6月5日 峰崎財務副大臣、白川日本銀行総裁共同記者会見の概要
峰崎財務副大臣、白川日本銀行総裁共同記者会見の概要 | |
(平成22年6月5日(土曜日)) | |
於:プサン. | |
| 【冒頭発言】 | |
| 峰崎財務副大臣) | 本日、8時半過ぎから先ほどまで、G20の会議に、私は実は初めて出席させていただいたのですが、菅大臣が総理になられましたので、その代理として参加をしました。先進国あるいは新興国が一堂に集まって活発な議論の場であると大変強い印象を持ったところです。 今回の会議は、今月末にトロント・サミットが予定されておりまして、その準備会合という位置付けで、世界経済、G20のフレームワーク、強固で持続可能かつ均衡ある成長のための枠組み、このフレームワークや金融規制、あるいは国際金融機関改革などについての議論を行いました。合意の内容は、お手元に配布したコミュニケのとおりでありまして、私からはポイントのみ申し上げたいと思います。 まず、世界経済の現状についての認識ですが、各国、地域間でペースに違いはあるのですが予想されたより速いペースで回復が続いている、日本もご存知のように4.9%ですか、1−3月の成長でございましたし、しかし、そういう速いペースで回復が進んでいるのだけれども、最近のマーケットの変動によって依然として大きい課題があるということが示されたわけで、そういう認識で一致したと言って良いと思います。 次に、財政の持続可能性ということで、日本の財政がどういう状況かということは皆さんよくご存知のとおりですが、各国がそれぞれの状況に即して差別化された、財政の持続可能性を実現するための、信頼に足る、成長に配慮した措置、これは表現振りがなかなかあれですが、成長にも配慮しなければいけません、さらに財政の持続可能性もしっかり実現しなければいけません、この2つを同時に導入していかなければいけないという点が強調されたところです。 さらにフレームワーク、この点についてはIMFあるいは世銀からの報告を基礎として議論したわけですが、経済政策の協力的な相互評価、これによって世界全体としてより望ましい成長を実現するための政策オプション、アップサイドだとかダウンサイドとか色々な議論がありましたが、それについて議論しました。 金融規制についてですが、金融セクターの修復や改革を加速するというコミットメントを確認いたしましたし、金融セクターによる危機対応コストの負担ということで、これはEUやアメリカで随分と議論されているわけですが、課金にとどまらない様々な政策手法ということを認識した上で、課金に関する原則を各国の状況及びオプションを勘案しながら策定することで合意しました。 また、国際金融機関については、国際開発金融機関の増資の問題や世界銀行のボイス改革、この合意を歓迎したところです。また、IMFのクォータ改革についても、ソウル・サミットまでにクォータ改革を完了するため、IMFの作業の加速を求めたところです。 私からは、第一に、菅大臣が今般総理に就任したことを紹介しまして、「強い経済、強い財政、強い社会保障」、これを一体でこれから実現を示していくことの政策を実施していくことを申し上げました。 第二に、フレームワークについては、世界経済の成長のため望ましい各国の政策シナリオを整合的に示すことには大きな意義がある。ただ現実の経済の動きは予見し難いので、経済運営に責任を持つ我々財務大臣、中央銀行総裁からいわゆるサミットの首脳へのインプットについては、より強固な成長を達成する政策と合わせて今後の世界経済の見通しに下方リスクがあることを十分警告しておくということを私から申し上げました。 第三に、財政健全化と成長の両立について、日本の深刻な財政状況の中で、中期的な財政健全化計画を示すことで市場の信認を確保することが特に重要である。また今月中に中期的な財政健全化策と新成長戦略を発表する予定でありまして、今鋭意作業を進めているわけでありますが、他の国から日本の内需拡大に期待する旨の指摘もあったことから、先般日本に対してIMFミッションから消費税の引き上げの必要について言及があったことも申し上げて、選挙を控えてなかなか政治的リスクもあるのですが、財政と成長の両立という課題に新しい内閣はしっかりと取り組んでいくという日本の決意をはっきりと示しておいたところです。 第四に、金融機関による危機対応コストの負担問題ですが、我が国は90年代の金融危機の経験を踏まえ既に制度整備をしているわけでありますが、どういう制度が望ましいかについては、課税も含め幅広い選択肢について前広に議論を深めていくことが有益だという考えを申し上げたところです。事前にそのようなものを準備しているとモラルハザードが起きるとか、色々なお話を聞いていて、これは我々としても今の制度だけで良いと決めつけないで、しっかりと前広に議論したほうがいいなと思っていますので、税制改正を議論する場合にはこういった点についても金融当局と十分話をしていかなければいけないなと思っているところです。併せて、これは菅大臣の問題意識とも絡んだものですから、金融の議論をしているときにやや異質かなとも思ったのですが、法人税の国際的引き下げ競争、法人税を下げてほしいという声が随分強いのですが、むしろどこかG20かあるいはOECD、IMF、こういったところである程度の幅を、つまりこれ位の幅の中には収めましょうというそういう問題意識を、引き下げ競争をやめてそういう方向に持っていく必要があるのではないかという提起をしておりました。お答えはありませんでしたが、問題提起をさせていただいて菅大臣もこの点は非常に問題意識を持っておりますので、カナダのトロントあたりで同じ話が出るかも知れません。私から少し先にお話をしておいたというところです。 |
| 白川総裁) | 今回のG20では、世界経済が予想を上回るペースで回復を続けていることを確認した上で、最近の国際金融市場の不安定な動きにみられるように、なお大きな課題が残っており、引き続き国際的な協力が重要であるとの認識を共有しました。特に、景気回復を維持しながら、財政再建を着実に進めていく必要性が確認され、こうした観点から、強固で持続可能かつ均衡ある成長の枠組みに関する議論も行われました。 この間、金融規制改革につきましては、自己資本や流動性に関する規制パッケージ案や金融危機対応における金融機関の負担のあり方などについて、これまでの検討状況を確認し、さらにしっかりと取り組みを進めていくこととしました。私からは、一連の会合を通じまして、わが国の金融経済情勢について、欧州金融市場の緊張の影響も含めて発言しました。 景気については、緩やかに回復しつつあり、国内民間需要にも明るい動きが見られていることを説明しました。ただし、一部欧州諸国における財政状況を巡る動きが、国際金融や世界経済に与える影響には十分注意する必要があることを付け加えました。欧州金融市場の緊張が我が国の金融市場に与える影響については、株価が軟調に推移しているものの、短期金融市場や国債市場は今のところ安定していることも説明しました。金融規制改革については、第一に、導入が検討されている様々な規制の影響を全体として評価する必要があること、第二に、新たな規制が世界経済の回復を阻害しないようにすることが大事だということ、第三に、具体的な制度設計は各国の実情等を踏まえて、国毎に望ましい対応が異なり得ることも認識した上で検討することが重要であるということ、第四に、規制の実施に当たっては十分な移行期間や適切な経過期間が必要であることを主張しました。 |
| 【質疑応答】 | |
| 問) | ガイトナー長官がG20に宛てた書簡の中で、世界経済の回復には日本とヨーロッパの黒字国の内需を拡大する必要があると述べました。これについてどう思われるでしょうか。 |
| 峰崎財務副大臣) | 我々も内需拡大は非常に重視しておりまして、菅総理の財務大臣時代からも、もちろん内需の成長戦略というものをきちんと出しておりますし、その成長戦略のさらに一歩突っ込んだものを6月中に出すことにしております。また、ご存知のように特に社会保障分野が、非常に需要がありながら供給が追い付いていない、こういった点についてもっとそこに財源を投入して、その安定感を通じて経済成長に寄与する、こういうことも指摘されておりますし、また失業者を生み出すということが一番問題ある、この失業者をそういったところで吸収することによって景気を内需主導型のものに転換することができるということで、けっして外需を無視しているわけではありませんし、この外需も非常に重要なんですが、今申し上げたような内需の拡大というところに、これからの経済運営というものを今のような方向に持っていかれるということで、私はそういう立場を今とっているというところでございます。 |
| 白川総裁) | 今回こちらに参りまして、一連の会合を通じて、日本も含めて各国の経済情勢について意見を聞く機会が幾つかありましたが、そういう中で日本の景気回復が年初の予想と比べて大分強いな、という認識が各国の間で拡がっていると感じました。 それから、内需拡大につきましては、日本銀行も現在、極めて緩和的な金融環境を維持するという姿勢を明確にし、内需の更なる拡大に努めているところです。 |
| 問) | ユーロ安についてですが、ユーロ安がヨーロッパの経済、ひいては世界経済にどういった影響を与えるか、どのようにお考えでしょうか。 |
| 峰崎財務副大臣) | ユーロ安によってどういった影響が与えられているか、これは当然のことながらユーロが安くなるということは、逆に言えばユーロに対しては円が高くなっていくということですね。そうするとどうしても短期的には、あるいはご存知のように日本の株式市場というのは、円安に振れると高くなる、円が高くなると株価が下がるというややそういう傾向があります。これは日本の企業が、取り分け輸出を中心とした大企業がかなり大きな付加価値を見出すということがあるものですから、どうもそういう傾向が出てきているだろうと思いますので、世界的に見ると、あるいは日本にとって見るとユーロ安というのは対EUに対する輸出ということに対して、非常に大きな影響を与えるのではないのかなと思っていますし、当然株式市場などにも与えると同時に、やはり一番ソブリン・リスクの問題で言えば、結構アメリカの国債、財務省証券ですとか、ときには日本の国債も確か長期金利は1.2%台だと直近では思いますが、非常に質への逃避というものを招いているのかなと思っております。それがこれから日本の経済に与える影響がどういうふうに出てくるのかというのは、やはりやや短期的には非常に先ほど申し上げたように日本の輸出に対してはマイナス作用かなと思っております。 |
| 白川総裁) | 最近のユーロ安の背景を考えてみますと、ギリシャを始めとして、欧州周辺国のソブリン・リスクを意識する中で起きている現象だと思います。このことが、為替市場だけではなく、株式市場の動向にも、あるいは様々なドルの資金市場にも影響を与えているわけですが、問題はソブリン・リスクから出発しています。 従って、ユーロ安の問題自体を取り上げて、その影響を議論するというよりは、今回のコミュニケに謳われていますが、最近の金融市場の変動により、我々は様々な課題というものが依然として存在するという認識を持つ必要があると思います。 繰り返しになりますが、為替の問題だけをいわば独立の事象として考えるというよりは、ソブリン・リスク全体が今後、金融経済にどのような影響を及ぼし得るのか、今の段階では実体経済に対する影響が顕在化しているわけではありませんが、そうした可能性があるのかどうかを注意深くみていく必要があると考えています。 |
| 問) | 菅氏が総理大臣に指名されて、週明けに新しい内閣が発足します。改めて新内閣に日銀総裁として期待することをお聞かせ下さい。菅氏は、予てよりデフレの克服に金融政策が非常に重要だという主旨の発言を繰り返しておりますが、その菅氏が総理大臣になることで、何か日銀に影響があるのでしょうか。 |
| 白川総裁) | 国会が菅総理大臣の指名をされたことについて、日本銀行総裁という立場で、何か具体的なコメントをすることは控えたいと思います。ただ、新政権におかれては、日本経済が抱える様々な課題の克服に向けて、適切な政策を進めていかれることを期待しております。日本銀行としては、日本銀行法に謳われている使命、つまり物価の安定の下での国民経済の健全な発展ということにしっかりと努めていきたい、この姿勢に変わりはありません。 |
| 問) | 今回の共同声明、コミュニケで財政健全化の重要性というものが改めて強調された形になっているのですが、日本も中期財政フレームをまとめることになっていますが、改めて中期財政フレームをまとめた後のことも含めてどのように財政健全化の道筋を付けられていくのかお聞かせください。 |
| 峰崎財務副大臣) | これは中期財政フレーム、3年のローテーション、あるいは10年程度の、おそらくプライマリーバランスの今の赤字の半減、あるいはプライマリーバランスの黒字化、こういったようなところが指標に出てくるのではないかと思いますが、それはおそらく経済成長も今比較的景気も堅調になっていますから、たぶん税収も多少は上がってくると思います。また、無駄の削減ということで行政仕分け等も行っていますが、とうていこの実現のためには要調整額、それはおそらく相当の金額があると思います。これを実現していくためには、やはり国民の皆様への負担という問題は避けて通れないと思いますし、最近各世論調査を見ても、やはり国民の皆様は本当に健全だなと思っているのは、これ以上財政赤字を肥大化させていくことに対する懸念というものを持っていますし、6月1日に実施され始めた子ども手当の支給のときも、すべてではないですが、テレビに映っている子ども手当をもらったお母様方が、先が心配だから貯金しなければいけないかしらねと仰っていたのが印象的でした。そういう意味で、そういったところをしっかりと踏まえて、次の参議院選挙もありますし、マニフェストの中でどう書かれていくのかは確定していませんが、たぶん神野先生のところの専門家委員会のある程度の方向性といいますか、過去の80年代の税財政の問題点も指摘をされて、やはり所得、消費、資産の全体的に税制の抜本改革ということを前面に出していくことになっていくのではないだろうかと思っていますし、菅大臣の発言からしてもその方向がどんな形かは別にして出てくるものではないかと思っております。 |
| 問) | 金融規制の議論について、今回のコミュニケでは各国の状況及びオプションを勘案して行っていくことに合意したというかたちになっています。金融機関に課金をする仕組みについて、これまでと比べて意見の歩み寄りがみられたのか、それとも引続き各国の意見には相違がみられるのか教えて下さい。 |
| 白川総裁) | 金融機関への課税につきましては、去年の11月以降、議論をしてきたわけですが、お互いに各国がどのような考え方であるのか、どのような対応を取ってきているのかということについて相互の理解が進んできたなと感じております。従って、各国がそれぞれ取り得る対応策も違い得るのだ、ということを明確に認識した上で、そのことを踏まえて原則を立てていくことになったわけです。そういう意味で、違いがあることを明確に認識し、原則を立てていくという点において、議論の収斂があったと考えています。 |
| 問) | 今回、この1年でG20に財務大臣が3回に渡って欠席し、代理で副大臣が出席するという状況があります。このような状況については、日本として存在感、発言力の低下を懸念する声もありますが、峰崎副大臣としてはこのような状況をどのように感じ、また今後は菅大臣の新政権の下でどういう対応をとっていくのかお聞かせください。 |
| 峰崎財務副大臣) | 藤井大臣がピッツバーグに行かれ、その後、セントアンドリュースの時から、やはり国会日程でどうしても出席を国会対策上認めていただけないということがあります。今回の場合は、菅財務大臣として当然出席するということで準備していたわけですが、総理が辞任されて、ちょうど昨日新総理に菅大臣がなられるということで、これはどうしても大きな政局の中でやむを得なかったのかなと思っていますが、そのことで副大臣が出席せざるを得ないということで率直に申し上げて皆様方からすると存在感が弱くなったのではないかということがあるのかも知れません。ただ、これからやはり我々も野党時代に結構大臣の外遊ということについて、こういう様々な仕事があるときにどうしても国会日程を楯にとって、出席がなかなか難しいという時に、結果的に代理で出ざるを得ないということになりますが、是非このあたりはこれから国際的に重要な会合には、大臣が出なければいけない会合にはやはり出ていただきたいなと思っております。ただ、大臣とは意見交換を結構しておりましたし、私なりに大臣の意向も受けながら発言させていただきました。もちろんまだまだ新参者ですから、どの程度お話を聞いていただけたかわかりませんが、こういう機会を我々も経験することによって視野を広げ、経験を積んでいきたいなと思っております。 |
| 問) | 先ほど中期財政フレームのお話の中で、プライマリーバランスでGDP比の半減の指標が出てくるのではないかということを仰いましたが、これについては両方盛り込まれると考えてよろしいのでしょうか。それと中期フレーム及び財政運営戦略について、月内策定をコミットする発言はあったのでしょうか。 |
| 峰崎財務副大臣) | 後者からいきますと、この中期財政フレームそれから財政の中長期戦略、これについては6月中には策定するということはコミットいたしました。これはたぶんサミットに行かれるときに、総理がそれを持たないで行くということは、私はあり得ないだろうと思っていますし、そういう方向で組閣以降急速に仕事をされると思っています。 それから、まだ中期財政フレームのところのプライマリーバランスでいくのか、あるいはGDP比の基準でいくのかということについて、両論実は考え方としてあったということです。先ほど私は片方しか言っていませんでしたけれども、たぶんこれは両論併記ではなくてどちらかに絞られるだろうと思います。私はこの問題にタッチしていないので、わかりやすい言い方をして先ほどプライマリーバランスのお話をいたしましたけれども、基本的にはどちらにせよ大変厳しい財政目標になってくるのではないかなと思います。 |
| 問) | 先ほど法人税の話をされています。もう少し詳しく背景を教えていただきたいのですが、これは国際的に今の状況が低いというような観点から仰っているのでしょうか。 |
| 峰崎財務副大臣) | 実はOECDの中に、かつて1990年代の半ば以降だと思いますが、税制を国際的にある意味では引き下げ競争にならないように委員会が設けられました。今、金融庁におられる氷見さんが確かその責任者だったと思いますけれども、そういう中で税率をある程度一定の方向に収斂しようではないかと、こういう考え方が実はその中では採られていたと思います。これは私ずっと色々と調べてみると、東京大学の名誉教授の金子宏先生が予てから法人税のあり方についてそういう提言をされていたということを知っておりましたので、菅大臣にも私は、今法人税の引き下げというのを国際競争力上どうだということで産構審の答申などにも出ておりまして、これについては課税ベースを広げながら、法人税率は下げても良いのではないかと、こういう一般的な概論は申し上げましたけれども、どこまで税率を下げていくのかと、最終的にはゼロになるのかですね、そういう引き下げ競争がどんどん進展していることに対して、やはりある程度一定の幅の中に収斂するほうが望ましいのではないかということを実は申し上げました。これは国会答弁などでもしておりましたので、当然のことながら、OECDの方も居られましたし、G20の皆さんにもIMFの皆さんにもこの点については問題提起をしておけば良かったかなと思い、それで実は今日発言させていただきました。 |
| 問) | 今回の主要議題であった財政健全化や金融規制改革について、先進国と新興国との間で認識の相違を感じるようなことはありましたか。 |
| 峰崎財務副大臣) | 今日初めて来ましたが、昨日出ていなかったので、昨日も世界経済の現状認識等で色々な議論があったのでこれは日銀総裁に、もしわかれば教えてもらいたいのですが、私が痛感しましたのは、やはり新興国の皆さんというのは割りと自分たちがまだまだ経済成長の潜在的な成長率が高いわけですよね。ですから先進国もうちょっとしっかりしろよというような、そんな感じを受けたことはありました。ただ、非常に印象的だったのは、あるヨーロッパの国でしたが、日本と同様に少子高齢化が進み始めてくると、人口も増えない少子高齢化がどんどん進んでいくとなると経済成長率を3%以上にやれといわれてもなかなか難しいよねと、そういう国はやはり1%、1.5%でも上がれば同じではないですかというような発言なんかもあったりして、非常に聞いていてやはり先進国と途上国とのいわゆる勢いの差みたいなものはちょっと感じたなと。また、金融システムの問題に関していうと、これは日銀総裁の方がよくご存知だろうと思いますが、やはりある程度、特にリーマンショックで金融のシステムというか金融派生商品、様々な金融商品を作る力を持っていた先進国と、そういう意味でまだまだ途上国はその余波を受けた国という感じを私自身感じたところです。 |
| 白川総裁) | 財政問題と金融規制について、先進国と新興国との間で差があるかというお尋ねでしたが、昨日、今日と会議に出席しまして、金融規制の面では若干の差があるなと感じました。 それは一つには、現在の両地域の置かれた経済の違いを反映していると思います。新興国の方は、現在景気が強く、国によっては資産価格が上昇し、バブル的な要素も多少出てきていますが、新興国の人が懸念していることは、現在流入している資本が今度は逆流してまた戻っていくという事態です。そうした資本の流入、あるいは流出の危険を考えた場合に、金融規制の在り方も先進国と少し異なるものになる要素があるのではないか、という問題意識です。 もう一つ、これは先進国の中でも、新興国の中ではさらにそうであると思いますが、銀行のビジネスモデルが国によって違っているわけです。従って、そうした違いも反映した金融規制の在り方が必要である、という問題意識も持たれているように思いました。 |
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