財務総合政策研究所

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フィナンシャル・レビュー第62号

2002年6月号

 目次

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 <特集>法人企業統計から見た日本の企業行動

法人企業統計から見た日本の企業行動研究会報告書    

 

 

 

 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

産業構造変化,規模の変化などの概観

永濱 利廣  (第一生命経済研究所経済調査部副主任研究員)
(要約)

 日本の産業構造変化の特徴としては,SNA統計における産業別GDPの構成比変化などでしばしば指摘されるものの,産業構造と並んで重要な規模構造の変化に関しては,未だ定説はない。本稿では,主に法人企業統計における業種別規模別の付加価値構成比の変化を概観し,戦後の日本の産業構造,規模構造変化の特徴がどのような点に見られるかを明らかにする。

 法人企業統計の付加価値額における産業構造変化とSNA統計の名目GDP(除く金融機関)における産業構造変化を比較すると,法人企業統計では,個人企業の比率が高い第一次産業の大部分が含まれないため,SNA統計のような高度成長期における第一次産業から第二次産業へのシフトが確認できず,一貫して第二次産業の縮小と第三次産業の拡大を中心とした産業構造変化が見られる。

 業種別の付加価値構成比変化の合計を産業構造の変化幅とし,60年度以降5年毎に推移を見ると,変化幅が最大であったのは第一次オイルショックのあった70年代前半,次に変化幅が大きかったのはプラザ合意以降の80年代後半である。産業構造の変化が大きい年代はいずれも大きな外的ショックを経験しており,貿易財産業である製造業が著しく付加価値構成比を低下させるといった特徴が見られる。

 中小企業の付加価値構成比変化を見ると,60年代前半に二重構造の影響等から縮小した後,70年代前半までは二重構造の解消や下請分業構造の発展等から拡大したものと解釈することができる。しかし,70年代後半以降は,大企業の効率化のしわ寄せを受ける等して厳しい経営環境に陥ったことから構成比は縮小傾向に転じ,90年代以降はバブル崩壊による負の遺産の影響を大きく受ける形で,建設業や流通業を中心に構成比の縮小傾向には拍車がかかったものと解釈できる。

 産業別規模別の付加価値構成比変化における中小企業の寄与率を求めると,中小企業全体の付加価値構成比が縮小傾向に転じた70年代後半以降の寄与率は拡大傾向にあることが分かる。特に90年代以降における産業別規模別付加価値構成比変化のうち4分の3以上が,非製造業を主因とした中小企業の産業間における付加価値構成比変化により起こされたと解釈できる。

 成長会計により,産業別の付加価値成長率を60年度以降10年毎に各成長要因に分解し,最終的に付加価値構成比変化幅と各成長要因寄与度の相関関係を全産業と製造業について見てみると,資本,労働投入といった生産要素要因は全産業,製造業とも全年代を通じてほぼ正の相関が確認される。しかし,TFP(全要素生産性)は80年代以降の全産業で負の相関が見られる一方で製造業では正の相関が見られ,価格は全年代の全産業で正の相関が見られる一方で製造業では負の相関が見られた。こうしたことから,貿易財産業である製造業の構造変化では,生産性の高い産業が拡大する比較優位の原則が働いている一方で,非貿易財産業である非製造業の構造変化では,低い価格弾力性や支出構造の変化,参入規制等により生産性の低い産業が拡大するボーモルの命題が働いていることが示唆される。

 産業毎の付加価値構成比変化幅を成長会計の各成長要因に按分し,産業構造変化における各成長要因の寄与率を求めると,60,70年代は先進国へのキャッチアップ過程にあったことからTFPや価格といった要因が,80年代は経済が成熟期を迎えたため資本投入や労働投入といった生産要素の要因が,90年代は長期の景気低迷やIT化の進展等により産業間の好不況が明確化したためTFPや価格といった要因が,それぞれの時期の産業構造変化に大きな影響を及ぼしたことがわかる。

 労働生産性の産業間のばらつきを変動係数で確認すると,85年度以降は全産業,製造業とも趨勢的に拡大傾向にある。この背景としては,比較優位産業が日本経済を力強くけん引することで対外キャッチアップを実現してきた裏で,比較劣位産業は厳しい産業調整圧力にさらされ,非貿易財産業は様々な参入規制等により十分な競争が行われなかったことが指摘できる。こうした労働生産性格差の拡大は,円高や内外価格差問題の一因になったことが示唆される。

 規模構造の変化について,成長会計における各成長要因によりもたらされた寄与率を求めると,二重構造の解消や下請分業構造の進展で中小企業の付加価値構成比が拡大傾向にあった60,70年代は大企業への規模間キャッチアップによるTFPの影響が最も大きく,経営環境の激化等により中小企業の付加価値構成比が縮小傾向に転じた80年代以降は資本や労働といった生産要素要因の影響が大きいことが分かる。

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 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

規模別および年代別の設備投資行動

花崎 正晴  (一橋大学経済研究所助教授)
TRAN THI THU THUY  (一橋大学大学院経済学研究科)
(要約)

 本稿では,財務省『法人企業統計』の産業レベルのデータを利用して,1961年度から2000年度までの設備投資動向を分析している。このおよそ40年間を平均的にみれば,設備投資はGDPを凌駕する増加率を示しているが,設備投資はGDPに比べて変化率の振幅が大きいという傾向がある。また,バブル崩壊後においては,設備投資はGDPの伸びを抑制する局面が多くみられる。

 製造業と非製造業別にみると,60年代から70年代初頭までは,製造業のウェイトは概ね過半を占めていたが,その後は非製造業が製造業を上回り,2000年度には非製造業がおよそ3分の2のウェイトを占めている。また,資本金規模別にみると,データ初年度である61年度には大企業が約7割という圧倒的なウェイトを占めていたが,60年代から70年代にかけて中小企業がウェイトを高め,90年代には再び大企業のウェイトが高まるという推移を示している。

 実物資産の収益率と金利の差分として投資採算を定義すると,製造業においては設備投資の増減率と投資採算との間に正の相関関係が観察されるが,非製造業では両者の関係は必ずしも明瞭ではない。また,キャッシュフローと設備投資との関係を図示すると,両者が概ね連動していることがみてとれる。ただし,70年代半ば以前には強い投資意欲を反映して設備投資がキャッシュフローを上回っていたが,70年代半ば以降には主に製造業で設備投資がキャッシュフローに達しない局面も多くみられ,投資意欲が慎重になっていることがうかがわれる。

 本稿の後半では,設備投資関数に基づく分析が展開される。本稿で用いる関数は,資本の収益率と金利コストに資金調達要因などを加味したモデルである。すなわち,設備投資が内部資金であるキャッシュフローと外部設備資金の代表である長期借入金のアヴェイラビリティーによっていかに影響されるのかを,規模別と年代別に分けて分析しようとするものである。規模別の計測結果をみると,キャッシュフローの係数は大企業が比較的小さく,中堅企業,中小企業の順序で大きくなっている。この結果は,中小企業の場合には情報の不完全性や非対称性に伴うエージェンシー問題が深刻であることから,設備投資がキャッシュフローに制約される程度が大きいと解釈することができる。長期借入金のアヴェイラビリティーに関しては,大企業と中堅企業では有意な結果は得られていないが,外部資金への依存度が高い中小企業では,設備投資に対して有意にプラスの影響が観察される。

 データを10年ごとに区切って資金調達面の影響をみると,高度成長期で設備投資意欲が旺盛であった60年代には,設備投資計画の実現にキャッシュフローと長期借入金のアヴェイラビリティーが大きく影響していたことが示唆されるものの,その後の期間には投資意欲の衰えとともに,資金調達が設備投資に及ぼす影響度合いは総じて低下してきたといえる。

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 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

資金調達と資本構成

真壁 昭夫  (みずほ総合研究所調査本部主席研究員)
(要約)

 我が国の企業金融は間接金融が中心であり,自己資本比率が低く借入依存度が高いというのが通説になっている。本稿では,1961年から2000年まで40年間の法人企業統計の資料を使って,企業の資金調達実績と資本構成の実証的な分析を行い,この通説を検証した。その分析の中で,全産業の企業規模,および製造業部門・非製造業部門別の規模別に分類することによって,それぞれのグループに属する企業がどのような資金調達行動をとったか,その結果として,資本構成がどのような推移を辿ったかを分析した。

 それによると,企業部門全体として60年代初頭から70年代中盤まで,借入による資金調達が中心で,自己資本比率が低下する傾向が顕著であった。その後,大企業中心に時価発行増資などのエクイティー・ファイナンスが活発化し,80年代後半まで,自己資本比率は上昇した。バブル崩壊後の90年代に入ると,経済の低迷が続き資金需要自体が減少したこともあり,自己資本比率に殆ど変化は見られなかった。60年代初頭から90年代後半までの間,借入依存度は趨勢的に上昇基調を辿った。それに続く98年以降,最低資本金制度の導入や,大企業などが経営の安定化を指向してレバレッジ比率を低下させていることなどから,自己資本比率は急速に上昇した。これに伴って借入依存度も急速に低下傾向に転換している。

 また,規模や業種別の企業毎に資金調達行動や資本構成を分類してみると,大企業,特に製造業大企業の資金調達は,70年代中盤から,時価発行増資など株式発行による資金調達の割合が増加しており,自己資本比率は顕著に上昇していることが分かる。一方,非製造業部門の中小企業は資金調達を借入金に依存する傾向が強く,借入金依存体質からの脱却が遅れていることが読み取れる。大掴みな傾向として,規模が大きいほど自己資本比率上昇に対する意識が強く,その中でも製造業部門の企業の方が,非製造業部門の企業よりも借入依存体質からの脱却が進んでいるといえる。

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 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

資本と労働の効率

大和田 雅英  (財務省財務総合政策研究所研究員)
(要約)

 1990年代以降,日本経済の停滞が続く中で資本や労働の効率性向上が求められている。しかし,より長期的な視点から見ると,高度成長期以降,趨勢的に経済成長率は低下しており,それと歩調を合わせるように資本や労働の効率性も低下している。そこで本稿では,法人企業統計を用いて財務分析的な手法により,長期的な視点から分析を行なった。

 ここでは資本の効率を測る指標として資本利益率(ROA)を,労働の効率性を測る指標として労働生産性を使用した。また,分析は製造業と非製造業を比較する形で行なった。製造業は国際的な競争に晒されてきたのに対して,非製造業は規制に守られてきた。こうした競争の程度の差が,ROAや労働生産性にも影響を及ぼしたと考えられる。分析結果は以下のとおりである。

 第一に,製造業と非製造業では,売上高人件費率の上昇に対する売上高営業利益率の低下度合いが異なっていた。そこには価格上昇率の違いが現れていると考えられる。すなわち,製造業は人件費率の上昇に対して製品価格の上昇が進まず,利益率を低下させたのに対して,非製造業は価格転嫁から利益率の低下を小幅なものにとどめることができたと考えられる。

 第二に,ROAの低下要因が製造業と非製造業では異なっていた。ROAを資本回転率と売上高利益率に分解したところ,製造業は売上高利益率の悪化を主因に,非製造業は資本回転率の悪化を主因にROAが低下していることが分かった。また,資本がROAの高い産業に移動しているか否かを確認するために回帰分析を行なった。その結果,90年代後半において,資本の増減とROAの間に正の相関が見られ,産業間で効率的に資本が移動していることが示された。

 第三に,労働生産性の状況を確認した。価格競争に晒される製造業は実質の労働生産性を上げて対応していた。それに対して,規制に守られてきた非製造業は相対的に価格上昇した分,就業者数が増加しており,実質の労働生産性の上昇は小さかった。また,非製造業の投資は生産性の向上にはあまり貢献していないことが判明した。非製造業は価格転嫁から利益の確保が容易なため,生産性を向上させるようなインセンティブも弱かったと考えられる。さらに労働が生産性の高い産業へ移動しているかどうかを確認した。いずれの期間においても労働は売上高の拡大した産業へ移動しており,実質労働生産性上昇率の高い産業への移動は確認できなかった。90年代後半における資本の効率的な移動とは対照的とも言える。

 最後に,大企業と中小企業の労働生産性格差の状況を確認した。大企業と中小企業の格差は高度成長期前半がとりわけ大きいものであった。当時の過剰労働力の存在と労働市場の分断がこうした「二重構造」を支えていた。高度成長期後半からは過剰労働力の解消から「二重構造」も解消していったが,足元では再び生産性格差拡大の兆しも出ている。

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 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

労働と資本の分配,利益処分

原田   泰  (財務省財務総合政策研究所次長)
日野 直道  (財務省財務総合政策研究所調査統計課長)
(要約)

 本稿の目的は,企業が新たに創造した付加価値をどのように分配してきたか,特に,利益をどのように処分してきたかを,法人企業統計を用い,長期的な視点でみることである。データの観察と簡単な統計的分析によって得られた結果は以下のとおりである。

 第1に,付加価値の労働と資本への分配の推移を見ると,労働分配率(人件費/付加価値額)は,傾向的に上昇してきた。製造業・非製造業別に労働分配率をみると,1960年代より非製造業の労働分配率が高い水準にあったが,80年代半ばから90年代にかけて製造業の水準がやや高くなった。これは,製造業の投資が非製造業に対して相対的に停滞し,製造業の資本への分配が減少したことによる。

 第2に,利益処分としての利益と配当,利益と役員賞与との関係をみる。日本の企業においては利益と配当との関係が弱い。60年代前半においてはその関係がやや強かったが70年代以降低下し,現在においても低いままである。利益と役員賞与との相関はさらに弱く,大企業においては,利益が減少すると賞与が増加するという関係すら存在し,90年代の後半においてもその関係は変わっていない。

 最後に,利益処分後に企業内部に留保された資金がどのような使途に支出されたかを考察する。内部留保がどのような使途に支出されたかを特定化することは困難であるが,内部留保と様々な資金運用先との相関関係から,内部留保の使途先を推測することとした。様々な使途と内部留保との相関を調べると,運転資金との相関がもっとも高かった。このことから,企業は一般には堅実な経営を行っていたと判断できるのかもしれない。

 また,内部留保と様々な支出に加えて株価と地価を入れた相関関係も調べた。その結果,バブル期には「その他の資金運用(現金・預金,有価証券,その他の投資)」への支出が増大したがそれは,内部留保の増加が有価証券への投資を誘発したのではなく,株価の上昇が有価証券への投資を招いたと考えるべき可能性が高いことが示唆された。

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 《法人企業統計から見た日本の企業行動特集》

企業行動の国際比較

水野 温氏  (ドイツ証券東京支店チーフ・ストラテジスト)
高橋 祥夫  (ドイツ証券東京支店ストラテジスト)
(要約)

 1990年以降に日本経済が停滞を続けるなかで,わが国の企業のあり方を見直すべきとの議論が強まっている。ただ,そのような議論は統計の制約もあって個別企業の事例に基づく場合が多く,内外の経済構造の相違を的確に反映しているかどうかには疑問が残る。本稿は,わが国の法人企業統計と米国・ドイツの企業関連統計の比較を通じて,それぞれの企業行動の特徴をマクロ経済の観点から分析した。

 米国では,わが国の法人企業統計に相当する統計として,四半期財務報告(QFR)が作成されているが,実際は民間エコノミストにあまり利用されていない。その理由としては,QFRのサンプルが従来型の製造業に偏っていることや,統計が連続性を持っていないことがある。米国でマクロ・ベースの企業統計として最も重視されているのは,GDP統計に含まれる「企業収益」である。一方,欧州では,日本や米国のようにタイムリーで包括的な企業関連統計は存在しない。本稿ではドイツの年次企業統計を欧州の代表的な指標として用い,日米との比較を行なった。

 まず,最も国際比較が容易な製造業の収益性を分析すると,米国の売上高利益率は92年を除けば日本やドイツを恒常的に上回っており,米国企業が収益性を重視していることを裏付けていると見られる。日本とドイツの売上高利益率は80年初頭以降にほぼパラレルな動きを示していたが,93年のボトムを境として大きな乖離が生じている。

 90年代の日本企業の利益率が米国や欧州を下回った主因は人件費の上昇である。日本では,90年代を通じて雇用者数が増加するなかで労働分配率が上昇した。90年代に労働市場の構造改革を先送りしてきた日本では,景気循環にかかわらず企業が収益性を確保できる環境の整備が必要であろう。今後のモデルとしては,(1)規制撤廃やサプライサイドの改革を通じて労働市場の柔軟化を図る米国型,(2)ワークシェアリングや賃上げ抑制で雇用者数の削減に歯止めをかけるドイツ型,の2種類が考えられる。ただし,米国型には貧富格差拡大や雇用不安,ドイツ型には雇用所得減少や長期失業などの政治的なコストがあることも否定できない。

 次に,日米独の設備投資とキャッシュフロー(内部留保と減価償却費の合計として定義)の関係を検討した。80年代半ばまでの日本では,設備投資がキャッシュフローを20%程度上回る水準で同様の動きを示す傾向があったが,80年代末から90年代初頭にかけてはキャッシュフローがピークアウトするなかで設備投資が急増した。その後は設備投資が減少トレンドを続け,96年度以降は(98年度を除き)キャッシュフローを下回る金額にとどまっている。70年代から90年代前半までの米国では明らかに設備投資とキャッシュフローが連動しており,両者が15%以上乖離することはなかった。しかし,90年代後半以降は設備投資がキャッシュフローを継続的に上回り,その格差も拡大を続けている。ドイツでは,80年代終盤から90年代初頭にかけて設備投資がキャッシュフローを上回る状況が続いた後,93年以降の設備投資は一貫してキャッシュフローを下回っている。

 設備投資とキャッシュフローの関係は,当然ながら企業の資金調達にも影響を与える。日米独の経済部門別資金過不足を見ると,日本では98年以降に非金融企業が資金余剰となっており,家計貯蓄とともに財政赤字を吸収する一方,米国では97年から非金融企業が海外からの資金流入を背景に資金調達を行なっていることが分かる。ドイツの非金融企業が96年以降から慢性的に資金不足となっていることは,通貨統合を契機に欧州企業の大量の資金調達が可能となったことを受けて,クロスボーダーM&Aが活発化したことを反映していると推測される。このため,日米独の企業はいずれも何らかの形で過剰債務問題を抱えていると考えられる。しかし,有利子負債残高/キャッシュフロー比率と設備ストック利益率の2つの尺度から比較すると,企業の過剰債務問題が最も深刻なのは日本である。それによる設備投資の低迷や実物資産の低い利益率は,日本の名目金利の低位安定に引き続き貢献すると予想される。

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