野田財務大臣閣議後記者会見の概要(平成23年8月12日(金曜日))
| 【冒頭発言】 | |
| 先般、閣議報告をしました社会保障・税一体改革成案及び本日閣議決定しました中期財政フレームを踏まえ、政府側として今後の大きなスケジュール感を確認する観点から、社会保障・税一体改革の当面の作業スケジュールについて先程私と与謝野大臣、片山総務大臣、細川厚労大臣で枝野官房長官のところに伺い、5人で話をいたしました。その内容はお手元に配布した資料のとおりでございます。社会保障改革については厚生労働省の関係審議会等の場において今月以降、着実に検討を進めるとともに、税制改革については秋以降、税制調査会における議論を経て附則104条に示された道筋に従って23年度中に法案を提出することとしております。今後与野党協議が始まった際にきちんと対応出来るようこのスケジュールに沿って着実に検討を進め、社会保障・税一体改革の実現を図ってまいりたいと考えております。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 内閣府が消費税を10%に引き上げても2020年度の基礎的財政収支の黒字化はできないという試算をまとめましたが、将来消費税を10%超にする必要があるかどうかも含めて受け止めをお願いします。 |
| 答) | 財政運営戦略で掲げたいわゆるプライマリーバランスの均衡を2020年までに図って、その後、債務の残高を縮小させていくというのは国際公約であります。従ってこの目標は常に堅持し、それをにらみながらの対応を着実にしていかなければなりません。現段階においては税と社会保障の一体改革の中で2010年代半ばまでのいわゆる改革のプランというか方向性は出ています。まずはその目標をクリアすることが必要だと思いますが、それ以降もやはり歳入歳出の引き続いての見直し、検討が続くということでございます。 |
| 問) | 毎年恒例の質問になりますが、15日の終戦記念日の前後に靖国神社を参拝する予定があるかどうか、理由も含めて。 |
| 答) | 予定はありません。 |
| 問) | 理由は。 |
| 答) | 行く行かないとか、いつ行くとか、あまり語ることではないと思っています。 |
| 問) | 今日、先程も大臣おっしゃっていましたように中期財政フレームが閣議決定されましたけれども、震災を別枠として71兆、44兆というのは堅持するという、決められたことの受け止めと、あとこれを受けて今後、来年度予算に向けての、概算要求に向けた作業というのが本格化するかと思うのですけれども、今後のスケジュール感がありましたら教えてください。 |
| 答) | 欧米各国それぞれ財政の問題が大変クローズアップされている時ですので、震災の後とは言いながらもきちっと財政運営戦略の道筋をたどるということをやっぱりしっかりと示していかなければいけません。その上で大事な中期財政フレームだったと思います。その財政規律を守るという意味からも歳出の大枠をきちっと明示し、それを踏まえた来年度の予算編成に当たっていきたいと思います。今日、フレーム、閣議決定でありますけれども、これからは来年度予算編成について基本的な方針を固めて中期財政フレームと整合的な各閣僚別の概算の要求をしていただくような、その準備に移っていきたいと思います。 |
| 問) | 24年度予算のフレーム、71兆、44兆円枠は維持するということですけれども、引き続き社会保障の1兆円規模の増加する部分も盛り込まれたということで課題も多いと思うのですが、今後、概算要求基準を作るに当たってどういったところがポイントになってくると大臣はご認識されているんでしょうか。 |
| 答) | 一番の基本的な方針はまさに政治判断が出てくると思います。そこにまだ至る議論ではなくて、まず粛々とどうやって作業をしていくかという方針をまず固めることが大事だろうというふうに思っていまして、その上で71兆、44兆という数字を明記しているわけですから、その中に収まるような努力をどういう形でメリハリをつけながらやっていくかという議論は、メリハリの部分は、これはちょっとこの後、議論になるだろうと思います。今は具体的にその方針を、まず粛々と進める方針をどうやるかということを今検討しているところでございます。 |
| 問) | 為替について依然1ドル77円を切る円高水準が続いておりますけれども、改めまして今のこの状況をどう見られているのかということ、それからどういう対応をされるのかというところと、3次補正で円高対策を盛り込むかどうかというところについてのお考えをお伺いしたいのですけれども。 |
| 答) | 確かに為替市場、まだまだ私は一方的に偏っている動きが続いているというふうに思います。今日もこの状況を注視していきたいと思っています。緊張感を持って対応していきたいと思います。それをもって3次補正云々というお話でありますが、3次補正については今復興の基本方針に基づいて各省からの様々なお考えをお聞かせいただきながら、政府税調の中で財源の話もこれから本格化していくということであります。基本は復興に資する3次補正、復興を実現するための3次補正でありますが、今の状況が続くかどうか見極めなければいけませんが、必要な時にはやはり適切な対応を3次補正でするということも考え得ると思います。まだそれは現時点で確定的に申し上げられる段階ではありませんし、少なくとも3次補正については与野党の協議も必要だと思っていますので、そういう色々なプロセスをたどっている中でどうしても必要だという場合には対応せざるを得ないことはあると思います。 |
| 問) | 自民党の谷垣総裁が大臣のことについて、今までの言動を拝見すると思いつきをぽんぽん言う方ではないと。ああいうキャラクターも少し頑張っていただく必要があると、かなり踏み込んで大臣のことを代表選について応援するような趣旨の発言をしているのですけれども、これについてのご感想をいただけたらと思うのですが。 |
| 答) | 谷垣総裁が財務大臣であった頃、私は民主党の次の内閣の財務大臣でして、よく衆議院の財務金融委員会なんかで議論をしたことがあります。その時は相当かみ合った議論が出来たと思っていますので、多分そういう印象を踏まえてのご発言だったと思いますが、ただ代表選に出る出ないということを前提にしているお話ではないのではないかと。私も明確に何か言っているわけではございませんので、過去の印象を踏まえてのコメントだったのではないかというふうに思います。 |
| 問) | 社会保障と税の一体改革でかなり細かいスケジュールを示されて、大臣ご自身も非常に意欲を持たれていると思うのですけれども、代表選で増税の必要性とか是非が争点になるような兆しもあると思うのですけれども、この辺り大臣はどういうふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | どなたが出るかによって争点というのは変わると思いますので、今の段階で言える話ではないと思います。ただ、いわゆる成案が、政府と与党で一緒にまとめた成案があります。少なくとも希望としては、その範囲の中の議論は大いにやってもいいのではないでしょうか。成案を実現するための議論、少なくとも行革をもっと一生懸命やろうとか、経済動向をもっと考えろとかという色々な意見はあるかもしれません。ただ、これはどんな内閣であっても先送りの出来ないテーマであるという共通認識のもとでの議論は、私は具体的にやってもいいだろうと思いますが、少なくともちゃぶ台返しをするような議論だけはあってはならないのではないかと思います。 |
| 問) | 先日与謝野大臣が会見の中で政策決定プロセスを透明化して、政策の予見可能性を高めるために経済財政諮問会議のような仕組みをもう一度作るべきではないかというようなご提言をされたのですけれども、こういった課題に対して次の新しい内閣ではどのように対処すべきというふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | よく内容を承知していません。 |
| 問) | 哲学的な話で恐縮なのですけれども、この間の月刊誌の論文の中で市場原理主義でもなくて社会主義でもない、中庸な国を目指すんだというふうな理念のご提示がありましたけれども、多くの国は恐らくどこの国も中庸の部類に属すと思うんですが、もう少し伺いたいのは、いわゆる負担と福祉のバランスが高負担高福祉なのか、中負担中福祉なのか、低負担低福祉なのか、どの辺のところを目指していらっしゃるのか、もうちょっと明らかにしていただければ有難いなと思うのですが。 |
| 答) | この間の成案で社会保障については中規模で、そして高機能というような表現があったと思います。それを実現するための財政の裏付けを持ったそういう政策を展開していくと。あまり何文字熟語みたいに一言では言えないと思いますが、そういう社会を作っていくということだろうと思います。 |
| 問) | 先週木曜日に為替介入をやりましたが、それから約1週間たって効果のほどをどのように見ていらっしゃるかというのをお伺いしたいのと、今後さらに円高が進んだ時の対応として、例えばスイスですと昨晩ユーロにペグをするといったような話も出てきているのですけれども、為替介入以外にどんな対応が考えられるか、可能な範囲で教えていただけますか。 |
| 答) | まず8月4日の介入の効果を今この時点で明確に言える状況ではないと。もう少し今の流れの帰趨を見定めながらの判断が出てくるだろうと思うので、総括するにはちょっとまだ早いのではないかなと思っています。加えて、それぞれの国によって色々な対策があるでしょうけれども、一方的な動きが引き続き動くようならばどうするかについては様々な検討をさせていただきたいと思います。 |
| 問) | 今後、来年度予算の概算要求基準ですけれども、これは当然代表選後の新体制で決定するということになるのではないかと思いますが、そうなるとこの決定というのは9月以降と、そういうふうに段取りを考えていらっしゃるのですか。 |
| 答) | こういう厳しい情勢の時に年内編成は、これは絶対にやり遂げなければいけないですね。間違っても越年になってはいけないと思っています。新しい体制が出来るまで来年度予算についての取り組みが完全に何もやらないで遅れるということは、これはいけないのではないかと思います。従って当面のどういう作業を進めるかの方針を早急に固めていきたいと思いますが、具体的にどういうメリハリ、柱はどうするかというところは、これは新しい体制の中でしっかり構築した中で与野党協議も含めて対応することではないのかと考えています。 |
| 問) | 昨日、再生エネルギーの買取り法案も今国会中の成立のメドがついたということで、菅総理が掲げている退陣の3条件と言われるものが今国会で成立するということはほぼ確実な情勢になりました。このことに対する受け止めを一言お聞かせいただけますでしょうか。 |
| 答) | それぞれ70日間延長された国会の中で結果が出るというところに至ったことは、提出した側でありますし、もちろん修正協議もございましたけれども、1つの結論が出るということは政府としては有難い結果だと受け止めています。 |
| 問) | 為替の問題で重ねてお伺いしたいのですけれども、週初にG7電話会合を行った後もドル円に限らず各国の株が大きく乱高下しているですとか、格付けをめぐる観測、欧州も含めて色々な観測で動揺している状況が続いていると思うのですけれども、改めてここで声明にも書いてありましたようにG7の協議、再びもう一度呼びかけていかれるお考えはないのかどうかお伺いします。 |
| 答) | G7の声明の一番最後のところに明記してある通り、ここ数週間については緊密に連絡をとりながら、必要があれば協力するということ、これは基本的にはどの国も方向性としては確認をしていることでございますので、必要に応じて対応していきたいというふうに思います。 |
| (以上) | |
