現在位置 : トップページ > 広報・報道 > 大臣等記者会見 > 五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成24年2月20日(月曜日))

五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成24年2月20日(月曜日))

 
 
【質疑応答】
問)  先週末に一体改革の大綱が閣議決定されて法案化の作業が始まりましたが、今後約1カ月の間に詰めるべき課題は何でしょうか。また、法案策定前の政府税調の開催予定があれば教えてください。
答)  大綱につきましては素案を時点修正しただけで、ほとんどそのままでございます。大綱そのものは法案になりやすいように出来ていますので、法案作業は事務レベルで着々と進んでいくと。もう内々には法制局ともやりとりをしていると伺っておりますので、来月半ばの閣議決定を目指して進んでいくんだろう、こう思っております。それほど政治的に詰めるということはないと思っております。大筋はもう大綱に書いてあるということです。あと、税調開催は今のところまだ予定はございません。
問)  先週末から政府を挙げての対話集会が始まりましたが、参加人数が少ないなど色々と問題も指摘されているようです。閣僚が地方を回っても参加人数が15人ずつというような報告もございまして、国民的理解が広がるのかちょっと疑問も広がっているようですが、今後の広報活動についてどうあるべきだとお考えでしょうか。
答)  色々なタイプの集会を考えているということで、副総理の集会は200人ぐらいの人数だったと思いますが、じっくり往復のやりとりが出来る人数ということで一応15名というようなことになっているんだと思いますが、まだまだこういう会がありますよということを知らない方々がいるので、今インターネットで応募が出来るようになっているようですけれども、まだ知られていないということがあると思うので、徐々に増えていくのではないかなと。
 当初は、色々な業種の方々を選んで、それぞれのお立場の考えを聞くと。例えば、私、この次の土曜日、金沢へ行くことになっています。当初は金沢で市場関係者ということを念頭に15人程度ということだったと思いますが、それをもう少し広げて応募者を募集するということになったので、そういう意味では、狙いと集会の意図が少しずれてきているのかなと思いますけれども、いずれにしても、丁寧に色々なところへ出向いていって疑問に答えるということが必要だと思いますので、丁寧にお答えをしていくということが必要ではないかなと思います。
問)  先程、来月半ばの閣議決定と仰いましたけれども、もう一度閣議決定をするんでしょうか。
答)  法案の閣議決定です。法案の閣議決定は必要でございます。
問)  その際、法案の中身について、かなり法制化しやすいというふうに仰っていましたけれども、税の方はそうだと思いますが、社会保障の方はまだ詰まっていない点がたくさんありますけれども、この点はどういうふうに乗り越えていくお考えですか。
答)  社会保障については、今、新年金制度をどうするのかというお話があると思います。これは長期的な課題でございますので、これを全部詰めてからでないと法案化出来ないという話ではなくて、社会保障・税の一体改革の基本的な考え方と基本的な手順というものを既に決定されていると思いますので、その範囲内で法案化していく。あとは徐々に話し合いの中でそれぞれの政策について具体化がなされていくものだと。工程表がありますので、その工程表ごとに、ナンバー法はナンバー法で出るわけですし、それぞれ法制度が徐々に整っていく。その間に与野党の協議も行われて、更に詰められる部分は当然あるでしょうから、その部分については徐々にその中で反映をされていくのではないか、そう思っております。
問)  まさに新年金のところですが、大綱にははっきりと25年に法案を提出するというふうに書いてあって、去年、一体改革を作成していく過程では政府内にも、もし新年金をやった場合には増税が別途必要になる可能性もあるということを書くべきだという意見もあったようですけれども、結局これは書かれないまま法案提出するとだけ書いてあると。財政当局として、あれだけ大きい条項が入っている中で、財源について言及がないのはおかしいんじゃないかという指摘もあると思うんですけれども、その点について財政当局としてどう考えていらっしゃいますか。
答)  新年金制度については、今、予算委員会の審議の中でも言われておりますけれども、民主党だけの思いを法案にしても仕方がない。要するに、年金制度のような国家百年の計に値する大制度については、与野党のかなりの部分の合意がないとこれはいけないことですし、実現しませんし、また、ころころ政権が替わるごとにこうした制度が変わってはいけないということがありますから、それは単純な、例えば期日だけを書いたプログラム法みたいなものは出来るかもしれませんけれども、中身を詰めようとすれば与野党協議が必要になってくる、こう思っておりますので、その推移を見ないと何とも言えないと思います。
問)  ただ、それは国民の目から、単純に読むと、新年金の法案を来年の国会で提出すると書いてあって、そこに財源の話は全く書いていない。それは今回の大綱決定された一体改革の中身自体に疑念を持たせるものになるんじゃないかと思いますけれども、そこは財政当局として、あれだけ大きい条項、新年金をやるという条項が書き込まれているにもかかわらず、何ら財源について言及していないという点について問題はないんでしょうか。
答)  理念の方向性について私たちは間違いはないと思っておりますけれども、与野党間である程度の合意が出来ないとそれは出来ない話でございますから、理念を表に出して、粗々の推計については出ているわけですけれども、その財源をぴしっと決めて協議をするというところまで行っておりません。ですから、それは与野党間で、今の制度の持続可能性と新制度とでいろいろな意味で比較考量しなければいけない、議論しなければいけない。ただし、私共は今の制度を手直しするにも、我々が理想とする新年金の理念にベクトルとして反さない方向で修正をしていきたいと考えているわけで、それはそれで十分成り立つ議論だと思っています。要するに、AかBかではなくて、我々の理念を頭に置きつつ現行制度が今動いているわけです。実際にそれを当てにして生活している人がいるわけですから、それを近付ける方向で今の制度を維持し、かつ強化するということを考えていこうということです。
問)  極めて単純にお聞きしたいんですけれども、党内の話と与野党協議の話をお聞きしているのではなくて、財政当局の担当副大臣として、新年金を提出するというふうに書かれている時に、そこに一緒に財源についての言及がないということについては問題ないんでしょうか。
答)  どこかの段階で財源については詰めなきゃいけませんけれども、今の段階で詰めることは出来ないし、詰めても、そういう意味では絵に描いた餅になるわけですよね。例えば最低保障の水準をどうするか、また、今で言う基礎年金部分、最低保障部分をどこの所得から減額していき始めてどこでゼロになるかというような設計によって必要財源というのは大きく変わってくるわけですから、それは一定の合意がなされてからというか、それと並行してといいますか、同時に検討すべきものであって、今こうなりますとすべてコンクリートにしてお見せすることは出来ないし、しても意味がない、私はそう思います。
問)  絵に描いた餅ですとか理念を言ったものであるというご説明がありましたけれども、どのように試算を置くかによっても随分変わると。とするならば、なぜ法案を出すというところだけ具体的に、絵に描いた餅を一体改革の重要な部分として書いているということですか。
答)  私たちは、理念として新年金の最低保障機能を強化した制度というものを頭に持っているということは全然放棄する必要はないし、放棄していません。今の制度を手直しして持続させようと一方ではしていますけれども、それと同時に考えるべきことなんだろうと思います。家族単位で考えるのか、個人単位で年金を考えるのかとか、最低保障機能をどうするのかとか、本当に賦課方式を徹底させるのか、それとも積み立て的な部分を入れるのか、社会保険料方式なのか税方式なのか、様々な論点があると思いますけれども、考え方としては、40年掛けないと年金がもらえないということではいけないし、今までのように一生同じ企業に勤め上げて、そして年金をいただくという社会の体制ではなくなった。企業は年金制度を色々変えながら年金手帳を携帯的に持って歩く、そういう時代に変わってきておりますから、そういう時代に合わせた年金制度にしなければいけないとか、様々なことから最低保障年金という考え方、そして、比例年金を基礎にしながら最低保障機能を付けていくという考え方を打ち出したわけですから、これが本当にどうなのか、国民の理解を得られるのかどうかというものも、つまり相当な財源がかかるということも事実ですから、それを見ながら、協議をしながら進めていくということで、理念を示しながら我々は出来れば理解を得て、新年金の出来るだけ具体的な案を法案化したいとは思っておりますけれども、それまでには与野党協議や国会の動向、国民の世論の動向というのをやっぱり見なきゃいけないということは確かだろうと思います。
問)  確認ですけれども、今途中で仰いましたけれども、新年金をやる場合には相当な財源がかかるのは事実なんですね。
答)  そうですね。最初に出した時と今は少し変わっておりますけれども、最初に私が提案者の1人になった時から相当な財源がかかるということは分かっておりました。それから、もう1つは、今の年金制度とどう折り合うか。今、積立金がありますね。120兆余りの積立金をどう使っていくか、取り崩していくか、その考え方も国民の納得が得られないと出来ないじゃありませんか。賦課方式の理解がまだ十分に国民1人1人の間に進んでいるとは思っていません。あくまでも自分が積み立てたお金がそこにあるんだと。だから、それは自分たちに使ってもらいたいわけで、将来の人にそう簡単に使われては困るとか色々なことがありますから、年金の積立金の取り崩し方1つで随分私は違ってくるんだと思います。
 その財源のあり方も、私たちは、当時は役人にたくさんのお金を持たせたら無駄遣いされちゃうと。つまり、グリーンピアみたいなものが出来たのもそういうことだから、年金の積立金というのは、賦課方式に変わったんだから、余裕として例えば1年分ないし1年分ちょっとぐらいの額だけを残してあとは取り崩していって、そして税部分を増やしていってやっていけばいいんだと。そうすれば、そんなに消費税を引き上げなくても、あるいは財源をやらなくても新年金に移行出来るのではないか、こう思っていたわけです。計算上はそうだけれども、先程言ったように、国民の感情といいますか、どう思っているかということをやっぱり考慮しないわけにはいきませんから、そういうことも含めて与野党間で十分な協議を経ないと、これはなかなか具体化するのは難しいということでもあると思います。
問)  そうすると、この一体改革、先程の条項は理念について言ったものであるというお話と、これから色々詰めていかなきゃいけない部分があるということは、あの一体改革は、消費税の増税を8%にする、10%にするという極めて具体的な結論の部分と、全くまだ詰まっていない理念の部分が混ざっているということなんですね。
答)  現行年金制度、それから医療制度の維持、強化も一部入っていますけれども、維持強化を念頭にした一体改革案です、今のはあくまでも。それとは別に頭の中では理念というものがあって、出来れば理念も実現をしたいと思っているけれども、それには相当な財源が要るので、理念と反しない方向での現行制度の改善・改革はこの一体改革案で示させていただくけれども、本当に本腰を入れて具体的に法案化し計画するにはもう少し詰めるべきところがあるということです。
問)  それでは、25年に提出するというところは理念のところと考えればいいんですか。
答)  今のところは、与野党協議を経た上でそれが現実味を帯びてくるならば、25年に出来るだけ具体化したものを出したい。しかし、それはこれからの協議を経なければどこまで出来るか分かりません。
問)  先程来、新年金をやった場合、相当な財源がかかるのは事実であると仰っていますけれども、であるならば、そこには新年金について書いてあって、25年に法案も出すと書いてある以上、一般の国民の皆さんに対する透明性の観点から、例えば、場合によっては相当な財源がかかるのは事実というふうに書くことの方が透明性が高かったんじゃないでしょうか。なぜそういうふうに書くことをやめたんでしょうか。今こうやって仰っているわけですから、副大臣の認識はそういうご認識ということですよね。ただ、あれを読んだだけではそれが分からない仕組みになっていますよね。それを透明性の観点から財政当局としてどう考えていらっしゃいますか。
答)  民主党の元の案というのは既に、それがそのままかどうかは別にしてですよ、元の案というのは一度法案にして出していますから、財源が一定かかりますよということは、それはある意味では国民に知らせていないという話にはならないと思います。その当時で、はっきり覚えておりませんけれども、20〜30年の間はプラス3%分の消費税が要りますが、その後にまたプラス1%程度要りますよというようなことも言っていますから、それはその当時の計算ですけれども、相当な額に達します。先日の試算では、色んなケースがありますけれども、4%から7%、7.1%分という数字も出ていますから、それも含めて与野党協議にかけなければいけないということだと思います。だから、理念的なもの、民主党がこういう新年金制度を作りたがっている、作りたいと思っているということを一切書かないでそれで済むかという問題もあると思います。それは政策判断の問題だと思いますが、全部を明らかにして、全部を詳細まで制度設計しないと書いちゃいけないという話にはならないと思います。
問)  いずれにしても、今回の大綱で書かなかったことについては財源がかかるということ、それについては問題がないということなんでしょうか。というのは、今回は政府の閣議決定であって、この前の民主党の、一応そういうふうに民主党が説明していますけれども、民主党の一部の試算であるとか、民主党が前に出した法案であるとか、それと違って政府の文書なわけですから、それは一定の重みがあるわけで、その中で財源が別途必要になるということを書かなかったことは、既に皆さんは知っているから問題はなかったというご認識ですか。
答)  財源が相当かかるという表現がなじむのかどうか分かりませんけれども、それは政府の説明ぶり、あるいは党の問題でもありますから、党の説明ぶりにかかるのであって、全部を文書にして確定していないものを書かなきゃいけないということにはならないと思います。
問)  週末に安住大臣が訪中されまして、それに引き続いて今日、北京で日中の金融協力の合同部会の第1回会合が開かれていたかと思うんですけれども、どういう話し合いがなされたか、何かご報告は受けていらっしゃいますでしょうか。
答)  事前に金融協力の話し合いをしますという話は伺っております。それから、大臣の訪中に当たっての対処方針、そして、どのような話し合いがなされたかということについても伺ってはおりますが、基本的には、キーパーソンであります王岐山副総理との個人的な関係を深めて、これから前向きに日中の協力をしていきましょうと。それはお互いの通貨の安全保障、国債の安全保障というような観点で徐々に、スモールステップですけれども、小さな第一歩ですけれども、そこから始めて協力をしていきましょうというようなことが主目的であろうと。それから、IMFに対する態度というのも、2番目、3番目の大きな経済大国になってきておりますから、ある程度、意見交換をしておく必要があるということだろうと思います。
問)  IMFへの態度についての意見交換ですけれども、2番目、3番目の国ということで、これは例えば額とか融資額とか、明らかに出来ない点もあると思いますけれども、一定程度情報交換は出来たんでしょうか。
答)  多分、額までは話はしていないと思いますが、一定の貢献はしていきましょうということは確認していると思いますが、むやみに、ここは大事なところですが、むやみに張り合うとか、そういうことはやめた方がいいというような意図があったのではないかと私は推測していますけれども。
問)  王岐山副首相と安住大臣との間で、お互いむやみに張り合うことはやめようねみたいな、そういう何らかのやりとりはあったんでしょうか。
答)  具体的には分かりません。もともとIMFの増資の問題が控えておりますから、それについてはそういう姿勢だろうなというふうに想像しているということです。
 

(以上)

財務省の政策
予算・決算
税制
関税制度
国債
財政投融資

国庫

通貨

国有財産

たばこ塩


国際政策
政策金融・金融危機管理
財務総合政策研究所