安住財務大臣閣議後記者会見の概要(平成24年4月3日(火曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 4月7日、東京で中華人民共和国の謝旭人財政部長をお招きしまして第4回日中財務対話を開催することにいたしました。両国間の経済情勢や実務的な協議を鋭意進めたいと思っております。2月には私が王岐山副総理をお訪ねいたしましたけれども、引き続き謝部長においでをいただきまして有意義な日中の財務対話をしたいと思います。大変桜のちょうどいい時期ですので、今日の嵐で桜が落ちないと思いますけれども、日本のきれいな桜を見ていただければいいのではないかと思っております。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 消費税法案をめぐって政務党務の役職辞任の動きが広がっています。大臣、これまで増税なので色々な意見があっていいと仰っていましたが、閣議決定後にこうした動きが広がることをどう受け止めていらっしゃいますか。 |
| 答) | 党務といっても様々な立場、1期生の方も含めてなので、政府の側で申し上げれば、例えば税・社会保障一体改革の対話集会に直接お出になって説明なさっているような副大臣もおられましたから、そういう意味ではやはり職責を全うしていただかないといけないのではないかと思っております。そういう意味では引き続き慰留をして、政府・与党一体となってこの法案というのは大変難しい法案ですから、一体となって乗り切っていきたいと思います。 |
| 問) | 難しい法案で今後は国会で審議入りするわけですが、大臣としては今国会中にこの法案の成立が不可欠だとお考えか、それとも継続審議も視野に柔軟に対応するべきだというお考えか、どちらでしょうか。 |
| 答) | 継続なんていうことは全く考えておりません。我が国の財政状況を考えれば、ある意味では消費税を本当に上げない時のリスクの大きさというのも考えなきゃいけませんから、社会保障の充実は財政再建に大きくつながるし、今世界から我々の国は何を求められているのかということもこれからはやはり議論の中でしていかなければならないと思っております。これは責任政党として半世紀近く政権を取っていた自民党の皆さんが一番よく自覚なさっておられると思いますので、国会の中で是非そういうことも含めて審議をしていきながら、国民の皆さんに我が国の今の現状、社会福祉の充実もさることながら、財政の状況、世界の中での日本の経済というものの中で財政再建の問題というものはお訴えをさせていただきたいと思います。 |
| 問) | 昨夜、首相がドイツのメルケル首相と電話会談されて、IMFの資金増強について日本として具体的な検討を始めるというご発言がありました。どのように各国と調整されていくのか、ご所感をお聞かせください。 |
| 答) | 結論から言うと具体の話はショイブレ蔵相と私の方でもまた引き続き協議をさせていただきますが、メルケル首相からはこれまでの財相会談等を含めて、欧州での合意案件等が報告されたと聞いております。この間も申し上げましたけれども、一定の評価は私共もしています。また、EFSF債の購入についても我々も引き続き努力はしているわけですから、そうしたことを含めてワシントンの会議が近付いてきましたので、IMFに対する貢献をどうするかということについては関係国と具体的に話し合いをさせていただきながら、今のファイアーウォールの中でIMFとして具体的に何か出来るのか、それともまだヨーロッパの努力というものをもう一段求めるのかを含めて議論したいと思いますので、そうした点では何か決めたとかということではございません。ただ私としては、せっかく4月20日にワシントンで全員揃いますから、そこで何らかの進展を見た方が市場にとっても世界経済にとってもいいのであろうと思っておりますので、今の私共の国のポジション、立場を考えれば、私共が積極的に色々な意味で関係国との調整をしなければならない立場であろうと思っております。鋭意、様々な国の意見を聞かせていただきながら、私共の国の考えをまとめていきたいと思います。 |
| 問) | そうなると、7日に行われる日中財務大臣対話もIMFへの支援についてが大きなテーマになるということでよろしいんでしょうか。その日中財務大臣対話ではどこまで詰めるお考えなのかお聞かせください。 |
| 答) | もちろん謝部長とそういう意見交換は出るかもしれませんが、この財務対話は、むしろ日中間での王岐山副総理と私の会談を受けて、その後、円元のスワップ等始まりますし、国債の購入も始まりますので、実務的な話になると思います。むしろIMFとの調整というのは、各国の首脳レベル、財務相レベルでの調整が必要になってくるなと思います。 |
| 問) | 今のお話で、日本として積極的にIMFの貢献を各国と調整していきたいというお話でしたけれども、その場合、4月20日の前に日本のどの程度お金を貸せるかということも含めて表明して、その上で議論を引っ張っていこうというお考えでしょうか。その際にラガルドさんが言っている5,000億ドルの追加資金基盤の強化が必要であるという規模については今のところ妥当と思っていらっしゃいますか。 |
| 答) | 出資をするかしないかも含めて協議をしたいと思います。個別の国の名前は出しませんけれども、IMFに対する貢献について当然意見交換をしなければならない国は、ターゲットは決まっていますから、アメリカを含め関係国との話し合いの中で今の欧州の3月31日までに決まったスキームについてそれぞれの国がどういう評価をしているのかということをまず聞かせていただくということです。ラガルドさんの言っている話はあくまでも、いわばラガルドさんというよりもIMFとしての理想的な額を出していると思いますが、実際に出資をする国にとってそれが本当に現実的かどうかということについては、やはり出す側の立場というものもありますから、その額を基準にするということはございません。それぞれ、私達の国もそうですけれども、納税者に納得のいく額というものを考えていかなければならないから、現実に例えば4月20日の段階で出すお金というのはやはり積み上げていったものの提示ということが出てくるんじゃないかと思うんですね。積み上げていくには関係国がそれぞれどういうことをお考えになっておられるのか、それを是非我々としては聞かせていただくと。我々の国の立場というのはそういう意味では我々が打ち出すというのは非常に大きなインパクトがありますから、慎重に対応したいと思います。 |
| 問) | その絡みで、日本としては500億ドル、今後、例のNABが終われば戻ってくる計算ですけれども、そういった額が検討の対象になるのか、更に大きい額を、以前NABを創設した際には日本は1,000億ドル出して先鞭をつけてリーダーシップを発揮した過去があるので、その辺はイメージでいいですけれどもどんなふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | 結論から言うとそう前向きな話ばかりでないと思うんですよ。やはり今の額全体が、欧州のスキームやファイアーウォールが、冷静な分析が必要ですから、その中でアメリカも含めた意見交換をしたいと。今の欧州の3月31日までの結論に対しては、一定の評価は私共もしています。そういう中で資金増強という形になった時にどれぐらいの規模なのかということについては、我々が突出して何かをするという立場にないということを私は遠回しに言っているわけです。そこはやっぱり我々もそうだし、あえて言えば中国もそうだし、意見交換をしなければならない国々と現実的な対応をすると。今までは、あえて言えばIMFからのいわば一方的なリクエストをみんな聞いていた段階でしょう。これからは今の3月31日の段階での欧州の結論、一定の結論を得て、そこから具体的にじゃあ本当にこれでIMFに対して我々がどういう貢献をし得るのか、また貢献をする前に更にヨーロッパに対して努力を求めるのか、そうしたことを20日のワシントンでのG20までの間に詰める、実務的なことも含めて話し合いを始めなければならないという位置だというふうに認識してもらえばいいと思います。 |
| 問) | その5,000億ドルという額については各国間でも最近の欧州危機がある程度収束しているというような、この前モンティさんも言っていましたけれども、それもあって、そこまで要らないのではないかと。IMFの中にも再検討してもいいというような動きもあるかと聞いていますけれども、それは元々の額ほど今の段階ではファイアーウォールは必要ないというようなお考えでしょうか。 |
| 答) | 今のヨーロッパの事情を考えると、先般モンティ首相ともお話はさせていただきましたけれども、落ち着いてきていることは事実ですね。ECBの年末の支援策が非常に効いていますから、冷静になってきたとは思いますが、ただ一方でスペインの状況なんかは国債を見ていますと少し不安な点もありますから、そういうことも全体の状況を勘案しながらヨーロッパ以外の国々と話し合いを是非したいと思っています。彼ら自身がどう考えているのか。 |
| 問) | 昨日、五十嵐さんが会見の際に今の状況下で14年の増税が可能なのかという質問に対して基本的にはそういうことだというふうに仰っていたんですけれども、大臣も同じ考えでしょうか。 |
| 答) | デフレの脱却は必要だけれども、絶対にそれがいいとか悪いという議論はあまり重要でないと思うんですね。経済的な好転を目指すし、政府としてはデフレの脱却を目指すと言っているわけだから、そういう中で消費税引き上げのタイミングを探ると。もとより経済政策の運営に当たって政府は消費増税をして一気に日本経済が下降曲線をたどるような、そんな愚かなことをやるわけがないんだから、そういうことは全て総合的に勘案していいタイミングでこれは消費税を上げるということですから。ただ今年は復興需要、今多少経済の一服感が出てきていて、成長が見込める段階に入りつつあるのではないかと思いますので、そういう意味では内需の回復を含めて経済の好転というのは十分期待されると思います。 |
| 問) | 大臣が国会の中で何度か今の状況であれば増税出来ると仰っていて、そのこと自体が民主党内で議論になっていたわけですけれども、国会で仰っていた認識に今も変わりはないということですか。 |
| 答) | 変わらないし、法案の中身もその通りです。目指すべき目標とそれを書いてはいますけれども、これは前提条件ではないですということははっきりしていますので。ただそれはおろそかには出来ないということです。 |
| (以上) | |
