9月17日 野田財務大臣閣議後記者会見の概要
野田財務大臣閣議後記者会見の概要 | |
(平成22年9月17日(金曜日)) | |
| 【冒頭発言】 | |
| 先程閣議がございまして、菅総理あてに辞表を提出させていただきました。昨日で鳩山政権が発足してちょうど1年だったと思いますが、この1年間、財務副大臣、そしてここ3カ月は財務大臣という形で財研の記者の皆さんには大変お世話になりました。心から感謝申し上げたいと思います。いずれにしても新体制が出来るまでは、寸分の政治空白が生じてもいけないというふうに思いますので、特にマーケットの動向はしっかり注意深く見守っていきたいと。最後まで責任を果たしていきたいと思っています。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 介入についてですけれども、介入を判断するに当たって為替が経済のファンダメンタルズに乖離しているというようなご認識はおありだったのでしょうか。 |
| 答) | 基本的にはあります。一方的な方向に偏った動きが続いているという認識を持っていました。その過度な変動を抑制するための対応でございました。 |
| 問) | 生保の保険金の二重課税の問題に絡んでお聞きします。損保ですとか共済にも二重課税の問題があるんじゃないかというような指摘もございますが、これについての対応をお願いします。 |
| 答) | 今日色々報道もあったようでございますけれども、課税見直しの対象となる保険商品をどうするかについては、今引き続き検討を進めているところでございます。 |
| 問) | 為替介入に関連してですけれども、介入を公表されました15日午前の官房長官の記者会見の中で、仙谷長官がいわゆるドル円相場の防衛ラインが82円台にあるというふうに受け取れるようなお答えというか、発言がありました。この仙谷長官の発言について、為替介入の効果をそぐのではないかというような指摘もあるんですけれども、仙谷長官の答弁について大臣はどのようにお考えになられるのでしょうか。 |
| 答) | 長官が具体的な数字を挙げたわけではなかったと思います。そういう数字を挙げたご質問に対するお答えで、そういう解釈がなされているのだろうと思いますが、先程申し上げた通り為替レートの過度な変動に対する抑制的な対応、抑制するための対応というのが基本的な考え方でありますので、1つの防衛ラインを持っているというわけではありません。それは明確に否定しておきたいと思います。 |
| 問) | 党役員人事の関係ですけれども、昨日幹事長に岡田外務大臣の起用がそれぞれ公表されました。その岡田幹事長の起用について、民主党の中で岡田さんではいわゆる反小沢色が強くて挙党態勢にならないというような見方、反応があります。大臣に伺いたいのは、幹事長の起用についての感想と党内にそのような岡田さん起用に対しての反論があることについての感想というか、異論があれば承りたいと思います。 |
| 答) | 岡田幹事長のもとで幹事長代理を務めたこともあります。岡田幹事長のもとで国対委員長を務めたこともあります。一緒に仕事をしてきて、これほど公正な方はいないと思います。その意味では党の要にふさわしい、私は適材適所の人選だったと思います。一生懸命お支えをしたいと思います。 |
| 問) | 為替介入についてですが、昨日池田副大臣が初動的な介入としては85円までいったということで、十二分な効果があったというふうな発言がございました。これまで、今日もまだ85円台のようですけれども、為替介入後の円相場の受け止めについて、大臣何かございましたらお願いいたします。 |
| 答) | これはもう皆さんのご判断だと思います。私は引き続き緊張感を持ってマーケットの動向を見つめていきたいと思いますし、従来から申し上げているように必要な時には介入も含めて断固たる措置をとる、その基本姿勢を一貫していきたいと思います。 |
| 問) | 日本時間で未明ですけれども、アメリカの財務長官の議会証言もございました。この介入後の海外の反応につきましては、大臣どのように見ておりますでしょうか。 |
| 答) | 1つ1つの、どの方がどういうふうにおっしゃっているかは分かりません。一応チェックはしていますが、1つ1つにコメントすることは控えたいと思います。 |
| 問) | その反応の関係ですけれども、一部では歓迎とは受け取れない、あるいは批判といってもいいような発言もアメリカ議会なんかは出ていますが、その批判に対してはどういう反応をされますか。 |
| 答) | 色々なご意見があることは承知しています。ただ、やはり我が国の経済が、デフレが進行しているという厳しい状況の中で円高が進行し、長期化するということは好ましくないというのが基本姿勢でございますので、粘り強く我が国の立場を国際社会でも説明をしていくということが大事だと思います。 |
| 問) | 民主党政権が誕生してから1年というお話がありましたけれども、この1年、野田大臣として振り返られまして、参院選で敗北したり、代表選で政治空白が生まれたとも言われていましたけれども、この1年というのは国民の期待に民主党というのはきちんと応えられていたのかどうか、またそれを受けて今後の新しい体制というのはどういうところを目指すべきかというお考えをお聞かせください。 |
| 答) | 1年間、本当に色々なことがありましたけれども、政権を預からせていただき、みんなで本当に必死に仕事をしてきたというふうに思います。評価は色々あるかもしれませんが、きちんと政権交代をしてよかったと思っていただける実績を今日新しい役員、あるいは新しい内閣が出来ると思いますが、その中で、全員野球でその実現を図っていきたいと思います。 |
| 問) | 大臣になられて3カ月で一番厳しいご決断というのは、野田さんとしては何だったんでしょうか。 |
| 答) | 色々あります。 |
| 問) | 介入の後、為替の変動幅自体は非常に小さい動きになっていると思うんですが、今現在まだ一方的な動きが続いているというふうに見ているのか、ある程度安定して動きになっているというふうにご覧になっているか、どちらなんでしょうか。 |
| 答) | 動きの評価については、コメントを避けたいと思います。 |
| 問) | アメリカの議会で人民元のことについて議論がありまして、一層の柔軟化が必要じゃないかという意見も出ているかと思うんですが、改めて野田大臣の見解をお聞かせください。 |
| 答) | 基本的には先だっての日中ハイレベル経済対話でも私から意見を申し上げさせていただきましたけれども、6月の中国の為替制度改革と人民元の柔軟化の対応というのは一定の評価をさせていただいておりまして、着実にそれが推進されることを基本的には期待しているという立場でございます。 |
| 問) | 先程のファンダメンタルズとの関係ですけれども、大臣先程おっしゃったようにデフレが進行している状況の中で円高が進むのは望ましくない。それはそうだと思うんですけれども、ただデフレというのはまさに円高の要因の1つにもなっていると思うんですけれども、それで実際欧米の経済の先行き不安とか、実質実効為替レートで見た場合、過去の20年間の水準の真ん中ぐらいじゃないか。そういったファンダメンタルズ的な円高を必ずしも否定しない要因というのもあると思うんですけれども、そういったことについてどのようにご説明なさるんでしょうか。つまり介入を必ずしも正当化しない、正当化出来ない要因といいますか、介入に対する反論に使われ得るファンダメンタルズ的な要素というのもあると思うんです。まさに物価水準ですとか。つまり実質実効為替レートで見た場合、例えば今の円相場というのが必ずしもそんなに高いのかとか、先程デフレが進行する中で円高は望ましくないということをおっしゃいましたけれども、まさにデフレというのは円高の1つの大きな要因でもあると思うんですけれども、国内外に対してどのように説明なさるんでしょうか。 |
| 答) | デフレ克服というのは、これは日銀とも連携しながら早く克服すべく努力しなければいけないと思いますが、これは単なる為替だけの問題ではないですし、介入で解決する問題ではありません。デフレ克服のために需要と、そして雇用の創出効果のある経済対策を既に経済予備費9,200億円を使うことが決定しましたけれども、さらに必要ならば機動的に次なるステップ2への対応とかということが必要だと思うし、私の今日までの職分で言うならば、平成23年度の予算編成でも新成長戦略を本格稼働させるためのそういう予算を作らなければいけないということが大事で、そういうことを併せ持ってデフレ克服に向けて全力投球だというふうに思います。単なる為替との関連だけではないと思います。そういうこともやっているということで、一方的な円高の動きについては過度な変動というのは好ましくないという立場での先だって介入の決断をしたということであります。 |
| 問) | 購買力平価的に見た物価水準を勘案しても今の、あるいは介入に踏み切った時の円相場の水準というのはファンダメンタルズから乖離していたという、そういう理解でよろしいんですか。 |
| 答) | 基本線はG7声明のやはり為替の過度な変動と無秩序な動きというのは経済や金融の安定に悪影響を及ぼすというのが基本認識で、過度な変動があったと総合的に判断したということがきっかけです。 |
| 問) | 日銀との連携とおっしゃっていましたけれども、この先インフレターゲットですとか量的緩和ですとか、さらに一歩踏み込んだ対応をデフレ対策として考えたりしていることはありますでしょうか。 |
| 答) | デフレ克服に向けて、あるいは今の円高克服に向けて危機感は同じだと思います。日銀においてもこの間の金融決定会合の声明文の最後に書いてあるように、今後必要とあるならば適時適切に対応するということですので、そういうことは大いに期待しておきたいと思います。 |
| 問) | 留任固まるという報道が結構出ているんですけれども、総理から何らかの期待する発言とかあったのかということと、もし留任された場合どういう姿勢でまた新体制で臨まれるのか、お聞かせください。 |
| 答) | まだそういうお話はありませんので、それ以上の仮定のお話は答えることが出来ません。 |
| 問) | 介入について、非不胎化介入と不胎化介入があると思うんですが、大臣としてはどちらが好ましいとお考えでしょうか。 |
| 答) | 日本銀行は引き続き強力に金融緩和という基本路線を進めると同時に、潤沢に資金供給をするというのが基本姿勢だというふうに理解しています。 |
| (以上) | |
