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4月23日 菅副総理兼財務大臣、白川日本銀行総裁共同記者会見の概要

菅副総理兼財務大臣、白川日本銀行総裁共同記者会見の概要

(平成22年4月23日(金曜日))

於:ワシントンD.C.

【冒頭発言】
菅副総理兼財務大臣) 昨晩、G7のワーキング・ディナーに出席をして、また今日は朝からG20の会合に出席をいたしました。G20への参加は私にとって初めてでありましたが、新興国を含む色々な国からの参加者の中で大変有意義な意見交換ができ、また色々な話が聞けて大変有意義でありました。
 G7では、これはもう昨日少しお話ししましたが多くの時間がギリシャ問題に充てられましたが、議長のカナダのフラハティ大臣から指名もありまして、財政再建の状況についてイカルイットのとき帰ってから色々と進めてきたことを、ギリシャの問題を多少なぞらえてといいますか、それを他山の石として取り組んできていることについて説明をいたしました。つまりは、ギリシャも政権交代があったわけですが、我が国においても政権交代があり、現在の公債残高の多くは前政権までのものでありますので、ある意味では財政再建については当時の与党、現在の野党と今の我々与党が責任をシェアしているという状況の中で、超党派的な場を作って議論をしていきたいという趣旨のことも合わせて申し上げました。
 また、税制改正によって、税をいただく前にもその使い途を雇用につながる分野、特に介護とか医療とか環境といったところに使えば、経済にとってもマイナスになるのではなくてプラスになるはずだと、つまりはある意味での経済成長と財政健全化が両立できるはずだという趣旨のことも申し上げました。
 G20の今日の会議では、世界経済、いわゆるフレームワークのセッションの中で私の方から少し話をいたしました。その前に全体としては、世界経済が予想以上に回復が進んでいると、こういうことについては皆さんのお手元にお配りした声明の中で述べられておりますが、そういう線に沿った議論も色々ありました。そこはもう、逆にそちらに任せるということであまり詳しい説明は省略いたします。
 そういう中で私の方からは、各国が現在、景気回復が進んでいる一方で、財政の状況が悪化していて出口戦略というところに来ているわけですが、かつて日本においても景気が回復しそうな段階で早めに出口戦略をとって、結果として最後の財政出動を必要としたいわゆるストップ・アンド・ゴーといったような失敗した例もあるということも指摘をし、これは昨日の議論とも共通しますが、やはりそうした成長と財政再建というものの二兎を追う、そういう戦略が必要ではないかということを申し上げました。税制改正などによって、雇用や仕事を見出すような分野に財政出動を続けてさらにその中から新たな雇用、新たな仕事、そして新たな所得を得る人たちから税収が入るということもありますから、そういう二次的な税収は財政再建に振り向けていく、こういったことの考え方を少し申し上げさせていただきました。
 また、白川総裁の方からも金融やフレームワークについて発言がありましたので、それは直接お聞きをいただきたいと思います。
 また、私の方からはこのG20が終わった後、バイの会談をスリ・ムルヤニ・インドネシア財務大臣との間で行いました。IMFの日本理事の方のお部屋をお借りして行いました。インドネシアと日本は、非常に長年関係も深いわけでありますが、色々と過去の事、現在の事、未来の事もお話しましたが、大変友好的な会談ができ、また今後も、確か来年はインドネシアがASEANの議長になることで今手を挙げていると、もしなった場合にはASEAN+3とかそういう会議での議長でもあるので是非色々と日本にも積極的に参加して欲しいと、そういった趣旨の話もありました。そういうことも含めて、有意義な会議であったと思っております。私からは以上です。
白川総裁) 今回のG20では、世界経済が回復を続け、強固で持続可能かつ均衡ある成長への移行が順調に進んでいることを確認しました。強固で持続可能かつ均衡ある成長の枠組みに関する議論が行われたほか、金融規制改革について、これをしっかりと実施していくことを確認しました。金融機関の負担のあり方についても、IMFから中間報告を受けました。
 私からは、我が国の経済情勢や金融政策運営について説明しました。景気の現状について、持ち直しの持続傾向がより明らかになってきており、国内民間需要の自律的回復に向けた幾つかの萌芽もみられるようになっていることを説明しました。金融規制改革に関しては、第1に、規制の効果・強さを全体として評価する必要があること、第2に、様々な規制がマクロ経済活動の回復を阻害しないようにすること、第3に、具体的な制度設計に当っては、各国の実情等を踏まえて、国毎に望ましい対応が異なり得ることなどを指摘しました。
【質疑応答】
問) 本日のG20の会議では、ギリシャ問題についてどのような議論があったのでしょうか。
菅副総理兼財務大臣) 今日の場では、確かEU委員会の方から今日正式にギリシャからEUとIMFの方に支援のお願いの申し出があったということの報告といいましょうか、そういうお話はありました。それ以上の話は、特に出ませんでした。
問) 今日の直接の会合のお話にはならないかも知れませんが、ギリシャ問題に関して正式にIMFとEUに対して支援要請があったということですが、今後日本としてどういう対応をしていくか、日本として直接支援をする選択肢があるのかも含めて大臣のお考えをお聞かせください。
菅副総理兼財務大臣) 一般的にも日本とギリシャとの関係で言えば、非常に何と言いましょうか、ギリシャ国債を日本が持っている比率というのは極めて小さいわけで、そういった意味では直接的な影響は元々非常に小さいとされております。また、言うまでもなくギリシャはユーロに加わっておりますし、EUの一国でもありますので、そういう意味で第一義的にはそうしたユーロ圏あるいはEUの皆さんが色々と支援をされる。また、IMFもIMFの立場で支援をされるというように認識しております。昨日のG7の会議の中で、一つの期待として、そういう何かが決まった時には必ずしもヨーロッパグループだけではないG7の国々にもそうした支持の気持ちを表してほしいというような趣旨の話はありましたが、あくまで私の理解は、それは精神的なサポートという意味だと思います。現在の時点では精神的なサポートという言い方がよいかどうかわかりませんが、そういう関係者の努力をある意味では積極的に頑張ってほしいという姿勢で見守るというのが現在の我が国の取るべき態度ではなかろうかと、このように思っております。
問) 日本の財政問題、財政の状況について他のG20の国の関心あるいは懸念というものはどういうものだったのか、直接発言はあったのか、あるいは雰囲気として大臣が、あるいは総裁が感じられたものがあるのかどうかその辺をお聞かせください。
菅副総理兼財務大臣) 私の方からは先ほど申し上げたように、今日のG20の場でも若干のそういった問題を申し上げました。ただ、直接的に日本の今の財政再建あるいは財政状況について、直接的な質問とか指摘はありませんでした。ただ一つ、確かOECDの人でしたか、私がイカルイットのG7でそのときもギリシャのことが出た後でしたが、債務残高はオリンピックでいえば金メダル間違いなしということをそのときに言ったことを覚えておられたらしくて、話の途中で日本がそういう意味では金メダルは変わらないだろうけれどなどということを少しは指摘されて、関心はあるけれども今日の状況の中での話題としては、日本のことに話題が及ぶことはありませんでした。それ以上にホットなニュースがあったということでしょう。
問) 不均衡是正との関係で為替レートの調整、とりわけ中国の人民元の話はG20の中でどのように議論されたのでしょうか。もう一つは、声明のパラグラフ2に入っている景気回復ペースにある国については、引き続き内需の拡大を行うべきだというくだりがありますけれど、大臣としては、日本はどちらの国に該当しているというふうに認識されているのでしょうか。
菅副総理兼財務大臣) まず、中国元の問題は今日の中では特に出ておりません。それから、この一連のところは、それぞれアメリカを念頭に置いたり、あるいは新興国を念頭に置いたり、若干我が国を念頭に置いたりしているところもあると思います。内需に関しては、どちらかといえば中国とか日本も黒字国ですので日本とかを若干念頭に置いていると、そういう理解をしております。
問) 今人民元のお話はなかったというお話でしたが、不均衡是正の中で為替政策に関する話も一切なかったという理解でよろしいでしょうか。
菅副総理兼財務大臣) これはいつも言うのですが、もちろん皆さん関心はかなりお持ちだと思います。ただ、G7とかG20とかのいわば平場の中でそういう話題を議論するということは、やはり中国があまり好まないということを皆さん知っておられるので、そういう平場の中での議論にはなっておりません。他の場面では色々とあるのかも知れませんが、少なくとも平場の場面ではそういう議論は出ておりません。
問) 今日のG20にお出になられた感想として大臣にお伺いしたいのですが、今後もフレームワークの議論を進めるということですが、当然先進国と新興国の中で温度差があると思いますが、今日の議論を聞いていてやはり先進国と新興国の中で違いというか立場の違いをお感じになった点があればご披露いただきたいと思います。
菅副総理兼財務大臣) 違いというよりも、どなたの発言でしたか、もう出口に出てしまっているような国、例えばオーストラリアのような国とか、日本を除くアジアの国のようにもうほぼ完全と言える位にこの経済危機から脱している国、先行チームとですね、それからヨーロッパ、日本もそのグループに入るかと思いますがややそこまではまだいっていない、しかしかなり明るい兆しが見えてきている後発組と、アメリカが大体その間にあるという、大体そういう認識を皆共通に持っている、これはこの声明でも読んでいただければわかると思います。ですからそういう中で、何かそういうそれぞれが置かれた立場の違いは認識をしておりますけれども、それによって何か矛盾とか対立的な行動になっているという議論は私の知る限りでは特にありません。ただ、当然のことですが、これは私が申し上げた部分もありますが果たしてこの出口戦略が、特に日本の場合そうですけれども、もう大丈夫ということですぐ出口にどんと入ってよいのか、そこは多少慎重に見なければいけない国もあるのではないかなと、これはどちらかといえば私が申し上げたことではありますが、そのことは申し上げました。ですから、それぞれ国と国の間での置かれた立場の若干の差はありますけれども、基本的には先ほど総裁からもお話がありましたように、二番底とかの心配もほぼクリアしたという認識で、後はどのように今の良い傾向を続けていくかということ、その中でそれぞれの判断で財政再建にどういう段階から舵を切っていくかということだと思います。ただ、もう一つは先ほど来出ておりますギリシャ問題というのが、特にヨーロッパの国々には大きく今課題になっておりますので、それはそれとしてまた特にヨーロッパにおいては大きな課題になっていると、そういう状況ではないかと思っています。
問) 金融規制改革について、具体的にどのような議論があったのでしょうか。
白川総裁) 金融規制改革については、昨年12月にバーゼル銀行監督委員会が資本規制・流動性規制をはじめとして、規制の包括的な提案をしています。現在は、この提案を受けて、それがどのような影響をもたらすのかといった調査をはじめ、民間金融機関と市中協議を行っている段階です。従って、今回は何か個別の問題について具体的に議論していくというよりは、これから議論をしていく上で、どういう点に注意していった方が良いのかということを中心に話し合いました。その意味では、過去何回かのG20とは金融規制改革に関する議論のステージが少し違うように感じました。詳細はこの発表文に示されておりますから、それ以上に付け加えるものはありません。
問) 対立点などはあったのでしょうか。
白川総裁) もちろん、金融規制についてはこれまでも様々な意見がありました。しかし今は、最終的な目的である国際的な金融システムの安定に向けて、どのような解決策を見出しうるのか、皆が共同で作業を行っているところです。もちろん、意見の違いはありますけれども、その擦りあわせをこの後の決められたスケジュールに沿って努力していくことについて、互いに意思を確認した、ということです。
菅副総理兼財務大臣) まあ日本の場合はご存知のように預金保険機構の関係である程度制度ができているという、そういう認識の中で全体としては同じ方向に向いているけれども、その国々の今の状況が若干差がありますから、もうしっかりした準備ができているところはこれ以上のそういったことはあまり急ぐ必要はありませんし、そういうところが差といえば若干の差でしょうね。
 (以上)
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