五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成23年8月22日(月曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 日本時間の19日の夜に、円相場が76円を突破して75円台を初めて付けましたけれども、副大臣は要因や今後の動きなど、どのように分析していますでしょうか。 |
| 答) | 基調はやはり日本の事情というよりはアメリカの財政問題が依然として解決をしていないということ、それから、欧州におけるソブリンリスクが依然として残っているということで、より安全な資産ということで円という通貨に流れてきているということですので、基本的に厳しい面があるだろうと。ただ、一方で、そうした動きに乗じた投機的な動きもあるのではないかと思われますので、その投機的な動きの程度、それをよく見極める必要があると思っております。 |
| 問) | 税調ですけれども、以前、22日からの週は忙しくなるとおっしゃっていましたが、予定通り新体制が出来るまでに複数の選択肢を出したいというスケジュールは変わらずに、今週は何回か開いて代表選までに出すというスケジュールでよろしいですか。 |
| 答) | 若干事情が変わってきております。先週の段階で申し上げたのは、総務省が所管をする地方税についての分析といいますか、シミュレーションといいますか、それを総務省の政務3役、副大臣、政務官からお出しをいただいて、ワーキングチームで、作業部会の方で一度開きたいと言っておりました。それがちょっと遅れていたものですから、今週にずれ込んでいるわけですが、その作業部会については明日やろうと思っています。ですから、完全に中断ということではなく、明日作業部会はやります。 |
| 問) | 新体制が出来た後も話が続いているという可能性も高いということですか。 |
| 答) | 新体制後もそれはやらないわけにいかないことだろうとは思っています。 |
| 問) | 野田大臣は先日の会見で複数の選択肢を出すのは新体制後になるのではないかという観測をおっしゃっていましたが、実際に結果として出すのはやはり首班指名後になるのではないかという状況でしょうか。 |
| 答) | 今の遅れ方で言いますと、なかなか税調として幾つかの選択肢を復興本部に報告するというミッションですから、復興本部に報告をする、提示をするには時間がもう足りなくなってきているということは言えると思います。明日の作業部会が終わって、そしてその後、一回中間報告を本体ないし税調懇談会にして、それからもう一回作業部会で具体案を検討して、そして税調本体会合にかけて、そして復興本部に報告という手順になるものですから、時間的にちょっと間に合いそうもないなというのはお分かりになると思います。 |
| 問) | 今の税調の議論の遅れが3次補正などのスケジュールに与える影響というのをどのように見ていらっしゃいますか。 |
| 答) | これは分かりません。なるべく早くやらなければいけないということが1つ。もう1つは、物理的に決まった後、これは税法改正ですから、法改正という手順が要りますので、法案の審査、法制局の審査等ありますし、また印刷も必要ですので、かなり時間がかかる厳しいスケジュールになってくるだろうということは言えると思います。 |
| 問) | 復興増税に関してなんですけれども、野田大臣は以前から、5年から10年の復興期間、10年というよりも5年の期間で償還するべきだというお考えだったと思うのですが、18日の講演でも、何が何でも来年から増税ということではないと。ちょっと以前とニュアンスが変わってきているような印象を受けるのですけれども、代表選を意識しているのではないかとも言われているのですが、副大臣としてはどのように見ていらっしゃいますか。 |
| 答) | そもそも増税をやりたい政治家なんていないんですよ。どこかの方が安易な増税は反対だと言ったけれども、安易な増税を提案している人は1人もいません。私たちは日本の将来を思って、今の日本の財政の状況からいって、これ以上あてのない財政の赤字の増大を看過出来ないという立場から色々な模索をしている。これは増税ばかりではなくて、税外収入、節約、優先順位の見直し、その他の増収策も含めて、ありとあらゆる検討をしながら、止むを得ず最後の手段として増税が必要ならやらなければいけない。むしろ経済の足を引っ張るとすれば、日本においても財政の困難から来る実体の経済、あるいは金融に対する、社会に対する悪影響が大きいということを申し上げてきましたので、それは大臣も全く変わりはないと思います。 復興増税とおっしゃいますけれども、皆さんが増税という言葉にいろんなイメージを持っていて、この景気が悪い時に、円高の時に法人税率を上げるのかという意識で思われている方が、政治家の中にも、一般の人々の中にも沢山おられると思います。それはそうではないということをさんざん申し上げていますが、ご理解がいただけていないところで、むしろ姿を見ればおわかりになると思うんですけれども、例えば法人税率に関して言えば、今のままの方が実は税収は増えるんですね。5%の実効税率を下げるということを私どもは提案しているんですから、今のままで放置した方が、税収が増えるんです。ですから、それは増税じゃないんです。それなのに、増税になる、増税になると騒いでいる人たちは物事がわかっていない人たちだと私は思っています。そういう意味で、税目によって5年に必ずしもこだわらない、短期間で処理をする方がいいけれども、5年にこだわらないということは前から野田大臣もおっしゃっていますから、野田大臣も別に変節しているわけではないと思います。 何が何でも即増税、そういうつもりではないというのは、まさに増税したくてやっているんじゃないですよ。増税して得なことは政治家に何もないですし、財務省だってないわけですよ、実は。全部自分のものになるのではなくて、全部それは被災地のための復興に使われるお金ですから。私はそう思います。 それから、復興債か増税かという財源の立て方ということ自体が、マスコミの皆さんも含めて間違っていると思います。復興債は財源ではありません。将来の増税です。復興債は将来の増税に必ずつながりますから。ですから、それは意味がないですよね。増税か復興債かという論理の立て方自体に問題があると思っていまして、これは増税したくてやっているのではないよという意味が野田大臣の発言には入っておられると思っています。 今日は財政審の分科会がございまして、民間のアナリストの方から、日本もソブリンリスクに見舞われる可能性がかなり大きいと。もし今のユーロ圏での危機が拡大をした場合には、次はどこだ、次はどこだという話が来て、必ず最大の財政赤字国である日本に目が向けられると。それは大変大きな危機だという分析がアナリストの方から示されたところですが、私共もやはりそうだと思っております。 |
| (以上) | |
