12月20日 五十嵐財務副大臣記者会見の概要
五十嵐財務副大臣記者会見の概要 | |
(平成22年12月20日(月曜日)) | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 税制改正の方がとりあえず一段落ということで、次は予算ですけれども、来年度の税収見積もりについてどれ位というふうに見ていらっしゃるのかについて、まずお伺いします。 |
| 答) | すみません、正確にはまだ聞いておりません。積算もまだ出来てないのかなというふうに思っていますが、私はこの間から申し上げているのは、これまでの税収の見積もりですね、11月末までの時点のは入っておりまして、その後は中間決算がどの程度かということを想像すると、順調に今までのところは来ているのかなと思います。ですから、順当にいけば41兆円台に乗るのかなと思っていましたけれども、その後の変化等詳しく聞いておりませんから、分かりません。 |
| 問) | 今の質問に関連してですが、税制改正の方で法人税、子ども手当をはじめ、税収の方での不足分が出ているというような話があるかと思いますが、これは来年度ベースでどの位になるのかという見積もりはもう出ているのでしょうか。 |
| 答) | それも正確には分かりません。私自身が聞いておりません。 |
| 問) | 法人税の引き下げで、来年度改正では5%ということになりましたが、改めて振り返って、今後の中長期的な経済成長とかを見据えた視点からの議論というのが税調の中で出来たかどうか。つまり、経団連などはそもそも海外に比べて高いので20%台というのを求めていたと思うのですが、その視点からの議論がどの程度出来たのかというところを教えて下さい。 |
| 答) | 経済成長をどの程度見込むかというのは、極めて今、下振れも上振れもあるという状況で難しいと思っております。ただ、国税について言うと、これで23%台になりますから、中国の25%、韓国の22%と比べても私は遜色はないというふうに思っています。ですから、あとは抜本改正の中で法人事業税の分をどう見ていくのか。法人事業税を下げるのであれば、これは他の代替財源をどうするのかという問題に関わってくるのだろうと思いまして、ただ、法人実効税率が高いんだ、高いんだということとはちょっと違うのかなと思います。 それから、皆様にお願いをしたいのですが、個人を増税して、法人を優遇したという論調のご批判をたくさんいただいているのですけれども、そもそも税は最終的に誰が負担するのかということから言うと、法人と個人が対立関係にあるということは決してないということをまずお分かりをいただきたいと思います。税の構造として、法人にかかった税は最終的にコストとして製品価格に上乗せされるのが通常でございます。ですから、法人税の減税がもしうまく活用されるならば、消費者には製品価格の引き下げという形でメリットがあるわけで、個人にメリットは返ってくる話でございます。だから、必ずしも法人だけを優遇して、個人に冷たいという話にはならない。 それから、新聞で気になるのは、間違っている表現が随分あります。568万円からは、要するに所得がそんなに高くない家庭なのに増税になるではないかという話がありましたけれど、ほとんど見るべきところは見ているというのが1点と、いきなり568万の収入でゼロになるわけではありません。689万までは控除が残りますので、そこをわざと間違ってお書きになるのか、分からずにお書きになるのか、正確に書かれないとやっぱり納税者の皆さん、不安を生じますので、お気をつけいただきたいと思います。 また、政府の関係者の中にも、1,500万円でいきなり切るというような話がありましたけれども、1,500万円では、実は1円も増税になりません。1,500万円超の部分で、そこから頭打ちですから、増税というか、負担増になる部分はありますけれども、それもお示ししたとおり、1,800万円で、1,500万から300万、上に上がるわけですけれども、年間6万円、2,000万円の年収でも、それは11万程度ですから、そんなに急激な負担増になるというわけでもございません。ですから、そのクラスが、中所得者階層で大きな負担になるみたいな発言は、はっきり言って勘弁してほしいなと、こう思っています。 |
| 問) | ただ、今のご発言は恐らく税調の会長代行のご発言だと思いますけれども、やっぱりそれは認識不足ということでしょうか。 |
| 答) | 必ずしもそうは思わないのですが、気をつけて発言をしていただきたいというふうに思います。間違ったメッセージを国民の間にお与えをして、本当に適正化のための税制が不当な税制であるかのように印象付けるのは好ましくないと思っております。 |
| 問) | 今回の税制改正も抜本改革の前哨戦みたいな位置付けだと思うのですが、今日も小沢さんの政倫審の問題などがある中で、民主党が本当に抜本改革をやれるだけの力があるのかどうかというのはかなり疑問に思う人も多いのではないかと思うのですが、その点についてのご見解をお願いします。 |
| 答) | これはもう、やらなければいけないというところに来ているということだと思います。これをやらない限り、我が国は安定した社会保障制度を築くことが出来ません。そして、様々な歪んできた経済社会の姿を、バランスを整えることも出来ません。私は、これは何が何でもやらなければいけないことで、その一環として所得格差の拡大し過ぎた、若い世代にのみ負担が重くなっている状況を世代間の格差の是正、あるいは貧富の差の格差の是正という意味からも必要なことを今年、その一部をやらせていただいたと、そう思っております。昨日、一昨日と地元へ帰って勉強会を開いたり、それから、私以外の地方議員さんの主催する会でお話をしたり、また忘年会もありますから、忘年会で親しくお話をさせていただいたりしておりますけれども、私は本当にきちんとした改革をしてくれるなら、消費税の引き上げも受け入れるという方々が意外に多いなというふうに今感じておりまして、どうやって説明をして、納得をしていただけるような方向、方針を打ち出すか、どのような年金制度をつくる、あるいは医療保険制度をつくるということをきちんと説明し切れるか、あるいは無駄遣いをしない、優先順位をきちんと付けるという予算の使い方をきちんと説明し切れるかということが一番問題だと思います。 |
| 問) | 税収に関連してですけれども、税収、名目GDPに左右されるかと思うのですが、来年のCPIの見通しについて、名目成長率と深く関わってきますけれども、デフレ脱却という政府目標もありますが、どういう認識をお持ちなのかまずお伺いいたします。 |
| 答) | まだ私のところにも細かいデータが来ておりません。政府の見通しもこれからでございますので、今日のところは、私からは何とも断定的なことを、また推測的なことも控えさせていただきたいなと、こう思っております。 |
| 問) | 先程の質問のご回答の中で出てきた件ですが、恐らく抜本改革をやっていく中で一番不幸なことは、家計と法人の所得がまさに切り離されて、日本では融合的に考えられていないということが大きな誤解のもとだと思うんですが、医療制度とかについてのシステム設計をやってご理解いただくのと共に、法人税を下げて消費税を上げるということが家計にどういう影響があって、これはかなりレベルが高い議論で難しいと思うのですが、こういう点については今後どういうふうに国民に説明していこうというふうにお考えになりますか。 |
| 答) | 消費税について言えば、これは逆進性と言われる問題があって、それをどのように解決するのかというのは非常に難しい問題だと思います。抜本的な改革に向けての議論を幅広く、国民的にしていかなければいけないし、ありとあらゆるところ、今、年金の話をいたしましたけれど、年金だけではなくて、医療などについても後期高齢者医療制度、これが批判を大変強く浴びました。廃止をするということになったけれども、実質的には後期高齢者医療制度を手直しするという形で進んでいるだけで、まだ抜本的な改革の姿が表に出てきていないと承知をいたしております。これも基本的に考え直さなければいけないのではないかなと思っていまして、例えば医療の在り方でも本当に無駄がないのか、メタボ検診とかいうのが始まって、私も実は今年の春にメタボと認定されましてお医者さんにかかったわけですけれど、本当にこんなことでお医者さんにかかって、病院にお金を支払うのが正しい使い方なのか。予防はいいというのは分かりますけれども、本当にこういうやり方でいいのか。それから、その基準は誰がどうして決めているのか。例えば、コレステロール値が幾つだとか、γ−GTPが幾つ以上だと異常だといって赤字で打たれてきて、お医者さんに行きなさいというわけですけれど、その水準は本当に正しいのか、国際的に見ても同じなのかというのはすごく疑問だと思うんですね。つまり、日本ではちょっと予防という言葉を隠れみのに、製薬会社さんと、それからお医者さんがもうかるように出来ていて、本当にそれが国民の幸せかどうか、もっとよく厳密に、国民自身が自分の健康に関心を持っていかないとだめだと思うんですね。例えば、外国では一人一人の国民の方が、自分はどんな薬を飲んでいて、その薬はどういうふうに出来ていて、どういう成分で、どういう副作用があるかってみんな勉強されて、そして手に入れている。日本はもうお任せで、与えられたものを大量に飲むということが行われていて、本当にそれでいいのか。 それから、皆さんのおかげで国民皆医療なわけで、大変ある意味ではすばらしい制度を我が国は持っているのですけれど、私なんか最近言っているのは、軽い病気の時はもう少しずつみなさん負担してもいいのではないのか。そのかわり、一定以上の病気になった時はしっかりと政府に支えてもらうということが必要なのではないか。どうもその負担の在り方というのがあまりにも杓子定規で、一律で、効率的でないのではないか。ですから、病気になったら心配だ、いや、高額医療費制度がありますよと言うけれども、高額医療費制度があっても病院経営が出来ないものですから、入院をするようなことになると、有無を言わせず差額ベッド料がたくさん取られる部屋に入って下さい。あるいはおむつや病衣のリース代を、リース業者は別に契約して、こうなっていますから別料金で下さいという形で、高い料金を請求されて、結局はお金がないと入院も出来ない。だから、普段貯めておかなければいけない、普段の生活でお金が使えない、自分の生活を豊かにするためにお金を使えないという方々がたくさん出ているというようなことを考えると、もっと全面的に、国民全体で議論をして、本当に今の社会の在り方が効率的なのか。無駄かどうかというと、無駄か無駄ではないかという事業仕分け的な発想だけになりますけれど、そうではなくて、効率的に世の中を回すには本当に今のままでいいのか、今の制度でいいのかということをみんなで考えて、見直す必要があるのではないかなと、こういうふうに思っていまして、家計と法人の関係というようなことも、もう少しよく、今ご指摘ありましたけれど、みんなで考え直してみるということが必要ではないかなというふうに思っています。 |
| (以上) | |
