野田財務大臣閣議後記者会見の概要(平成23年8月30日(火曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 先程閣議がございまして、財務大臣の職を辞すことになりました。昨年6月から財務大臣として、その前は副大臣として2年間にわたり財研の皆様には大変ご指導いただいたこと、心から感謝を申し上げたいと思います。この経験をバネに様々な課題のある日本でありますけれども、しっかりと舵取りが出来るように頑張っていきたいと思います。これからもご指導のほどよろしくお願いいたします。どうもありがとうございました。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 昨日、民主党の代表選を終えまして、いよいよ今日の午後に新首相に指名されることになると思うのですが、改めて首相就任に向けての決意をお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | 代表選挙を通じてお訴えしたことを、着実に党を挙げて実行出来るようにしっかりと頑張っていきたいと思いますし、まずその体制整備が急務でございますが、しっかり体制整備をして新たな体制が早く稼働する、機能するようにしていきたいと考えております。 |
| 問) | 新しい体制整備ということで、昨日の記者会見で党役員人事、閣僚人事については一日頭を整理するということでしたけれども、方針は決まりましたでしょうか。また組閣は何日に行う予定ですか。 |
| 答) | 党内人事についてはかなり頭の整理が出来ましたので今日の午後辺りから色々と着手をしていきたいと思います。組閣についてはその後。それぞれ急がなければいけないと思いますが、しっかりためを作って拙速にならないようにしたいとは思います。 |
| 問) | 副大臣も含めてちょうど財務省での仕事が2年ということですが、この任期中に財務省の中で最も力を入れた仕事と思い出深かったことを教えてください。それから首相になって引き続き経済財政分野でどのような方面に力を入れていくかということもお聞かせください。 |
| 答) | 2年間で通算して本予算と補正予算、6回の編成を行いました。厳しい財政状況の中で本当に苦労して予算編成をしてまいりましたけれども、自分なりにはメリハリをつけながら財政規律を意識しながら、一方で必要なところにはしっかりと予算措置をしていくという、そういうことをやってきたと思っています。一方で、財務大臣になってから3回にわたって為替の介入を行いました。大変得がたい経験というか、あまりこういうことは無い方がいいのですが、引き続いてまだ円高、そしてデフレの問題がございます。こうしたことを踏まえて一方で財政規律も考えながらという、これからは注意深い経済財政運営が必要だと思います。グローバル経済の様々な流れを踏まえながら一国経済主義、一国財政主義に陥らない形でしっかりとした舵取りをしていこうと思います。 |
| 問) | 来年度予算について、以前メリハリを付ける部分は新体制が出来てからになるとおっしゃっていましたけれども、代表選の論議も踏まえてどのような分野にどのような方法でメリハリを付けたいと思っていらっしゃいますか。 |
| 答) | まずは新体制を作りながら対応していきたいと思います。9月半ばまでにメリハリを付ける作業をしたいと思います。 |
| 問) | 先程、円高について注意深く見守りたいというお話がありましたが、経済界の方からも円高対策、そして経済対策について新総理に期待する声が上がっていますが、その辺についてスケジュール感も含めて教えていただけますでしょうか。 |
| 答) | 新たな体制を作った後に速やかに予備費の対応や3次補正予算の対応も含めて考え方をまとめて打ち出しをしていきたいと思います。 |
| 問) | 中身についてはどうでしょうか。代表選では中小企業の支援をしていかなければいけないと… |
| 答) | 代表選で申し上げたようなことなどを中心に取りまとめていきたいと思います。 |
| 問) | A級戦犯についてお伺いいたします。A級戦犯は犯罪人ではないというご発言について韓国などから反発も出ていますが、これから首脳外交を始める上においてそのご認識にお変わりはないでしょうか。 |
| 答) | 平成17年の質問主意書は1つの法的解釈に基づいて法的立場の確認をいたしました。私は政府の立場なので、そこから出てきた答弁書を踏まえた対応をしていきたいと思います。 |
| 問) | 法的立場、よく分かるのですけれども、一方で外交をやる上では国際的な関係、責任というところは非常に大事な、まさに大臣が真心の政治とおっしゃっているところというのは全く無視出来ない要因だと思います。国内的な法的地位というのはよく分かる話ですけれども、国際的な、名誉とかではなくて国際的な責任ということに関してどういうご見解を持っているかというところを教えてください。 |
| 答) | 出てきた答弁書を踏まえて対応していきたいと思います。 |
| 問) | 党内人事に関して、今日の午後辺りからと言われましたけれども、それは首班指名を受けてからという理解でよろしいでしょうか。 |
| 答) | 時系列で言いますとそうでしょうね。 |
| 問) | 今日中に例えば幹事長とか党三役ぐらいまで決めるのかということと、組閣の前に自民・公明両党に例えば政策協議を少し提案してみるとか、そういう何かお考えはありますでしょうか。 |
| 答) | まずは1つずつ着実にということで、ご指摘のあった幹事長等々の骨格を今日は決めていきたいと思います。 |
| 問) | 自公との… |
| 答) | まず骨格を決めるところからスタートです。 |
| 問) | 当面の政府としての外交日程として、G7会合が控えていますけれども、新内閣の発足に際し次の財務大臣に世界に対してどのようなメッセージを発信するように指示なさろうとお考えでしょうか。 |
| 答) | まず財務大臣を決めませんとね。その日程に間に合うようにします。 |
| 問) | その上で今、日本として世界に対してどのようなアピールが必要だとお考えですか。 |
| 答) | これまでも国際社会の中でG7、G20等を通じて国際金融システムの安定、通貨の問題等、積極的にかかわってまいりました。そうした姿勢は不変であるということで、均衡ある、そして力強い、そして持続可能性のある成長を目指して我々もこれからも相応の役割を果たしていくということはきちっと踏まえて対応していきたいと思います。 |
| 問) | 代表選の頃から野田さんは一国経済主義という言葉をよく使ってきたと思うのですけれども、国民に対して一国経済主義というのはどういうことで、どういう問題があるというご説明をお願い出来ますでしょうか。 |
| 答) | 最近の世界経済の流れで注意深く見なければいけないのは、EUもやはり財政の問題、アメリカも財政の問題、ここから端を発して経済に対する不安が出てきたり信用不安になりかねない状況が出てまいりました。そういう世界の流れがある中で、自分達の財政の問題を無視して問題を先送りするような、そういう経済論争をしていたのではちょっと危ないんじゃないかという点を留意してほしいという意味での警鐘を鳴らしてきているということであります。 |
| 問) | 先程の韓国の反発が、中国の報道でも野田大臣の色々なA級戦犯の問題とか、いわゆるタカ派的なイメージを強調するような報道が多いんですが、今後の中国の関係も含めて、国際的にどういう説明をなさるのでしょうか。 |
| 答) | ことさら歴史認識を振りかざして何か私は言ってきたつもりは全くありません。皆さんからのご質問を受けて、かつてそういう質問主意書をしたことがあるということは申し上げましたけれども、しっかりと韓国も中国も含めてアジアとの関係はウィンウィンの関係でいきたいと思っていますので、基本的なこの姿勢はご理解をいただくように努めていきたいと思います。 |
| 問) | 復興財源の議論で、代表選の議論の中でも色々な意見があったかと思うのですが、現状で復興財源の議論をどういう手順で、野党との関係も含めて進めようとされているのでしょうか。 |
| 答) | 復興の基本方針と復興基本法をしっかり踏まえて対応するというのが私は原則だと思います。そこから逸脱をしない中で、特に政府税調の中ではいわゆる復興財源、税にかかわる部分については複数の選択肢を用意するという、その準備をしているはずでございますので、それを踏まえながら野党の皆さんとも協議をしながら一日も早く第3次補正予算が通るような環境整備に努めていきたいと思います。 |
| 問) | 社会保障と税の一体改革ですけれども、これも年度内に法整備ということを大臣は強調されていましたけれども、これもそうすると野党との協議ということも視野に入っているのでしょうか。 |
| 答) | 閣議了解で成案の中にそういうスケジュール感も入っていますので、それを踏まえて対応するということです。 |
| 問) | 年度内に法整備ということになると年内辺りには野党と協議するための案を出すということでしょうか。 |
| 答) | まず我々の側の考え方の整理をしっかりした上で野党としっかり議論をしていきながら、来年の通常国会への法案提出の準備をしていきたいと思います。 |
| 問) | 代表選の後、ご家族、奥様などから何かお祝いの言葉などあったのかということと、今後奥様はファーストレディーになられるわけですけれども、一緒に国際会議などに出席されるというお考えなのか、お聞かせください。 |
| 答) | 会っていないんですね。分かりません。家庭内連立からスタートしないといけないですね。 |
| 問) | 電話は。 |
| 答) | 電話は留守電だったですね。 |
| 問) | 代表選で民主党らしさということを強調されていたのですけれども、民主党らしさで一番大切なのは、実際に何が民主党らしいのか、黙っていると連立型、要するに野党とも一緒にやっていこうという政治になっていくというふうに見えるのですが、その中で民主党らしさというのは一体何なのかを説明していただけますか。 |
| 答) | 国民の生活が第一という理念、これは私なりには中間層の厚みを増していくということを申し上げました。ここは大事なところだと思いますので、見失わないで様々なところの協力を得られるように頑張っていきたいと思います。 |
| 問) | 党の政策決定についてお伺いしたいのですが、去年の税制改正、それから今年の一体改革の議論の中で党の決定の最終局面で結論が曖昧になったということがありました。改めて政府税調の会長として、その辺りでどのような苦労があったのか、それから党の政調のあり方について今どう思っているのかを教えてください。 |
| 答) | 政調のあり方は随分昨日、前原さんが具体的に色々ご提言をされていました。ああいうものも参考にさせていただきたいと思っております。これまで、苦労があったというか、苦労と言えば苦労ですが、最終的には色々なものを乗り越えてまとめることは出来ましたので、闊達な議論のある文化を持った党だと思います。あとは決まったら皆さんがしっかりと従って守っていただくと、そういう党風を丁寧に作っていきたいと思います。 |
| 問) | 政策提言機関という位置付け、それ自体の見直しというのは考えていらっしゃいますでしょうか。 |
| 答) | その中間だと思うのですね。単に話をしただけでガス抜きの場だと思われることのないような工夫が必要だと思います。 |
| 問) | 改めて今の経済に対する現状と先行き、アメリカ経済の減速やヨーロッパ問題などありますけれども、そういった先行きについてご見解を併せてお願いします。 |
| 答) | 基本的には今年は実質で0.5%成長、7−9月からはより回復の軌道に入っていくというのが原則の考えですし、来年は大体2.7%から2.9%成長、基本シナリオはそうなっています。ただ、ご指摘のとおり海外の様々な情勢、動向等々、色々と下振れリスクがありますので、それに対する対応をきめ細やかにしていくということによって基本シナリオ通りの動きに行くように万全を期していきたいと思います。 |
| 問) | 政調のあり方についてなんですけれども、現在、政調会長が閣内で閣僚を兼務する形になっていますが、これはこのまま変えずに行くという方針でよろしいでしょうか。 |
| 答) | 私は兼務しない方がいいのではないかと思います。やはり難しそうでしたね。ご苦労が多かったと思います。やはり閣僚としての相当色々な仕事が出てくる、会議が出てくる。一方で党の中で丁寧な議論を重ねながらそれを集約していくのも相当な作業だと思います。玄葉さんだからその苦労を越えて随分こなれたことが出来たと思いますが、あまりこれは属人的なことではなくて、システムとして両方を兼ねることの困難さを私はちょっと見たような気がしますので、これは分けた方がいいのではないかと思います。 |
| (以上) | |
