6月11日 野田財務大臣閣議後記者会見の概要
野田財務大臣閣議後記者会見の概要 | |
(平成22年6月11日(金曜日)) | |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | 財政健全化についてお伺いします。先ほどもぶら下がりの中で、サミットまでに中期財政フレームと財政運営戦略を策定する方針だというお話がありました。2020年度までに基礎的財政収支の黒字化を達成するという目標が掲げられるという一部の報道もありますが、大臣としてどういった目標が適切かというお考えをお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | 今、政府内で国家戦略室を中心に最終的な取りまとめに向けて努力をしているという状況であります。具体的な事実として、今日幾つか記事を見ましたけれども、明らかに間違っているなというのも随分あります。現段階でまだコメント出来ません。最終的な詰めをやっているということであります。 |
| 問) | ただ、今日マニフェストの方も決まるようなんですが、色々と歳出の増加がある中で財政健全化の道はかなり難しいと思うのですが、大臣のお考えとして、増税もしくは歳出削減、どういった方向で財政健全化というのを達成するべきだとお考えでしょうか。 |
| 答) | 財政健全化の道筋を作っていく中で、歳出歳入ともに相当な努力が必要であることは間違いありませんが、その道筋を作るという約束はしっかり果たしていきたいと思います。 |
| 問) | 国会の会期についてですけれども、まだ正式には決まっていませんが、何となく方向性としては、予定通り16日の会期末、もしくは1日延長の17日というような観測が強まっておりますけれども、郵政法案のために2週間延長するのではないかというような考え方もあったかと思うんですが、その会期のあり方について大臣、今回どのようにお考えでしょうか。 |
| 答) | 日程的には今日の所信表明演説までが与野党で合意をしていて、来週以降についてはまだ決まっていないというふうに承知をしています。従ってまだ定まってはいないので、国会の運びとか会期については、私は言及する立場ではありませんが、決められた範囲の中で可能な限り、出来るだけ提出している法案は成立出来るように努力をするというのが我々の役割だというふうに思います。 |
| 問) | 前原大臣が公共事業予算について、マニフェスト達成分の1.3兆を既に達成しているので、23年度予算については減額要求しないような旨発言されているようですが、その辺りについて、まだ予算編成前ですけれども、どのようにお考えになるのかというのが1点と、もう1つは23年度予算の編成に向けて相当厳しいので、ある程度シーリングめいたじゃないですけれども、枠をはめるような仕組み作りが必要だというふうに大臣述べられていますけれども、考え方として省庁一律的なものになるのか、むしろ社会保障などは相当自然増などもあるので、その辺り弾力的に、どのようなイメージで枠をはめようとしているのか、もう少し具体的にイメージ出来るものがあれば教えてください。 |
| 答) | 基本的にはまだ要求をどう出してもらうかという、その出し方の問題は、これはもちろん財務だけではなくて、予算関連の閣僚の皆さんとも相談をしながら決めていくことでございますので、私の一存で具体的に申し上げる段階ではないというふうに思います。 |
| 問) | 就任以降、消費税を含む税制の抜本改革の議論というのは必要だとおっしゃっていらっしゃいますけれども、大臣のイメージされている抜本的な改革というのは、普段の、例年の税制改正とどう違うのかというところをもう少しイメージを教えていただけないでしょうか。 |
| 答) | 全て22年度の税制改正大綱に書いてある通りです。それが基本線であって、消費税だけではなくて、所得課税も法人課税も資産課税も含めて根本から見直すということです。 |
| 問) | その根本というのはやっぱり財政健全化に寄与する方向で見直すという認識でよろしいんでしょうか。 |
| 答) | あとは経済との関係でどういう影響があるか。当然もちろん財政健全化の観点というのも必要だとは思います。公平、透明、納得という理念です。 |
| 問) | 税制のことについて引き続き質問なんですけれども、専門家委の方から取りまとめの意見を吸い上げようかと、取りまとめについて専門家の意見を伺おうという話があったかと思います。もう間もなくというか、月内には中期財政、財政運営戦略、つまり税収にかかわる、収入にもかかわる全体の戦略が出るわけですけれども、それは専門家委の意見、税調としての意見を反映させるお考えがあるかどうか。反映させるお考えがあるとすれば、早急にも当然意見を聞いて何らかの形で公表する形があると思うんですが、そのスケジュール感について教えていただければと思います。 |
| 答) | 専門家委員会でのこれまでのご議論という中身は、峰崎副大臣、古本政務官から概要はよくご説明をいただきました。専門家委員会から私は直接聞くということではなくて、副大臣等を通じて内容を把握いたしましたので、それをちょうど政府税調自体も、若干役員の入れ替えがありますから、それを開いた上で専門家委員会での中間的な報告をご報告いただくという場を早急に作っていくという運びになると思います。それを踏まえてといいますか、専門家委員会は専門家委員会のご意見というか、方向性ですが、その後に、参議院選挙以降になると思いますが、政治家同士の議論に入っていくということになると思います。 |
| 問) | スケジュール感について、例えば来週中にとか。 |
| 答) | あまり詰めないでください。そんなにだらだらではなくて、やはり国会の会期もにらみながら、あるいはほかの色々な作業があります、新成長戦略であるとか財政関係の色々なものとか、そういうものを見ながら判断していきたいと思います。 |
| 問) | 税制の抜本改革、22年度の考え方の基本なんだということをおっしゃられているかと思いますけれども、どうしても所得にせよ、例えば給付付税額控除をやろうとすると納税者番号みたいなものを整理していかないと難しい。納税者番号で言うと、制度設計から情報収集まで考えると識者によっては5〜6年かかるんじゃないかとか、いずれにせよ長期スパンが見込まれるところだと思うんです。そういう意味では、足下の税収とかを考える上ではどうしても消費税ということがクローズアップされて来ざるを得ないと思うんですが、その辺についてどのようにお考えなのか、消費税についてのお考えをもう少しお聞かせいただけないでしょうか。 |
| 答) | 社会保障、そして税に関する番号制度の検討会でずっと議論が行われていまして、そのメンバー、もともと副総理兼財務大臣兼経済財政政策担当大臣だった菅総理が座長というか、会長だったと思います。その中で私も多分財務としてその中の役割を担うことになると思いますので、番号制度についても相当色々議論は進んできているというふうに思いますので、何年もかけてではなくて、なるべく早い時期に結論を出すということだというふうに思います。それとストレートに消費税が結びつくかどうかというのはこれまた別の問題だとは思いますけれども、今日マニフェストについては政権公約会議で消費税の問題も含めて何らかの表現が出てくると思いますから、そういうことを踏まえながら判断をしていきたいと思います。 |
| 問) | 大臣になられて財務省のマネジメントについてのお考えをお伺いしたいんですけれども、今公務員制度改革で法案などがかかっておりますが、とりあえずこの夏の人事異動も含めて、財務省の組織をどうこれから改革していくかとか、菅前大臣も尽力されてきたと思うんですけれども、どのようなお考えをお持ちかお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | 基本的には、この間幹部職員の前でお話をさせていただいたことが基本姿勢であって、政と官と一定の緊張関係は保ちながらもやはり心を1つにし、情報を共有しながら国家国民のために財政という大変今厳しい局面の中での役割を担っていくということが基本線であります。その上で、財務省改革は前大臣のもとで、ちょっときれい過ぎますけれども「MOF」とかタイトルがついた、なかなか中身についてはそれぞれボトムアップで入れていただいたものが多いので、そういうものがきちっと反映出来る、実現出来る、そういう組織に変えていきたいというふうに思っています。 |
| 問) | ガイトナーさんとの話の中で、釜山のG20の前にガイトナーさん、日本に内需拡大を求める書簡を送っていたと思うんですけれども、それについて大臣の方から具体的にこういう方針だという説明はされたのでしょうか。 |
| 答) | ガイトナーさんがそういうペーパーを出したということは承知していますし、中身も承知していますが、その議論は今日はありませんでした。 |
| 問) | これまで国際協力銀行を日本公庫から切り出す議論とか、あと日本政策投資銀行を完全民営化を見直すとか、政策金融のあり方をめぐる議論がされてきましたが、大臣はどのようなお考えをお持ちなんでしょうか。 |
| 答) | JBICについては新成長戦略の中でどう活かすかという中で1つ項目として出てくる可能性があるのだろうと思います。そういう形であるならば大いにご活用いただければというふうに思いますし、JBICだけを少し特出しで成長戦略上、早い段階で何らかの対応が必要かもしれませんが、政策金融自体は全体を、これも国家戦略室が中心になると思いますが、見直しをしていくことになると思います。その中で財務省関連のものもありますので、連携しながら議論していきたいと思いますし、この間の行政事業レビューにおいても日本政策金融公庫の中小企業向けの融資の問題で、信用保証については経産省がほとんど制度としては担っていますが、財務省が出資するという、お金を出すのは財務省と、そういう問題もありました。そういうことも含めて、具体的に色々な問題がありますので見直しをさせていただきたいというふうに思っています。 |
| 問) | JBICについては、公庫からの切り出しというのはこの先の成長戦略との兼ね合いの中で必須だというお考えでしょうか。 |
| 答) | これはまだちょっと、組織論としてどうするかというのはまだ色々議論の余地がありますけれども、ただ機能強化という点ではどなたも認識は一致しているだろうというふうに思います。 |
| 問) | 郵政の改革法案について今国会での成立というのがほぼ絶望的というか、成立がしない見通しになったんですけれども、それで廃案になるわけですが、次の臨時国会でもほぼ同じような内容で成立させるべきなのか、あるいはこの法案を作る時に菅前財務大臣と亀井大臣との間で限度額の引き上げなどについて聞いた聞いていないの議論なども色々あったんですけれども、内容をまた改めて見直すこともあり得るのか、お考えをお聞かせください。 |
| 答) | 内容的には、経緯は色々あったかもしれませんが、政府としてまとめて法案を提出したものでございますので、それを大きく変えるということは基本的にはないだろうというふうに思います。その上で国民新党とは速やかに成立をさせるという合意があります。速やかにというのは、今国会では出来ませんでしたが、その次のチャンスもなるべく早い段階で成立に向けて努力をするということだというふうに理解をしています。 |
| 問) | 亀井大臣ですが、今日の閣議で正式に辞任ということが決まりました。改めてこの辞任に対する受け止めと、それから新しく菅新総理に生まれ変わってから荒井大臣を含む政治とカネの問題と、またこの亀井大臣の辞任と次々と、やや問題が起こっていますけれども、こういったことが参院選にどういう影響を及ぼすか、今のお気持ちを、お考えをお聞かせください。 |
| 答) | 予算委員会や財務金融委員会等で亀井大臣のご答弁ぶりというのは、私も副大臣として財務の方でそばにいて拝見することもありましたけれども、大変勉強になる大先輩だと思っていましたので、今度は財金委員会等でもご一緒に答弁出来ればなと思っていましたが、そういう意味では大変残念に思っています。残念ではありますけれども、参議院選挙に影響がないように、これは多分、民主党においても国民新党においてもそういう判断が働いたと思いますが、連立の維持というところの基盤は変わりませんので、その意味ではしっかりと選挙協力も含めてお互い頑張っていける関係ではあるというふうに思います。 |
| 問) | 郵政改革の内容そのものについてお尋ねしますけれども、識者の間には、これは財投の復活につながるものであって政府機能を肥大化させる懸念があるという声がありますけれども、この意見について大臣のお考えをお聞かせ願えますでしょうか。 |
| 答) | そのお金をどう使うという方向性を政府が主導的にやったら財投的になると思いますが、でもこれはやはり民間の会社ですから、基本的にはその経営判断に基づいて行うことであり、それをとやかく言うという立場ではないというふうに思います。 |
| 問) | 今の新成長戦略ですとか中期財政フレームとか財政運営戦略などの議論が行われていますが、この議論の国民に対する透明性なんですけれども、例えば自民党政権時代には経済財政諮問会議の議事要旨が毎回ホームページでアップされたりということもありましたが、民主党政権の中での主要な政策の議論の国民に対する透明性は十分に確保されていると大臣はお考えでしょうか。 |
| 答) | 例えば、税調みたいに全ての議論がネットで流れるような、見られるようなというところではないですが、ただこれはまさに戦略的な取り組みでありますので、あまり途中の経過がぼろぼろ出るというやり方も本来はなじまないものだというふうに思っていますので、一定の結論が出たらしっかりご説明をしながらご理解をいただくというものだろうというふうに思います。やはり中身というのは、行きつ戻りつしたり、色々なところとの調整でそういうことがあります。それが一々出るというよりは、きちっとしたものをまとめて、きちっと皆さんにご説明してご理解いただくというのが必要なのではないかというふうに思います。 |
| 問) | 副大臣人事の関係なんですけれども、野田大臣が昇格されましたので、後任に池田元久さんが入られましたので、池田さんを起用された狙いというのか、理由をまだ聞いていなかったなと思うので、あれば伺いたいと思います。 |
| 答) | もともとずっと財務金融分野で大変活躍をされてきた、私にとっては先輩です。予算委員会などでも筆頭理事をかつてやられたりとか、国会での対応をよくご存じの上に、もちろん政策通でございますので、大変心強い助っ人になっていただけるものというふうに思っています。これは菅総理大臣ともよく相談をしながら決めさせていただきました。 |
| 問) | 口蹄疫なんですが、今感染が拡大していて、当初対策費用は1,000億というふうに見込まれていますが、この状態ではこの費用というのはさらに膨らむ可能性があるかどうか、その見通しについて。 |
| 答) | 1,000億というのは根拠がないと思います。所要額については今農水省中心に積算は色々な分野でしているとは思いますけれども、1,000億ありきというのはちょっと間違ったお話ではないかと思います。 |
| 問) | 農水省は1,000億というふうに発表しているかと思うんですが、対応費用が1,000億というふうに多分言っていると思うんですが。 |
| 答) | それは承知していません。所要額は積み上がってはきていますけれども、額として定まっているわけではないし、実際まだ残念ながら拡大をしていますので、額を確定出来る段階ではもともとないです。進行中でございますので。いずれにしても財政が制約になってもろもろの取り組みが遅れるとか、出来ないとかということにはならないようにぜひしたいと思いますし、特措法に基づく費用負担の部分についても、昨晩ですが、財務省と総務省との間で結論は出しました。今、最終調整中で中身はまだここで申し上げられませんが、いずれにしても財政面で制約が出るということはないようにということを万全に期していきたいと思います。 |
| 問) | 今朝のガイトナー長官との会談で、アメリカの広報からは、世界景気の重要性、世界経済の成長の持続性、強固な金融システムの重要性などについて話し合ったというコメントが出ているんですけれども、その点についてどういった議論がされたんでしょうか。 |
| 答) | ざくっとした話です、15分間ですから。例えば、世界経済の認識ではこの間の釜山でのG20にもあったように、予想以上に世界経済は回復していますけれども欧州等において心配な要因があるとか、そんなような意見交換をしたということであります。 |
| 問) | 消費税を含めた税制の抜本改革ですが、大臣は先日、次の衆議院選挙で信を問うこともというお考えを示していましたが、その辺りのお考えを改めてお願いします。 |
| 答) | 次の総選挙、一般論で言うとそういうことだと思うのですが、今日のマニフェストの書きぶりがどうなるかも含めて、あるいは財政健全化法を次のチャンスには私も準備をして出せればというふうに思っていますので、その与野党協議の状況などを踏まえての対応ということがあり得るというふうに思います。 |
| (以上) | |
