6月17日 峰崎財務副大臣記者会見の概要
峰崎財務副大臣記者会見の概要 | |
(平成22年6月17日(木曜日)) | |
| 【冒頭発言】 | |
| 今日5時からマニフェストのことについては詳しくは記者会見があるようです。総理も出席されるというふうに言っていますので、そちらの方に譲っておきたいと思います。 あと政務三役的には、月曜日は池田副大臣からお話があったと思いますので、火、水、木でようやく税制調査会の専門家委員会の日程がほぼ、専門家委員会の神野先生のまとめられたペーパーが月曜日、そして火曜日の朝になると思いますが、税制調査会を開催して、そこでその中身についての報告を受けるということになると思います。大体そういう方向で今調整をしているということでございます。 | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 冒頭マニフェストの正式な発表、5時ということだったんですが、改めて財政当局の立場から伺っておきたいのが、子ども手当など衆院選から大きく書きぶりが変わっているものもあるわけで、財源などに配慮した結果だと思われるんですけれども、書きぶりが変わったことに関してどういうふうに評価されていますでしょうか。 |
| 答) | 私も中身を十分説明を受けているわけではないので、報道などを通じて聞いていることが多いわけでありますが、確かにここでは子ども手当を1万3,000円から上積みしますと。これまでであれば2万6,000円ということになっていたわけですけれども、これは現物サービスにも変えられるようにしますということでございまして、どのような対応になっていくのか。かねて私は、今年の初めの頃の記者会見で野田大臣が、当時副大臣でございましたけれども、子ども手当をさらに倍額にするというのはちょっと難しいのではないかとおっしゃいました。私ももともと難しいと思っていましたというぐらいに答えて、その時、当時の菅財務大臣に怒られたこともあったのですけれども、そういう意味で言うと私はこの1万3,000円を上積みしますという、1万3,000円より上積みするということは間違いないわけですから、そういった点ではその使い方について色々な声を受けて修正したのだろうと思います。これは私は個人的には正しい修正だと思っています。というのは、現金給付と現物給付と通常分かれるわけですけれども、現金給付というのは確かに、やはり基本的には現金給付というのは年金とか失業手当とか、あるいは公的扶助とか、そういう所得が入ってこないことに対する対応をするというのは現金給付で良いと思っています。しかし今そういう分野においても足らない、充実をさせなくてはいけないというところもあると思うのですが、やはり今必要とされているものは子育てのための保育所だとか、あるいは関連する様々な子どもの教育に関わる問題点だとか、そういうむしろ現物サービスの方が非常に求められているのかなと。それをユニバーサルに、誰でもがそれを使えるような状態にするということが非常に私は社会保障の理念として正しいのかなというふうに思っております。そういう意味で景気との関係でいっても、経済成長を見た時に、北海道大学の宮本太郎さんの研究を、私は非常に注目して見ていたのですが、現物給付に重視していたスウェーデンとかそういった北欧の国々の方が現金給付に重視したドイツやそういった国々よりも成長が高いという数字が出ていました。これはなぜそうなっているのかという説明がなかなか難しいところがあるのだろうと思いますが、そういった面で景気対策としてもやはりこの現物給付を充実させていくということは、非常にその方が経済にとっても非常に良いことなのではないか、こう思っております。 |
| 問) | マニフェストにも絡み、明日かと思われる成長戦略の方にも絡む話ではあるんですけれども、法人税の減税の話です。税率引き下げという方向性ではどちらでも触れていること、今日のマニフェストもそうですけれども、触れてはいるんですけれども、税率であったり、あるいは引き下げの時期であったりという、そういうところには踏み込めていないという、ここに関しては色々議論があったと聞いていますけれども、どういうお考えをお持ちでしょうか。 |
| 答) | まだ最終的に決着がついたのかどうか私も分かりませんが、G20の場でこの法人税の引き下げ競争というのはどこかで、OECDならOECDの場できちんとどこかで収斂するようにした方が良いのではないですかという提起もしたぐらいですから、個人的にはどこまで下げたら、ではこの法人税率はストップするのですかという問題は、先進国に比べて日本が高い、そうこうするうちにアジアに比べて日本はまだ高いという感じで、高くしろということを言っているのではなくて、税率というのは単に税率だけでなくて課税ベースも入ってきますから、そういうものをきちんと比較をしてこの秋の税制改革の時にこれはしっかりと議論しましょうと。租税特別措置の見直しなどもこれからもかなり、今年は徹底的に進めていきますので、そういうことを含めて税率問題というのはきちんと対応した方が良いのではないでしょうかと。これが私どもの考え方ですから、ここでいきなり数値を入れるとか、いつまでに何とかするという結論が出たら税制調査会は要らなくなりますので、しかも法人税という非常に基幹税中の基幹税の1つですから、その点はやはりそういう方向で議論したいと思っています。 |
| 問) | 去年の税制改正大綱を見ると消費税のところで逆進性対策では給付付き税額控除の必要性に触れていらっしゃいますけれども、総理が消費税を含む税制の抜本改革とおっしゃっている中では、この消費税を引き上げる場合は給付付き税額控除というのもやっぱりセットで議論すべきだというふうにお考えでしょうか。 |
| 答) | 恐らく逆進性対策としてはどんな方法があるかということについては、菅総理大臣、かつて財務大臣も私どもによく質問されていました。私は3つありますということを言っておきました。 1つは、いわゆる複数税率ということをとる方法ですが、これは例えば飲食料品を、基礎的食料品に軽減税率を適用します。では飲食料品というのはどこまでですかと、何が入りますか、基礎的食料品だったら何が入りますかというような1つ1つこれは物品税の世界に戻ってまいりますと。そうすると、かつてこういうものによる弊害を私達は見てきましたので、それが政治的な、また租税特別措置に似た同じような問題を起こしますので、これはとるべき方法ではないのではないでしょうか。と同時に、この複数税率を採用して高額所得者はいわゆる複数税率の適用がないですというふうになるなら効果はあります。ところが高額所得者が買う時も低額所得者が買うのも同じ、非常に低い税率になってまいりますので、あまり効果がないというのが実態です。 2番目の方法は、還付付き、給付付きとおっしゃいましたが、還付するやり方。それはカナダでGST控除というのがありました。私も何年か前に調査に行ったことがございますが、いわゆる消費税が非常に低所得者に対しても非常に重くのしかかっている。これについてはやはりその分だけ給付したらどうだと。その分というのは考え方ですけれども、例えば食料費というものを非課税にしようと考えれば、家計調査における食料費、平均的な勤労者世帯の勤労者世帯をとって、その中で幾らぐらいの食料費を例えば1人世帯、2人世帯、3人世帯、4人世帯、5人世帯と。その世帯ごとにずっと足していって、それに対する財源を例えば30万、40万、50万となっていたら、その5%だったら5%、10%なら10%を掛けて、その分の財源、例えば10%であれば30万円だったら3万円を還付しますと、こういうやり方ですね。あるいは50万円だったら5万円返しますと、こういうやり方で返していくやり方です。そういうやり方に所得制限を入れるのであれば、これは当然のことながら所得捕捉が必要になってまいりますけれども、課税最低限というものが所得税の世界にありながら、消費税の世界には課税最低限がないわけですから、課税最低限以下の人に対して全部返すとすれば、これは所得にかかわりなく返せば良いわけです。そういうやり方も実は十分考えられるわけですから、そういう意味でこういう還付式のやり方が、これはかつて民主党というか、政府とも税制調査会の中でも新しい税制調査会ではそういう方向を目指そうということは、これはかつての民主党の考え方を踏襲していたということですが、これも第2番目の方法でありますと。 第3番目の方法は、全くそういうことを考慮しないで、全てこれを社会保障給付に使いましょうと。そうすると一律の定率でいわゆる消費税収が入ってまいりますと、これを社会保障給付で使えば、社会保障にはご存じのように非常にこれは逆進性対策として効果を持っています。低所得者にも高額所得者にも同じ例えば社会保障の利用、あるいはやり方を、そこに財源を投入した場合には、多分低所得者の方が非常に恩典を受けるだろうと。高所得者の方が恩典はむしろ少ないだろうと。そういうある意味では違いがあるがゆえに逆進性対策として、社会保障にこれを全て使うという方向であれば、十分それであり得る方法だろうと。 およそ3つぐらいの方法があるのではないでしょうかということを私は総理にお話ししたことが、かつて財務大臣時代にはあります。問題はどれを採用するかというふうなことは今後の大きな課題だというふうに申し上げてよいと思いますが、民主党の考え方というか、政府税調としての方向というのは先ほど言った2番目の方向に私は大体収斂されていたのではないだろうかというふうに思っていますけれども、今後のそれも1つの大きな課題、論点になると思います。 |
| 問) | 総理が税制の抜本改革の与野党協議機関を呼びかけていらっしゃいますけれども、峰崎さんからご覧になってこれはどういうイメージなのか。また政府税調や復活するとされる党税調との関係の中でどういうふうに議論をしていくのが一番望ましいとお考えでしょうか。 |
| 答) | 私は確か日本経済新聞社のインタビューを1月ぐらいに受けた時に、その最後のところでこれは単独政権で出来るような問題でないかもしれませんという話をちょっとしたことがあります。行き過ぎた発言だったかなと思ったのですけれども、誰からもとがめられなかったし、それだけ注目もされなかったのかなと思っていたのですけれども、私はやはりこれだけの、総理がおっしゃっているように、責任の問題で言えば過去の責任と我々今担っている者の責任、これはやはり大きいと思っておりますので、それでやはりこの日本の国の政治に責任を持つ政党の皆さん方が超党派で集まって、そして税制の改革のあり方を率直に言って、論議をして、合意が出来るものは合意をしていった方が良いという考え方には賛成をしているのです。さて持ち方は、ではそれは超党派ですから、党の方々だけがそれを作られるのか、あるいは与党というか、政府の側の人間もそこに入るのかとか、色々な方法がどう考えられるかはこれから分かりません。かつて2005年4月に社会保障に関する与野党の協議機関が設けられ、年金制度についての議論が超党派で行われる機会がありました。私もその中に参加をいたしました。結果的にその中身はあまりぱっとしないままに終わってしまいましたけれども、年金制度のようなものについては、制度はなるべく政権が交代しても同じようになった方が良いと。政権が変わるたびに制度がごろごろするというのでは過去記録が残る年金制度については芳しくない、よろしくないというのが、私自身もそう思っています。ただ税の場合はなかなか、税をどうするかというのは国の政治のあり方を決める基本的な問題ですから、本来的にはそういうものになじみにくいのかもしれませんが、ここまで非常に財政的な状況が厳しくなっているだけに、やはりここは超党派の皆さん方で考えましょうと。多分それは番号制度の問題、こういった問題もある意味では大変な大きい問題ですし、消費税は何のために使うといったら、きっと恐らく社会保障の問題との絡みで抜けられないと。そういったことの議論も同時に併せてやはりそこで展開をされていかないと、単に消費税が良いの悪いのだけではないという問題だろうと思いますので、そういう論議が全面的に展開されることを私は望んでいます。 |
| (以上) | |
