安住財務大臣臨時閣議後記者会見の概要(平成23年12月24日(土曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 本日、来年度予算、正式に閣議決定を概算いたしました。総額、一般会計で90.3兆と6年ぶりのマイナス予算ということになります。全ての主要経費でマイナスになったのは昭和20年以来初ということになりますので、そういう意味では復旧・復興の関係については特別会計、これは法律制定後になりますが、それを除けば緊縮予算にならざるを得なかったということであります。それもこれも我が国の置かれた厳しいこの財政状況の中でやはりやむを得ないことであったと思います。公務員の総定員法につきましても、それが制定以来、昭和44年でございますが、全府庁で定員の純減、これは増なしということになります。公務員関係の公務部門については人件費の法案はまだ国会で成立はしておりませんけれども、かなり切り込みをさせていただきました。一方で震災復興から立ち直るための第3次補正予算に引き続き今回予算案では3兆強の予算を編成いたしました。3兆8,000億ですか。引き続き来年は本格復興ということになりますので、それを加速するための予算措置、またこれが無事成立をしましたら人的支援、この予算の執行を速やかに行えるような体制の整備というものも政府を挙げてやっていかなければならないというふうに思いますので、間断なく対応をとらせていただきたいというふうに思います。日本経済の現状につきましては大変、円高の波が秋以降急激に押し寄せて、これが輸出を中心とする産業の生産の鈍化を来したということは否めない事実であります。しかし、復旧・復興の内需を中心に来年は国内需要というものが活況を呈してくるのではないかと思っております。そういう点では東日本大震災の復旧・復興に限らず、日本全国全体で内需が底上げ出来るような予算措置というものも講じております。 基礎的財政収支については68.4兆、交付国債による年金の部分というものを横に置かせていただいたこともありますけれども、しかし60兆円台になりました。ただし新規国債発行額が引き続き税収を上回ってしまうと、また丈が短い分だけ公債依存度が49%になったということは誠に残念であります。欧州におけるこの問題を考えれば、戦後の、特に昭和50年代以降の予算編成のやり方と予算の国債依存の体制というのはやはりそろそろ限界に来てしまったのではないかと思います。そういう点では特に増え続ける税と社会保障の一体改革を実現をすることによって成長型予算から成熟型予算に変えていかなければならない、そういう点では私は昭和から続いてきた予算のやり方というのは本当にそういう意味では余力も本当になくなってきましたので、税外収入等の少なさを見れば分かっていただくと思いますが、そういう点から言えばやはり社会保障・税一体改革における消費税等の引き上げというものを是非やらせていただいて、税収構造そのものを見直すことで増え続ける高齢化社会への備えというものを万全にしていくとともに、少子化社会を何とか変えて、子育てのしやすい、また若い人の働きがいのある社会、いわゆる成熟型社会への切り換え、転換というものを図っていかなければならない時に来たなということをこの予算編成を通して感じた次第であります。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 歳出削減の必要性という部分で関連すると思うんですが、八ッ場ダムについて復活が決まりまして、マニフェストでは当時やらないということで明記していたと思うんですけれども、この点の問題について大臣のご見解をお聞かせください。 |
| 答) | 本体工事の部分というのは本当に7億円でありまして、一応計上はいたしました。しかし官房長官が裁定案というもので出してきた2項目、まず河川全体の計画の中での必要性ですね。そうした点を踏まえて判断をするということになっていますから、1項目、2項目をきちっとクリアをしていただくことを前提というふうに考えた予算措置でございます。 |
| 問) | 財政規律の面からお聞きします。赤字国債の発行額44兆円以下に抑えられたということなんですが、ただ一方でそれは基礎年金の2兆6,000億円部分を交付国債という形、つまり将来の消費税増税に先送りしたという見方も出来るかと思いますが、そういう意味では財政規律は本当に守られたというふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | ぎりぎりの線でやりくりをせざるを得ない状況であると。もともと税収よりも国債発行額が高いということ自体がやはり異常なわけですから、そうした点では、ご存じのように失業率も今4%台で、経済の成長が鈍化して本当に失われた20年と言われて久しいわけですけれども、こういう中でセーフティネットをしっかりと作っていって、予算措置を講じて、そういう点では予算措置そのものを本当にこれ以上削減をすれば、経済の点から言えば、なかなかやっぱり難しいところもあるだろうというふうなことを総合的に勘案をしてこういう形になりましたが、結果としては、しかし8月の閣議決定を守ることが出来たということでは私としては納得をしております。 |
| 問) | 納得が出来たということは、44兆円を守られたということは財政規律を守る、財政健全化の道筋は何とか守られているというふうにご判断なっているんですか。 |
| 答) | これを大幅に突破した時のリスクというものの大きさというのは私自身だけに限らず国民の皆さんも共有なさっていると思います。ですからこれが限度であると。やはりそういう点から言えば所得税、法人税、消費税等、今の税収構造の中で歳入の部分の改善をやっていかなければ私はこの予算の日本の構図というのは変わらないと。ですから、ぎりぎりこの44兆を守ることが出来て、やりくりは出来ましたけれども、先程申し上げたように抜本的な税収構造の見直しをやらない限り、今の公共サービスというものを保っていくのはなかなか難しくなると同時に、国際社会が日本の財政状況について注意深く監視をしているというか、見ているんだということを自覚しなければならないというふうに思っております。ですからそういう点では来年、是非社会保障と税の一体改革というものの成案を得て、税収構造を抜本的に成熟社会への安定した財源確保というものを加える形で予算というものを変えていかなければならないというふうに思っております。 |
| (以上) | |
