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五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成24年4月2日(月曜日))

 
 
【質疑応答】
問)  消費税関連法案に関して、閣議決定に際して、政務三役の中からは辞任するという意思を表明された方もいらっしゃいますけれども、この事態をどういうふうに受け止めていらっしゃるでしょうか。
答)  残念ですよね、それは。今、政府・与党挙げて大震災からの復興に当たっている最中でございますし、また、日本の財政は大変危機的な状況にあり、先の話を言うと鬼が笑うかもしれませんけれども、25年度予算編成を考えても、今、与党として責任を果たすためには大変厳しい状況にあると。どうしても歳入・歳出両面で財源を作り、また、財政健全化の方向を目指していかなければいけないという時期ですから、政府・与党一丸となって立ち向かうべき時だと思いますので、出来れば翻意をしていただきたいと思っております。
問)  今後、議論は国会の方に移るわけですけれども、どういう場がこの議論にふさわしいというふうに副大臣としてはお考えでしょうか。
答)  これは各党間の話ですから、党の方にお任せをしなければいけないわけですが、腹を割って、考えていることまたはその考えていることの背景を説明し合う、あるいは納得いくまでお互いに質問するということが必要ですから、やはり与野党協議という場を設けるべきだと思います。その場合、密室と批判する人がいますけれども、それは別に密室にしなければいいわけですいから、色々な方法があると思いますので、是非そういう協議の場を作っていただきたいと思っております。先輩に当たるヨーロッパの諸国を見ても、長い時間をかけて各政党が、それこそ大多数の一致を見て社会保障制度を作り上げてきた。そして、その負担との関係を整理してきているわけですから、日本もそうあるべきだと思います。
問)  その協議の場において、民主党の最低保障年金についてはどういうスタンスで臨むべきだというふうにお考えでしょうか。
答)  要するに、年金だけの世界で考えても立ち行かないので、だから一体改革なんですね。年金の支出、あるいは年金の財政を改善しても、生活保護にみんな流れていってしまうようだったら何もならないわけでしょう。ですから、いわゆる最低保障機能といいますか、それを強化しなければ低年金がなくならない。低額の年金しかもらえない人を出来るだけ少なくして、自分のお財布の中でやりくりをしていただく。みんな万歳をして生活保護に行ってしまうというようなことの方が社会的にはコストが高いと私は思いますので、そういう観点から考えるべきだと思います。そうすると、最低保障年金制度というのは、私は1つのあり得べき姿として当然提示されてくるべき話だと思います。どれが水準かというのは話し合いによりますし、負担も伴う話ですから問題ですけれども、年金による最低保障機能を高めよう、そして、生活保護に逃げていく人を出来る限り少なくしていこうというのは当然あるべき姿だと思います。
問)  JBICの総裁に奥田碩さんという元経団連の会長が就任されましたけれども、この就任に至った経緯、あるいは狙いについて副大臣の方からお話しいただけますでしょうか。
答)  経団連の会長、財界総理までやられた方で、ご出馬をいただくのは心苦しい点もあったと思いますけれども、JBICの国際的な役割がやはり高まってきているという状況の中、そして、日本経済全体への影響、これはもっと積極的な攻めの立場でのJBICの役割というのも強まっていますから、そういう意味では、経済界、実体の経済の世界に経歴と見識を高く持っていらっしゃる奥田さんのご就任というのは、私はあるべき姿の1つだと思っておりまして、ありがたいことだと。ここでお願いをするというのは、一方ではちょっと申しわけないかなと思いますけれども、そういう意味では大変すばらしい人材の登場になるかなというふうに思っております。
問)  奥田さんが、民主党が厳しく批判されている小泉政権のかなり有力なプレーヤーだったということに関しては、この起用に関して特に考慮されなかったのでしょうか。
答)  誰と近かったからどうだということはないと思います。政権与党になり、日本の政策に責任を持つ政党でございますので、その政党が作る政府にお力をいただけるということは大変ありがたいことなので、過去にどういうご発言があったとか、どういう人間関係だったとかということはあまり問題にならないと私は思っています。
問)  JBICの総裁人事に関連してなんですけれども、今まで最高経営責任者だった元財務官の渡辺さんが副総裁という形になって、総裁のトップのところに民間出身者の奥田さんが入る。一方で、消費増税の議論があって行革が進んでいるという中で、天下りとかそういう問題、批判を意識しての人事とも言えるんでしょうか。
答)  今日も実は、奥田さん、渡辺さんが私のところにご挨拶に見えましたけれども、大変有能な方でいらっしゃって、今までの日本政策金融公庫の中においても実質的にJBICを見てこられていて、実務は引き続き渡辺さんにかなり見ていただけるわけですから、それも適任だなというふうに思っております。どういう配慮がそこに生まれたかというのは、これは政府の、官邸の方を中心に検討されたと思いますので、それはそちらの方でお聞きをいただきたいというふうに思います。
問)  そうすると、今回の人事は官邸が決めたという色合いが強いんでしょうか。財務省としては、所管官庁なわけですけれども、どういう考えだったんでしょうか。
答)  財務省としても、今言われているトップの方々について異論があるわけではございませんので、それは極めて歓迎すべき人事だと思っております。ただ、お一人お一人について一々コメントを私がする立場にございませんし、それぞれの立場の、責任ある政権の運営を担当する方々は色々な思いをお持ちだろうとは思いますけれども、私共としては今の人事はベストの人事だというふうに思っております。
問)  奥田さんについては任期いっぱいやってもらうという基本的な方針なんでしょうか。それは数年間やるということになると思いますが、それとも、ご高齢でもありますし、何らかの時期にバトンタッチなりがあり得るのか、その辺はどうお考えですか。
答)  今日お目にかかりましたけれども、極めてお元気です。当然、お受けになられたわけですし、こちらもお願いしている立場として、それは任期いっぱいお務めいただけるというふうに思っております。
問)  消費税ですけれども、週末、自民党の幹部からも、場合によっては賛成してもいいと。ただ、結構厳しい条件が付いていますけれども、そういう話が出てきています。今後の与野党協議、法案が提出されたわけで、これからそういった話が中心になっていくと思いますが、週末の自民党幹部の発言をどう受け止めていらっしゃいますか。また、今後の協議をどういうふうに進めていきたいとお考えですか。
答)  政局絡みの賛成か反対かという条件というのは、私は本来の議論から少しずれているのかなと思います。そうではなくて、日本の国民、そして日本の社会保障制度、日本の将来にとって是か非かということでご協議をいただければ、自ずから結論は、全部が一致するとは限りませんけれども、同一の方向性になるのではないかと思っておりまして、それを期待しているわけでございますので、賛成をしていただける可能性があるのであれば、それは真摯に話し合えばよいことだと思っています。
問)  今の部分ですけれども、今回賛成してもいいという話が出ているにしても、出されている条件というのはちょっと政局絡みであって、本来の趣旨からずれているというお考えでしょうか。今そういった趣旨のことを仰ったんですが。
答)  本来の日本の財政の置かれている状況、日本の経済の置かれている状況、日本の企業が置かれている状況等々から、どうあるべきかということを協議していただきたいということでございます。
問)  そうすると、出されている条件では飲めないということでしょうか。
答)  飲めるか飲めないか、それはまさに大きいところで、党同士で協議をするところであると思います。不満でも飲める場合があるでしょうし、それは状況によるんだろうと思います。私が申し上げられるのは、政策、そして今の経済、財政の状況から見て真剣な話し合いが必要な時期であり、そうしていただきたいということでございます。
問)  消費税の法案の方ですけれども、先週ここで会見した際に五十嵐副大臣は、再増税条項については柔軟な姿勢も見せていらっしゃいましたけれども、別な形、具体的には今後色んな法案も出てくるので、もし削除された場合、そういった中で打ち出すべきだと仰っていましたけれども、その点について、削除されたわけですが、そのお考えはいかがでしょうか。今後どうすべきでしょうか。
答)  基本的には、日本の政府が財政健全化を放棄したわけではないということは、これは総理の会見もありましたし、明白だと思いますが、よりその意思が伝わるような方針なり行動というものを取るべきだろうとは思っております。
問)  方針なり行動を取るべきというのは、何らかの形で打ち出すということですか。
答)  もう既に総理が仰っているわけですけれども、今後、例えば税制の論議も更に深めなければいけませんし、一体改革なわけですから、消費税以外の税目あるいは歳出についても当然関連する法案を作り、あるいは予算や税制上の決定をしなければいけないわけです。その時にそうした基本的な考え方、つまり財政再建を日本はしていかなければいけないということを、随時、その判断を迫られる時ごとにきちんと確認をする必要があると思っています。例えば、まだ早い話ですけれども、来年度の税制改正大綱を作る際には、やはりそういった表現が当然入るべき、方針の明示があるべきだと思っております。
問)  そうすると、今のところは具体的なプランはないということですか。
答)  いや、それまでにも色々なことはやらなければいけない。例えば歳入庁がどこまで役に立つか分かりませんけれども、歳入庁の考え方についても、今の国会中になるべく早目に党としても政府としても一定の方向を出しましょうということになっているようですから、そういう1つ1つのことについて、それは何のためにやるのかということ等も考え合わせなければいけません。その時に、例えばの話ですけれども、そういう都度きちんとした方向性が出され、また具体策がそれに反映をされてくるんだろうと思っております。ただ、歳入庁については、それが大きな財政健全化の決め手になると断定するのは早計だと思っています。
問)  名目3%、実質2%という数値が入ったことについてですが、財務省は一貫して反対してきたわけで、その後、それが入ったことに対する説明がほとんどないんですけれども、財務省としてどのようにお考えか聞かせていただけないでしょうか。
答)  最初から私共は、いわゆる特定の数字の数値目標を前提条件として入れるべきではないというふうには言っておりました。それは貫かれたと思っていますから、これについて財務省の方針が覆されたとは思っておりません。また、24年度大綱の中にも書き込まれた、あるいはそれ以外の場でも確認をされている、デフレ状況からの脱却を目指し、また経済の好転を目指すという考え方については、これは変わりがないわけでありまして、それを数字で言えばどうなるかといった時に、3%、2%という数字は前にも出てきておりましたから、そのこと自体が特に間違っているというわけではないと思います。ただ、前提条件であるような誤解を受けないようにすべきだということを終始私共は言ってまいりましたし、今もその気持ちに変わりはありません。
問)  そうすると、数字が入ったことについては、財務省内は努力目標という位置付けですが、普通の方が読むと目標は目標なわけで、その数字にかなり足りないような数字になると、再び増税の半年前とか、通った場合ですね、当然その場合、なぜ増税するのかという説明責任も問われるでしょうし、同時に反対派からも色々な意見が出ると思いますが、もう一度ハードルが設けられるということになるんじゃないかと思うんですが、その点はいかがですか。
答)  これは前提条件ではございません。総合的に判断をすべきものだということを申し上げていると思いますし、それに変わりはありません。
問)  その点で確認ですが、大臣は今のデフレ下においても増税は出来ると国会答弁で言っていますけれども、今回法案を提出しましたが、今のようなデフレ下においても増税は出来るんでしょうか。
答)  今のデフレというのはどういうことかということが問題なんだと思います。要するに、デフレ脱却宣言というのはされておりません。けれども、いわゆるデフレの定義には色々ございますし、デフレ下でも成長はいたしますし、あるいは雇用の改善なども過去にはあったことですし、今も改善しつつありますし、またデフレの質ということにも目を向けるべきだろうと思っております。ITと一部の競争の激しい家電製品で大きな値下がりをしているけれども、その他の物価は極めて安定的である。あるいは、それを含めた全体の物価の指数についても0.3%のマイナスというのは大きなデフレの状況とは言いがたいと思います。デフレの質やデフレの中身、あるいはデフレの定義といったものも含めて経済の状況を全般的に考えるべきだと思っておりまして、1つの指標だけを取り上げて見ると逆に見誤るということが私はあると思います。解説をすれば、総合的に判断をするということはそういうことなんだろうと思います。
問)  確認ですけれども、では、デフレという言葉は抜きにして、今の経済状況下においては増税は出来るんでしょうか。財務省は一貫してその立場だったと思いますけれども。
答)  今の経済状況は、そういう意味では極めてよい方向に向かっている状況にあるというふうには思っております。
問)  では、こういう状況が2014年の増税前に続いていれば増税は出来るんでしょうか。
答)  基本的に今お願いをしていることは、経済的な悪影響というのは、やり方にもよりますけれども、ないように、出来るだけ抑えるように、あるいはそうした改善努力をすることによって私共は財政再建も同時に目指す、また社会保障の安定も目指すことが出来るというふうに思っておりますので、今の状況というのは決して消費増税をするのに不可能な状況ではないというふうに思っております。
問)  2014年の増税前にこの状況が続いていれば増税は出来るというふうに示唆されていると受け止めてよろしいんですね。
答)  基本的にはそういうことだろうと思います。ただ、私共は、なおやるべき仕事もあるというふうには思っておりますけれども。
問)  今の経済状況に関連して1点お伺いしたいんですけれども、今朝発表されました日銀短観は、大企業、製造業でマイナス4と12月調査に比べて改善しているわけでもなく、非常に慎重な企業の経営感覚というのが明らかになっていると思うんですけれども、これを踏まえても今の経済状況はよい方向に向かっているというふうに言えるのかどうか、お願い出来ますか。
答)  短観だけが全ての指標ではないと思います。短観には当面、原油高と電力料金の引き上げ等に対する懸念が反映されている。要するに、経営条件に制約が加わる可能性を企業が見ているということだろうと思います。上振れも下振れも両方の可能性があるということだろうと思いますが、先行きについては決してそれほど悲観的に見る必要はない。ただ、下振れ懸念は当然ありますということは申し上げていると思いますが、そういう状況の反映であって、今、目に見えた改善が、短観の上で楽観論があるわけではないということについて、それゆえに政府が社会保障・税一体改革の法案を出すべきでないという否定的な状況に、あるいは悲観的な状況に立つ場面ではないというふうには思っています。
 

(以上)

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