかなり明確にしている中で、今回の600億ドルという額は恐らくヨーロッパ圏外からだと最大というようなご認識でしょうか。 |
| 答) | 飛び抜けて最大だと思います。ただ世界経済の中でヨーロッパの経済にある意味で立ち直ってもらわないといけないし、反射的に今立ち直りつつある我が国経済もヨーロッパの状況の中で一進一退を繰り返しているようなところも多少あります。そういう意味では私達にとっても貴重なお金でありますから、これを出すことによって私はヨーロッパに対してなお今まで以上に言うべきことはしっかり言わせてもらうと。そのためにも我々の国としての貢献というものは早めに表明をさせていただくということを決断したわけであります。 |
| 問) | 当然アメリカと事前に調整されていると思いますが、今回アメリカは出さないと言っている中でアメリカ側からはどういう反応があって、どういう意見のすり合わせがあったんでしょうか。 |
| 答) | 毎日のように電話で話をしていますけれども、アメリカは我々の国のこういう行動は十分理解をしているし、ネガティブな反応はないと思います。アメリカはアメリカの考え方もありますから。ただ今後、欧州のファイアーウォールを更に充実して欲しいということについては、アメリカも日本も同じ行動をとっていくことになると思うし、発言をしていくと思います。日本がこうした行動をするということは、やはり今のタイミングで今の世界経済の状況の中で欧州の危機について、スペインの問題等がまさに典型ですけれども、一進一退を繰り返していると私ちょっと言いましたけれども、より世界の市場に対して安心感を持ってもらうための1つのタイミングというのはあるわけで、私はメキシコに行っていた時からワシントンでの会議は、4月は重要だということはずっと皆さんにも言ってきたわけですね。それは私の政治家としての勘でもあるし、今までの国際会議の中での流れからいっても、そこはラガルド専務理事と私の間での認識は一致しているんです。ただ闇雲に、ヨーロッパが今までやってきたことは全て十分だから、これに基づいてお金を出すのではないんです。ヨーロッパはもっと努力をしなければなりません。しかし一方でIMFが何ら貢献をしないままに合意をしないままに、例えばメキシコで行われる夏以降まで、支援策をじゃあ引き延ばせるかと言えば、私はなかなかそれはそうはいかないだろうと。そういう意味ではIMFを使ってヨーロッパ、ユーロ圏以外の国々の貢献をより明確にすることで、なおユーロ圏の責任というものを逆に明確にさせていただいて努力を求めるべきだと、私はそう判断いたしました。なお、我々がこうした表明をすることで多分、国の数はちょっと申し上げられませんが、かなりの国が額は別にして私達と呼応して表明はしていただけると確信しております。 |
| 問) | ヨーロッパに対して更なる努力を求めていくと。アメリカも歩調も合わせるというお話でしたけれども、今度のG7あるいはG20の中で、そういった具体的な行動あるいは期限、金額、具体案みたいなものを求めていくことになるのか、それともどのようなことをお考えなのかというのが1つと、今十分でないというお考え、現状をどのようにご覧になっているかもう1点お聞かせください。 |
| 答) | 私としては、先日申し上げたとおり関係国と相当事前にやりますよということは宣言をしてかなりの国とやりました、率直に言って。ですからラガルドさんからは相当感謝はされておりますけれども、問題なのはワシントンに行くまでの間にどれぐらいのことが出来るかということが問題なんですよね。ワシントンでそのことを私は、これまでの努力と、こうした600億ドルの支援と、それにファーストトラックと言いましたけれども、ついてきてくれる国々のことを踏まえて全体会合の中で意見は申し上げたいと思っています。その中で申し上げたいのは、やはりスペインが非常にくすぶっていて、市場や皆さんの紙面を見てもヨーロッパに対する完全な安定感を取り戻してはいないというふうな考え方というのは逆に言えば、皮肉だけれども世界の中でコンセンサスを得ていると思うんですよ。そのことを前提にしてやはり我々も欧州の危機に対して国民の、納税者に対しては、これだけの額を提供するわけですから責任も伴うわけです。一方、当事者はそれを重く受け止めていただかなければならないということだと思うんですね。何も出さないで、ただ意見だけ言っていても彼らも多分私共の国の考え方に耳を傾けない可能性もあるわけです。しかし我々は今こうして決断をして600億ドルという巨額の資金を出すわけですから、それに応じた発言は、私はしっかりさせてもらいますよと。それは別にG20やG7の中だけでないです。電話でも意見があればフランスにもアメリカにも物ははっきり言わせてもらうと、そういうポジションをしっかり我々は確立して、更なる努力というものをそれぞれの国に求めるというスタンスです。 |
| 問) | ファーストトラックというお話がありましたけれども、全体何カ国かとかそこまで言えないにしろ、これは新興国主要国含めて大体どれぐらいのイメージの国がファーストトラックに乗る、発表するイメージなのか、同時にその全体額として恐らく頭の中にあると思いますけれども、それは大体4,000億ドルぐらい、日本が600億ドルであれば、ほか色々足し合わせていけば一定の水準は見えてくるわけですけれども、それは4,000億ドルぐらいになるという理解でいいんでしょうか。 |
| 答) | それはIMFに聞いていただかないと分からないけれども、少なくとも例えば私共がこれを言うことでヨーロッパの非ユーロ圏の国々とか表明する国々は出てきてくれると私は思いますし、そのための加速をさせると言っているので、何カ国とは申し上げられませんけれども、かなり期待は出来ると思います。それが1つずつが積み上がっていけばG20までの間、またそこからちょっと先ぐらいまでの間には今あなたが言ったような額まで、あと残り幾らになるとか足りないとか出てくると思うんですよ。それはあと2〜3日のうちに分かりますから。その中で今度はセカンドトラックの中心として、例えばBRICSの国々なんかがそれを見て判断していただければ、おおむねIMFや私共が想定しているところぐらいまでは行くということを念頭に私も決断はしています。額は申し上げられないけれども。そういうことをまずやった上で安心感を世界経済の中で持ってもらって、あとはヨーロッパの皆さん、ここまで我々努力したので次はやはり頑張っていただくことになりますよということだと思うんです。それにしても日本がリーダーシップをとってやるという明確な意思はここで表せたし、私はそういう点では日本の責任というものを国際社会の中でしっかりここは示した方がいいと判断をしましたので先陣を切ってやらせていただきます。 |
| 問) | 石原都知事が尖閣諸島を東京都が購入するということを発表したんですけれども、日本は尖閣諸島については領土問題は存在しないという立場なんですが少なくとも中国は領土権を主張していて対立しているわけで、ある意味で自治体が税金で意見が対立している領土、島を購入するということについての是非についてお考えをお聞かせください。 |
| 答) | 今初めて聞いたけれども、自治体が、国内の誰が持っていようと国内における土地を自治体であろうと個人であろうと売買するのは自由ですから、そのことをもって何か私の立場で発言することはありません。 |
| 問) | そのことで石原さんが、本来なら尖閣諸島を国が買い上げるべきだと言っているんですけれども、このことはどう思われますか。 |
| 答) | ちょっと本人のコメントを聞いていないから。 |
| (以上) | |
