ADBの主な機能は、(1)開発途上加盟国に対する資金の貸付、株式投資、保証、(2)開発プロジェクト・開発プログラムの準備・執行のための技術援助及び助言業務、(3)開発目的のための公的・民間支援の促進、(4)開発途上加盟国の開発政策の調整のための支援等です。
ADBの財源には、比較的所得の高い開発途上加盟国への融資業務に使われる「通常資本財源(OCR)」と、低所得国向けに緩和された条件で貸付等を行うのに使われる「アジア開発基金(ADF)」があります。この他に、加盟国からの拠出金とADFからの配分金等からなる「技術援助特別基金(TASF)」ならびに我が国の拠出による「日本特別基金(JSF)」があり、技術援助に用いられています。
ADBの融資と技術援助は、主に、社会基盤(教育・医療等)、運輸・通信、エネルギー、農業・天然資源等のプロジェクトに供与されています。
ADBは、開発途上加盟国の多様化するニーズに対応すべく国別パートナーシップ戦略(CPS)を策定し、これに基づき各国における業務を行っています。また、ADBは個別国の枠を超えた、地域協力への支援も実施しており、例えばGMS諸国(メコン河流域にある、カンボジア、ラオス、ミャンマー、タイ、ベトナム、中国〔雲南省〕の6ヶ国)においては、域内における貿易・投資の促進や環境をはじめとする、国境を越えた問題解決の促進などの支援も行っています。
更に、アジア太平洋地域の貧困削減の取組みには、経済状況の把握や将来の見通しを考えることも不可欠です。ADBでは毎年『Asian Development Outlook(アジア開発展望)』を策定し、アジア・太平洋地域の経済の現状と今後の見通しを、その時々のトピックを交えながら情報発信しています。
加えて、ASEAN+3(ASEAN〔東南アジア諸国連合〕に加盟している、インドネシア、ブルネイ、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム、カンボジアの10ヶ国と日本、中国、韓国)との連携による債券市場育成支援など、他の地域的枠組みとも連携した支援も行っています。
なお、ADBは、2004年末のインド洋における津波や2005年のパキスタン等南アジアにおける地震といった大規模災害への救援・復興ニーズに対する支援、及び、近年発生したSARS(重傷急性呼吸器症候群)や、鳥インフルエンザといった感染症拡大の懸念に対する加盟国による対策への支援等について、他の国際援助機関等と協力しながら迅速に実施しています。

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