五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成24年3月26日(月曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 消費税引き上げを含む関連法案の民主党での審議が、最初、3日間をメドにと言っていましたが、今日で7日目に入ります。閣議決定とか法案提出を考えると日程的にはかなりタイトになってきましたけれども、この状況をどういうふうに見ていらっしゃいますか。 |
| 答) | 仰るとおりでございまして、法律を破るわけにはまいりません。今年度中に法案を提出するという約束の期限が、約束というか法律で定められた期限が迫っておりますので、どうしてもまとめていただかなければならない時期が迫ってきたということだと思います。今日明日と日程がセットされているようですから、明日のまとまりを期待しております。 |
| 問) | 当初出した法案の附則27条、低所得者対策などが入っておりますけれども、これを審議の結果、附則から本則に上げるというようになる見込みです。法制局も異例だという見解を示しているようなんですけれども、この点についてはどういうふうに見ていらっしゃいますか。 |
| 答) | これはもう法律上の問題でございますので、法制局の見解とうまく調和、調整させることが重要だと思います。 |
| 問) | 今週末ですけれども、カンボジアで日韓中とASEANの会合がありまして、チェンマイ・イニシアチブの拡大というのが話し合われるかと思うんですけれども、中尾財務官が最近のスピーチで、倍増の可能性も含めて検討をというような発言もされているんですが、日本としてはどれくらい枠の拡大が必要というふうに考えているのかという点と、なぜ今この時期、拡大が必要なのか。もちろん欧州の金融危機等もあったと思うんですけれども、その2点についてお伺い出来ますか。 |
| 答) | 前からチェンマイ・イニシアチブの強化充実というのは必要であろうということを言われておりまして、我が国としても当然大きな責任を負っておりますので、各国の状況を見ながら協力をしていくということだろうと思いますが、まだ数量的なものについては確定をしていないと。また、それぞれ関係国の努力も見なければいけないということだと思います。その必要性については、仰ったとおり、欧州危機、今一段落をしたかのように見えておりますけれども、まだ完全に収束をしておりません。欧州の財政の危機がアジアに波及する、影響する可能性があるわけですから、欧州の資金がアジアから引き揚げられるということがあってはいけませんので、それに対応する対応力を、アジアの対応力も大分ついてはきておりますけれども、万一のことがあってはいけないので、それは必要だということになると思います。 |
| 問) | 増税法案ですけれども、附則の28条について、条項全体の削除も議論に挙がっているというふうに聞いていますが、金曜日の安住大臣の会見で、条項の削除というものも示唆するようなお話がありましたけれども、副大臣はどのようにお考えでしょうか。 |
| 答) | これは別に財務省が将来の増税を確保しておこうというつもりで云々するという話ではなくて、財政の健全化について、途中で挫折した、放棄したというふうに国際的に取られることは日本にとって大変なデメリットでございますから、そうではないと。これはあくまでも、大綱にも一里塚という表現をしておりますけれども、財政の健全化はとにかく着実に果たしていかなければいけないということで見直し規定を入れさせていただいたということですから、そのこと自体に目くじらを立てるのはおかしいというふうに実は思っています。しかし、ここで法案が成立しない、提出出来ないということになれば、それ自体が逆に債券のマーケットや日本の健全化努力について国際的に疑われるもとになりますから、それはバランスの問題だと思いますが、日本政府としての基本的な考え方は変わらない。法律上の表現の仕方については色々な表現の仕方があるだろうというふうに思います。 |
| 問) | 先日発表された日銀の資金循環統計で、昨年末の国債の海外保有比率が過去最大になりましたけれども、その背景をどう見ていらっしゃるかということと、金利上昇のリスクが高まっているとも思えるんですけれども、そこら辺について、副大臣の受け止めについてお考えをお聞かせいただけますでしょうか。 |
| 答) | リスク分散ということから言えば、海外にもう少し持っていただいてもいいということだと思います。今まで国内保有率が高いから安全だと言われてきましたけれども、それは今までのことであって、全てがそれで解決するというわけではありません。逆に幅広く保有をされて、一方的に何かの都合で売られるということがないようにしなければいけないということで、櫻井前副大臣がアラブ諸国に買ってくださいというお願いに出向いた経緯もありますから、それは一定、海外のきちんとした方々に持っていただくということは悪いことではないと思っております。いずれにしても、国債をこれ以上大幅に増やすということがないように、歳出歳入両面で努力をして、安定的な日本国債の管理政策を進めていかなければいけないということに変わりはありません。 |
| 問) | 先程のチェンマイ・イニシアチブのところで、数字は決まっていないと。ただ、欧州危機はまだ完全に収まってはいないし、アジアに波及しないようにする必要があるというふうに仰っていましたが、数字は決まっていないにしても日本として大きくこの安全網を拡充する必要はある、そういうことは言えるんでしょうか。 |
| 答) | 日本の努力も、貢献もかなり積み増しをしなければいけないだろうと。それは日本の置かれている立場からして当然のことだと思います。 |
| 問) | その点で中国の認識はどんな感じでしょうか。この前、安住大臣が中国に行ってこの話をしていると思いますが。 |
| 答) | よその国のことですから、日本から言及をするという立場にはないんですけれども、中国も色々な場面で、国際社会への貢献は強化していきたいという姿勢を示しているものと受け止めております。 |
| 問) | 拡大という意味というでは、ほぼ足並みはそろっていると考えていいんでしょうか。 |
| 答) | どこまでか分かりませんけれども、王副総理と安住財務大臣との間では、一定の連絡、意思疎通が図られているのではないかと想定をしております。 |
| 問) | 消費増税法案の関連で、再増税条項の話で、副大臣が仰っているのは、削除については一定程度理解を示しているのか、それとも先程、この条項自体を云々するのは、目くじらを立てるのはおかしいと思っているという言い方もされていましたけれども、これは条項自体の削除にはあくまで反対するということなんでしょうか。 |
| 答) | 要するに、深読みをし過ぎて反対をされているのではないかと私が受け止めているということですね。それほど私共の方で意図があって入れた条項ではない。普通に年金も財政再計算は5年ごとですし、様々な政府の中長期計画なども見直し条項というのは入っていて、5年程度で見直すということが普通のあり方です。そういう意味で入れてあるので、そういう意味では、わざわざ外すのは間違ったメッセージとして国際的に受け止められるおそれがあるので、それはどうかと思いますけれども、逆にまた、そこまでこだわって入れるのは、やはり深読みの方が当たっているのではないかということを言われる向きもあるものですから、それは一定程度柔軟に考えなければいけない。バランスの問題だと思います。 |
| 問) | まさに今仰った点ですけれども、先程の答えで、目くじらを立てるのはおかしいと言いながら、法案提出さえ出来ないと債券市場から疑念を抱かれるからそれは避けたいという趣旨だったと思いますけれども、この条項を削除すること自体も、G20で日本が公約した中身を実現するためのものであって、この条項がなくなったらやはり改革が頓挫した、公約を放棄したと受け止める向きもあるんじゃないかと思うんですけれども。 |
| 答) | そう受け止められることはまずいということです。そう受け止められないように、我々としては対外的な説明がきちんと出来るようにしなければいけないし、政府の方針は揺らいではいけないと思っています。 |
| 問) | その別の形という意味では、安住大臣も金曜日の会見で仰っていましたけれども、どういった形が想定されるんでしょうか。 |
| 答) | 基本的に、大綱は一度まとまった線ですから、大綱にははっきりと国際公約であるプライマリーバランスの赤字の解消というところまで見通して進めていくんだと。これは2020年目標ですけれども、それを放棄するということは私はすべきではないと思っています。ただ、その方法というのは消費税だけではないわけですから。そこは誤解があると思うんですよ。それは歳出歳入両面で、あるいは消費税以外の税目についても当然検討されるべきことであって、歳出の削減も当然ですし、そういう意味では誤解を受けないようにすべきだと。具体的には、様々なその他の政策なり法案なりがこれから出てくるわけです。その中できちんと国際公約を守っていくんだという意思が通されるようにしていかなければならないということですし、これは大綱に書かれている一里塚であるということについては、私共はそれを放棄したわけではないし、してはいけないと思っておりますので、そこをどう表現するかというのは色々なやり方があると思います。法律とは限らないわけですよね。 |
| (以上) | |
