11月4日 櫻井財務副大臣記者会見の概要
櫻井財務副大臣記者会見の概要 | |
(平成22年11月4日(木曜日)) | |
| 【冒頭発言】 | |
| 現在、来年度予算の査定をさせていただいておりまして、その中で今日、1点指示をさせていただいた点は、企業立地に関して、こういう状況ですから海外に移転したいとか、そういう話も出ておりまして、例えば経産省の方から立地推進のための補助金なども出てはおるのですが、一方でそういった面だけではなくて、港湾の整備をしてもらえれば、海外に生産拠点を移さなくて済むとか、それから、各地方自治体などでは減税も含めて様々なことがなされておりまして、こういったことをトータルでやっていった方がより効率的ではないんだろうかと。そして、国内に企業立地を推進することによって、今、菅政権として雇用を確保してくるということに資するのではないのかなと、そう考えておりまして、今日、そういった指示を出させていただいたところでございます。私の方からは以上です。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 今、副大臣の方からお話がありましたけれども、来年度予算の特別枠のヒアリングが終わりました。今、港湾についての、企業立地に関する指示がありましたけれども、かなりロングランのヒアリングをやっておられましたけれども、終えてみて、企業立地以外での今後やらなければならない論点などについて、このヒアリングを終えた副大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | 各省庁、相当努力をしてくださったと。そこについては敬意を表したいと思っておりますし、感謝申し上げたいと思っています。ただ、その一方で、例えばこれは省庁から言われたことですが、人件費などが非常に多くて、10%シーリングに合わないがゆえに特別枠に回さざるを得なかったと。特別枠について、これは要求枠じゃないかと、そういう指摘をしていたらそんな話にもなりまして、ただし、各省庁横断的にやらなければいけないことだとは思っていますから、今回のことについてみれば。そういった点で難しい点もあったのかなというのがまず素直な感想です。 それから、新しい事業も随分出てまいりましたが、正直申し上げまして、枠が1兆6,000億円もオーバーしておりまして、そういう点では優先順位の高いものから付けざるを得ないと思っています。ただ、これだけ要求が上がってきているので、逆に言えば、皆さんの声をきちんと反映できるようにしたいとは思っているんです。一方で、もう少し、これまであった施設などをうまく活用すれば済んでしまうのではないのかなというような案件もありまして、全体的にまた工夫をお願いしているようなところもあります。ちょっと具体で申し上げていいのかどうか、1つくらい例を挙げさせていただくと、介護の疲れでお休みしたいと。そうすると介護を受けている方々をどうするのかということになるわけですが、私は、有償診療所など、今までの既存の施設でも十分だと思っているのですが、施設の改修を行いたいと言ってこられたので、そこら辺は、例えば今申し上げたような有償診療所などを使うことで出来ないんだろうかと。そういうことも申し上げていて、繰り返しになりますけれど、とにかく何かやるたびに新しいものをつくっていくということではなくて、今あるものをもう少し有効活用できるような、そういう工夫もしていただきたいなと、そう思っております。 |
| 問) | 本日アメリカの方で、FOMCで米国の長期国債買取りなどの追加金融緩和が行われました。この評価と日本の市場への影響について副大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | 今、乱高下しておりまして、為替の方がですね。これがどの辺で落ち着くのかによって全く影響が違うと思っておりまして、最初円安に振れて、今、若干前日よりは円高に振れてということなので、ここがどこで落ち着くのかを見てみないと何とも言えないと思っております。それから、こういった政策に対して、私は国が評価することではないんじゃないだろうかと。つまり、国内対策、国内でやられていることに対して、ほかの国が、これはいい政策ですとか、これはだめな政策ですというのは内政干渉に当たると思っていて、判断される方々は結果的には国内の企業の方々であり、それからマーケットだと私は思っておりまして、そこについての論評は行うべきではないんじゃないのかなというふうに思っています。 |
| 問) | 本日の朝、子ども手当に関する5大臣会合が行われました。今後、副大臣級の器も設けられるようですけれども、財務省から見ました子ども手当についての論点というものはどういうものが考えられるのかということについて、お聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | もうそれは一番大きいのは財源問題です。今ですら、今申し上げたとおり特別枠で1兆6,000億円、どう削減するのかという議論をしている中で、その財源をどうやって捻出してくるのか。ある部分、どこかで増税したりとか調整が必要になってきますから、ここのところをより具体的にどうしていくのかなというのが、素直なところですね。あとは、今後、額としてと言うよりも、政策的な意図としてどういうシステムがいいのか。それからもう1つは、システムとして仮に良かったとしても、財政見合いとして可能なのかどうかとか、そういうところをきちんと議論させていただきたいと、そう思います。 |
| 問) | 企業の立地促進について今日指示を出されたということですけれども、これは具体的にどのような形で一体的に検討していくというふうに指示を出されたのかと、あと、政府の方では投資促進のための円卓会議というのが既にあるかと思うんですけれども、そのあたりとの関連というのはどうなっているんでしょうか。 |
| 答) | 要するに、我々がやれる範囲は、ちょっと後段からお話ししますと、まず少なくとも国の方針からすれば、国内の産業が海外に移転しないでくれというのは国の方針ですよね。それから、もう出来得れば海外からも企業を誘致したいという立場になっていると思いますので、まずその線に沿った方向で政策を、予算の措置をさせていただきたいということです。それで、冒頭申し上げましたとおり、幾つかの省庁で提案がなされているわけであって、そこをもう少し効率的にやっていけないのだろうかと。例えば、港湾の整備なら港湾の整備として、あるところに選択と集中で、例えば開業年次が27年なら27年だったものを前倒ししていった方が有利になるとすれば、そういったことも行っていかなければいけないと思っています。ただし、事業規模全体を拡張出来るかというと決してそういう状況にはありませんから、何と言ったらいいんでしょうか、その上でなおかつ企業が経営をやりやすくしていくための立地の補助金もかみ合わせていくとか、それから、本来は立地の補助金がいいのか減税という措置でやってくるのか、それは研究開発投資減税のところの枠を広げていくことになるのか、それとも、あとはこれは地方税との関係がありますから、固定資産税との見合いになってくるのでどうしていくのがいいのか分かりませんが、いずれにしても、単発である政策だけを打ってくるよりは、トータルとしてきちんとやっていった方が効果が上がるんだろうと思います。例えば、港の話で申し上げれば、釜山と日本とを比較した際に何が違ってくるのかというと、フィーダー線に関しても石油や石炭のところの減税を行うとか、それから、企業を誘致する際に減税を行ったりとか、様々な政策がなされてきているわけであって、そういうことをセットでやっていった方がより効率的ではないのか。ですから、今のところ各省庁横断的にやっているのが、1つは科学技術であり、もう1つがODAです。ODAと科学技術に対しては横串を刺しているのですが、そういったところがなかったので、財務省の中も各主計官縦割りになっていますから、そこを横で予算措置をしていった方がより効果的に政策が実現できるのではないかということで指示をさせていただいています。今後も環境政策なども、もしかすると各省庁から色々出てきているものですから、こういったものも横串を刺していった方がいいものが出てくるのかもしれないと思っていて、まさしくそういったことをやってくるのが政治主導だと思っていますから、我々の仕事として、必要があれば様々な分野でそういったことを行っていきたいと思っております。 |
| 問) | 今の企業立地促進の件で港湾を例に出されたんですけど、もし可能であれば、他に二、三、例を教えていただきたいんですけれども。 |
| 答) | 企業立地の場合には、地方自治体で独自で例えば、土地を整備して、それから減税して行ったりしているわけですよね。ただ、それが、それだけで行っていて、果たしてその地域に活性化、誘致につながっていくのかどうかというと、必ずしもそうでないんだと思っているんですよ。ですから、そういう地域の取り組みに対して国で後押しが出来る部分であれば後押しをしていきたいと。ただし、一方で申し上げれば、だからといってどこの地域にもその港湾を全部つくっていくわけではないということです。我が地域にも企業を誘致したいので、じゃあ、港湾の整備をしてくれということになるかというと、そこのところはそうなりませんので、そこは国と地方とで色々話し合いをしながら進めていくべきことになるんだろうと。これは産業ごとによって違ってくると思います。 それから、企業に対しての先程も申し上げましたが補助金という制度もありますけれど、これはこれから五十嵐さんたちのところでも検討していくことになるのだろうと思いますが、むしろ私個人としてみると、減税などの方が本来であれば、ほかの国もやっていますからふさわしいんじゃないかと思っているわけです。それから、ものをつくっていく際の規制の緩和などが必要であったとすれば、そういったことも全部踏まえた上で、要望に従って行っていくことになっていくのだろうと思いますが、とにかく今企業としてここをこう変えてほしいということがあって、なおかつそれが国益につながっていくようなことであるとすれば、それも合わせてやっていきたいということです。 |
| 問) | 子ども手当に関して、これは昔からの考え方なんですけれども、全ての子どもを平等に扱うべきなのか、あるいは年齢制限、あるいは所得制限を設けて一部の方に限定的に支給した方がいいのではないかという考え方があると思うんですけれども、副大臣はどちらの考えをとられるでしょうか。 |
| 答) | これは個人的にと言ったって、個人的な話になるの。それが一番怖いんだけど。つまり、それが財務省としてとか、財務副大臣としてと言われるのと、参議院議員個人としてお話し申し上げるのなら、それは参議院議員個人として申し上げますけれどね、なかなかそうならないでしょう。そうすると、閣内で一致しないとかどうだとか言われてしまうので、結構大変なんですよ。本当は正直に色々申し上げたいんですよ。色々正直に申し上げると相当大変なことが分かりましたから、結構苦労しているんですよ。ただ、やはり一度やってみて分かったことがあるわけです。それは何かというと、子育てに回っている部分と貯蓄に回ってしまっている部分があるということだけははっきりしているわけです。そうすると、もう少し僕は調査するべきだと思っていて、どういう方々は子育てにきちんと回っていくのか、どういうお金に使われていっているのか、一方でどういう皆さんが貯蓄に回っているのかとか、まずそこの分析を行ってくるべきではないのかなと、そう感じています。その上で、より効果的にお金を子育てに使うためにはどうしていったらいいのかということは、当然議論するべきだと思っています。これは、参議院選挙のマニフェストの中での議論は、ですから、一部は現物給付にするべきではないのかという話になりました。私はあの時の政策責任者の一人ですから、そういったことも踏まえて申し上げれば、現物給付を取り入れていった方が、全部の分野についてと申し上げているつもりはありません。その部分について言えば柔軟に対応していくべきだと私は思っているんですね。もう1つ、これは先程どう調査をすればというお話を申し上げましたが、ざくっと申し上げれば、都会の方と地方の、特に田舎の方とは立場が全然違っております。つまり、仕事をしている方々から見れば、保育所の整備などを行ってほしいというお話もあれば、一方で、田舎のように仕事のないところは、保育所の整備をしてもらっても仕方がないわけですよ。その方々は、そうであるのであれば現金の方がありがたいという方々もいらっしゃるので、ここらへんのところを、うまく本当に子育てに使っていただけるような制度設計をしていくべきだろうと。ですから、もう一度繰り返し申し上げれば、やはりどういう形でそのお金が使われているのか、それから、地域によってどういう要求があるのか、そういったことを全体を踏まえて僕は制度設計をするべきではないのかというふうに考えています。 |
| 問) | 財政当局の財務副大臣としての櫻井さんにお聞きするんですけれども、B型肝炎の訴訟で国側がこれまで無症候性キャリアの方に対して一時金という形ではなくて、検査費用をお支払いするというような形で政府は示されていたと思いますけれども、それに対して裁判所の方から、キャリアの方にも一時金を支払うように再考したらどうかという案が出されたと思います。それに対して、国がこれまでキャリアの方には一時金をお支払いするという案はなかったと思いますけれど、今後その検討の方向性としてあり得るのかどうかということ、お考えをお示ししてもらえますか。 |
| 答) | これは一義的には厚労省なのかな。すみません、どこが窓口になってやっているのか分からないんですけど、私のところにまだそういう話が上がってきておりません。ですから、こちら側が先に言ってしまうというのは非常に大きな問題があるものですから、そこの調整している部局でまず上がってきたものについて、あとは財政当局として数字上可能になってくるのかどうかという検討をさせていただきたいと、そう思っております。 |
| 問) | 先程特別枠の話で、今、1兆6,000億位削らなきゃいけないと。要するに1兆3,000億ぐらいしか枠がないということだと思うんですが、そこは色々概算、いわゆる要求の部分をもうちょっと深掘りして削ったりとか、小口を削ればその枠自体は広がると思うんですが、そういった検討というか、今どういう状況にあるんでしょうか。 |
| 答) | そこのたしか大枠を決めるのは、国家戦略室ではなかったのかなと。ですから、今の話は、要求枠を削って、削減圧縮して、要望枠を広げろということですよね。ここの大枠はたしか国家戦略室で決めるんじゃなかったかな。財務省もそうなんですけど、まだ今のところ枠はそういう前提で作業を進めていますので、その方向性が変わってくれば、その時点で考えさせていただきたいと思っていました。今のところ査定する側の立場では、オーダーとしては個々の枠に組み入れるようにと言われているものですからね。 |
| (以上) | |
