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与謝野財務大臣記者会見の概要 |
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(平成21年6月13日(土曜日)) 於:レッチェ |
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| 【冒頭発言】 | |
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先ほどG8財務大臣会合が終了しました。今日は予定を繰り上げて8時半から始まりましたので、予定より若干早く終了しました。昨夜の夕食会から始まりまして、先ほどまでG8財務大臣会合が続いてきたわけですが、まず、マクロ経済については、我々の経済には安定化を示す兆候があるものの、状況は依然として不確実であり、経済・金融の安定に対する大きなリスクが引き続き存在するとの認識で一致しました。その上で、消費者・投資家の信認が完全に回復し、安定した金融市場と強靭なファンダメンタルズにより成長が裏打ちされることを確保するよう、我々は引き続き注意を怠らないことに合意しました。また、危機に対応した例外的な政策を景気回復が確実となった際には元に戻すという「出口戦略」を考えていくことは、国により異なり得るものの、持続可能な回復のために不可欠なものであるとの認識で一致しました。 マクロ経済以外では、1つ目は、国際的な企業や金融機関の行動に関する共通の原則・基準を策定する「レッチェ・フレームワーク」と呼ばれる枠組みを策定する必要について合意したほか、2つ目は、金融規制の改革、税に関する協力、資金洗浄・テロ資金対策、国際金融機関改革、食糧安全保障、気候変動などについても共通の理解を確認しました。このうち、特に、資金洗浄・テロ資金対策に関しては、会合直前に採択されました国連安保理決議を踏まえ、G8としても、北朝鮮に対する金融措置の実効的かつタイムリーな履行にコミットすることで一致しました。 私からは、何回か発言しましたが、まず、我が国が講じてきたGDP5%程度に上る経済対策や今月中に設定する予定の新たな財政健全化目標について説明しました。次に、北朝鮮に対する追加制裁を規定した国連決議を国際社会が一致団結して実施していくことの重要性を強調しました。また、金融規制に関連しまして、銀行の自己資本規制につき、貸渋りを招くことのないようバランスのとれた議論が必要であること、金融商品の会計基準の見直しにあたり、国債の保有が不利とならないよう留意する必要があることを指摘しました。最後に、アフリカにおける食糧生産性の向上や気候変動対策に向けて、コメやユーカリの研究開発支援を行うとの我が国の取組みをご紹介しました。 なお、会合に先立ちまして、昨日、ガイトナー財務長官、今日はフランスのラガルド経済・産業・雇用大臣とバイ会談を行いました。ラガルド大臣とは、私から日本の経済を説明し、ラガルド大臣からはフランスの経済についての説明を受け、フランスと日本は、1つ目は保護主義と戦うこと、2つ目はIMFをはじめとした国際金融機関に対する支援を共に強めていくことで認識が一致しました。 |
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| 【質疑応答】 | |
| 問) | 冒頭の世界経済の現状認識について、色々安定化を示す兆候が出てきているということですが、何か潮目が変わったという局面に来ているのかということと、各国の間の現状認識で色々差があるのか、そのあたりについてどのような議論があったのでしょうか。 |
| 答) | IMFの世界経済全体と各国の予想が上方修正されております。例えばアメリカ経済に関しては、ガイトナー長官も明るい兆しが見えてきたということを前提にお話をされておられます。日本もそうですし、フランスのラガルド大臣はフランスの金融システムは堅固であるという自信を示されておりましたし、やはり世界的にはいわば底打ち感というのはそれぞれの国が持っておられるという強い印象を受けました。 |
| 問) | 今の関連ですけれども、実は声明のたたき台が流れておりまして、それですと安定化の兆候が高まっているという表現があったのですが、それが最終的な声明では取れているのは、どこかの国が引き下げるような意見を述べたのでしょうか。 |
| 答) | これはですね、元々は英語の文章を見ていただきますと、「but the situation remains uncertain」というところまでが最初の原案でしたが、ある国がそれでもやや不安定さ、この「remains uncertain」というのは状況が不確実な部分が残っているという表現なのですが、もう少し強い表現で「significant risks remain to economic and financial stability」というのを追加してくれというお話だったので、それは状況を正確に反映しているので各国異論なく追加したということで、不確実性を消したわけではありません。 |
| 問) | 今回の声明に入っている内容で、日本として特にこのあたりにこだわったという点があれば教えてください。また、北朝鮮のくだりが最終的に入っておりますが、日米で最終的にはこの文を入れるという働きかけがかなりあったのかどうかを教えてください。 |
| 答) |
こだわった部分はありません。ただ議論の中で会計基準については、今の会計基準で資産の部の分類を2分類にしようなんていう議論がされていますので、それはちょっと実情に合わないということを実は会計基準の議論の中でやっていまして、そのことについて発言の中で若干触れましたが、このステートメント自体は日本がこだわったところはありませんし、日本はすべて快く受け入れているものばかりでございます。 なお、北朝鮮については、安保理決議もありましたし、G8の国々は北朝鮮の核実験という現実を目の当たりにしておりますから、これがもたらす大きな影響というのは全ての国が認識しているわけで、議論なく率直なこととして、この声明に盛り込まれております。 |
| 問) | 先ほど国債の保有が不利にならないよう留意する必要があるとおっしゃったのですが、それについてもう少し大臣のお考えをお聞かせ願いたいのと、長期金利が上昇していることについて何かコメントがあればお願いします。 |
| 答) |
例えば、銀行が非常にリスクフリーの資産として国債を持っていたと。これは流動性を備えた安全資産なわけですから、そういう流動資産としての安全資産としての分類がないと、バイ・アンド・ホールドでなければ資産勘定に入れてもらえないということになると、銀行が国債を買うメリットが、実は資本を勘定する時のメリットとしてはなくなってしまう。そういう意味では、やはり流動性の高い、例えば国債などのリスクフリーの資産が正当に分類されるということが会計の実態を表すために大事だと。なおかつ、そういう分類をやめてしまうと金融機関が国債を買うということに関してひとつのハンディキャップを背負うことになりますから、それは勘弁してほしいという発言はしました。 長期金利は、政府はコントロールできない話なのでコメントできません。 |
| 問) | 今回の声明で初めて「出口戦略」について議論をしたということが触れられていて、この背景の問題意識、現状認識について教えてください。 |
| 答) | 「出口戦略」というのは、何に対する戦略かというと、ひとつは各国とも無理をして財政出動をやっていますと。従って財政再建にはいずれ取り組まなくてはいけないという意味での出口。それから中央銀行を中心に非伝統的な政策、例えば社債を買う、CPを買う、インターバンク市場に数量の限界なく資金を流し込む、各国の中央銀行はそういう政策を採りました。もうひとつは、日本ではそうではないのですが、銀行の債務保証をやっている国もあります。あるいは保険会社のいわば事実上の肩代わりをやっている国もあります。そういうものは、いずれもこのような金融危機、経済危機を克服するための政策であって、いずれ平常時に戻らなくてはいけないという認識を皆持っていますけれども、実は出口についてはもちろん考えなくてはいけないのだけれども、今は出口をどうするかという具体的な話としては、皆まだ考えていないように私は受け止めております。もちろん日本も非伝統的な政策というのは経済が回復した後の問題として考えていかなくてはいけない、また各国ともそうであろうと思うのですけれども、今は考える時期であって、それを何か実行しようと考える時期ではないと。こういうことで各国は多分考え方が一致しているのではないかと思います。 |
| 問) | それでも声明に載せたということは、何かメッセージを市場などが必要だという認識があったのでしょうか。 |
| 答) | これは麻生総理が言っておられるように、「短期は大胆、中期は責任」、これと同じことを各国も考えておられるという理解をしていただきたいと思っております。 |
| 問) | 鳩山総務大臣の辞任について、改めて今後の影響や人事についてお願いします。 |
| 答) | 遠く離れた故郷の出来事ですから、故郷に帰らないと実感としてコメントできないと思っております。また、財務大臣会合に集中しておりましたので、故郷のことを考える暇はなかったということでございます。 |
| (以上) | |