五十嵐財務副大臣記者会見の概要(平成23年6月6日(月曜日))
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 菅内閣が発足しまして間もなく1年を迎えます。この週末から与野党を通じて大連立という動きも出てきまして、現下の政治情勢、混乱しているわけですけれども、この1年の総括と、それとこの情勢の下で積み残されている課題があると思うんですけれども、これをどのように処理すべきかについてお考えをお聞かせ下さい。 |
| 答) | 1年間たって、最近の内閣では1年もつというのは逆に珍しくなっているのかなと、こう思いますけれども、色々な新しい課題にチャレンジしてきたということは事実だと思います。法人実効税率の引下げ、TPPへの対処等、新しい課題を設定してチャレンジしてきたということですが、まだ実っていないということも事実でございますので、私の守備範囲の中でもこれまでになかった税法の大改正をやりましたけれども、やりましたというか、案を作りましたけれど、まだ成立をいたしておりません。これを成し遂げて、菅内閣としての実績を本来ならばきちんと国民にご説明が出来るようにすべきだと思っておりまして、最初の質問と次の質問が重なりますけれども、こうした積み残しの問題、他にも色々ありますけれども、きっちりとやっていくべきだと思います。 その中で一番大きいのは、やはり社会保障と税の一体改革、これを今の時期を逃すとまさに日本の国民と政府は、財政再建や税の大改革を先延ばししたと、やる気はないんだというふうに国際的に誤ったメッセージを与えることになりかねない。その場合には、日本においてもソブリンリスクが発生するというおそれがありますので、これについては、全部成し遂げるというのは今の状況では難しいかもしれませんけれども、きちんとやはり道筋をつけていくということが必要だと思いますし、もちろんのこと、復旧・復興は今の最大課題でございますので、これについてもきちんとした復興計画を示す必要があると思っております。また、TPPについても、私の立場から今、やるべきだ、やるべきではないということは申し上げませんけれども、ここまで来たらきちんとした方向性を内閣として示す必要があると思っておりまして、これらのことについて早急に、日本の国の意思として固める必要がある。これは、大連立の話がありますけれども、連立するしないに関わらず、こうした国家の長期的な視点に立った大方針については十分な協議を行った上で、一定の結論を速やかに出していきたいものだと、こう思っております。 |
| 問) | 今言及されました社会保障と税の一体改革の点ですけれども、先週の集中検討会議の席上、片山総務大臣が地方の意見を反映されていないという点を踏まえまして、羊頭狗肉のそしりを免れないというかなり厳しい批判をなさいました。こういった声を受けて、今後地方にどう配慮をしていくか、特に成案決定までにやるべきことと、税調等で詰めていくべきこととどう整理するか、その点のお考えをお聞かせ下さい。 |
| 答) | 正直申しまして、私の当初描いていたイメージは、国と地方とのきちんとした仕事の配分、それに基づいた税財源の配分について、やはり一定のイメージを持った、共有した上で社会保障と税の一体改革の成案を得るべきだと思っております。しかし、今の状況の中では、国と地方との関係については、社会保障の分野について少し切り離して考えるという考え方が一方で浮かび上がってきておりまして、2段階方式でそれを考えるという考え方が、まだ私も正確にどういう方向性になるのか、これからの論議ですから分かりませんけれども、あるようにも見えますので、そこを見極めていかなければならないと思います。両方の考え方が成り立つと思います。最初から一挙動で全ての大枠を定めるというやり方と、今とりあえずは、国のナショナルミニマム的な社会保障の在り方とその財源について考えるのであって、これからの時間をかけて国と地方との関係については地財交渉の中でキャッチボールをしながら決めていけばいいのだというのと、2つの考え方があると思いますが、これはそれも含めて政治決断の問題ですから、社会保障と税の改革本部がありますので、そこでお話をいただき、そして、その枠組みの中で税調として税の観点からどう考えるかという課題が示されたら、その課題に従って私共は審議をしていくということになると思います。ですから、税調としてはどちらでも対応出来るように一応しなければいけないのだろうと。まだ諮問の内容が明らかにされておりませんので、どういう諮問の仕方を本体の政府、改革本部が税調に求めてくるのかというのを見てから対応をしなければいけないと思っております。 |
| 問) | 抜本改革を議論する際に、菅さんが財務大臣の時に専門家委員会というものを作っていますけれども、税調はこの専門家委員会というのを何か活用されようとしているのか、もうこの際はあまりそこの議論というのは関係ないのか、そこら辺を教えて下さい。 |
| 答) | 税調の懇談会の際には、専門家委員会の神野先生をオブザーバーといいますか、税調懇談会のメンバーとしてお招きをして、お話を伺っております。本体会合について専門家委員会をどう動かすかというのもこれからの税調での進め方について、とりあえず4大臣、つまり正副会長、会長代行の間でお話し合いがあるだろうと思いますので、その上で専門家委員会の位置付け、そして神野委員長に引き続き税調本体会合においでいただくのか、それともそこまでは至らないのかということはお決めをいただければいいというふうに思います。 |
| 問) | 党の方でも調査会が政府の案を受けて話し合いを始めていますけれども、かなり増税とか今回の案についての否定的な意見も多いようですけれども、そこら辺、党内をまとめることが出来るかどうかという見通しについてご見解をお願いします。 |
| 答) | 今までの議論の積み上げを、無しにしていくわけにはいかないと思います。今までの党側も含めて意見は積み上がってきておりますから、最初から感覚的に増税へ賛成、反対という議論で、これをごちゃ混ぜにしてはいけないと思っておりまして、これまでの意見の積み上げ、議論の積み上げに基づいて議論すべきだろうと思っております。その意味で今回の改革の原案ですね、これがこれまで積み上げてきた議論と方向性が合っているのか、平仄が合っているのかどうかというのをまず中心に議論をしていただくということが正しい在り方だと思っていまして、そういう正しい議論の仕方をしていけば、自ずから結論は出てくるのではないかと期待をいたしておりまして、党の方が分裂をして収拾に至らないということはないだろうと思っております。 |
| (以上) | |
