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櫻井財務副大臣記者会見の概要(平成23年5月26日(木曜日))

 
 
【質疑応答】
問)  社会保障と税の一体改革について、厚労省案が社会保障改革について先だって出されまして、今後その財源についての議論が6月以降展開されていくと思うのですけれども、社会保障の強化の一方で効率化ということも今後議論が必要になってくると思うのですが、その点について副大臣はどのような点を留意して行っていく必要があるとお考えでしょうか。
答)  これは例えば医療の問題で申し上げると、医療でも介護でもそうですが、医療の提供体制であるとか、介護の提供体制の側だけでやれることかというと必ずしもそうではないということです。例えば具体的な例を申し上げれば、いくら医療機関側が患者さんに来ないでくださいとお願いをしたとしても、自分が病気だと思えば皆さん当たり前のように病院に来られることになりますが、そこで本当に病院に来なければいけない疾患なのかどうかということだってあると思うんです。例えば私が当直などをしていた際に、夜泣きが止まないからといって子どもさんを連れてくるんですね、親御さんが。自分で子どもをちゃんと育ててくれていれば、こんなことで病院に一々来ないのではないだろうかと我々からすればそう思うわけです。だけど、これとて全部医療費として計上しなければいけないことになります。ですから医療費を削減していくとか、要するに効率化というのは削減のことなのだろうと思いますが、医療機関側だけで十分に出来ることではないと思っていて、ここは国民の皆さんにも色々な意味で協力をしていただかなければいけないのではないのかと思っています。もう1点申し上げておきますと、例えば同じ病気で大学病院に入院される時と、例えば看護体制が10対1の病院で入院されると、入院基本料は全然違っています。そうすると、わざわざ大学病院まで行かなくていいような患者さん達が大学病院で入院されるということは、それだけ医療費の増加につながっていくことになりますから、そういう点では制度上の問題も含めて、これは国民の皆さんにも協力をいただきながら効率化を図っていかなければいけないと思っています。介護も一時期問題になりましたけれども、権利が発生するからとにかく介護を受けた方が得ですよといって家事援助のようなところが随分膨らんだことがございましたが、これとて実はリハビリ等のことを考えてくると自分自身のことは自分自身でやった方が、本来であれば健康につながると言ったらいいのか、老化を防ぐということになるわけですが、権利が発生したから使ったらどうですかと周囲から言われるから使ってしまうとか、こういったことを1つ1つ工夫していく必要性があるのではないかと思っています。
 一方、これは個人の考えとして言わせていただきたいのですが、年金の給付というのが生涯ほぼ一定額でいいのかどうかということを最近考えておりまして、どういうことなのかというと、元気なうちは年金が支給されれば、その年金を使えるわけですが、例えば要介護度5になって寝たきりになってしまったら、例えば20万とか30万、本当に高額の年金を受け取っている方々がいらっしゃったとして、この方々は本当にこの年金を使えるのだろうかと。つまりそこの介護の費用に使うことはあったとしても、その後自分の生活費というのがほとんど発生しないことになりますから、結果的には貯蓄されていくことになってしまうのではないのかと。だけど一方で、社会保障の給付という点から考えてくると、介護なり医療なりのサービスで相当額を提供することになりますから、医療費、介護費用、それから年金と、ある種セットにもう少し考えていくと、私なりに効率化が図れるのではないのかなと、そう考えているところです。今ちょっと事務方とも話をこの点についてはしていて、本当に事務作業上可能なのかどうかとか、どういう問題点がありそうだとかということは、一応検討は今お互いにしているという状況でございます。
問)  震災の復旧・復興についての2次補正に関連してですが、野党からも今国会の中で2次補正を出すべきであるということを指摘しておりまして、例えば当面必要なものについて追加で、また新たに必要なものがあればそれを小規模でもいいから今国会中に出すべきではないかという声もあります。副大臣はこの点についてどうお考えですか。
答)  早く必要なものは、僕はやっぱり早くやった方がいいと思っています。それがある程度の額としてまとまって出てくるのであれば、それは当然のことだと思うんです。必要だからやるんです。そういったものがあるかどうかということになると思っておりまして、やっと予算が執行される状況になってまいりまして、その執行状況を受けて各方面からまずご意見をいただきたいと思っています。例えばこういう予算が足りないとか、実際この間も地元の漁業関係者、加工業者の方々からこういう予算があったらいいんだけどという話はいただいたんです。例えば仮設の加工場を作るなり、冷凍冷蔵施設などの復旧をしてもらいたいとか、そういうご要望はいただいていて、今回の予算規模では十分ではないという話はいただいているんです。そうすると一体どのぐらい必要なのですかと。もっと具体的に額を示してほしいというお願いをしておりまして、そういったものが相当額積み上がってくるのであれば、当然ながら復旧のために急いで自分達が、地元の人達がこういう形で復旧したいから早く予算措置してくれという要求があれば、それに応えてくるというのが我々の使命だと、そう思っています。ですから、繰り返しになりますが、要求が上がってくればこれについてきちんと措置する、それから1次補正で不十分であったものが現場の方から上がってくれば、それについて措置していくというのは当然のことだと思っています。
問)  被災地での二重ローン問題というのが結構クローズアップされていると思うのですが、これに対してどういう対策がふさわしいかということ、副大臣のご見解をいただければと思います。
答)  これは非常に大きな問題だと思っています。現在、実際に一体どのぐらいのローンになるのかという調査をさせていただいています。これは金融庁や中小企業庁などにお願いしてです。そうしてこないと、つまり仮に二重ローンであったとしても、それを支払えるのかどうかということが最大の問題だと思うんです。そして現時点では支払えなくても、例えば現在債務を3年なり5年間塩漬けにするとか、それかもしくは今回融資したものについて3年とか5年とか塩漬けにしてしまって、それから支払期間を延長すれば支払いが可能になるのかどうか、まずどの程度の規模になっているのかということをちゃんと調査しないと十分な対策はとれないと思っています。仮に今のようなリスケなどを行っていっても難しいということになってくれば、再生のために、復旧・復興のためには当然財政的な支援もしてこなければいけないのだろうと、そこはそう考えていまして、ですから今申し上げた通り、一体二重ローンといってもどの程度の規模になってきているのかということを考えていかなければいけないのだと思っています。先日も地元の関係者が来られて、だんだん見えてきたのですが、ある程度の規模のところは自力で再生出来るかもしれないと。自分達ではすぐにやりたいという話だったので、自分達でやるのであれば自力再生ということをお願いしたいと。国としては融資などの制度を用意させていただいていますから、例えば公的金融機関であれば5年間据え置くとか、基本的には無利子になっていますので、そういうものを使って是非自力で再生していただきたいと。一方で、中小、零細まで言った方がいいのかもしれませんが、そういったところの人達はなかなか自分達での再建が難しそうなんです。そうなってくるとある種のグループ化をしていただいて、共同組織みたいなものを作っていただいて、そこに何らかの形で支援をしていくような、これは例えばの話です。要するに企業1社に対して直接的に何かの補助が出来るかというと、基本的には個人の財産形成に寄与するようなものは出来ませんから、そういう点では何らかの形で、どういう形がいいのかちょっと分かりませんけれども、支援が出来るようにはしていかなければいけないのだろうと、そう思います。
 個人の住宅ローンなどについては、本当に住宅ローンを組む方がどのぐらいいらっしゃるのか。それから、地震の保険に入っていた方が3割ぐらいいらっしゃいますから、そこでどのぐらいの給付があって、そこの実態を見てこないと何ともならないのだと思っているんですね。例えば現状、被災地、どこでもいいです、南三陸なら南三陸にいらっしゃって、その方々に対してであれば、例えば代替の土地を提供しますということになってしまえば資産を失っていることにはなりませんから、そうであれば住宅を建てられる人もいるでしょうし、そうでない方々に対しては公営のアパートを作っていくしかないのだろうと我々としては思っていまして、二重のローンというのがどのぐらい発生するのか、そこら辺のところを、イメージとしては分かるのですが、より具体的に調査して、それに対応していくということが必要なのではないのかと、そう思っているので、現在とにかく調査をしてもらっているという段階です。
問)  金融機関、金融界などでは債権を国が収拾したところで基金を作って買い取ってくれというような要望も出ているようですけれども、これについてはいかがでしょうか。
答)  そういう要望も当然のことながら出てくると思っています。つまり今後の復興計画の中で、例えば防砂林にしますとか、防潮堤代わりにこの地域は道路にしますとか、何を申し上げたいのかというと、宅地であったところが宅地でなくなるとか、工場であったところが工場でなくなるということによって担保価値など、そういったものがなくなってしまうと。であるとすると、どこかで精算しなければいけなくなりますから、それを民間の金融機関で処理出来るかというと必ずしも十分な資金力がありませんから、今でさえ宮城県で申し上げれば地銀も第二地銀も公的資金の注入を要請してきていますから、それだけの余力がなければそういう話が出てくるのは当然のことだと思っています。これは今後実際、これもやはりどういうことが起こってくるのかということを見てこないと、まだイメージの段階で何をやりますという話にはならないのではないかと。ですから、ここは基本的には金融庁がまず考えてくることだと思っていますが、実態調査をして、その上でどういうことが必要なのか、どういう財政出動が必要なのか、その考えをいただいて検討するという手順になるのだろうと思います。地元の金融機関の方々とこの間随分意見交換しましたけれども、その話はもちろん出てきていて、現状要するに担保価値が本当になくなっているわけです。土地も価値を失い、建物は全く崩壊してなくなっていますから。ただ土地は、本当に再生していった時に新たな街ということになれば、等価交換なんかすることによってまた担保価値が出てくるかもしれませんから、そういう点ではこういった措置全体をやっていかないと、一概には現時点でどうしましょうということにはならないのではないかと。全部を含めた上で総合的に判断するということになると思います。
問)  2次補正の話と絡むのかもしれませんけれども、五十嵐副大臣が先だって千葉県の浦安を視察された時の話をされていまして、地盤沈下ですとか、液状化で抜き差しならない状況にあるというふうなことをおっしゃっていたんですけれども、そういった液状化や地盤沈下でダメージを受けた地域に対する支援というのは今後どういうふうになさるのか、2次補正でやっていかれるのか、あるいは手持ちの予算で何かしらお考えになるのか、いかがでしょうか。
答)  要するに地元からどういう要望が上がってくるのかによって、これ当然だと思うんです。我々がこうしましょう、ああしましょうではなくて、例えば地元でも液状化現象で病院の周囲が50cmぐらい地盤沈下して、パイプラインがやられて1億から2億ぐらいかかるのではないかとか、そういう話をいただいているんです。ですから街全体としてどういうことが必要なんだと。今後、つまり復興していく際にこうしてもらいたいと、そういう要求が出てきた段階できちんと対応させていただきたいと。これはやっぱり復旧・復興というところは、地元の人達の意見が僕は一番大切なことだと思っていますので、なるべく地元の意向に沿った形でやらせていただきたいと、そう思っています。
問)  地元に要求をまとめるようにというようなことを既におっしゃっているということですね。
答)  各省庁がそれは全部言っていると思いますけれども。例えば1次補正の時にも県にどういったものがあるのかとか、各業界団体にどういう予算が必要かということを聞いてきて、それを積算していますから、ですからそのことをまた行っていくことだと思っています。先程も申し上げましたが、1次補正で足りなかった分、それから復旧から復興に移ってくる際にこういったものが必要なんだと。それから暫定的な措置として、例えば仮設住宅のようなものと同じような仮設の診療所であるとか、仮設の商店であるとか、先程申し上げた通り自力で再生したいけれども、なかなか難しいような人達に対してどうしていくのかとか、その局面によって要求・要望が変わってくると思っていますので、その意見をお伺いした上で適切に対応していくということになると思います。
問)  二重ローン問題の件ですけれども、枝野官房長官が月内に政府としての対策をまとめるというようなことを表明されていますけれども、仮に財政出動を伴うような措置の場合もやはり月内がターゲットになるということでよろしいのでしょうか。
答)  どういう案が出てくるのか、どういうことでお話があったのか、全く承知していないので、私が今答えられるだけの情報がありません。今お話しいただいたので、それは後で中で検討させていただきたいと思います。
 

(以上)

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