五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成23年11月21日(月曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 今日の昼過ぎの講演で副大臣、消費税の引き上げについて2段階での引き上げ及びそのパーセンテージについて言及されていましたけれども、改めて副大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。 |
| 答) | これはあくまでも個人的な見解で、政府として、あるいは政府税調としてそういうことが決まったとか、今具体的に検討しているということではございません。これまでの集中検討会議からの結論が出て、閣議へ報告された、その内容から論理的に導き出される1つの可能性、予測として申し上げたことだということをまず前提としておきたいと思います。 その上で段階的に2010年代半ばまでに10%にすると。それから一方で、制約としては選挙を経ないとそれは実現されないということを言明を政府としているわけですから、そういう意味では今の国会議員の任期、衆議院議員の任期が切れるまでには選挙はあるわけですから、論理的に2013年の10月以降でないと引き上げは難しいだろうと。それから、段階的にということですけれども、間隔が短いとこれは先程の講演の中でも申しましたけれども、準備等で混乱をする。あるいは、実際に経済界から、産業界からはあまり短い間隔で引き上げられるのは対応が出来ないという否定的なお答えがあるものですから、そうすると3段階は難しくて、2段階にならざるを得ないのではないかと、そういう予測、可能性を述べさせていただいたと。その時に、真ん中ですと、色々な可能性はあるわけですけれども、10と5の間では7.5が真ん中になりますから、そういう半端というか、小数点がつくようなことはなかなかし難いだろうから、7か8ということになりますねと。7か8だとどっちをとるんだというのは、これからまさに話をされることでございますから、個人的な見方、可能性の1つとして7は計算しにくいのではないかと。私は8だとは言っておりませんから、7は計算しにくいのではありませんかという、そういう見方が1つありますねという見方のご披露をしたわけでございます。 それから、間隔をとりますと、2015年というのは4月説も10月説もあり得るということを申し上げたわけで、これは2016年かもしれませんし、それはこれからのご審議によるということになると思います。1つの考え方、頭の体操としてそういう可能性があるということをお話をさせていただきました。 |
| 問) | 同じく講演の中で、最低保障年金をやるのであればというお話をされていましたけれども、日本として財政の健全性というのを保ちつつ、社会保障というのをしっかりやっていくためには、どの程度の消費税の引き上げというものが必要になるとお考えでしょうか。 |
| 答) | これは、年金制度をまるっきり成熟した次の制度に変えるためには、かなり長い間の時間が必要だということで、積立金も徐々に、あまり役人といいますか、官僚組織が大きなお金を握り続けると、これまでの経験から言ってろくなことはないということで、徐々にこれは取り崩しながら、年金制度を維持していくという考え方に民主党は立っています、元々がですね。ですから、数年分、1年とか2年の必要な分を残して、あとはそれを使いながら年金制度を維持していこうということになっておりますので、それを見ながらやっていくということになりますが、最終的に今の調子で、年金というよりはむしろ医療・介護の方にこれからはお金がかかっていくだろうと。長期的にはですね。そう思っています。年金制度よりはむしろ医療・介護の方が高齢化の進展に従ってよりお金がかかってくるものですから、そうしたことを考慮していくと、かなり、私は前から個人的な見解、そして、かつて私が民主党の年金制度について関わった観点からは、17%程度が必要になるのではないかという見方をかつてしていましたということをご披露させていただいておりまして、それを今日も申し上げたということでありますが、それは決まったわけではない。設計の仕方によって変わってくるとは思いますけれども、かつての計算からいうとかなりのパーセンテージが必要になる。ただし、当面は10%の消費税率でかなりそういう意味では制度の破綻というものを心配するようなことはないだろうと、こう見ているということですね。 |
| 問) | 併せて消費税引き上げになると逆進性の問題というのがどうしても出てくるかと思います。給付でやるのか税でやるのかという議論もあるかと思いますが、副大臣はこの点についてどうお考えでしょうか。 |
| 答) | 複数税率は、今ほどの段階ではなかなか効率性が悪くて、複数税率で保護すると、それは余裕のある所得の方々にも恩典は及びますから、そういう意味ではかなりまた税収が減るということもあって、複数税率はEUの例をとってみてもなかなか実は取りにくいんですということをご紹介いたしました。そうすると、代わりに何があるかというと、所得の低い、打撃のより大きい方々に対してどういう手だてを講じられるかということは当然話題になってくるでしょうという、これも論理的な考えの道筋からいって出てくる可能性のものとして、例えば生活保護世帯についてはどうするのかというようなことを考えていく。ただ、これは現物で給付する、現金で給付する、両方の考え方もあるでしょうし、様々な見方があると思います。どの程度までの方々にそうした手順をしなければいけないか。あるいは方法としてインボイスが入らない中で出来るか、あるいは番号制度が成熟する段階においてどこから入れるかとか、様々な問題がありますので、一概に決め打ちするわけにいかないけれども、検討テーマとしては当然出てくるでしょうということを申し上げました。 |
| 問) | その中では当然所得税の最高税率の問題ですとか、税率の見直しというものも必要になってくるとお考えでしょうか。 |
| 答) | かなり所得の再配分機能が衰えてきている上に、ここでさらに消費税が入るということになると、さらにその再配分という考え方からは乖離をした状態が生まれるということもありますので、その一方では所得税の税率構造についても触る必要がより高くなるのではないかと思っておりまして、その問題意識についても本日少しお話をさせていただきました。 |
| 問) | 本日、車体課税について各省との折衝が行われているかと思いますけれども、この現在の議論の状況及び副大臣として要望側の省庁にどういったことを伝えられているかということを教えていただけますか。 |
| 答) | 政策税制の政策の目的について本来に立ち返って考えてみましょうという提案を各省に対してさせていただいております。いわゆるインセンティブですよね。社会をよい方向に持っていくためにどういう政策税制をやればインセンティブがつけられるかという観点、そしてその本来の目的は何なのかということをよく考えないと、昨年までついていたからこれを継続してくださいとか、もうちょっとおまけを多くしてくださいというようなことでは、かえって歪めてしまう可能性がある。例えば、研究開発税制についても日本は本当に抜本的なイノベーションには中長期的な視点からの、私は研究開発というものが欠かせないと思っています。小手先の衣装を変えるような、そうしたモデルチェンジ的なものであればすぐに出来るでしょうけれども、それは抜本的なものになりません。ですから、抜本的なイノベーションを進めていくためには、中長期的な、本当にすぐには結果が出ないものについても投資をしていく必要があると思いますが、それが日本においては足りなくなっているのではないですかと。2〜3%しかそれには使われていない、そういう研究結果などもありますねと。これでは、実は本来の目的を達せないではないかと。アメリカのものづくりがだめになってきているというのは、明らかに目先の利益を優先した経営、社会体制になっているものですから、中長期的な投資が遅れていて、アメリカのものづくりが衰えてきたという分析があります。ですから、我々もその轍を踏まないように中長期的なものにもっと重点を移したようなやり方がいいのではないかと思っておりますし、総額型というのもどうだろうかということがありますし、それからその上に今、上乗せのものが置かれていますけれど、それは本当に働いているんだろうかという観点から考え直す必要があるんではないですかということを申し上げていて、根本論まで遡って議論をさせていただいております。これは1つの例ですけれども、他のことでも1つ1つ、要求されている租税特別措置等政策税制について、それが本当に本来的な効果を発揮しているのか、必要性があるのか、有効なのかということを1つ1つ問いかけて、原点に戻った議論をさせていただいています。 |
| 問) | 車体課税についてですけども、とはいえ民主党も来年度税制改正の重点要望に盛り込むという案を作っておりますし、かなり廃止を求める声というのが強いかと思うんですけれども、それに関してはどうお受け止めでしょうか。 |
| 答) | 道路目的財源がなくなったから、全くこれはゼロにすべきだという議論がありますが、私は目的税でなくなった、もともと重量税などについては目的税ではないけれども、事実上目的税化しているというものもありましたけれども、それと、道路整備に充てるという、そういう使途がなくなったこととは違うと思っていますから、目的税化しなくても道路に対する財源の要請というのは当然ありますから、それと全くゼロにしていいということとはまた別だと思います。あるいは、公害の患者さんに対する賠償の資金として手当てされている部分もありますし、そうしたことを総合的に考える必要がありますね。それから、地方にとっては貴重な税源ですから、これをいきなりゼロにしていいのかという問題もありますので、そうしたことを総合的に考えて、ただ目的税化が外れたからといって完全にゼロにしてほしいということが、果たして正当なのかどうか、適切なのかどうかというのは、やはりもうちょっとよく考えてみないといけないと。ただ、方向として複雑なダブりのある、国もある、地方もある、それは燃料課税でも、それから車体課税でも、あるいは取得、使用、それから保有、各段階で課税されているというこの今のあり方を簡素化し、そして特に車体について軽減していかなきゃいけないという考え方は私も共有していますと。党とも同じですということを申し上げてきました。ただ、それを全体として考えていかなきゃいけないので、この部分だけ先に取り出してやることは、果たして全体の改革を進めることに資するのかどうかという観点から考えていかなければいけないと思っていて、私共はもう少しよく考えないといけないと考えているので、あまり盛り上がられても問題があるかなと、こう思っております。 |
| 問) | 先程私見ということで消費税率の引き上げと時期について明言がございましたが、年内にまとめる大綱にはどこまでパーセントとか時期を盛り込むべきか、お考えをお聞かせください。 |
| 答) | それは分かりません。最初に、今、国民の皆さんが求めておられることは、これは一体将来の社会保障の姿がどうなるかという終着駅があまり明確に示されていないのではないかということがおありになるのだろうと思います。ですから、その最終的な姿をお示しすることをまず党で、細川先生の調査会でおやりになられているということで、それをまず待ちましょうと。そして、それに一体幾らかかるの、というところから論議していきましょうということになっていますので、それをまず見ないと言えないということがあると思います。私共は、その前の段階のところで論理的な道筋から考えるとこうなる可能性があるということをお示ししましたけれど、それはあくまでも今度の大綱で、抜本改正の大綱でどこまで盛り込めるかというのは、やはり審議をしてみないと分からないということだと思います。 |
| 問) | 先程7%について計算しづらいという言葉があったと思うんですが、もうちょっとかみ砕いて、何故7%は計算しづらいと言えるのでしょうか。 |
| 答) | 奇数の数字というのは計算しにくいというのは、これは明らかだと思います。その程度の意味です。半端な0.5、例えば10.5円というのがあった時に、8だとこれは切り上がりますけれども、7だとその端数がそのまま残るということもありますよね。ですから、計算は奇数よりは実は偶数の方がしやすい。5の場合は、これは10の半分だから割と簡単に出せますけれども、7みたいな奇数は実は難しいということが普通の計算の常識論としてあるのではないですかということを言ったまでです。いや、7になるかもしれないですよ。それは私が決めることではありませんので。 |
| (以上) | |
