安住財務大臣臨時閣議後記者会見の概要(平成23年12月10日(土曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 長時間の調整お疲れ様でした。2012年度の税制改正大綱が閣議決定されたわけですけれども、今ご覧になってどのような税制改正に仕上がったかということでご感想をお願いします。 |
| 答) | 本当に遅くまで、おはようございますと言った方がいいのかもしれませんけれども、お付き合いいただきましてありがとうございました。異例なことではありましたけれども、先の政治日程等を考えた場合、昨日から今日未明にかけて取りまとめをさせていただきたいということで与党との調整をさせていただきましたけれども、与党側のご協力もいただきましてご存じのような税制改正大綱をまとめることが出来ました。これから法律の策定作業に入ってまいりますけれども、大きな特徴は、現下の厳しい経済状況を勘案して、特に我が国の基幹産業であります自動車産業、またユーザーの皆さんに対して今回減税幅を広げたと。また住宅取得等の資金にかかる贈与税の非課税措置も拡大をいたしました。23年度改正の積み残しもありますけれども、これについても出来るだけ今度は、今年のある意味では積み残した原因というのはやはり与野党でのコンセンサスを得られなかったものということになるわけですけれども、出来るだけ、今日私も自民党の野田先生、公明党の斉藤先生ともお会いしましたけれども、色々な意味でご意向は踏まえて、23年度改正の中でコンセンサスを出来るだけ得られるものということでピックアップをしまして、コンパクトではありますけれどもまとめさせていただきました。沖縄の問題だけ残りましたが、これはご存じのように来年、財政措置を含む特別措置法等の改正をどうするかという問題が今ありますので、これと併せてパッケージで決めさせていただくということになると思います。本当に財政も厳しい折でございますが、民主党、国民新党のご協力で何とかまとめることが出来ました。この土日終わってからいよいよ社会保障・税一体改革の本格的な議論にこれで入っていけます。私といたしましては国民の皆さんにとにかくこの消費税を含む様々な議論を出来るだけ透明に、そして分かりやすくして結論を得ていくようこれから努めてまいると同時に、我が省としては予算編成が控えておりますので、何とか年内編成をしっかりやっていくように努めていきたいと思っております。 |
| 問) | 非常に今日長時間かかった原因として車体課税の問題というものがありました。当初は来年度からの自動車重量税・取得税の軽減ということには財源がないということで難色を示されてきたかと思うのですが、結果として今日自動車重量税の1,500億円の軽減であるとか、エコカー補助金の復活ということも盛り込まれました。なぜこういう結論になったのかということについてご説明いただけますか。 |
| 答) | 与党と色々意見交換をしました。最初は、ずれがありましたので、なかなか埋めるのは大変でしたけれども、やはり現下のこの円高の状況の中でまさに日本経済のど真ん中で我が国を支えている自動車産業であり、またユーザーの皆さんにとりましてやはり自動車関係の税というのは負担が非常に大きいということは野党時代から我が党が言ってきたことであることは事実であります。財政の穴が非常に大きくなるので、これを即座に廃止するというわけにはいかないということで、ぎりぎりの調整を続けてまいりました。その結果として減税額は1,500億円ということになったわけです。また今ご指摘のありましたように、エコカー減税についてもしっかり引き続き対応すると。これは4次補正でもまた自動車関係の予算は積みますし、タイの洪水等の被害も非常に大きいということが分かってきたので、そういう点では万全の態勢で支えていきたいと。これで何とか年明けの不安を出来るだけ解消して、引き続き自動車関連産業にはやはり日本経済の牽引役になっていただかなければ来年はならないということで、こうした決断をいたしました。 |
| 問) | 来週以降の一体改革の取り組みですが、まずどういう気持ちで今後臨まれるか。今回車体の問題で相当民主党内の取りまとめというのに時間を要した、ちょっと混乱も見られたというようなこともあるかと思うんですが、どういうふうに年内のメドとした素案の取りまとめというものをまとめ上げていかれるかということをお願いします。 |
| 答) | 最も大切なことは、お預かりをする消費税の増税額ということになると思いますけれども、その分は何にどういうふうに役立っていくのかということを、いかに透明性を持って私達の議論の中で国民の皆さんに説明出来るかだと思います。ですから社会保障の制度改革をまずしっかりとやっていくと。それに見合う財源としての消費税というものを、国民の皆さんにやはりご理解いただくということだと思うんですね。ですから私の今の気持ちの中では、一言で言うと、完全に目的の分かる税にしなければならないと思っております。復興債の個人向け国債に関して、今回発行させていただいて、今売れ行きが非常に好調だといいますか、申し込みが非常に多くなっておりまして、私共大変ありがたく思っています。これを見ても、1つのここにヒントがあって、お預かりした税金を何に使うのかということをはっきり示すことが出来れば、必ず国民の皆さんにはご理解いただけると思っております。少子高齢化の中で年金、医療、介護、更に子育て支援、これらの対策というのはもう待ったなしであります。ある意味で政治家や官僚がお支払いいただいた税金を何に使っているか分からないという不信感があるからこそ、消費税に対しての反発というのもあると思いますので、その懸念というものをどれだけ払拭出来るかということにこの成否はかかっているのではないかなと思っております。出来るだけ分かりやすく、そして国民の皆さんに見える、透明度を高めていくと。そういう努力をしながらこの暮れに向けて取りまとめに努力をしていきたいと思います。 |
| 問) | 一番最後まで調整された車体課税ですけれども、ペイ・アズ・ユー・ゴーを今までずっと気にされている中で1,500億の減税とエコカー減税の縮小というところのバランスについてどう配慮されたのか、それから現時点でペイ・ゴーの原則についてのお考えを改めてお聞かせください。 |
| 答) | これから年末に向けて予算編成の中で歳入歳出をやっていきますので、十分その中で調整出来ると思います。またその枠の中だからこそ、大体1,500億ぐらいかなと。それをちょっとはみ出るとやはりなかなか難しくなるので。何とか様々やりくりをしながらですけれども、やはり国民の皆さんにある意味では減税をしていくというのは、それ自体は大きな効果があると思いますので、私としては何とか編成の中でやりくりはしていきたいと。やれるというふうに思います。 |
| 問) | 改めてペイ・ゴー原則の維持についてお考えをお聞かせください。 |
| 答) | 昨年は、今年度といいますか、法人税の引下げということだったものですから、それに見合うだけの財源というのはなかなか難しくて、その点ではペイ・アズ・ユー・ゴーの原則を完全に守れたわけではありませんでしたけれども、これは政策の判断ですから。ただ今年は出来るだけこれを守ってやっていくと。特に税収が伸びる要素というのはどうしても残念ながらそうは見込めませんので、出来るだけそれを守ることに努力をしつつ、予算編成を柔軟にやっていきたいと思っています。 |
| 問) | 今回党税調が出来て初めての年度改正ということだったのですけれども、党税調と政府税調の役割分担についてどのようにお考えでしょうか。 |
| 答) | ご覧いただいた通りで、時にはけんかし、時には合意し、トムとジェリーみたいなものだと思います。しかし国民の声を聞いて、与党としてやはり一方通行でなくて、混乱したという見方もあるかもしれませんが、これはやはり様々な意見調整をしていく上ではむしろ必要なことであって、私は自由闊達にこれからも与党とは丁々発止やりながら、また野党の皆さんの声も十分聞きながら、出来るだけ多くのコンセンサスを得られる税制改正というものに努めていきたいと思っています。 |
| 問) | 車体課税の話ですけれども、確認ですが、最後まで経産省側からは見合いの財源というものの提出は、ある意味打診というか、そういったものはなかったのかということと、そうであるならば、ある意味、ごね得みたいな形で2年連続で法人税と車体課税とありましたけれども、そういった形での要求が続いているということについて、来年の改正も含めてそのことについての大臣の感想をお聞かせください。 |
| 答) | これから見合いの財源、ある意味でしっかり確保はしていくつもりでおりますけれども、法人税の額と、この1,500億のうち、500プラスになりましたけれども、それはちょっと大きさが違いますので、十分そういう意味じゃ許容範囲の中だと私は判断をいたしました。ごね得という言葉よりも、やはり政策判断で、別に経産省に頼まれてこうした判断をしたわけではありませんので、トータルとして政権与党としてやはり自動車に対して、さっき私が言ったような考え方で、日本経済の中に占める重さというものはどうしたってこれは否定出来ないものもあるので、そういうことからしてこういう結論に至ったということです。 |
| 問) | 来週からいよいよ一体改革に向けた議論が始まるわけですが、この山を越えるには党税調と政府と今まで以上に二人三脚で登っていかなきゃいけないとは思うんですが、最初のハードルとも言える今回の税制改正作業を通じて党税調と一緒に山を登るに当たって、いい予行練習が出来たと感じていらっしゃるか、それとも一緒に進めるに当たって何か課題を感じていらっしゃるか、その辺の受け止めを。 |
| 答) | 色々な意味で党の意向をしっかり踏まえて、またこちらの意向もしっかり聞いてもらいながら、先程も言いましたけれども、キャッチボールしていくというのは非常に重要なことだと思います。消費税の問題はなおさら党内の様々な意見があることは十分分かります。その上で、国民の皆さんにしっかりお互いのやりとりを見てもらいながら最後の取りまとめに向かってエネルギーを注いでいくといいますか、そういうことをしっかりやった上で素案、そして大綱へとつなげていきたいと思います。そのプロセスを何か避けて通ったり、端折って国民の皆様の理解を得られるとはとても思えませんので、私としては与党からの様々な厳しい批判を受けながらもしっかりとお互い色々なものを確認しながら、国民の皆さんにとっての安心感の持てるような社会保障と税の一体改革の成案というものを取りまとめていきたいと思います。今回非常にそういう点では、昨日から今日にかけて色々ありましたけれども、こうしてまとまって最後は皆さんに報告が出来たというのは、1つの自信につながったと思っております。 |
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