野田財務大臣閣議後記者会見の概要(1月18日(火曜日))
野田財務大臣閣議後記者会見の概要 | |
(平成23年1月18日(火曜日)) | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 年金制度ですけれども、民主党は税方式の最低保障年金ということをマニフェストの柱に掲げておられますけれども、これから超党派の協議などをにらんでなかなか税方式のことでは超党派の協議に入れないというような現実もあると思うのですけれども、大臣はどういうふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | 今の現行制度も、税で賄う部分と保険料で賄う部分があります。その上で政府・与党の一番直近のコンセンサスというのは昨年6月にまとめた新たな年金制度を作るための基本原則、これは7つあったと思います。この7つの基本原則をベースに議論するということで、その中にも確か負担と給付の明確化原則というのがあったと思います。そこにも保険料で賄う部分と税で賄う部分について、役割分担を分かりやすく簡素に透明化しというような表現があったと思います。その基本原則に則って議論していくということだと思います。 |
| 問) | そうすると、必ずしも全額税方式ということにこだわるわけではないということですか。 |
| 答) | そういう考えをお持ちの方もいらっしゃいますし、ただ税と保険料の役割分担という議論の中で様々な議論が出てくるだろうと思います。 |
| 問) | 昨日、藤井官房副長官が消費税を含む税制の抜本改革について、今の税法の附則に定められている通り2011年度中の法整備をすべきだという基本的なお考えを述べられたんですが、大臣はどういうお立場でしょうか。 |
| 答) | 社会保障の安定強化の制度改革案と、それを支える税制の改革案の成案と工程表を今年半ばをメドにまとめるというのが政府の方向性です。いわゆる工程表に当たる部分だと思います。本来は、その6月末辺りの部分でしっかりとそれがみんなでコンセンサスを得るということですが、藤井先生のおっしゃったことは現行の法律、これは法律として存在しているわけですから、その精神は基本的には生かしていくという考え方を示されたんだろうというふうに思います。 |
| 問) | それでは、工程表を6月ぐらいにまとめて、出来れば当然その附則に則って11年度中に法整備するのが望ましいということですか。 |
| 答) | 現状の法制ではその附則の中に平成24年、要は3月までに結論を得ることになっているわけですから、その中での対応ということになると思います。 |
| 問) | この春に卒業する大学生の就職内定率が68.8%ということで、非常に氷河期よりもかなり悪い、3人に1人ぐらいが内定を得られていないという状況で、民主党政権も雇用対策というのを非常に重視していると思うんですが、なかなかその効果が上がっていないのではないかという見方も出来ると思うんですが、このデータの受け止め等をお願いします。 |
| 答) | 厳しい重たい数字だと思います。やっぱり政治の最低限目指す使命というか、役割というのは、この国に生まれてよかったと思える、そういう国を作ることであって、学びたい、働きたいと思っている若者達にチャンスを与えられない国ではいけないというふうに思います。その意味では菅政権、雇用に力を入れて、今回の平成23年度の予算も成長と雇用を最大のテーマにしていますが、その中に出てくるのは雇用のミスマッチの解消とか、あるいは求職者支援制度といったセーフティーネットですが、雇用を作ることが大事だと思います。その意味では税制改正の中で、法人実効税率の引き下げとか中小の軽減税率の引き下げ、あるいは雇用促進税制、こういうものを内容としていますので、予算とそしてこの関連法案を早期に成立させることによって若者達にチャンスを作るような環境整備を是非していきたいと思います。 |
| 問) | 社会保障と税の抜本改革ですけれども、大臣は以前国民的な運動にしていく必要があるということをおっしゃっていましたが、その辺り、国民的な運動を起こしていくに当たってどういったことをしていくとかそのようなところ、大臣の考えがありましたらお願いします。 |
| 答) | 議論の場を、もちろんこれから国会ですから、国会の中で国民にも伝わる真剣な議論をするということが一番の基本だとは思います。でもそれ以外でもあらゆる機会をとらえて、政府内だけではなく与党の政治家も含めて社会保障のあり方、あるいはそれを支える税財政のあり方、座談会でも集会でもどんどんとそういう議論をしていくということが世論の喚起につながるのではないかと思いますし、メディアを通じた議論でもそういう機会をどんどん作っていければなというふうに思います。 |
| 問) | 年金に関連してですが、大臣ご自身は最低保障年金という制度についてどのような認識をお持ちでしょうか。長短所というのはどのようにお考えになっていらっしゃるでしょうか。 |
| 答) | どんな制度も長短所があると思うのですが、ただこれは党で積み上げてきた議論の中で大変重要な位置付けだと思っていますので、それに代わるアイデアもあるかもしれませんが、私自身はベースはやっぱり最低保障年金という考え方、今はその線でいっています。 |
| 問) | 昨日、日本経団連の方で春闘に関する基本方針が出てまいりました。今年の春闘、昨年末、政府税調の方で法人税の実質5%下げという税負担が軽減される中で行われる環境ということを考えますと、政府税調の中でも雇用や設備投資、そして従業員の給与の波及というものを期待しての5%下げだったと思うのですけれども、今年の春闘についてどのようなことを期待するのか、やはり企業に対して特段の取組みを期待されるのか、大臣のお考えをお聞かせいただけますでしょうか。 |
| 答) | 労使それぞれのお考えがあると思うので、政府の私がどうのこうのという、あまり深い介入は出来ないと当然のことながら思いますが、ご指摘のように法人実効税率の引き下げというのは内部留保ではなくて、まさに雇用と投資という攻めの経営に行ってほしいという思いから、強い期待を込めながらの税制改正をやろうということでございますので、その意のあるところを是非酌み取っていただきたいと経営側の方には当然そう思います。加えて、組合側の方も色々と要求はあるでしょうが是非雇用拡大、この線は是非強く、こういう環境ですからおっしゃっていただければありがたいなとは思います。 |
| 問) | かなり先の話になってしまうのですが、特恵制度の見直しについてお伺いします。年末の税制改正大綱で中国からの特恵制度462品目見直しを決めたと思いますですけれども、この狙いを改めてお伺いしたいのと、4月以降の話になってしまうのですが、うなぎ、まつたけ、かに、ほたて、ごぼうなど国民生活になじみ深い品目が多いのですけれども、この販売価格に一部がはね返ってしまう可能性があることについてどのようにお考えになるかお聞かせください。 |
| 答) | ちょうど期限が切れる特恵の適用のものがありますけれども、特恵制度自体というのは、いわゆる途上国への開発支援という精神でやっている制度であります。まだ中国はその域から卒業するまでは至ってはおりませんけれども、国際競争力のある品目が相当出てきています。そのうちの400数十品については今回から適用から外すということでございまして、あくまでそういう特定の品目狙い撃ちではなくて、制度の趣旨から競争力のついてきたものについては、どんどんとこうやって外していくという趣旨の一環で措置をとるということであります。色々影響はあるかもしれませんが、基本的な趣旨はそういうことでございますのでご理解をいただきたいと思います。 |
| 問) | 税と社会保障の話に戻りますけれども、先程大臣は税と保険料の役割分担で負担と給付が決まってくるというお話でしたけれども、民主党のマニフェストでは全額税方式が基本だったと思うのですが、先程のご発言は全額税方式に特にこだわるべきではないというお考えを示されたという認識でよろしいのでしょうか。 |
| 答) | 先程言った7つの原則の中に、税で賄う部分と保険料で賄う部分と、全額税方式と言っても最低保障年金の部分です、今の我々の考え方は。保険料でもあった所得比例という考え方は基本的にあるわけですから、そういう全体像の中で保険と税とどういう役割分担をするかということを、分かりやすく簡素に透明にというのが最低限の今コンセンサスだと思います。それがベースラインとなってこれから議論していくということです。だから今あることが閣内不一致とかではなくて、7つの基本原則の原則に則った議論をこれからしていくということです。 |
| (以上) | |
