櫻井財務副大臣記者会見の概要(平成23年6月9日(木曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 今国会の会期末が6月22日、今迫っている状況の中で依然として特例公債法などといった重要な法案もまだ通っていない状況で、非常に政局が混迷した状況にありまして、なかなかそういった重要法案が進行していない状況になっています。今後そういった法案の審議など、現状をどう打開していくのか、副大臣のお考えをお聞かせ願えればと思います。 |
| 答) | 昨日実は宮城県の市長、それから市議会議長との朝食会がありまして、その場面で東松島の市長から、もっと前倒しをして交付金をという話をいただきました。今回、財務省としても相当頑張ってくれて、4月1日に6月分の7掛けでしたけれど前倒しをして交付させていただいていますし、特交は4月8日に交付させていただいています。それでも、要するに東松島市、税収が上がりませんから、国からのお金が頼りなので何とかしてくれということを言われました。私の方からお答えしたのは、国もお金がありません。特例公債法が通っていないので、国も税収が十分上がってない中で短期証券しか発行できない、手を縛られたような状態でほんとに困っていますと。今回別に民主党だけで受けたわけでありませんで、自民党、公明党の各政党の先生方も来られていましたので、そういう意味で是非早くに特例公債法を通していただきたいということはお願いをさせていただきました。 本当に、これは別に自分が財務省にいるからということだけではなくて、被災地選出の議員からすると、とにかく早くやってほしい。もう私は正直言って何のこだわりもなく、もうねじれ国会で、これは昨年の選挙で負けたわけですから、そうであれば、総理はいつまでお続けになるか分かりませんけれど、平成10年の時に野党の案を丸飲みしたではないかということを言うのであれば、我々も特例公債法、本当に通らないと大変なことになるのだから、まず通す努力を最大するべきだと思います。それで、この条件で通るのであれば、その条件を私は丸飲みしてでも早くに通していかないと、今申し上げたような点でも、この点でも被災地の人達は非常に苦労していますから、だから、与野党共に考えるべきことではないのかなと、そう思います。 |
| 問) | その観点からいきますと、野党は特例公債法などの審議の条件として首相の退陣を求めている状況で、首相自身もいずれのメドが立った時点で退陣するということもおっしゃっているわけですが、そこについての総理の進退の在り方については何かご意見ありますでしょうか。 |
| 答) | 総理が辞めるというのは、僕は相当重いことだと思っていまして、以前は、確か予算が成立したのを花道に退陣したらどうかという話が出ていたかと私は記憶しています。それが正式に出たのか、それともマスコミ報道で私が知ったのか、そこはちょっと定かではありませんが、でも、マスコミで報道されているからには根拠のないことで報道されているとは思っておりませんので、そう考えてくると、ある時点になると別な条件を付けてくるというのは非常におかしな話だと思っています。ですから、今申し上げたような、ほんとに現場の切実な状況を聞いていただきたい。その上でそうだと判断されるのかどうかは、私は皆さんときちんと話をさせていただきたいと思います。 それから、今申し上げたとおり、一国の総理がその職を辞するということは相当重いことであって、その総理がやはりこれをとにかく何とかしてほしいということであれば、あんたが辞めないとだめだという話には僕はならないのではないのかなと。そこのところはやはり、今のこれだけ大変な状況になっていることを鑑みて、私は是非与野党で歩み寄って、早くに成立させていただきたいなと。これはもう財務省の問題ではないですよ、ほんとに国民生活の問題ですから。これはどちらも批判されると思います。政治に対しての信頼感を大きく損ねることになると思うので、私はとにかく早くに話し合いをして、通していただきたいということだけです。だから、先程言ったように、譲るべきところは譲る、お互いに歩み寄れるところはちゃんと歩み寄ってやらないと、もう機能しないと思います。 |
| 問) | 社会保障と税の一体改革について、20日に成案を得るべく今ご検討されていて、その中で5%の増税は必要ではないかという提案も出ています。それで、一方では今後復興のために何らかの国民に負担を求めるということも、今後検討になってくると思うのですが、そういった意味では今後増税をどういうふうに求めていくのか、どういうスケジュールで進めていくべきなのか、副大臣のお考えをお聞かせ下さい。 |
| 答) | 非常に大事な点だと思いますし、一方で難しい点だと思っています。要するに、財源となり得るところは限られてきていますから、そういう点で言うと、短期間で大きな税収を上げることが出来るのは消費税ですから、この取り扱いをどうするのかということが一番の鍵になるのだろうと、そう思っています。現時点で方向性は、社会保障に対して充ててくるという方向になっていますから、まず原則は、私はそこはそのとおりなのだと思っています。ただ一方で、この震災に対して、もちろん復興財源についてどうも明確な方向性にはなっていないような感じがしていますが、いずれにしろ別会計でやって、私は個人的に申し上げれば別会計でやって、そこでの収支を合わせることを考えれば、将来的には何らかの形の財源を確保して、一時国債を発行したとしても、それは全部穴埋めしていかないといけないと、そう思っています。 あとは、政府の考え方としてどうするかであって、例えばそれを短期間で何とかして穴埋めをしたいということになれば、大きな方向性とすれば、当然のことながら消費税は社会保障政策に充てるということになりますけれど、特例として期間を区切って消費税を充てるということもゼロではないんだろうと、ここのところは。それを全面的に打ち消す、否定することでもないのだろうと思います。原則を全部そのまま守らなければいけないということになれば、法人税とか、それから所得税とか、こういったものを集めてきてそれに充てるという話になるのだろうと思います。ただ、今の国債マーケット等いろんなことを考えてきた時には、この点についてもなるべく早く結論を得るということが大事なことではないのかと。政治の混乱自体が経済の大きなリスク要因だとも言われていますから、やるべきことは、細かいことは別として、大きな方向性だけは早めに決めていかなければいけないのだろうなと、そこはそう思っています。 |
| 問) | 6月末に復興構想会議の提案が出てくると思います。その後の復興対策を盛り込んだ2次補正予算の編成のタイミングについては、7月なのか8月なのか、総理が指示した、していないという話もありますけれども、副大臣はいつ頃位がメドとお考えでしょうか。 |
| 答) | この間から言っているように、現地から上がってきているものがある程度の額になったら、もうさっさとやってもらいたい。例えば、今も仙台市で法面のところが大体2,000カ所位でしょうか、修理の必要なところがね。ここの予算措置がされてないわけです。本来であれば、雨が降るとまたそこの土砂崩れが起こったりとかして大変なことになるので早めにやってもらいたいということで、今、各省庁と話をしているのですが、結果的に予算措置されてないので2次補正が出来てからと言われるんです。だけど、これ梅雨の時期どうやって乗り切るんですかと。だから、遡及してもらえるのであればそれは構わないんだけれど。ですから、1次補正の時に私は基金などがあった方がいいのではないかという話をここでもさせてもらったと思います。こういう出来事が起こるから困るんです、つまり、現地で困ったことが起こりましたと。そのことをすぐに実現したいと。制度であれば、それはもう1日みんなで考えて何とかやれるかもしれないけれど、財政的な措置が出来ませんということになることが一番困るんです。だから私は、とにかく現地で上がってくることが大事なことであって、現地から上がってきたのに対して早くに対応するというのは当然です、国の役割だと思っています。だから、復興会議で議論して何がどうだということ以前に、私は現地から上がってきている声を受けて、必要なものはとにかく早くにどんどん予算措置をしてもらいたい。ですから、今回例えばそれ程の額が積み上がってなかったとしても、今後どの位後に正式な、大きな補正予算になるのかどうかも分かりませんから、そういう点では1兆円なり2兆円でも、今回規模を縮小しても構わないから、何かが起こった際にすぐにでも手当てが出来るようなお金を準備しておく必要性もあるのだろうなと。これはほんとに、1次補正やってみて、今、いろんな各関係者に話をしているのですが、何が足りてないのか、こういう予算の中で制度上落ちていたものがあって、なかなか進まないものがあるのか、それとも今回予算措置をさせていただいているんだけど、額的に不十分なのかどうか。それから、額は十分あるんだけれど、要件がきつくて出来ないのかとか、そこを今お伺いしている最中です。ですから、そこの結論が出た段階で、私はとにかく被災地の声を受けて早急に対応出来るようにしていく必要性があるのではないかと、そう思っています。とにかくこれは我々が決めることではないです。やっぱり現地の声を受けて我々がそれに対応していくということが最大、僕はそこが最大のポイントだと思っています。 |
| 問) | 昨日、IMFから消費税を15%にと提言がありましたが、それについて所見をお願いします。 |
| 答) | それはその国、その国の事情があると思います。つまり、まず国家財政上考えてくれば、その位のレベルまで引き上げる必要性というのはいずれ出てくることは間違いないと思います。今でも財政上厳しいですから、それは税率が高くなればなる方がいいと、これは国債マーケットのことだけ考えれば。それから、国家の財政を考えてくればそういうふうな話が出てくるというのも当然のことだと思います。しかし一方で、それだけ消費税を上げることによって国民生活が、もし一気に上げたとしたら、どれだけ大変なことになってくるのか。つまり、税負担にどれだけ耐えられるのかという議論がこれまた出てくると思います。ご案内のとおり消費税というのは非常に逆進性が強いですから、そこだけ一遍に上げてきてしまうと、日常生活品であるとか、そういったものにも重く税がのしかかってきてしまいますので、低所得者の人達を中心として大変なことになってくるので、そこはそれを見合いとして考えていかなければいけないことだと思っています。 これまでも消費税の引き上げという議論は、民主党政権の前の自民党政権の中でも何回も出てきたと思います。何回も出てくる中でなぜ立ち消えになってきたのかというと、バブル崩壊後ずっと景気が悪くて、ここで消費税の税率を引き上げることによって腰折れになるのではないかとか、様々なことがあったから消費税の引き上げというのが出来なかった。ただし、一方で言うと、私も予算を預からせていただいている立場で申し上げると、来年度予算を組むのも相当大変になってきて、もはや待ったなしの状態になってきている。しかも、この点については国民の皆さんも半数以上の方がご理解を示して下さっていて、ちゃんと税金をきちんとした形で使うのであれば、増税をすることはやむなしですねという方が半数を超えてきている。こういう状況になって初めて税を上げられるという環境が出てくると思っています。その中で、今10%上げますと言ったら、もちろんみんな反対するに決まっているんですね。許容範囲は大体5%位、3〜5位のところが今の国民の皆さんの許容範囲ですから。だから、第一弾としてその位のところまでは段階的に引き上げさせていただきたいという目標を案として今掲げさせていただいています、2015年ですね。あとは、これについて与野党共に合意をいただければ、そういう方向で進んでいって、更にその先、どうしても社会保障費に関して言うと財政的には不足しておりますから、これに対しての手当ては必要だと思います。 ただ、問題は、本当にそれが税だけなのかどうかということではないのかと思っていまして、私は保険料の見直しも必要ではないのかと。例えば組合健保の皆さんの保険料率は、協会健保と比較するとまだ低いところが随分あります。本来であれば、社会保障というのは所得の再配分機能を持たせるものですから、であったとすると、今のシステムに私は大きな問題があると思っているんです。だから、いわば突き抜け方式に近い形になっている医療保険制度でも人数割にしていますから、そうではなくて、あくまで拠出金なり何なりは財政力に応じて変えていくとか、保険料の工夫なども必要だと思っていまして、そのすべてが消費税を上げれば全部解決するような魔法の、打ち出の小槌というのでしょうか、そういうものではないのではないのかなと思っています。ですから、とりあえず第一段階上げさせていただいた上で、様子を見てからもう一度考えていく。今申し上げたとおり、それは消費税だけではなくて、社会保障費、社会保険料も含めて検討していかなければいけない課題ではないのかと、そう思います。 |
| 問) | 菅総理の退陣を巡って今、次の代表選に関して色々な名前も上がっていて、野田大臣の名前も浮上していますけれども、これに関連して、政治家としてのご所見を伺いたいんですけれども。例えば、次の代表にどういった方が望ましいとお考えなのか、あるいは今名前が上がっている方に関してどのように受け止めてらっしゃるか。 |
| 答) | 今、代表選挙の話をする時期なのかどうかということがまず1つあると思います。総理はまだいつお辞めになるとおっしゃってないのですから。そうすると、そういうことだけにエネルギーを割いてくること自体、私はおかしな話だと思います。今本当に問題を抱えているわけです、いっぱい。であったとすれば、そういうような議論だけが先行し、国会の中でまたそんなことばかりやっているのではないかと言われるは、私、最悪だと思ってます。今、私の事務所にも、もう民主党、最低、というような、随分、だめだと、もう民主党には投票しないと、そういう抗議の電話やメールなどが寄せられてきています。そのことはなぜなのかというと、やはりこれだけ厳しい状況でなぜ政局的なことだけやっているんだということなのだろうと、私はそう理解していて、やはり、どういう人がいいですねという話は、それは議論としてはしなければいけないかもしれないけれど、それが中心になってやってくることではないのではないのかなと、そう思います。 仮に、次にどういう人達がという議論をするのであれば、その前に考えなければいけないのは、どこが問題で、みんな辞めろ、辞めろと言って、じゃあ、どういう社会を作りたいと思ったのに、そこのところが出来てこなかったのかとか、それから、例えば原発の対応についてであれば、どこがまずかったのかとか、震災対応についてですね、それをどういうふうに我々は変えていかなければいけないのかとか、本来であれば、そういう政策的議論がなされるべきものであって、こういう人がいいよねとか、ああいう人がいいよねとか、その手の議論に行くということについて私はすごく違和感を感じています。だから、繰り返しになりますが、今やそういう議論をする時ではなくて、今抱えている問題についてとにかく一日でも早く対応することなのではないでしょうか。 私、福島県知事からも今朝電話が来ましたが、もう大変しんどそうでした。福島に来てもらわないと分かんないよと。福島県民の苦しみというのをお前ら分かってるのかなと、そういうことを随分言われました。やはり現地の方々からしてみれば、国会でこんなことしかしてないのかということに対して違和感を感じるのではないでしょうか、と思います。 |
| 問) | 確認になりますが、今の段階で2次補正の規模等に関することについては何も決まっていないということでしょうか。 |
| 答) | 私は決まっていないと思っていますし、それから、これはその人達の感性によって違うのかもしれないけれど、私は特に被災地の選出だからかもしれませんが、被災地から上がってきて、とにかく早急にやってほしいというものをきちんと、なるべく早くにこなしていくことが大事なことであって、そういった声が上がってくるのであれば、とにかく一日でも早く補正予算をやるべきだし、額にこだわる必要性は全くないと思っていますし、出来得ればある程度自由になる基金みたいなものを作っておいた方が、やはりいいのではないかなと、そう感じています。 |
| 問) | 今の点に関してですけれども、そういう意味では予備費というのもまだ3,500億円残っていると思うんですけれど、これの支出が最近ないのはどういうことなのでしょうか。 |
| 答) | これは、1次補正でお金が準備されていますから、とりあえずのところはそれを使ってくるというのは当然のことなんだと思っています。ですから、今申し上げたとおり、1次補正でやってみたけれど対応出来ていないとか、そういったものについて予備費で対応出来るものであれば、それは予備費で対応してくるのは当然のことだと思っています。ただ、予備費をどこまで使っていいのかというのもこれまたあると思います。経済予備費については、1次補正の財源で回してしまいましたから、万が一何かがあった際にどうするのかと。ほんとに、例えばここで今あるものを全部使って、何かが万が一起こった際に対応する金が全然なくなってしまうと。そうすると、全て枯渇した状況ではとても出来ませんから、ある程度その予備費の補充も補正予算で必要になるのであれば、この補正予算で組めるとか、そういうメドが立たない限りはそう簡単にどんどん取り崩していける代物ではないのではないのかなと、そう考えています。ただし、やはりどうしても8月まで無理ですと。であったとして、今すぐにやらなければいけないもので、なおかつ予備費で対応出来るものであれば、それは積極的に予備費を使っていかなければいけないと、それはそう思います。 |
| 問) | 先程期間を区切って消費税を充てるのはゼロではないというふうにおっしゃったかと思うのですが、確認までですが、これは段階的に消費税を引き上げる際に、第一弾で引き上げた際には目的税にせずに震災にも使って、第二弾で上げた時は社会保障に限るとか。 |
| 答) | いや、そういうことを申し上げておりません。ちょっと誤解のないように。ですから、原則はそうだと申し上げているんです。原則はそうだと。原則は社会保障と税のところでということになって、それは議論されていますから、大原則はそうだと申し上げています。ただし、復興予算のところで財源確保が十分な形で、例えば法人税なり所得税なりとかで賄えるのか賄えないのかという議論をして、それで十分もし仮に賄えないとなれば、どこかに財源を求めなければいけないことになりますから、その時に最初から消費税は絶対にだめですと否定されることはないのではないですかと申し上げているんです。そうでないと何も使えませんということになったら大変でしょう。そこは、必要であれば柔軟に対応するのは当然でしょうねと申し上げているのであって、それを社会保障と税に充てる前にこれに使えとか、そういうことを申し上げていることではないということです。組み合わせ上ですよ、組み合わせ上、どういう可能性があるのかというのを否定する必要性は全くないですよね、足かせになりますから。ただし、原則は決めておかなければいけないので、原則はそういうルールで、あとは柔軟に対応するんだと、そういう意味合いで申し上げています。誤解のないようによろしくお願いします。 |
| (以上) | |
