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安住財務大臣記者会見の概要(平成24年4月5日(木曜日))

 
 
【冒頭発言】
 先程、平成24年度予算が成立いたしました。多くの方々のご努力、心から感謝を申し上げたいと思います。平成24年度予算は公務部門を中心に徹底して無駄を排除しつつ、我が国経済社会の再生に資する施策に重点化を行った予算であります。東日本大震災復興特別会計を新設いたしまして必要な予算を計上しており、今後とも東日本大震災からの復興に全力で取り組んでまいりたいと思っております。
 1月24日に国会が始まってから今日まで、第4次補正予算、暫定予算、そして今回本予算と、財務省も私もフル回転でやってまいりましたが、何とか本予算の成立にたどり着くことが出来ました。回復基調にあります日本経済を後押しし、地域の暮らし、国民の皆さん、またそれを支えるそれぞれの自治体の皆さんに対して速やかな予算執行を行うことで、国民生活の安定・安心を今年度も図ってまいりたいと思っております。なお、この予算の執行については、十分無駄の排除をしながら予算の執行を決めましたので、執行に関しては各省には十分国民の皆さんの目というものを十分気にしながら、無駄な予算の執行をしないように私共の方からも引き続き働きかけをしていきたいと思っております。
 国会は後半戦に入ります。これから特例公債法、そして消費税法案、更に特別会計法の改正案と、財務省にとりましても、また日本の財政全体にとりましても社会保障全体にとりましても非常に重要な法案が立て続けにありますので、気を引き締めて、後半の国会で何とか与野党のご理解を得ながらこれらの法案の成立に全力を尽くしてまいりたいと思っております。
【質疑応答】
問)  今回の予算は、暫定予算を経て14年ぶりに新年度にずれ込んだという事態になりました。それとご指摘ありましたが、特例公債法などの予算関連法案が成立していない中での成立だったということへの受け止めをまずお聞かせください。
答)  出来れば年度内成立を図りたいと思いまして衆議院・参議院それぞれ与党も全力で誠心誠意、審議促進に協力はいただきましたけれども、なかなか残念ながら年度内の成立を図れなかったことは大変残念なことでございました。しかし暫定予算の成立に向けては、衆・参それぞれ与野党で1日で成立を図っていただきましたし、14年ぶりに暫定予算を組んだことは残念でございましたけれども、実質的に自治体を含め本日をもって財政法30条2項によって暫定予算は失効いたしますから、実質的には5日間の暫定予算ということで国民生活に支障を来すことはなかったと思っております。今日をもってそういうことで本予算に切り替わるわけでございますので、この予算の速やかな執行を図っていただいて、国民生活の安定を、是非この予算がそれに役立ててもらうようにしたいと思います。
 特例公債法につきましては、去年に引き続き残念ながら衆議院段階で自民党・公明党に賛成をしていただく環境を作ることが出来なかったことについては遺憾に思っております。今後与党とも十分相談をしながら、目下行われている3党の政策実務者の協議において、例えば高校の無償化、これに対する措置をどうしていくのか、また農業の戸別所得補償問題、これらの問題について合意を得られるようにしながらコンセンサスを作っていくことが大事だと思っております。そういう延長線上にやはり特例公債法の成立というものは見えてくるのではないかと思います。色々参議院の側からご批判もいただきました。これも真摯に受け止めなければいけません。歳出・歳入一体で送るべきだという、そういう原則論は十分私共も理解はしておりますが、やはり特例公債法を否決された時の影響の大きさを考慮すれば、やはり賛成をしていただく環境をいま一段、私共も与党も頑張って環境作りをしなければならないのではないかと思っておりますので、引き続き政策合意に向けて努力をしていきたいと思っております。
問)  年金の交付国債についてもずっと野党から批判が続いていますが、それについてはどのように対応されていくのでしょうか。
答)  これから舞台を厚労委員会に移すことになると思います。そういう中で、今回予算委員会で様々なご批判もいただきました。ただ一方で自民党も批判だけでなくて建設的な提案もしていただいております。今の段階でそうしたことで言えば合意には至っておりませんけれども、将来この国庫負担2分の1分についての消費税での負担、恒久財源の確保、このことについては自民党も我々も同じ考えだと思います。そのアプローチの仕方として我々は今回交付国債を提案しましたが、自民党はつなぎ国債による提案をしていただいております。予算が上がりましたので、今後こうした点を勘案しながらそれぞれ法案審議の中で話し合っていただくなり、政調会長間での協議をするなりして、私はそういう点ではゴールは見えて、お互い同じゴールを言っているわけですから、十分話し合いをしながらコンセンサスを得て、国民年金の安定をやはり確保するための話し合いを是非していただければ、道は開けてくるのではないかと。私としては引き続き交付国債というものの重要性は訴えさせていただき、ご理解をいただく努力もしていきたいと思っております。
問)  今の話ですと、つなぎ国債ということは事実上赤字国債だと思うんですけれども、そうなると交付国債を取り下げて赤字国債で賄うという可能性があるということでしょうか。
答)  今の段階ではございません。ただそういう提案をずっと自民党はしてきたわけですね、国会の予算審議の中で。他の党と違って、交付国債が駄目だという党はたくさんありましたけれども、それに代わる提案をしていただいているのは自民党だということを私は申し上げています。そういう意味では責任を持って2分の1の国民年金の消費税分を充てていくという考え方は一致しているわけですから、アプローチの仕方でそれは今のところは隔たりはありますけれども、様々な話し合いを是非それはさせていただければいいのではないかと思います。
問)  今のご発言ですと若干含みがあるようにも感じるんですが、仮に赤字国債になると中期財政フレームとの絡みはどのように考えることになるんでしょうか。
答)  私共の考え方にご理解をいただく可能性も十分あると思いますから、それはこれから、予算委員会が終わりましたから、所管する委員会で十分そういうご議論をしていただければと思います。
問)  特例公債法の関係で今回、現時点で成立していないということで前年度と同じように特会の繰り入れを遅らせるなり何なりの措置は取られるんでしょうか。
答)  明日の閣議でその点も含めて発言をさせていただきますので、これについては明日、今のご指摘のことについては閣議後の会見で私の方からご報告をしたいと思います。
問)  今の点でこれから議論ということですけれども、もしつなぎ国債で、今のご発言はつなぎ国債についても柔軟に対応するというか、議論していくということだと思いますが、その場合、国債44兆円と言ってやってきたわけですけれども、もしそれが増えることになった場合にマーケットからの見方等色々あると思うんですが、今の大臣のご発言自体マーケットから見ると赤字国債が増えるのかもしれないなというふうにも受け止められると思いますけれども、その点はいかがですか。
答)  先走りして無理にニュースを作らないようにしてもらえばいいと思いますけれども、自民党はそういう提案をしていらっしゃると言っているんです。私共は交付国債の方が中期財政フレームにも適っていると。こういう提案はそれぞれ委員会の中で今後、鋭意それぞれの良さを議論をしながらコンセンサスが得られればいいと思います。それは国会でこの2カ月間、これに対する賛否はそれぞれあったわけですね。しかしもう一度考えていただければ、交付国債のアプローチの仕方はそんなに言われるほど悪いアプローチでないと私は思っていますので、是非我々の交付国債の考え方というものももう1回、自民党の側にもご説明させていただいてご理解が得られればありがたいと思っております。
問)  ただ野党側の提案についても一種、普通に見ても交付国債として別枠になっていて、一種飛ばしのようにも見えるわけですけれども、そういった批判についてはどういうふうにお答えになりますか。今普通に皆さんが見た時になぜこの部分は外枠なんだろうというふうには、予算書というか、簡単な図を見たら疑問を持つのが普通だと思うんですけれども、そこは説明責任という上で問題はないんでしょうか。
答)  2カ月間国会で説明してまいりました、毎日毎日。ご覧いただいていれば分かると思います。
問)  これ以上説明する必要はないということでしょうか。
答)  2カ月間国会で説明をしてまいりました。これからこの法案を出して所管委員会で審議をしていただきますから、そこでまた十分説明をしたいと思います。
問)  財務省として問題がないという認識には変わりないということですね。
答)  提案させていただいていて、決してそんなにこの交付国債のあり方というか、使い方というのは、昨年東電の賠償でこれ使いましたけれども、粉飾などという言葉は私は当たらないと思います。最初からこれは消費税をもともと、自公政権下でもここの部分については1%分賄うということで時の内閣、時の厚労大臣それぞれご提案いただいていますから、私共としてはそれに適ったスキームだと思っているんです。ただそれに対して国会の中で、この2カ月間様々な意見が寄せられたのはご存じのとおりでございますので、これからこれを本格的に法案審議の舞台へ入りますので、私が申し上げているのは、ほかの党と違って自民党はつなぎ国債に対して我々は簡単にすぐに、はい分かりましたとはとても言える立場じゃないんです。しかしほかの野党と違ってそういう具体の提案をしてきてくれているということは、これは政治の世界で重い話なんですよ、やっぱり。そこを私は今申し上げているんです。テーブルにちゃんと載せて、十分真摯な議論をお互いすれば私はいいと思いますね。
問)  大分仮定の話になってしまうんですが、消費増税法案が成立した場合、交付国債をいわゆるつなぎ国債で予算に計上する形でということは頭の中におありということなんでしょうか。
答)  消費税法案が通るか通らないかはこれとはまた別の話だと、別の話というのは政治的な意味でね。例えば今何となく推測すると取引でこれをというふうに思っていらっしゃるのであれば、それは違います。
問)  財源が確保出来るという、蓋然性が高まるという意味も含まった質問です。
答)  消費税法案が通ればなお更、交付国債の方が、穴が開いた期間分は分かりやすいと私共は思っているんです。そのことは自民党や公明党を含めて野党の皆さんにもう1回説明をさせていただきたいと思っております。
問)  予算編成の方の特例公債法案を通すことも含めての話で、今日も予算委員会で大分ばらまき予算等の批判があったと思うんですが、特例公債法案を通す相談の中で予算の今後の、今日通った予算の組替えとか、そういうことはあり得るのかどうか教えていただけますでしょうか。
答)  組替えは、もう成立しましたからね。過去の例を見てもそういう例は全くないわけだけれども、自民党の組替え動議を見ていると、額で言うと1兆円ぐらいの差なんですね。それが大きいか小さいかというのはあるんですけれども、そんなに隔たりがあるとは私は思わないんです。ですからそれは政調会長間で、今私が申し上げたような、例えば高校の無償化をどうするか、論点が大体整理ついてきているような感じもしますね。それから農業者の戸別所得補償のいわば補償のあり方については、自民党は規模拡大を含めてということも提案していると聞いています。そういうものが実際合意をして、これが予算に反映してくるとなれば、それは我々としても考えなきゃいけない部分が出てくると思うんですね。ただまだそこまで至っていませんから、そういうことを一連の、これからは、後半戦に入ったら個々の法案の、また個々の政策の議論というのが十分いわば与野党間でなされた中で予算措置というものが今のままとは違う形になることは、それはあり得ると思います。
問)  先程からずっと入りの方の話でしたけれども、出の方の話で、大臣冒頭のご発言で無駄を極力排しというお話がありましたけれども、一方で復興費も含めると公共事業6.6%の増になっていて、特にあまり関係ないと思われるような圏央道とか整備新幹線とか、そういったものがたくさん乗っかっていて、普通に見ると入りの方は来年度以降ですけれども消費税をお願いしていると。一方で出の方でたがが緩んでしまっていて、どんどん公共事業をばらまきしているという批判は根強くあるわけですけれども、そういった批判についてはどうお答えになりますか。
答)  必要な公共事業は全然そんなばらまきだとは思いません。八ッ場にしても、私は再三言っていますけれどもそのまますんなり執行するのではなくて、官房長官がお示しになった2つをきちっとクリアしてもらわなきゃ駄目ですよと私は言っているわけですから、それはそういう形になっていますから、決してすんなりと執行するという話ではありません。債務負担行為もしていませんから。そういうことを守ってもらうということですね。新幹線についても賛否はあると思いますよ、賛否は。国交省に申し上げているのは、きちっと着工区間における5条件のクリアを国民の皆さんに説明してほしいということです。外環も無駄な公共事業だと言う人はいますけれども、外環については今の東京のあの欠落した部分をつなぐことが社会資本整備の投資の中で有効だという意見もありますから、それは決してばらまきだとは私は思いません。全体の総額のキャップは相当絞っていますからね、7兆円台だったものを4兆6,000ぐらいまで落としているわけだから。ただどうしたってこれ東日本大震災部分というのは公共なんですよね。どうしても道路とか河川、また港湾の整備等になりますから、そういう意味ではコンクリートはどうしたって必要ですから、そこはですから復興会計で分けて、全国防災もそうですね、三連動地震があると言われている中で必要な例えば高地を含めて、例えば被害が相当大きいという話がこの間出てまいりましたから、そうしたことに対して機敏に対応することは決して無駄な公共事業ではないので、先程申し上げましたように1本1本予算措置について、国交省も重い説明責任が私はあると思いますから、我々もそれはチェックをさせていただいて、1本1本の公共の問題については必要性というものを認めてもらうような努力をしないといけないと思います。もちろん予算編成過程で十分やってきましたけれども、今後も厳しく査定はしていきます。
問)  その政府の予算をやっている予算当局からもそうですし、特に民主党からも出ていますけれども、今回消費税増税をやるに当たって一種アメの部分が必要だったからやっぱり公共事業を色々やらなきゃいけなかったと。民主党の議員からやってもらったというような話も結構聞こえてきていて、それ自体は増税ということを言いながら歳出が緩むという本末転倒の状態になっているという見方もあると思うんですけれども、そういったことはないでしょうか。
答)  全くないです。民主党にそんな旧建設省の族議員みたいな人はいませんから。大体そういう人とはもともと、今回反対反対と言っていた方じゃないですか。全然そういうことは、民主党というのは色々ご批判はありますけれども、何かそういう意味での圧力みたいなものは全く、私が財務大臣をやっていましてもほとんどありません。ですからそういう点では、いわゆる外的要因で予算を曲げたり、そういうことはほとんどありません。
問)  少し大きな視点で今回の消費増税をめぐって、この前の総理会見でも総理自身ももっと身を削る努力をこれからすると野田さんも仰っていましたけれども、今回日本の財政再建は増税の話が先行していて、他の先進国を見ると基本的にまずは歳出削減をかなり議論してから増税をどうするかという議論になっているわけですけれども、日本の場合は増税が先行していて、その他の歳出削減みたいな話にはつながっていないように思うんですけれども、今後そうした歳出の方で抜本的な改革をしていかれるお考えがあるのかどうか聞かせていただけないでしょうか。
答)  恒久財源3兆出したのは、16.8兆いかなかったから3.3兆円ちょっとでは全然駄目じゃないかという議論は国会で随分あったけれども、3兆円というのは皆さん大変な額ですから。農林省と経済産業省と環境省の1年分の予算を既にもう削っているんです。ですからそういう点ではよく予算を見ていただければ相当大きな部分では切り落としています。ワンショットの特会等の剰余金についても、この政権獲得後、平均で言えば7兆円規模のオーダーで削ってきていますから。そういう点ではそれは申し訳ないですけれども自公政権下ではなかったアプローチの仕方だと思いますよ。今後しかし色々ご批判はあるけれども新規採用、これを今までにないぐらい絞り込みました。本当に若い方々に対しては申し訳ない気持ちもありますが、しかし目下の財政状況を考えれば、それにやはり国民の皆さんからのいわばニーズということもあるでしょうから、本当に必要最小限のところまでやはり官の無駄というのはそぎ落としていかなきゃならない、そのためには今度の独法の改革も特会もそうです。もっと言えば早期退職制度を導入して、いわゆる長年お務めになっているような方々に対しても身を切るそういう改革もやっていく。そういうことを、それはだけど不断の努力なんですね。消費税を上げる前に何かとにかく手っとり早くやろうじゃなくて、これは本当に、前の与謝野大臣の言葉を例えれば、どんな時代でもローマ帝国以来やって、やり続けなければならないことなんですね。ただ非常に私としても、そこはそこでやりますけれども、一方で日本経済を下支えするのもこの予算なんですね。ですからそういう意味ではエコカー減税等もやりましたし、中小企業に対して円高に対する資金繰り等についても十分手当てはしておりますから、ある意味ではメリハリを効かせた予算になっていると思っておりますので、今後無駄の削減を更に徹底すると同時に、思い切って使うところは使って経済の活性化、そして日本経済の飛躍に私は資するようにしていきたいと思っております。
問)  国債とマーケットという質問に関連して2つお願いします。1つが新規に発行される国債を銀行など金融機関が数多く引き受けた結果、いったん売りが出ると売りが売りを呼んで金利が上昇するのではないかという懸念が一部であるようですが、そういった国債と金利についてどのように対応されていくのかというお考えをお聞きしたいのが1つと、もう1つが一部でヨーロッパの問題が終わったためか、日本売りを手がけるようなヘッジファンドが出ているというふうに声がありますが、そういった動きに対してどのように対応されるのか、以上2点お願いします。
答)  新規国債の発行については、発行する前からいわばそういう金融団に対しては昨年の暮れ、その前からですけれども、発行計画を十分示して、ある程度こちらとしても十分感触を得て市場に出していますから、その点で急に何か大きな変化を起こすとは思っておりません。もちろん株価が上がって多少80円台に為替がなってから、金利面で言うと10年物で1%前後にはなっておりますけれども、しかしこれはやはり上昇気流に乗った時のいわば許容する範囲内ですから、そういう意味では今回新規国債、仮に特例公債法が成立して、それが市中に回ったとしても、今ご懸念のようなことは私はないと思っております。
 ヨーロッパについては、昨日から今日にかけて多少スペインで色々な動きがあったということは報告を受けていますけれども、まだそういう意味では落ち着いたという段階よりはもう少しやっぱり様子を見ていかなければならないと。日本に対してはこれまで何度かそういうふうな外資の動きがあったというのはあるかもしれませんが、そういうことで何か我が国のそういう意味ではファンダメンタルズがおかしくなるとかそういうことは全く今までありませんでしたから、そうしたことについては私としては懸念はしておりません。
 

(以上)

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