安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年4月10日(火曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 昨日、自民党が政権公約の原案を発表しましたが、その中に消費税について当面10%と明記してあります。このことをどう評価されますでしょうか。 |
| 答) | どなたが政権をとっても、消費税の10%は避けて通れないということだと思います。そういう点では自民党の皆さんもアプローチの仕方では色々な意見があるかもしれませんけれども、やはり消費税について早期に10%に上げるということについては私共とほぼ同じ考えであると思いますので、国会の論戦、政党間での協議を通してコンセンサスを得られるきっかけに出来ればと思っております。選挙の公約としてそうしたものを掲げたということについては高く評価したいと思います。 |
| 問) | その一方で昨日、党首会談については自公は拒否しまして、今後の協議については自民党の中で年金の交付国債に加えて最低保障年金や後期高齢者の廃止の取下げなどを求める声もありますが、こうしたことに対しても柔軟に対応していくべきだというお考えですか。 |
| 答) | 政党間の協議ですから。政府提案としては我々はベストだと思っていますけれども、与野党での協議というのはこれまでも郵政、それから昨年で言えば子ども手当から児童手当、私も党の幹部としてそれをずっとやってきましたから、ある時点からは、やはり国会に提出をした以上はご審議をしていただいた上でどこかの時点ではそういう話し合いをして修正合意にいくのか、そこは私共としても注目をしております。ただ今のままいけばなかなか特例公債法も含めて参議院での打開の道は開けないので、そこは党にもう一段努力をしていただければありがたいと思っています。 |
| 問) | そういう話は、マニフェストの中で盛り込まれています最低保障年金とか骨格に当たる部分の修正にも、場合によっては応じるべきだというお考えですか。 |
| 答) | それは法案をまだ出していないでしょう。国会での審議と別じゃないですか。 |
| 問) | 対野党ではなく党内で言うと、小沢元代表は消費税法案について明確な反対を表明されています。一方で自民党の石原幹事長は小沢氏との決別が協議の前提というような話もされていますけれども、小沢氏について大臣どのようにお考えになりますか。 |
| 答) | 党内議論をした上でしっかり結論を出して、残念ながら副大臣等の辞任もありましたけれども、正規の手続を踏んできたわけですから、民主党におられる以上これに従っていただかないといけないと思います。 |
| 問) | 先週大臣が仰っていましたけれども、例の交付国債と特例公債の辺りのつなぎにするかどうかという議論で、この間大臣、民主党側も自民党側もゴールは一緒だという話をされていて、7日に前原政調会長、岡田副総理、同じ方向性のことを仰っていますが、現時点で今後そういった協議を進めていった方が消費税法案の成立にもいい影響が、与野党協議につながるものというふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | 野党の皆さんがどう考えるかに尽きますね。結局、法案を通す時には参議院での過半数が必要ですから。私が申し上げているのは、交付国債はベストだと思います。ただ今の状況で言えば参議院では多分否決される可能性は高い。特例公債法も今のままいけば、参議院では出してこいと随分批判をいただきましたけれども、じゃあ出して賛成していただけるのかといえば、党の方針としては衆議院段階で反対すると仰っているわけだから出せないと。私としてはこれを否決した時の財政的な、また国際的な影響ははかり知れないと思っているので、賛成をしていただく環境作りをしたいと再三申し上げているんですから、全ては衆・参で賛成をしていただく道を探らなければならないんです。このまま通りもしないものをずっと持ちこたえて、これはすばらしいんだと言っても日本の政治は動かないから、そういう点では私共はいわばまな板の鯉なので、法案は作りましたし、与党の手続も終えましたし、国会にも出しました。ここからは前原政調会長や輿石幹事長にお願いすることは多いんだけれども、昨年私も国対委員長としてやりましたけれども3党間とかの幹部間でしっかり議論をしてコンセンサスを得ていただかないと政治は何も決められないということにもなりかねないので、そういうことも前提に、与野党で共有する価値があるわけでしょう、消費税のことについても。私はここで解説風に話したのは、別に何もその週末を示唆したわけではないんだけれども、結果的にそうなっているのはなぜかと言えば、つなぎ国債も消費税を上げることを前提にしなければ成り立たない話ですよね。単に赤字国債を積み上げろというふうな無責任な議論では自民党の皆さんもないわけですから、そういう点では党間、幹事長なり政調会長のレベルで話していただかなければならない大きなテーマになりつつあるのではないかという認識です。私共としてはそういう動きを、今は待たせていただくということになると思いますね。 |
| 問) | ただ一方でつなぎ国債に振り替えて、例えば国債発行が今の44兆円のものが47兆円近くになるとすると、国債マーケットに対してはこれまで44兆円ということをこの2年間やってきて、それとは違う形になって、また別のメッセージが伝わると思うんですが、その点についての懸念はないでしょうか。 |
| 答) | そうならないようにあらゆる知恵と工夫を使うということも出てくるんじゃないですか。だから私は交付国債というのは振り返って議論していただければ、案外とそう言われるほど悪くはないんじゃないですかと言っているんです。だから政治的に何か、やはり与野党が対立すればどうしたってボルテージが上がりますから。また皆さんに取り上げてもらうには、非常に分かりやすい言葉で粉飾的手法とかという言葉を使えば、皆さんも書きやすいんだろうから。しかし現実に今、国債の市中に対する発行の額をこれ以上増やせるのかという議論はもう一方であるわけですよね。そういうことを色々勘案すれば、私はもう1回交付国債を考えていただくのにもいいチャンスではないかなと。それでも議会が7割、8割のコンセンサスを立法府として得て何らかの結論が出れば、それは行政府としては尊重しないといけないし、しかしそのためには財政再建に対する道筋もしっかり示さないといけないということですよ。ただ先程から言っているように、単に国債に振り替えろとか、そういうことには我々はやはりなかなか賛成は出来ませんと。ただ早急に消費税というもので代替措置はやるけれども、その上がるまでの間どうするかということについてコンセンサスの得られるような道があるかどうか政党間で協議をするのであれば、それは見守らないといけないということです。ですから、タガの外れた協議は駄目だと、それはなかなか受け入れられませんよということです。ですからご指摘の話で言えば、そのゾーンというのは決まっているわけです。財政的に市場から無責任だと言われないような解決の仕方というのがあれば、当然その合意が出来るゾーンというのは決まっていると思うんですが、自民党の皆さんもそこはよくご存じだと思いますので、知恵の出し合いをしていただければいいのではないかと思います。 |
| 問) | 先週末の岡田副総理の会見の際に、今の経済状況が続いた場合に増税が出来るかという質問に対して、岡田さんはノーコメントという答えを繰り返して、安住大臣が2月の国会で仰っていた今の状況なら出来るという認識について支持するのかという問いに対してもノーコメントと仰っていて、若干閣内でその点意識にずれがあるのかなと思うんですが、今の経済状況が続いた場合に増税は出来るんでしょうか。 |
| 答) | 2月の時点で私の答えというのは、仮定をちゃんと置いているんですよ。その時の大綱で決まったことを前提にすれば当然今の段階だって上げることは出来ます。著しい経済の変動がなければ上げるという話だったわけですから。今回それに対して1項目と2項目に分けて政府の努力目標を掲げたわけでしょう。それに向けて、いわばデフレ脱却、成長2%、3%という数字を挙げて、それを目標にして好転を図ってやりましょうという話ですから、これは前提条件ではないけれども努力目標を置いたという意味の重さということを考えてノーコメントと言っているだけですから、他意はないと思います。 |
| 問) | 昨日今日と日銀の金融決定会合があると思うんですけれども、消費税増税を閣議決定した後の日銀金融決定会合だと思います。野田総理は日銀との緊密な連携と仰っておりますけれども、日銀に対して何か示唆するようなものというのは先日の1%のメドということを言ったことで円高は随分76〜78円ぐらいから80円前半に戻りました。何かそういう、より緊密な処方箋として何か考えていることはありますでしょうか。 |
| 答) | それは日本銀行と財務省というのは、皆さん想像する以上に色々な意味であらゆる立場でレベルで本当に連日議論はしていますので、今とにかく昨日今日会議をやっていますので、その推移を見守りたいと思います。あえて言うと、私の見通しですけれども4月は今年1年を占う中で、いわば日本経済を本当に占う月になるのではないかと自分では思っています。復興も本格化しますし、そういう点ではそれぞれの指標、統計、また各業種等を見ても非常に上向きな流れというのは出てきているのではないかと。業種によっては非常に底堅い部分もあるのではないかと思いますので、これが諸外国での様々な、多少今調整期間に入っていて不安材料も出てきたというふうな見方もあるかもしれません。そういう中で4月の新年度に入って予算も通りましたので、これからこの上向きな経済を更に、我々の財政面で言えば後押しをしていくような、現実にお金も動いていくので、ここで日本の経済の今年の土台をしっかり作って、更に飛躍をしていかなければならない重要な月であるというふうに思っています。日銀もそういう点ではG20等もありますので、注意深くそこは見ながら適時適切に対応してくれると思います。 |
| 問) | 消費税増税ということなんですけれども、税率を上げて税収が増える見通しというのはあるんでしょうか。 |
| 答) | ありますよ。過去の統計からいってもそうですから。要するに社会保障に充てる財源で消費税というのは、非常に景気の波に影響されない安定感があるから言っているのであって、ここで国会の論戦をするつもりはないけれども、そういう意味では経緯経過で税収というのはそれでずっと下がり続けているというのは、それは法人税や所得税を減税して地方にも税源移譲しているんだから国税分が減るのは当たり前の話で、それはあまり消費税を上げたから全体の収入というか、国の収入が落ちたという議論は当たらないということは、再三国会で答弁しましたから、議事録を是非読んでいただきたいと思います。 |
| 問) | 今、世界経済についてちょっと調整に入っているというご認識がありましたけれども、先週アメリカの雇用統計が出てきて少しアメリカ経済もよくないんじゃないかという感じが広がっていて、そういった世界経済について全般的にどうご覧になっているのか、それと同時に1カ月ぶりに円が高値を付けて円高傾向が少し進んでいますけれども、今の水準についてどうお考えですか。 |
| 答) | 一喜一憂しないということですね。アメリカにはいい統計もあるし、雇用の面で統計が少し悪かったといってオーバーな反応をしているというのもあるだろうけれども、それは市場の話であって、問題は確実に金融緩和等を実施して、やはりアメリカの場合であれば消費の動向等が、雇用もそうですけど、年末年始のあの好調さをベースに考えれば予想より落ちたという話でしょうけれども、しかし今までと違う上向きな状況というのは色々な意味で何となく感じますから、そう悲観するほどでもないのではないかと思いますけれども、日々市場で参加している方々と私共の見方にはちょっとずれがあるのではないかなと思います。私共も日本の国内においては先程申し上げたように本格的な予算執行も始まりますから、そういう意味では公共部門での投資というのはこれまでにない以上出てきますので、必ず経済の押し上げ効果にもなるし、日本経済にとって悪い材料は、それは多少原油等ありますけれども、全体としては昨年以上にいい状況でこれからも推移するのではないかと思います。 |
| 問) | 円高の水準については。 |
| 答) | 為替についても今の段階で何かコメントするということはありません。日々の変動幅が多少大きいなという感じはしますけれども、これももうちょっと様子を見ないとと思います。 |
| (以上) | |
