11月22日 五十嵐財務副大臣記者会見の概要
五十嵐財務副大臣記者会見の概要 | |
(平成22年11月22日(月曜日)) | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 本日は朝から経団連との意見交換がありまして、経団連の方から法人税の減税について、単年度のペイ・ゴーではなくて、ネット減税をしてくれというご意見があったようですけれども、それについて副大臣はどういうふうに受け止められましたでしょうか。 |
| 答) | 前から言っておりますけれども、経団連の会長に対しても、財源の視点に寄り過ぎていて抜本改革の観点がないのではないかのような発言がありましたので、むしろこれは法人税を引き下げようと引き下げまいと、あるべき税制の姿から提案をしている改革の視点がある、それとは別に、一方で財源確保という視点が税制には当然あるので、その観点からやはり重視もすべきだという2つの話をさせていただいたと思っております。それは変わりません。以前から課税ベースを拡大する中で法人実効税率を引き下げていくというお話を、税調全体でこれは数年前からそういう方向性を打ち出してきたと思っていますので、その方向性を私共は維持をしているということでございます。今後ともその考え方は変わらない。やはり簡素、中立、公平、納得という観点から不断に見直しをしていかなければいけないと思います。減税というのは支出と同じで、結局は国民の税金を使わせていただいているという観点でなければならないと思います。既得権だから、今までやってきたからずっと続いていいというわけにはまいらないというふうに思います。 |
| 問) | 党の税制改正PTの方で提言の方向性みたいなものが出てきているようで、配偶者控除については所得制限を設ける、法人減税について課税ベースを拡大するという考え方について、いずれも慎重な方向のようですけれども、党側とどうやって調整していくのかということについて、今後どう考えていらっしゃるのか。 |
| 答) | まだ党側から私は伺っておりません。報道では聞いておりますけれども、具体的にどういう提言の案といいますか、報告案になるのかということを伺っておりませんので、聞いた上で私共の受け止め方もお話をして、そしてまたご検討いただきたいなと思っておりますけれども、まだ具体的に案を伺っておりませんので。なお、党側の方でも、これは漏れ聞いた話ですけれども、なお調整が残っている部分があるやに聞いていますので、その方向を見定めてからお話をさせていただきたいというふうに思っています。 |
| 問) | 今日の経団連のお話の中で、大臣の方から課税ベースを拡大したら法人税を引き下げて効果がないというのではなくて、課税ベースを拡大した上でどうしたら効果のある政策にできるか考えたいというようなお話があったというふうに聞いているんですけれども、これについて五十嵐さんはどのようなお考えなのか、改めて教えて下さい。 |
| 答) | 単純に、課税ベースを拡大することは法人税引き下げの反対方向だ、ということではないというふうに野田大臣が思われたのだと思います。どういう方法が効果的なのか、現下の目的ですね、つまり空洞化を防ぐとか雇用を促進するという意味で、本当にどういうやり方が効果的なのかということを検証して、その効果的な方にシフトしていくというふうに発言されたと受け止めました。私の受け止め方です。これは雇用促進税制などを検討しているということを頭に置いて言われたのかなというふうには思っております。 |
| 問) | 税調の方、当初目指されている12月10日まであと3週間位だと思うのですが、残りのスケジュール的にどのように議論を展開していくのか。次回は、税調本体会合は所得税というふうに伺っていますけれども、その後の見通しみたいなものがありましたら教えて下さい。 |
| 答) | まだ不透明でございます。あまり具体的なスケジュールが頭に浮かんでいるわけではございません。 |
| 問) | 今日、柳田法務大臣が辞められましたけれども、国会、予算委員会の方は官房長官の「暴力装置」発言を含めてかなりそういった方で、政策の話というのがあまり進んでいないように見えますけれども、こういった予算委員会を含めて国会が空転しているような状況についてどう思われているか、教えて下さい。 |
| 答) | 主管大臣で補正予算がかかっているにもかかわらず出番が少ないということを野田大臣が嘆いておられましたので、もう少し補正予算案に対する中身の詰まった審議をしていただきたいなというのを私からもご希望を申し上げたいというふうに思います。 |
| 問) | 法人税の引き下げの財源の話ですが、今後のロジの進め方ですけれども、まず経産省さんの方で改めてその財源を出してきていただくという流れになっていると思うのですが、それに合わせて税調の方でこの前お示しになった財源の中から絞り込みみたいなものを並行してお進めになって、またどこかの時点でそれぞれ経産省案、税調案をもう一度すり合わせるという方向になるのか、また、違う場合はどういう方向で今後進めていかれるおつもりなのかをお聞かせいただければと思います。 |
| 答) | 正直言って、どこかの時点で全体の枝ぶりというのを提示する必要性が出てくるのかなとは思っております。 |
| 問) | まだどの時点かは。 |
| 答) | まだ。ですから、ボールが経産省等にございますので、さらにどういう対案といいますか、案が要求官庁の方で出せるのかというのを見ていく必要があるというふうに思っています。 |
| 問) | 今日の朝の経団連との話の中で、五十嵐副大臣は法人地方税の改革についても持論をお持ちで、強い思いを持っておられるということを尾立政務官がお話しになっていました。そのことについて今日、経団連との話し合いの中でどういったお話をされたか、お話し出来る範囲で結構ですので。 |
| 答) | いつも言っていることと同じでございます。要するに実効税率、例えば企業立地の国際競争力、外国から日本の国内に投資をしていただくというような観点での例えば競争力、あるいは海外に出ていかれる企業を引き止めるか引き止められないかというような意味での競争力ということに、国内での企業立地ということを言えば、それは地方の2税、特に事業税と法人税の一部ですね、法人住民税には均等割とその他の要素がありますけれども、均等割以外の要素を含めて地方税の負担というのは大きい。特に外国の諸制度と比べてみた場合に、やはり地方における法人税というのは重たいのではないか。そうすると、本来ならばそこを整理するという考え方、特に地方から見ても、景気動向によって大きく左右される税というのは、これは安定的な税源が求められる地方自治体にとっては、その不安定性は決して好ましいことではないという観点から、地方の法人税の方を、法人2税の方を整理するということが本来あってしかるべきだと。しかし、その場合に、特に都道府県の税源が縮小されるということになりますから、そのかわりに別の税源をお渡しするということをしなければならないでしょう。それは抜本的な改正の中でやらなければならないので、ここで今、23年度改正でつまみ食いする話ではないでしょう。従って、そういう全体の税制改正、国と地方の配分も含めた抜本改正といいますか、税制改革を考える中で論じていくべきではないかというお話を、いつも私がしていることをかいつまんでお話をいたしました。これに対してというわけではないけれども、最初に米倉会長の方から法人税を引き下げるかわりに、課税ベースを、彼らにとってみれば過大に拡大をするということであれば、意味があるのか分からないということになってしまうから、むしろそれなら抜本改革の中でと米倉会長の方からおっしゃいましたから、そういう意味では同じようなというか、それに近いお話があるのかなと。逆に、抜本改正と会長がおっしゃる中には、それは消費税のことかなというふうに思いますけれども、いずれにしても抜本改正の中でやられるならそれでも構わない、というようなお話が経団連側からもあったというふうに理解をしております。 |
| 問) | 今回の法人税の5%に引き下げるべきかという、この議論の中には地方の法人税の議論というのは絡んでくるものなのでしょうか。抜本改革というのは地方の法人税も含めてということでしたら、国税との絡みというのはどうでしょうか。 |
| 答) | 法人税の実効税率を引き下げるという当初の話の中には、当然国の話も地方の話も入っていなければならない。しかし、今要求をされているのは国税である法人税の5%引き下げであると。これはですから、一定つまみ食いになるのではないですかという指摘をさせていただいて、効果的ならそれでもいいです。別にその方向性、法人税率を引き下げるという方向性を私共は否定しているわけではないですと何度も申し上げています。その税制改正大綱、今まで積み上げてきたものの方向性とも違っているわけではありません。だけど、それは課税ベースを拡大する中でやっていきましょうというのが、今までの税制改正大綱の方向性でしたから、それを私共は今も維持しておりますという話。ただし、厳密に1対1対応でピタッと数字が合わなきゃいけないということには必ずしもなりませんということも申し上げております。ただ、うんとずれても構わないと。要するに、後で税収が増えるのだからずれても構わないという論はとりません。なぜならば、来年度新規国債の発行枠ということ、それから歳出の枠も中期財政フレームで決まっておりますから、国際公約になっておりますから、これはやっぱり一方で守らなければなりませんというお話を整理して申し上げているのだと思います。 税収入が、税率を下げても増えるということについては、やっぱり検証が必要だと。例えば、アイルランドは大変今財政がきついわけですけれども、心配をされているわけですが、12.5%ですね、法人税率は。ヨーロッパの中で格段に低い税率ですけれども、そのために税収入が大いに上がって、経済が盛んになっているとは思えない状況だと。そういう方向になったかどうかは精査してみなければ分かりませんけれども、必ずしも法人税が低ければ低いほど豊かになる、あるいは税収が上がる、経済が盛んになるということではないというお話であるかなというふうには思います。だから、検証してみないと分からない。日本においてどうなるかも含めて、それは検証してみなければいけないと思います。空洞化についても他の要素がかなりあるのではないでしょうか。税率だけの問題ではないというお話を何度も繰り返してお話をさせていただいています。 |
| 問) | その関連で、1個だけ教えて下さい。だんだん経団連などの情報発信の中身を見ていても、来年度の5%というよりも、むしろ今日のご発言にしても、将来のところをしっかりと踏み込んでほしいという思いが強くなっているのではないかという印象を受けるのですが、新成長戦略ではそういったことを書いていますけれども、仮にここまでもうあまり時間がない中で、そちらの方向について税調で論議を深めるチャンスがあるのかどうかはどうお考えですか。 |
| 答) | 税制改革についての踏み込みですか。それは今、税と社会保障の調査会が党と政府でも議論されていますから、並行してやっているわけですけれども、その流れを見ながら検討をされるべきだろうと思いますし、大きな提案も総務省、総務大臣の方から、抜本的な今までの考え方と異なる地方の課税権の拡大徹底というようなものを求めるというお話も出ておりますから、そういうことも含めて検討すべきことだろうと思いますが、今度の税制改正大綱にどこまで含まれるかというのは、これはこれからの論議だろうと思います。要するに、どういう書き込みの仕方をされるのか、無視するということはないと思いますが、どういう書き込みの仕方をこの大綱で抜本改正について触れるかは、これから論議をしていくことだろうと思います。 |
| (以上) | |
