12月7日 野田財務大臣閣議後記者会見の概要
野田財務大臣閣議後記者会見の概要 | |
(平成22年12月7日(火曜日)) | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 昨日、党の方から税と予算について提言が出ました。その中で配偶者控除の縮小等の扱いをめぐって意見が分かれておりまして、この配偶者控除の扱いについてどう今後していくのか、大臣のお考えをお伺いしたいのですが。 |
| 答) | 総論的に言えば、昨日党から予算と税制改正についてのご要望を頂戴いたしました。全体的には今政府の中で進めている予算編成、あるいは税調で行っている税制改正論議、基本的には整合的だというふうに思っていますので、しっかりとその中身を精査して受け止めていきたいというふうに思っています。具体的には、配偶者控除のところは確かに慎重な表現で党からのご提言をいただいておりますが、諸控除の見直しは所得課税のいわゆる再分配機能が今弱まっている中でそれを強化していこう、格差を是正していこうという関連の中で色々控除の見直しの議論は行われています。この議論自体はやはり進めなければいけないというふうに思っています。問題は子ども手当の財源としてどうするかという議論でありますが、これは現段階においては所得制限をするか、配偶者控除、あるいは成年扶養控除の見直し、これは厚生労働省から正式にご提起があった議題でございますので、そのほかには今代替の財源がないものですから、議論自体はやはり引き続きやっていきたいというふうに思っています。 |
| 問) | 今お話のありました子ども手当ですが、子ども手当については財源を確保しつつ上積みを図るということになっているかと思います。その中で仮に配偶者控除について縮小が出来ない、つまり財源として使えないとなった場合には上積み額を減額するということ、圧縮するということもお考えになっておりますでしょうか。 |
| 答) | 目安としては3歳未満を対象に、実質的に負担増になるところについての手当を行うということで、7,000円を上乗せするという目安をこの間関係閣僚の間では確認をさせていただきましたが、その7,000円を上乗せする際には見合いの財源も考えるということでございますので、そのバランスをどうとっていくか、具体的な議論はまさにこれからだと思います。 |
| 問) | 今日朝から五十嵐副大臣も含めて官邸へ行かれたりしているのですが、税制改正の中でポイントになります法人税について、財界側はやはり5%でなければという意見を昨日強く経団連会長が言われているのですが、今後この扱いについてどうしていくのか、決着のメドをいつと考えているのか、お考えをお伺いしたいのですが。 |
| 答) | 今日閣議の前に官房長官、終わった後に総理に今税調で議論している様々な税目についての取りまとめの方向性、ほぼコンセンサスを得ているものと、まだ色々議論があるものと整理してご説明したという経緯がございました。特にその法人税に限った議論をしたわけではございませんが、法人実効税率の引き下げについては過去の数次にわたる閣議決定が基本だと私は思っています。財政運営戦略、新成長戦略、三段構えの経済対策、いずれも閣議決定しておりますけれども、法人実効税率の引き下げについては課税ベースを拡大し財源を確保するということを、表現は色々違いがありますが書き込みをしてありますから、それを基本にやっていきたいというふうに思います。あくまで5%、1つのご提起はあるのですが、見合いの財源確保にもっと協力していただかないとなかなか難しいというのが実感です。 |
| 問) | 昨日総理から会見で指示がありました基礎年金について、2分の1を維持せよと、こういうお話だったのですが、この財源についてどう考えるのか、これから各方面と交渉していかないといけないと思いますが、財源調達のメドといつまでに決着を図れればとお考えになっているか、お願いしたいのですが。 |
| 答) | なかなか財源の見通しが立っていなかったという現状がありましたので、厚生労働省と政務官レベルでずっと協議をしてきたのは36.5%に戻すことも含めて検討をしてほしいということを要請してまいりましたが、改めて昨日の党からの提言、これも重く受けなければなりませんし、総理からもご指示がございましたので、2分の1という現行の国の負担割合を維持するために臨時の財源措置というものを、2.5兆円になりますが、全力でかき集めるべく、これは財務省だけではなくて政府一体となって実現しなければ出来ないと思いますので、そのためにこれから全力を尽くすということでございます。具体的に今どういうものがあるかというと、特にあるわけではありませんが、そういうご指示が出ましたのでしっかりと対応していきたいと思います。いずれにしてもこういうやり方というのは23年度限りであって、24年度以降については改めて厚労省ときちっと協議をしていきたいと思います。 |
| 問) | 子ども手当の財源ですけれども、7,000円の上乗せの見合いの財源が確保出来なければ、上乗せ額を縮小することも1つ選択肢としては考え方に含まれるのでしょうか。 |
| 答) | 今は方向性としては7,000円上積みというのが出ているわけですから、そのために全力を尽くすということで、もちろん選択肢は色々ありますけれども、まずは目指すべき方向というのは出ていますので、最後まで努力していきたいと思います。 |
| 問) | 子ども手当の関係で、先程今の時点では配偶者控除と成年扶養控除にかわる代替の財源はないというふうにおっしゃられたのですけれども。 |
| 答) | あとは所得制限ですね。 |
| 問) | 今後の議論の中でそれ以外の選択肢というのは、探せば出てくるものなのかどうかということをまず教えてください。 |
| 答) | 今日どこか1面で書いてありましたけれども、誰が言ったか分かりませんがそのようななことは何も決めていません。 |
| 問) | つまり所得税とか相続税というような、ほかのものでもという案が各紙の報道に出ていましたけれども、そういうことは全く現時点では。 |
| 答) | 具体的に出ていません。 |
| 問) | 法人税の件ですけれども、先程見合いの財源確保に協力してもらわないと難しいというご発言がありましたけれども、これは経団連に対してという解釈でよろしいですか。 |
| 答) | そうでないと1兆数千億円の減収になります。その減収分を何で埋めるかというと、ほかから持ってくるといっても赤字国債というわけにいかないわけで、あるいは自然増というわけにもいかないわけで、やっぱり恒久財源で手当てしなければいけないわけです。そのためには、そういう要請をされるからには基本的にはもう少し協力をしていただかないと穴が大きくなるだけであって、ほかに埋めようがないですから。そういう姿勢を是非示してほしいと強く思います。 |
| 問) | 難しいというのは、5%を下げるということが難しいのか、そもそも下げるということ自体、もう0%ということもあるのかというのはどういうお考えでしょうか。 |
| 答) | これはまだ努力している最中ですから5%か0%かという選択肢ではないと思いますが、ぎりぎりどこまで出来るかをやっていきたいと思いますけれども、そのためにも政府としても知恵は出すし汗もかきますが、要請をされている側ももっと汗をかいてもらわないと困るということです。 |
| 問) | 大臣ご自身が米倉会長などと直接お話しするようなお考えというのはあるのでしょうか。 |
| 答) | これは経産省が担当ですから、経産省がきちっと協議をするということです。 |
| 問) | もう少し協力をということですが、具体的に例えば5%分のどれぐらいまで協力が必要かとか、そういうのはあるのでしょうか、目安というのは。 |
| 答) | 数字だけの話ではないですが、姿勢として、ちょっとまだまだ足りな過ぎるというのが私の印象です。 |
| 問) | 現時点で先方から示されているという規模感というのはどの辺りなのでしょうか、財源案としては。 |
| 答) | それは申し上げられません、プロセスでありますので。 |
| 問) | 基礎年金の国庫負担の割合ですが、結果的に各種埋蔵金などをかき集めてくることになろうかと思います。自公政権の時にやはり臨時的な措置として措置してきたということで、結局自公政権と同じことになって臨時的な措置でやらざるを得なくなったということについて大臣としてはどのように受け止められておりますでしょうか。 |
| 答) | 21年度、22年度は財政投融資特会、積立金を使うという臨時措置をとりました。今回もそういう臨時措置をとらざるを得ない状況だと。とらざるを得ないって、それを実現するのも大変なのですが。そうなったことは残念ですが、この環境の中ではやむを得ないので2.5兆を確保すべくとにかく今は政府総動員でお金を作るということだと思います。たださっき申し上げたように、こういうことは今年限りにしたいと思います。 |
| 問) | 残念という一言で片づけられますけれども、財政運営戦略上も違反しているのではないかというふうに思いますが。要するに予算の付け替えという部分になるのではないかと思うのですけれども、そこはどうでしょうか。財政運営戦略で予算の付け替えみたいなことはやらないというふうにありましたが。 |
| 答) | いわゆる法律上はクリアしていると思います。23年度末までに税制の抜本改革を行う。それは22年度限りにおいては、この22年度内においては出来ていないという状況の中での工夫だと思います。安易な付け替えは、確かに本当は望ましくないのですが、但しここは2.5兆を作らないと背に腹は変えられないものですから、やらざるを得ないということ。残念というのはそういう万感の思いを込めて申し上げました。 |
| 問) | 法人税の話に戻るのですが、先程大臣は5%か0%かの選択肢ではないとおっしゃいましたが、下げ幅ですね。要望側の経団連は5%か0%かということを言っているのですが、要望側が求めていない数字になるという結論もあり得るのでしょうか。 |
| 答) | それはまだ分かりません。数字はまだ決められないということで、5%はただ申し上げたようにもっと協力していただかないと相当ハードルが高い数字だということであります。 |
| 問) | 子ども手当に関してですが、先程児童手当に比べて手取りが少なくなる人を少なくとも回避するということで7,000円という話ですが、来年度に限って言えば800万円の世帯が3,000円の手取りが不足するということになるので4,000円以上積めば、来年度に関しては不平等が出ないということにもなるのですが、その点はどういうふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | 厳密に言うとご指摘の通りです。だからどうするという話はまだしていません。 |
| 問) | もし十分な財源がこれから確保出来ないということになった場合、その4,000円というのが1つの選択肢になる可能性はあるのでしょうか。 |
| 答) | いや、7,000円を目指すということです、基本的には。 |
| 問) | 基礎年金の問題で、臨時の財政措置は1年限りだというお話ですけれども、そうすると24年度以降は税制の抜本改革をやるという前提になると思うのですけれども、仮に抜本改革を決めても実際に増税出来るのは一定の期間を置かないといけなくて、そうすると24年度もほぼ消費税を上げるということは不可能に近いかと思うのですが、その辺りはどういうふうにお考えなんでしょうか。 |
| 答) | いずれにしてもこれは厚労省と23年度作った後は、24年以降の対応についてはよく協議をしていきたいと思います。 |
| 問) | 協議をするというのは、また1年後のこういった時期になるのでしょうか。 |
| 答) | なるべく早いところから議論はしていった方がいいとは思います。 |
| 問) | 若干旧聞に属する話で恐縮ですけれども、一部報道で大臣が来年度の公共事業予算を10%削減する方針だというふうに出ておりましたけれども、これについて事実関係を含めてお願いします。 |
| 答) | 根拠がない報道でした。その旨は国交大臣にも伝えました、こんなことは誰も決めていません。現段階で公共事業もそうですし防衛もそうですし社会保障もそうですが、一定の分野の予算の先決めをすることはあり得ません。 |
| 問) | 法人税のお話ですけれども、大臣常々5%という数字についても、その効果というのが十分に出来るのかとか、そういうことがまだ説明が足りていないのではないかみたいなご指摘があったかと思いますが、現時点で経産省から提案されているものについて、その後の進展で、5%という数字についてどのような説明、納得いくような説明があったのかどうかというのをお聞きしたいのが1つです。あとはその数字、先程から0%か5%、数字は決められないというような話だったのですけれども、それは財源ありきの話なのか、それともさっき言ったような論理的に効果がある数字というのが出てくるのか、そこら辺どのような説明を受けて、どのように加味して、どのように考えていくのかというのを1つ教えていただけますでしょうか。 |
| 答) | 要は雇用とか投資につながればいいわけで、それはやる意味があります、雇用や投資に。でも、それはなかなか担保出来る話ではないです、覚書を結ぶわけではないですから。ただ、かなり雇用とか投資に向けますよという宣言は経済団体の方が相当してきてはいるというふうに思います。そのことをどこまで担保出来るかというところだと思います、あとは。その議論は引き続きまだやっていきたいというふうに思います。 |
| 問) | 総理に法人税を含めて色々な税制、議論が固まっているもの、固まっていないものを含めてご報告という話があったのですが、総理からはそれについて何か意見がありましたでしょうか。 |
| 答) | 大変でしょうが頑張ってくださいということで、個別には色々ありますが、それはまだプロセスなので申し上げられません。全体としてはそういうことです。 |
| 問) | 特に5%という数字については経団連側、あとは官邸の方の会議でもそもそも5%、5という数字が出てきているわけですけれども、それについての言及というのは特に何かありましたでしょうか。 |
| 答) | 特にありません。状況は説明しました。 |
| 問) | 抜本改革の件ですけれども、これだけ財源探しというのも抜本改革がまだ出来ないからというような指摘もあるかと思うのですけれども、先日大臣は会見の時に抜本改革の時期について、出来るだけ明記したものを出した方がいいのではないかというようなご発言をされていましたけれども、政府・与党の検討本部でその方向性を出される時に、その時期を書くかどうかということについては閣内での合意というのは得られているのでしょうか。 |
| 答) | 税制の抜本改革の方向性については、22年度の税制改正大綱にも若干書いてございます。それと税制改正のPTも触れられています。藤井調査会からも昨日ご提起がございまして、そこにも表現がございます。これらを踏まえて今度は政府・与党社会保障改革検討本部で一定のペーパーが出てくると思います。それらを踏まえて23年度改正大綱の中に表記していきたいと思います。 |
| 問) | 昨日の大串事務局長のご説明ですと、藤井調査会のペーパーに一刻も早くと書いてある、その一刻も早くというのは23年度末までというものとは必ずしもイコールではないというふうなご説明があったのですけれども、場合によっては23年度末を越えた先にずれ込むということも考えていらっしゃるということでよろしいのでしょうか。 |
| 答) | 今言った4種類のペーパーを総合的に勘案して、23年度改正の中の表記をしていきたいと思います。 |
| 問) | 環境税ですけれども、今色々なところで財源難ですけれども、その使途、一部に一般財源化という報道もありましたけれども、使途についてそういう一般財源みたいなものも考えていらっしゃるのかどうかをお願いします。 |
| 答) | 大体方向感は党のご提起であった石油石炭税という形での対応、これがベースラインになると思います。そこで出てきたものの使途の問題をこれからどうするかがまさにこれからの議論ですが、ちょうど環境大臣、メキシコへ行っていらっしゃいます。経産大臣も海外出張になっちゃうので、いない間に私が決めていいのかなという思いもあるので、ちょっとそこは議論がとまるかもしれません。ただ副大臣には税調に来てもらいますので、どこまで出来るかであります。 |
| 問) | 為替市場についてですけれども、先週のアメリカの雇用統計から円高が進んで、今朝など82円40銭台に円高が進んでいます。まずこれについてのご見解と、あとFRBのバーナンキ議長が昨日さらなる金融緩和も辞さないといった趣旨の発言がありました。まだ検討するということですが、その発言自体がマーケットにも影響を与えているようですが、その影響、日本に対しての影響ということについてどうお考えでしょうか。 |
| 答) | 昨日今日とある意味ちょっと1つの方向にまた偏った動きになりつつあるという気はしていますので、引き続きマーケットの動向は注意深く見ていきたいというふうに考えています。そこでバーナンキさんの発言がどうのというのがどこまで影響があるかどうか、これは分かりません。マーケットは色々な要素で動いていると思いますし、個別国の個別の金融政策に私が言及する立場ではない。それは控えるべきだと思います。 |
| (以上) | |
